「犬バカと呼んで」わがままお嬢もびっくり(?)(#032)
さて、わがままなお嬢様クリスだが、そのわがままぶりは私を洗脳するほどすごい。
以前トイレシーツを散らかして私に怒られたときも、ふてくされてピアノの下から出てこなかったと書いたが、とにかくこちらが悪いことをしたと落ち込むほど、人の心をうまく操るのである。
完全に彼女のペースだ。
ある日の早朝、私はクリスを連れていつもの公園に出かけた。
彼女はいつものように、大好きな黒ラブさんのパパの投げるボールを追いかけて遊んでいた。
思いきり遊ばせた後、
「クリちゃん、帰るわよ~。」
いっこうに聞く兆しなし。
「クリちゃ~ん!」
全く無視。
誤解のないように書くが、この時、通常であればクリスは必ず戻ってきていた。
つまり、「呼び戻し」はきちんと出来ていたのだが、
このラブのパパさんと遊ぶのが大そうお気に入りで
いつも一度で戻ってこない。
つまり「呼び戻し」は完璧ではなかったと言うことである。
「もういい!じゃぁね。」
と私は一人で帰り始めた。
っが、お嬢さんは見向きもしない。
しかしここで戻ってはしめしがつかない。
私は茂みに隠れて待った。
隙間から覗いていると、まだ遊んでいる。
そのうち、ラブさんのパパが、
「クリちゃん、おかあさん帰っちゃったよ。」
と言うのが聞こえてきた。
クリスが周りを見回しているのが見える。
まだだ。
そのうち、私を探すように他の飼い主さんの周りを走り始めた。
今だ!
私は茂みからそっと出て、
「クリちゃ~ん、ママ帰るから。」
その瞬間、クリスはまっすぐこちらに走ってきた。
そして私はなにごともなかったように、
「クリも一緒に帰る?」
と言いながら歩き始めた。
それからのクリスはいつも私の居場所を確認し、
呼べば必ず戻ってくるようになった。
っが、最近のクリは聞こえないふりをしていることが多い。
歳のせいで本当に聞こえなくなるのもそう遠いことではないかもしれないが、
わがまま度は年とともに増加していることも間違いない。
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