犬のプライド
先月心臓発作で倒れて以来、投薬と食事療法で
普段の生活に大分近づいてきてはいるものの、
寄る年波には勝てず、家の階段の上り下りに多少支障をきたしているクリ。
それでも発作の前までは、時折一段踏み外したりしたこともあったが、
自力で上がったり、下りたりしていた。
発作以後は後ろ足の筋力の衰えと共に、階段を前に躊躇することも出てきた。
当然と言えば当然。
管理人としても、余分な負担はかけられないので、
さりげなく抱き上げて1階の玄関から3階の自室まで運んでいるのだが、
時に、足拭きタオルを洗っている間に、
逃げるようにそそくさと階段をあがっていくことがある。
ゆっくり!落ちないで!と声をかけるが、
何しろプライドの高いクリさんのこと、
よほど疲れていない限り、自分の足で行くと言い張り、
抱いていても前足はバタバタして危ないことこのうえなし。
管理人だって自分の足で歩かせてやりたいが、
ここで落ちたら一巻の終わり。
クリさんのプライドを踏みにじるように抱き上げる。
先住犬のスコット(ハスキー)がヘルニアが原因で急に立ち上がれなくなった日、
トイレをずっと我慢していたので、庭まで抱いて出たことがあったが、
管理人が支えた状態では決して用を足そうとはしなかった。
彼がトイレをしたのは、30時間以上経ってから。
ステロイドが効き始めて、庭まで抱いて出たあと、
管理人の手を振り払うように2~3歩自力で歩いた時だった。
犬が犬である権利。
「無理しなくていいのよ。」と言っても、やっぱりあるんだろうな、プライド。
心臓発作が起きた日の帰り道、クリに内緒で紙おむつを買った。
見えないところにしまってある。
使うことがないことを祈る。
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