多頭飼い
我が家は15年前クリスが母となってからは3頭の多頭飼いがデフォルトだった。
1頭で飼っていた先住ハスキーが7歳の時にたまたま2頭目を迎えたが、2頭の様子がとても微笑ましく、原因不明の病気で2頭目が我が家に来て2ヵ月で旅立ってしまうまでは毎日がとても楽しかった。
その突然の死から立ち直れず、ずっと1頭飼いを続けていたが、1頭目がシニアの域に入り10歳になろうという時、彼が少しでも元気になればとクリスを迎えることにした。しかし、彼はクリスが我が家に来るのを待てず旅立ってしまった。
そしてまた1頭飼いが始まり、私はクリスと二人の生活をとても楽しんでいた。
クリスの繁殖を考えたきっかけは、素晴らしいクリスの子供に会いたかったのと、クリスの母としての姿を見たかったからで、『クリスが1頭だとさびしいだろう』などということは微塵も考えていなかった。
もちろん、クリスの子供が欲しいと言って下さる方がいたからこそ実現できたのも事実である。
パピー時代の子供たちはハンスやニキーも含め5頭で大騒ぎをして遊んでいたが、大人になると2頭が絡むことはほとんどなくなった。
当然のことながら、母クリスと絡むこともない。
我が家はいたって静かで、3頭残して出かけていても、家人が犬がいることに気付かないほど。
ニキーがガンで旅立ってしまい、2頭になってしばらくしたとき、縁あってニコルがやってきた。
大家族の生活から突然老犬家族のメンバーになって、ニコルもかなり戸惑ったことだろう。
老夫婦の家に孫がやってくれば、「廊下を走るな!」とか「静かにご飯をたべなさい。」とか口うるさく言われるように、ニコルも2回ほどハンスに〆られたが、要領のいいニコルはそれなりにうまくやってきた。
ニコルがやってきて半年でクリスが静かに旅立った。
まだまだ元気だったハンスも3年後に。
1頭になったニコルに最初大きな変化は見られなかったが、しばらくしてから、目的地に近づいた車の中での大騒ぎが始まった。きっとハンスがいたら怒られていたに違いない。
ご飯の前も「ごはん!ごはん!」と騒ぐようになった。
完全に好き勝手にやっているようだ。
しかしその反面、先日の大きな地震でダメージをくらい、嘔吐、血尿、膀胱炎を発症した。
もとからストレスには若干弱めなビビリだったところに、1頭になったことで心の支えが無くなってしまったのかもしれない。老いて頼りになりそうもないハンスだが、存在感はあったに違いない。
当分はニコルと二人、お互い密な関係を築こうと勝手に思い込んでいた管理人だが、ニコルにとっての多頭飼いのメリットも視野にいれるべきだと改めて考えさせられた。
「多頭飼いの子が1頭になってしまい気落ちしていたが、2頭目がやってきて元気になった」という話はよく聞くが、管理人としては、それを自分の言い訳にしたくなかったのだ。
ニコルの本音も聞いてみたい管理人である。
先日の地震の後、いつもは犬舎やソファにいるニコルが、ドアに張り付いて離れなかった。
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コメント
淡々と記事を書いてらっしゃいますが クリままさんご自身の心境とニコ嬢の(大きな)変化が感じられる、考えさせられる記事内容です。
また少しご無沙汰してしまいました...。 クリままさんの助言がなければ 我が家に来なかったであろうHutchももうすぐ11歳。 M亡き後 私の心の準備&整理もままならないまま 子犬を迎え入れましたが Hutchが我が家に来たのが丁度Mが4歳前でした。 で Zephyrに関しては 老犬のHには少々キツいかな...と 見受けられることも多々ありますが そこは私が介入すべき所であり Hutchを迎え入れたことも Zephyrを迎え入れたことも 後悔は全くなく 私の毎日の生活の幸せを加速させてくれるのも 辛さを乗り越えさせてくれる、課題として向き合わせてくれるのも 彼らであることには 間違いありません。
自然災害等、不可抗力なストレスがかかった時 (大丈夫じゃなくても^^;)大丈夫、一緒に居るよ!と言ってくれる存在が居ることは どんなに心強いことかとも思います。 ニコ嬢はまだお若いですから急がず 相談しながら決められると良いかとも思いますが 1ギャラリーとしては 吉報が聞けることを 勝手に期待したり...。
東海岸は地震はないんですが 現在 竜巻シーズン真っ只中です...。
投稿: ilife320 | 2015.06.12 00:18
★ilife320さん
ご無沙汰しています!
なかなかニコルの気持ちはわかりません。
っというか、自分の気持ちすらゆらゆらしておりますので、ニコルにどう思っているのか尋ねたところで、「そうねぇ。よくわかんない。」と答えるでしょう(笑)。
その後家庭内トラブルで、ニコルは再び調子を崩し、ここのところ同伴出勤をしていますが、メンタル面でもう少し強くなってほしいと思うこのごろです。
経験値は少しずつ高くはなっているものの、持って生まれた気質もあるのでしょうね。
最近では、「ガマン」という言葉を教えています(笑)。
一歩ずつストレスが軽減できることを願いつつ、まぁ、同士がいてもいいかも知れないと感じる日々です。
また日本に帰られるときはご連絡お待ちしています。
投稿: クリまま | 2015.06.12 09:17