「犬バカと呼んで」悪ガキ姉弟(#049)
一方、ニッキーが長い犬舎生活を終えて外に出られるようになったのは、
それから1ヶ月近く経ってからのことだった。
ニッキーも最初はクリスとふたりで散歩に出たが、ハンス同様問題が無かったので、
すぐ3頭一緒に散歩に連れて行くようになった。
やっぱり多頭飼いは楽である。
しばらくしてニッキーもクリスやハンスを連れて行く大きな公園へのデビューも果たしたが、
なぜかハンスがニッキーの傍から離れない。
楽しそうに芝生の上を走るニッキーにやたらとちょっかいを出し
体当たりを食らわせるのである。
なんでだ~?
広い場所でニッキーと一緒に遊べるようになったから最初だけかと思っていたが、
そうではなかった。
しかも力いっぱいぶつかるので、いつもニッキーは飛ばされて
おちおち歩いてもいられない。
ニッキーがよその犬たちに近づこうとすると
すかさずハンスが割り込んで邪魔をする。
まるで保護者気取りである。
最初はハンスの行動をうっとうしがっていたニッキーだが、
次第に、ハンスがどんなときでも自分を助けてくれると思い込んでしまった。
こうなるともう手が付けられない。
二人は特に仲がいいわけでもないのに、
いつも相乗効果で悪くなる。
大っきらいなスケボーも、ひとりで見ているときは我慢できるが、
二人一緒だと
「行くか?」
「行くわよ。」
なんて感じで追いかけようとする。
別々に連れて歩くと、とってもいい子なんだけどなぁ~。
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