3日間
「犬は3日飼うと恩を忘れない」と言われる。
そのせいか、先日3泊4日で預かった御嬢さんは、
その後会社で会うと、以前よりやけに愛想が良くなった。
出社すると、尻尾をブンブンふりながら挨拶に来る。
以前は、鼻で匂いを嗅ぐ程度だったのに・・。
今回の預かりで、この「3日」という期間は他の意味もあるように感じた。
実は、この御嬢さん、ニコルとは顔見知りでよく遊ぶものの、
預かり初日は我が家には入りたくないと玄関前で動かなくなったのである。
確かに、クリスやハンスがいて、多勢に無勢と思ったのかもしれない。
っが、クリスは彼女に危害を加えるわけでもなく、
ハンスときたらほとんど無視状態。
怖いのか、目を合わさないようにしている。
女の子といえども、体はハンスより大きいから、
老犬としては、「君子危うきに近寄らず」といったところか。
なんとか部屋に入れても、最初はドアの傍にへばりついて、
リラックスした様子はない。
2日目になり、あきらめたのか、部屋の中ではなるべく管理人の傍にいて
守ってもらおうというのがありありと見えたが、態度はよそよそしい。
そこで、3日目は夕方の散歩の後、彼女だけ車に残して家に入った。
一人の方がリラックスできると思ったからである。
事実、初日や2日目も、老犬の散歩中などに一時的に車に入れていたが、
彼女は別に不安そうでもなかったので、
管理人は2時間ほど放っておいて、夕食前に覗きに行った。
すると、中から鼻鳴きしながら彼女が飛び出してくるではないか。
しかも尻尾をブンブン振っている。
えっ?なに?
そして玄関のドアを開けると、自分から飛び込んだのである。
脚を拭けば、さっさと階段をあがっていく。
そんな彼女を見て、管理人は思った。
そうか。
3日間は「飼い主が絶対迎えにくるはず!」と強情を張っていたが、
3日経っても迎えが来ないとわかるや、あきらめて管理人の家の子になろうと
気持ちを切り替えたのではないだろうか。
実際、この変わりように、犬に詳しくない我が家の同居人たちも驚いた。
「3日」という期間は、犬たちにとって何か意味があるのかも知れない。
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