以心伝心

昨日、クリスの介護で、あっちが痛い、こっちがい痛いと愚痴っていたら、
しっかり聞こえていたらしい。
今日、突然逝ってしまった。

そうよね。
あなたはとってもプライドが高かったから、
私なんかの重荷になっていると思ったら、
さっさと逝ってしまおうと決めたのね。

小さいころから、すご～く物分りがよくって、
私はとっても楽でした。
特にあなたの子供たちがやんちゃだったせいもあるけど、
あなたのことは本当に信頼できました。

もちろん、ダンスで、勝手に振り付けを変えられたり、
オビの競技会で、飽きたからとつまらなそうにして、
出番が終わったら、私を置いてさっさとリンクから出てしまったり、
晩年、上手に歩けなくなっても、公園から帰らないと頑として動かなかったり、
呆れさせられることは沢山あったけど、
目を見ると、いつも気持ちは通じていたと私は勝手に思っています。

歩くこともままならなくなって、立っていられなくなってからのあなたは
とっても静かでしたね。

トイレに行きたくても黙っていたし、寝返りがうてなくて
ずっと同じ姿勢でいても、一言の文句も言いませんでした。

ここ二日間は、同じベッドで寝ながら、あなたがあまりに静かなので、
息をしているのか、目が覚めるたびに心配になりました。

寝ながら時折脚を動かしているあなたを見ていると、
夢の中で自由に走っているのではないかと想像していました。

今はきっとそうしているのでしょうね。
昔の仲間たちと、また俊足を競っているのでしょう。

15年間、本当にありがとう。

ママはとっても楽しかった。
クリさんがいなくなっても、ママはやっぱりクリままだからね。
いつでも夢に出ておいで。
待ってるから。