無力です。
仕事からの帰り道、バスに乗ろうと渋谷の駅前を走っていたら、
タクシー乗り場の手前で人が倒れていた。
周りには誰もおらず、バスの誘導員が
バスがロータリーに入るのを注意深く誘導していた。
誘導員に尋ねると、10分ほど前に倒れたので
救急車を呼んだとのこと。
見れば初老の男性で、傍には杖も落ちていた。
聞けば、タクシーをとめようとしたが、
タクシー乗り場ではないので拒否されたところ、
ご自身で後ろにそのまま倒れてしまったらしい。
頭部からはかなりの出血が見られる。
管理人は医療ドラマは見ても、医療には詳しくない。
でも、このままその横を走り去るのは出来ない。
傍にかがみこんで、声をかけた。
「大丈夫ですか?お名前は言えますか?」
男性はしっかりうなずき、言葉も発することが出来た。
意識はある。
傍にちらばった杖と携帯電話を集め、
救急車が来るのを待った。
雨も降ってきたので、持っていた傘をさしかける。
でも、何もしてあげられない。
手でも握っていてあげよう。
冷たかった。
そして4~5分待つと救急車も到着。
救急隊員に無事引き継ぎ、管理人はバスに飛び乗った。
無力だった。
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