「犬バカと呼んで」クリスの出産 その3(#040)
ベッドから飛び降りそうになるクリスを
「大丈夫!ベスのお父さんだから!!」
と必死でなだめて止めた。
頭の中が真っ白で、チャイムを鳴らさないよう伝えるのを忘れていた。
2階から玄関に向かって叫ぶ
「あいてるから入ってきて~!」
ベスのお父さんの顔を見るとクリスは小さくパタパタ尻尾を振って挨拶をした。
そうしているうちに3頭目も無事に出てきた。
まずは一安心。
クリスも少し落ち着いてきたので、子犬達に産湯をつかわせる。
ようやく赤ちゃん達の顔をゆっくり見ることが出来た。
色は予想通り黒と白。
もちろんまだ目は開いていない。
最初に生まれたのは女の子だった。
白い模様が首の周りに巻いていて、クリスよりずっと派手。
きっとお父さんに似たんだろう。
次は男の子。
お腹のあたりに白くVの模様が入っている。
この子も派手目。
3頭目も男の子。
ちょっと地味目でかあさん似。
みんな元気に生まれて本当に良かった。
クリスも少し落ち着いたのか、子供達をそばに寄せるとやさしく舐めてやっている。
そうだ!
写真も撮らなくっちゃ!
きれいになった子供達は早速お母さんのおっぱいに吸い付いた。
チュパチュパチュパチュパ・・・。
見ているだけでこちらも幸せな気分になる。
わずか40分ほどの間にツルツル三頭生まれてしまったが、その後もクリスの息づかいはあらい。
っが、一向に生む気配はない。
「まだ入っているかなぁ。」
「もうおしまいかなぁ。」
とおなかを触ってみるが、素人にはよくわからない。
こんなことなら、レントゲンでちゃんと確認しておけば良かった。
そうしているうちに、クリスがまた部屋の隅を掘り出した。
来るの?来るの?
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