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2008.11.29

「犬バカと呼んで」散歩の醍醐味は・・。(#031)

人慣らしは順調に進み、クリスは愛想のいい娘に育っていった。
でも、私としては犬ともそれなりに問題なく付き合って欲しい。
どんな犬にも愛想をふりまく必要はないが、喧嘩を売るような犬にはなって欲しくなかった。


クリスが人並みの散歩ができるようになった頃、私は早朝の公園で仲良く走り回る犬たちに出会った。
犬同士でからみあって遊ぶというよりは、ある飼い主が投げたボールをみんなで仲良く取りに行ったり、時折犬同士でおいかけっこをするといもの。

なんのトラウマもなかった彼女は大きな黒ラブさんたちに混ざりながら、楽しそうに遊んだ。
ボールを横取りすることもなく、ボールを拾った犬と一緒に楽しそうに戻ってくる。


そのうち、彼女は自分の俊足を誇るかのように、よその犬に自分を追いかけるよう誘うことが多くなった。
当時クリスは新参者で、どちらかと言えば他の子達は年上。
しかもボーダーコリーの足にかなう犬はめったにいない。

クリスはますます調子に乗って、風のように走った。
そしてそれは1歳を過ぎても続いた。


そんなある日のこと、クリスと公園を歩いていたら、若いアイリッシュセターが通りかかった。
クリスがその子をやり過ごすわけが無い。
さっそく、

「ねぇ、追いかけっこしない?」

「するする!」


そして2頭は仲良く走り出した。


クリスは風を切って走る。
そしてその後ろをアイリッシュセターが・・・。


ところが、クリスが「追いつけないでしょう?」振り返ると、
そこにアイリッシュセターはいなかった。


「えっ?どこ?」


周りを見回してクリスはハッとした。
なんとその子はクリスを追い越して前方で笑っていたのである。


・・・・・・。


そしてその日からクリスは追いかけっこをしなくなった。
よほどプライドが傷ついたのだろう。

もちろん、それからもよその犬と喧嘩することはない。
っが、なぜかそれからのクリスはちょっぴり小うるさいオバサンになったような気がしてならない。


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2008.11.27

「犬バカと呼んで」飼い主が楽をするためには・・。(#030)

以前、朝起きるとき、クリスに顔を舐めさせるのは寝坊が出来なくなるので止めさせたとかいたが、我が家にはもう一つ飼い主が楽をするための決め事がある。

それは、

雨が降ったら散歩に行かないことである。


当時の我が家はバスルームは2階にあった。
洗面所も2階。

スペースがなかったから仕方ないのだが、1階のLDをなるべく広く取りたかったので、小さい壁埋め込み型シンクのついたトイレしか台所以外水の出る場所はなかった。

そこで足だけでなく、お腹までドロドロになってしまうと、2階まで抱いて上がらなくてはならない。
腰痛もちの私としては仔犬のころは問題なくても、大きくなってからは絶対無理である。

そこで考えたのが、雨の日の散歩をパスするという飼い主本位の決定であった。

ところだ、クリスにそんなことはわかるはずがない。
朝夕散歩の時刻が近づいてくると、目をキラキラさせながら、

「そろそろ行くのよね。」

という顔で私を見上げる。
当然のことである。


そこで、私は雨が降るたびに窓を開けて

「ほらっ、今日は雨だわ。お散歩行かれないわ。残念ね。」

と言い続けたのである。


最初は???なクリスであったが、
そのうち、窓を開けると自分で雨の臭いをかぎ、
あきらめてソファに戻るようになった。


当時は庭があったので、土砂降りで無い限り、外でトイレは済ませていたが、散歩に連れて行くことはなかった。
しかしその分家の中ではいろいろ遊んでやらなくてはいけない。
ひっぱりっこやボール探しゲームなど。

そしてネタが切れるとわたしをひたすらストーキングしていた。

おかげで、11歳の今でも、雨の日散歩に行かなくても誰も文句は言わないが、
訓練競技会などで雨に降られると、「お座り」はしないし、
湖や川に連れて行っても、頑として泳ごうとしない。
どうも水嫌いにしてしまったらしい。


まっ、仕方ないか・・・。


つづく。

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2008.11.26

「犬バカと呼んで」散歩はじめ(#029)

ワクチンも済んで、クリスが散歩に出られるようになった。

家の中で、首輪やリードをつけて歩く練習をしていたが、いざ外に出ると、今まで慣らしてきたはずの音に驚いて、思うように歩かない。

私道の中でははしゃいでいるが、一歩表通りに出ると、車が通るたびに、「なに?なんなの?」とジタバタ。
抱かれて歩いていた時とは大違い。
ビビリまくりのお嬢さんは全く前に進めなかった。


仕方なく、しばらくは私道のみで歩く練習。
私道でまともに歩けるようになってから、表通りに出ることにした。


クリスが散歩できるようになって私が第一に考えたのは、フレンドリーなボーダーコリーにすることだった。
それは、人に対しても、犬に対してもである。

なぜそれを一番に考えたかと言うと、クリスが我が家に来る前近所で出会ったボーダーが人を怖がり、飼い主と会話しようとすると、すぐ飼い主の後ろに隠れてしまって、決して出てこようとしなかったからだ。
クリスのかあさんは、私が一目ぼれするほどのフレンドリーなボーダーコリーだった。
クリスにも是非そうなって欲しい。
人間社会で、特に東京で暮らしていくには必要なことだ。


そこで私はこのかわいい時期を逃さず、誰にでも触ってもらえるよう、「かわいい」と言ってくれる人に出会ったら、
「ご挨拶は?」と言いながらクリスが自分から近づいていけるよう促した。


おかげで今となっては、やさしそうに声をかけてくれる人には、まるで磁石にでも引き寄せられるように、足元にぴったり寄り添う癖がついてしまった。


道端で初めて会った人と、犬の話で盛り上がって立ち話をしていると、彼女は「またか。長くなりそうね。」とこちらを一瞥して伏せているが、自分の話になると、ちゃんとその人の側に行って、さりげなくアピールする。


ピッタリ寄り添ってされるがままになっていると、さすがに初対面の人も、お世辞かもしれないが、「可愛いですね。」と言って彼女を撫でてくれる。
すると、彼女はさらにベタベタ。


ところが、何年か前、訓練競技会の競技中に、私ではなく傍にいた審査員の横に座ってしまった時はびっくりした。

私はあわてて、「今はご挨拶しなくていいのよ!」と言ったが、さすがに審査員には苦笑いされた。


なにごともほどほどが良いようだ。


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2008.11.25

K-9フリースタイル競技会

先回書いたフリースタイルの競技会に行ってきた。

「行ってきた。」というより、今回はスタッフとして手伝いながら
競技会とワークショップに参加してきた。

4年前と2年前にも開催されたK-9フリースタイルの競技会とセミナーだが、今までは参加者兼お手伝いの端くれ程度だった。
しかし、今回は準備段階から関わり、当日もスタッフとして動き回っていたので、自分の犬たちに関わる時間がほとんどないほど忙しかったが、得るものは非常に大きい3日間だった。


081125
しかも初日の天気は最高だった。


あとは、参加された方々や見学された方々が楽しいひと時を過ごしてくれていたらいいのだが。


いずれにしても、これからもっとこういう機会が増えて、フリースタイルが広がってくれると嬉しいと思った管理人であった。

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2008.11.20

「犬バカと呼んで」クリスの変なくせ(#028)

クリスはまだ散歩に出られない。
しかしこの豆台風はパワーが余ってじっとしていられない。


そう言えば今日ボーダーコリーのSNSで、一人で走り回るというボーダーの異常(?)行動を心配される声があがっていたが、実はクリにもそういう変な癖があった。


夜も更けて、そろそろ寝ようとリビングのソファから立ち上がると、突然スイッチが入ったようにクリが部屋中を駆け回るのである。
最初にこの光景を目にしたときは、「なにごと!?」とわが目を疑った。


別に私と追いかけっこをしているわけではない。
突然一人で走るのである。

そして数分走り回ると、我に帰ったようにトイレに走って行き、出すものを出す。


????


それから、『ママ、寝るわよ』と言っているかのように、彼女は先頭をきって寝室への階段を登っていくのである。

なんとも不思議な犬である。

自分で考えて生きているようなこの子を見ていると、私は仕事が忙しくてもついつい一緒に遊んでしまった。
家の中で彼女と追いかけっこをするわけにはいかないので、彼女の好きなテニスボールを使って、「持って来い」や「探せ」をゲーム感覚で教えることにした。


牧羊犬という特質もあるのだろうが、動くものへの食いつきがいいので、ネコじゃらしのようにして彼女をボールのとりこにしていった。

そしてもう少し遊びたいところを我慢して、「また今度ね。」とボールを取り上げる。
ボールは必ず私の元に持ってこなければ遊びは続かない。
こうしているうちに、彼女は自然に持ってくることを覚えていったのである。


う~ん、やっぱり頭がいい。


おかげで、ますます私はテレビのテニス観戦が出来なくなっていくのだったが、
自分で自分の首をしめているのだからしかたないか・・・。


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2008.11.18

「犬バカと呼んで」車はお嫌い?(#027)


クリスを実家から連れてきた日、車酔いが大変だったことは前にも書いたが、彼女の車酔いはその日だけでは終わらなかった。

散歩に出られるまでは、買い物も仕事も、車で移動するときは必ず彼女を乗せていったのだが、初めての遠出の印象がよほど悪かったのか、車に乗せるたびによだれが滝のように流れた。


エンジンをかけていなくても同じである。

っが、我が家は車での移動がほとんどなので、車酔いをされるとどこにも行けない。


幸い毎朝片道5~6分のところに仕事を取りに行っていたので、
これくらいなら慣れるだろうと思ったが、それも甘かった。

まずよだれが出始めるが、それでもなんとか耐えている。
帰り道もなんとか我慢しているが、家の前の私道にバックで入り始めたとたんに限界となり、


「クリちゃん、もうすぐだから、頑張って!」

という励ましもむなしく、車を駐車させたときには、
全て何事も無かったかのように終わっている。
その間わずか2分弱。


車に酔うくせに、置いていかれるのはいやなので、一番最初に乗って待っている。

081118


そして洪水。


当時はまだ買い換えたばかりの新車のレガシーだったが、あっという間に臭くなった。


友達は、車で楽しいところに行けば酔わなくなると行ったが、どこに連れて行っても車酔いは治らなかった。

結局遠出の時は獣医さんに酔い止めを処方してもらい、なんとか事なきを得たが、近場は相変わらず。


そして1年近く経った頃だろうか。
気がついたら、彼女の車酔いは自然治癒していた。

そして我が家も何事もなかったかのように車を買い替えたのであった。
ディーラーさんごめんなさい。


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2008.11.17

老化の弊害(?)

昨日は雨だった。

当然雨が降ると我が家は散歩に行かない。
つまりトイレもバスルームで済ませる。


朝いつもどおりバスルームで済ませ、
夕方も雨が続いていたので散歩は行かず、
バスルームでトイレを済ませるはずだった。

しかし、昨日はバスルームがやけに混みあっていた。

昼過ぎに起きてきて長々とバスルームを使う影。

そのあと家人(2人)が続けて使った。

やっと管理人に順番が回ってきたが、トイレの時間にはまだ早い。

しかも昨日はクリスを洗おうと決めていたので、
トイレの前にまずクリスのシャンプー。
続いて毛だらけになったバスルームの掃除も兼ねて
管理人がシャワーを浴びた。

バスルームを出るときは、床の水も全部ふき取り、
犬たちのトイレの準備をしておいた。

とりあえず部屋に戻って髪を乾かしていると、
家人が、近所に新しいスーパーが出来たから
お惣菜を買ってきたので降りてこないかと誘われた。

そしてお惣菜から管理人の夕食に突入してしまった時点で
犬たちのことが飛んでしまった。

いつも雨の日は、犬たちのトイレが終わってから
管理人がシャワーを浴びて、髪が乾いたら食事という段取りだったからだ。

そして一夜が明けた。

いつも通りに起きて、顔を洗い、着替えて散歩に出るはずだった。

ところが顔を作っている時に思い出した。

夕べ、犬たちはトイレに出したか?

いや、雨だった。


じゃぁ、バスルームに連れて行ったか。


が~ん!

化粧も途中で、パジャマのまま、犬たちをとにかくバスルームへ連れて行った。
外に行く支度などしている暇は無い。
バスルームは夕べトイレの準備をしたままだった。


やっぱり・・・。

そして、とりあえずみんな事なきを得た。


しかし、絶対これだけじゃ出したり無いだろうと、
急いで着替え、今度は外に連れ出した。

いつもの公園に立ち寄ると、彼らは何事もなかったかのようにトイレを済ませた。


そうよね。
あんなに我慢していたんだもの。
いっぺんじゃ出きらないわよね。


でも、なんで、みんななんにも言わなかったの?

一人でもフガフガ言ってくれれば、管理人だって思い出したものを。

ボケちゃったのは管理人だけじゃなかったのか・・・。


そう言えば、以前夕飯をやりそこなったときも、
みんななんにも言わなかったっけ。


まぁ、さっき食べたのに、
「ごはん、まだ~!?」と言われるよりはいいかもしれないが。

とにかくごめんね。
物忘れがひどくて・・・。


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2008.11.16

「犬バカと呼んで」留守番は退屈。(#026)

クリスがある程度家の中のこともわかり、生活のペースもわかってきた頃、私は以前からやっていたテニスにまた出かけようと考えた。

最初から長時間留守にするのは心配なので、初めは5分、10分と、すこしずつ家を空ける時間を延ばして慣らすことにした。
ところが、時間が延び始めると決まってサークルの中に敷きつめてあったトイレシーツを引っ張り出している。
私が家にいる時はそぶりも見せないので、いつどうやって始まるのかわからない。
退屈の気晴らしとしか思えないが、現行犯ではないので叱れない。
家の中で留守のふりをするにはボーダーは頭が良すぎる。


ある日外出先から戻った私は、居間中にシーツの白い紙が綿のように敷き詰められているのを見てさすがに切れてしまった。
そしてやってはいけないことをした。

彼女のお知りをバンとたたいて、叱ったのである。


案の定彼女は私への不信感あらわにし、ピアノの下に入ってしまった。
そしてその日は決して私の傍に寄ろうとしなかった。
夕食も食べなかった。

これはまずい。

さすがに夜は一緒に寝室に上がってきたが、いつもとは違う。
なんとかこの関係を修復せねば。


そこで、翌日少しだけ家を空け、何もしていなかったクリスを大げさに褒めた。


その後も、出かけるときと同じ状態であればクリスを褒め、シーツが散らばっている時はがっかりしたように「あ~ぁ」とだけ言うようにした。
すると彼女は「あ~ぁ」を聞くとコソコソ尻尾を丸めながらピアノの下で小さくなるようになった。


これを何度か続けているうちに、家に帰っても何事も無かった日が続き、ペットシーツ遊びも卒業したかと思ったある日のこと、家に帰った私は愕然とした。

居間のど真ん中に、くちゃくちゃに丸まったトイレシーツがおかれていたのである。


この頃は、クリスもだいぶ大きくなってトイレの間隔が広くなっていたので、私はサークルを片付け、部屋の隅にトイレシーツを置いていたが、出かける時はシーツをソファの下に隠して行くことにしていた。
とりあえず目につかなければ、悪戯をする可能性も低いと考えたのだ。

すると確かに悪戯をしなくなった。
私の不在中はソファの上で惰眠をむさぼっているようである。
(家に帰ると、大体ソファの上で伏せている。)


安心していた矢先のことだったので、部屋の真ん中置かれたシーツを見たときはちょっと声が出なかった。
それでも平静を装いながら、「あ~ぁ」と言おうとした時、なんとくちゃくちゃに丸まったシーツの中からウンチが出てきたのである。


おそらく、一人で留守番をしている間にトイレに行きたくなって、とりあえずソファの下からシーツを引っ張り出し、その上で用を足してからそれを隠そうと丸めたに違いない。


彼女がどうやってシーツの中にウンチを隠したかは定かでないが、とにかく結果的には周りを汚すことなく、無事トイレを済ませたのである。
後にも先にもこのような行為はこれ一回きりだったが、どんな風に成し遂げたのか想像すると可笑しかった。

それを、嫌がらせととる人もいるかもしれない。

でも、


でも、

クリちゃんってなんてすごいの?


「犬バカ」はもう止まらない。


つづく。


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今さらだけど・・・、

今日はエコの話。

なんて言うと堅苦しいが、
会社で「My箸」を使ったり、水道や電気、ガスを節約したり
運転しながら燃費の数値が上がるのを見て喜んだりと、
それなりに実行している管理人である。

しかし、今朝ラジオを聴いて改めて気をつけようと思ったことがあった。

それは、「海」の話。

特に東京湾。

以前に比べたら格段にきれいになったとは言え、
汚染の原因の大半は生活排水だと言う。

問題は

我が家では炒め物ぐらいだと、少々の油は特に気にせずそのまま流して洗っていた。

でも、それをちょっと紙で吸い取るだけで、
流れていく油の量を減らすことができるという。

言われてみれば確かにそうだ。


かつて遠足で東京湾をフェリーで渡ったとき、
スクリューの立てた泡が延々と続き、
しかも赤く濁っていたのを見て驚いたことがあった。
そしてこれが赤潮だったと言うことをあとから知った。


以前少しだけウィンドサーフィンをしていたことがある、
湘南の海は下が見えずに怖かった。
ハワイの海では下を泳ぐマンタに感動した。

海はやっぱりきれいなほうがいい。

単純この上ない発想だが、これからちょっと気をつけようと思った管理人である。

今さら遅いかもしれないが・・・・。


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2008.11.14

「犬バカと呼んで」散歩前。(#025)

ワクチンが済まないとクリスは散歩に出られない。
しかし、散歩に出るまでの間が社会化の大事な時期である。

そこで、私は彼女を抱いて散歩に出ることにした。
車やバイクの通る道を散歩し、子供たちが通る通学路を歩き、ご近所さんには積極的になでてもらうようにした。
最初は彼女もビビリ状態で私の腕から逃げようともがいていたが、そのうち少しずつ音にも慣れてきた。

また、アンディが来ていた時に息子の友達が頻繁に遊びに来ていたこともあり、子供たちに対してもフレンドリーだった。
散歩の途中でロケ現場に遭遇したこともあり、なんと松たか子さんに「かわいい!」となでてもらい、飼い主としては嬉しい限り。
そう言えば昔元夫が、「スコットを連れていると女の子が声をかけてくる」と嬉しそうに話していたのを思い出した。
そうそう、女性は「かわいい犬」に弱いのである。


社会化も順調に進んできた矢先、私は大変な失敗をしてしまった。

私はテニスボールを使って家の中でクリスと遊んでいたのだが、できる限り多くの人に会わせようと私が通っているテニスクラブやスクールに連れて行ったことで、確かに人には慣れたものの、テニスへの執着がひどくなってしまったのである。

結果彼女は私がテレビでテニスの試合を見始めると、テレビに突撃するほどのテニスフリークとなり、その噂がどこから流れたのか、それから3年後「ポチたま」が始まってすぐの頃、『テレビを見る犬』として出演してしまうほどに。


テレビ出演もいいけれど、私はゆっくりグラフと伊達の試合が見たかった。

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「なんか言った?」

つづく。


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2008.11.13

「犬バカと呼んで」快適に目覚めるためには。(#024)

クリスのストーカーは翌朝から始まった。

朝気がつくと、クリスが私の顔をなめ回している。


「ク・・クリちゃん。」


もう彼女は嬉しくて仕方ないと言った様子で、
私が目覚めるのが待ち遠しいようにしきりに舐めている。


犬にこんな風に起こされたのは初めてである。
私も嬉しくて思わず、

「はい、はい。今起きるからね。」

っと、クリスに促されるままに起きてしまった。


そして翌日、クリスは朝の5時から私を舐めて起こしにきた。

そこで私は考えた。
もし、クリスに起こされるまま起きていたら、ゆっくり寝坊したくても出来ないのではないか。

これはマズイ展開だ。


その翌日私はどんなにクリスが舐めに来ても寝たふりをして動かなかった。

しばらくすると、彼女はあきらめたのか舐めなくなった。
そっと薄目を開けていると、クリスがベッドの上で伏せて私の様子をうかがっている。


いまだ!


私はおもむろに起き上がり、

「クリちゃん、おはよう!」と声をかけた。


そしてその翌日。
クリスはまた起こしに来たが、私は絶対起きなかった。
クリスがあきらめて伏せていると、私が自分で起き上がる。

そんなことを2~3日繰り返したら、クリスは顔を舐めに来なくなった。
朝そぉっと薄目を開けて周りの様子を確認すると、彼女はちゃぁんとベッドの足元に伏せて、こちらの様子をうかがっていた。


すごい!


ボーダーってホントに頭がいいんだ!


もう「犬バカ」は止まらない。


つづく。


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2008.11.12

「犬バカと呼んで」アンディ帰る。(#023)

我が家にいる間にアンディの新しい家族を見つけようと、私は息子に学校の同級生に声をかけろとはっぱをかけた。
学校の友達ならば家も近いし、いつでも会えると踏んだのだ。
春休みだと言うのに、我が家にはひっきりなしに息子の友達が遊びに来て、犬たちと遊んで帰ったが、世の中はそう甘くはなかった。

一件とても気に入ってくれたおうちがあって、ママが犬舎まで用意したと言うのに、パパの反対で話は流れてしまった。
残念。


そして約束の日が来て、アンディはお迎えにきたブリーダーさんと一緒に帰っていった。


急に家の中が静かになった。
2頭でドッタンバッタン走り回っていた音はもうしない。


するとクリスの標的は私になった。
私が立ち上がると必ず私の後ろを付いてくる。
部屋の中を移動するだけでも、トイレやお風呂に行く時も、必ず後からついてきて、扉の外で待っている。

仕事をしていても、足元にきちんとお座りをして「ねぇ、遊ぼう!」と目をキラキラ輝かせながら訴える。
いつもある程度の距離感を持っていたスコットとは全然違う。
ボーダーってこんななんだ。


確かにかわいいが、いつもいつも彼女の相手をしてやるわけにはいかない。
そこで私は彼女に「あとで。」という言葉を教えた。

「あとで。」と言ったら、その後何回彼女がアピールに来ても一切無視。


そして5分くらいして私からクリスに声をかける。

「クリちゃん、遊ぼうか。」


この5分を10分、20分と次第に伸ばしていき、「あとで。」はすぐに相手が出来ないことを彼女に学んでもらうことにした。
すると、「あとで。」と声をかけると、彼女はすぐにきびすを返してソファに乗って伏せて待つようになったのだった。


すごい!

ボーダーって頭いいんだ。


私が「犬バカ」への一歩を踏み出したときだった。


っが、彼女の「あとで。」の感覚ではなぜか短かった(汗)。


0811012


つづく。


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2008.11.11

「犬バカと呼んで」つかの間の多頭飼い(#022)

昼寝からさめた2頭はあちこち匂いを嗅ぎ回って家中のチェックに余念がなかったが、しばらくすると2頭で元気に遊び始めた。
車酔いはどこへやらである。

12畳強の居間を所せましと駆け回り、ちょっと静かになったかと思うと、ダイニングテーブルや椅子の脚をかじっている。

ちょっと待て!


と叱りに行こうとすると、私の足と一緒に移動するスリッパに狙いをつけ、追いかけてきてはじゃれついた。
ソファに足をあげてテレビを見ていると、いとも簡単にスリッパを破壊していた。

覚悟はしていたが、さすがにベビーギャングが2頭いると目は離せない。
しかし、2頭一緒にいることで、たいくつするとどちらかが片方を遊びにさそうせいか、思ったほどの被害は受けなかった。


夜寝るときは2頭とも寝室に連れていった。
居間のサークルに2頭閉じ込めておくと、夜中に遊んで朝ウンチまみれになっている可能性が高かったからだ。


最初は2頭を一緒にケージに入れて寝かしたが、夜中にトイレを催促して泣くので、ケージのドアは開けて、部屋の隅にトイレシーツを敷いた。
当然はみ出すこともあるので、寝室の床にはブルーシートを敷き詰めた。
これでカーペットへの被害は防げる。

こうして夜鳴きは無くなり、安眠は保たれるはずだったのだが、夜中にブルーシートの上を歩くガサガサという音がうるさくて結局何度も目が覚め、寝不足の毎日が続いた。

しかし、仔犬が2頭我が家にいる。
それだけでなんと幸せな気分になれるのだろう。

アルフが我が家に来た頃が思い出された。


つづく。


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2008.11.10

「犬バカと呼んで」クリスがやってきた(#021)

息子が春休みに入る直前の休日、私たちはクリスを迎えに行った。
サークルはアルフが使っていたものがあったが、ベッドと首輪、リード、食器そしておもちゃは新しく用意した。
離乳食のフードはブリーダーさん宅で使っていたものと同じものにした。


クリスはその日同胎犬の男の子アンディと一緒にやってきた。
彼にはまだ新しいオーナーさんが決まっておらず、ブリーダーさんが所用で留守をするので一週間ほど預かることになったのだ。
クリスにとっても、一人で我が家にやってくるよりきっと心強いだろうと私は思った。


昼過ぎに迎えに行き、遅くならないうちに向こうを出た。
後部座席で息子がクリスを抱き、カーゴスペースには犬舎に入ったアンディを乗せた。
空いていれば車で一時間ぐらいの距離ではあるが、その日は祝日、結局渋滞にはまりながら帰ってくることになってしまった。


半分くらい走ったところで後部座席から半べその悲鳴が聞こえた。


「クリスが吐いた~」。


やっぱり。


とりあえず車を止める。
スコットもアルフも車に酔ったことは一度も無かったが、かつてポリーが我が家に来た日、一度だけ車酔いしたことがあったので、このような状況も考えて、クリスはタオルにくるんで息子が抱いていた。
しかし、途中から飽きてしまい、後部座席の上を好きに行き来しているうちに酔ってしまったのだろう。


とにかく簡単に掃除をしてから出発。
ところがしばらく走るとクリスがまた吐いた。
クリスで手一杯だったのでアンディまで見に行けない。
しかしやけに静かなのが気になった。


自宅に着いたときの車内の臭いといったら、とても口では言い表せない。
かわいそうにアンディも初めての遠出でへろへろになって、犬舎の中でまみれていたのだ。
アンディはバスルームに直行。

アンディを洗ってから犬舎を洗い、車の中も窓を開け放して大掃除。
この匂いは当分とれないだろう。


すべてが片付き部屋に戻ると、犬たちはサークルの中で気持ちよさそうに寝ていた。
それはあたかも嵐の前の静けさのようだった。


081110

クリスとアンディ


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2008.11.09

「犬バカと呼んで」スコットとの別れ(#020)

クリスが生まれてからは休みのたびに会いに行った。
見に行くたびに大きくなるクリス。
目が開き、少しずつ私たちを認識していくクリス。
スコットと戯れるクリスの様子が目に浮かぶ。


ところが、クリスが元気に育っていく一方で、スコットが以前から患っていたヘルニアが悪化し、とうとう手術をしなくてはいけなくなってしまった。

手術はなんとか成功したのだが、翌日急変し、スコットはクリスが来るのを待たずに逝ってしまった。
クリスが我が家に来るまであと20日だった。


長年公園で一緒に遊んだ仲間達が最後のお別れにきてくれた。
スコットが出会わせてくれた友である。

翌日私の運転を心配した母と一緒にスコットを荼毘に付した。


しかしそれからの私は、スコットを乗せて大学病院を往復した日々が車に乗るたびに思い出され涙がとまらない。
楽しいことや辛いこと、スコットと暮らした11年間が毎日蘇って眠れなかった。

そして私はどんどん落ち込んで行った。
どうすればいいのか自分でもわからなかった。
毎日が無為に過ぎていった。


そんな私になんとか明日への希望をくれたのがクリスだった。
どんなに辛くても、彼女は我が家にやってくる。
日々彼女のための準備に追われている間に、少しずつだがスコットだけのことを考えている時間が少なくなってきた。
無理に考えないようにするのではなく、忙しさの中で、彼のことを考える時間が自然と少なくなっていったのだった。
クリスの存在が少しずつスコットの空けた穴を埋めていってくれたようである。


こうして私はなんとかひどいペットロスを回避することができたのだった。

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2008.11.08

「犬バカと呼んで」クリスとの出会い(#019)

女の子の仔犬が生まれたら我が家に迎え入れると決めて数日後の夕方、「生まれましたよ。」というブリーダーさんからの電話。
予定日どおりの出産だった。
私は息子を連れて出先からまっすぐブリーダーさん宅へ向かった。


生まれたばかりの仔犬を見るのははじめてである。
車を運転しながらも、ワクワク、ドキドキ。
他人が行ったらかあさん犬は嫌がらないだろうか。
怒って仔犬を噛んだりしないだろうか。

いろいろ想像しながら部屋に案内されると、そこには大仕事を無事終えたばかりのかあさん犬と、ちっちゃくて黒くてブニブニした仔犬たちが産箱の中で動いていた。


声も出ないほどかわいい。
抱かせてもらっても大丈夫だろうか。
っが、かあさん犬は怒らなかった。
この前会ったことを覚えているのだろう。


手のひらにおさまるほどの小さいな白黒の生き物に私は『クリス』と名づけ、その後我が家に来るまでの2ヶ月ちょっと、指折り数えて待つことにしたのだった。

Chrisbabyjpg


スコットに早く会わせてやりたい。


スコットもうすぐだからね。


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2008.11.06

「犬バカと呼んで」多頭飼いへの一歩(#018)

アルフのペットロスに悩まされた私はしばらくスコットの他に犬を飼うことなど考えられなかった。
アルフを亡くしたときにも、「違う子を探しましょうか」とショップの人に言われたが、そんな気力さえ起きなかった。

しかし、それから3年ほど経ち、スコットが更に老いてきたとき、私の頭には再び『多頭飼い』がよぎったのだった。


「スコットが元気になるのなら。」と私は本格的に仔犬探しを始めた。
そして白羽の矢が立ったのが『ボーダーコリー』だった。


私もそんなに若くはない。
一人で大型犬二頭は無理だ。
息子もあてには出来ない。
そこで、スコットと世代交代で一戦交えることのないよう、中型犬の女の子にしようと考えて犬種図鑑を読み漁り、『ボーダーコリー』に決めたのだった。
しかし、ボーダーコリーへの知識は図鑑のみ。
生のボーダーコリーをまだ一度も見たことは無かった。


私は都内に住むブリーダーを探し出した。
しかし一人で行っては衝動買いをしないとも限らない。
私は知人のご主人とお嬢さんを同伴して見に行くことにした。


ブリーダー宅の玄関を入ると白黒の犬達がちぎれんばかりに尻尾を振りながら大歓迎してくれる。
部屋でお茶を頂いている間も彼らは私たちの周りで、愛想を振りまきながら撫でてくれとスキンシップを催促していた。


その中の一頭が間もなく母になるという女の子だった。
私は一目で彼女が気に入った。
愛くるしい表情と、フレンドリーな性格。
彼女の娘なら是非家族に迎え入れたい。


スコット、もうすぐかわいい妹が来るよ。


それから彼女の出産を心待ちにする日々が始まったのだった。


つづく。


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泥縄。

今月後半にフリースタイルの競技会がある。

2008compbunnergif


管理人は主催のお手伝いをしているが、
一応競技会にも参加する。

今まで一緒にダンスを楽しんできたクリかあさん。
来年早々には12歳になる。
未だに何かを覚えるパワーは残ってはいるものの、
頑固な性格もあって、なかなかすんなりとは覚えてくれない。
というより、相変わらずダンスの間の「ワンワンワン」がうるさくて
思うようにステップが踏めない。


そして今回初めて参加させるニッキー嬢ちゃん。
これがまた何を考えているのか、全くダメ。
新しいことを教えると、そればかり勝手にやって
古いことはどこへやら。

確かに彼女も9歳半。
若くは無い。
でも、まだ覚えられるはず。
っが、遅々として進まない。

こんなことなら、とりあえず動いてくれるハンスにしておけばよかったか。


動きの悪い二人のために、久々におやつを奮発してみたが、
逆におやつに気をとられすぎて、これまた動かない。


もぉっ!


果たしてどうなることやら。

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2008.11.03

「犬バカと呼んで」(#017)

後ろ髪を引かれながらもハスキーの仔犬をおいて帰ってきた私だったが、それから1週間後、悪魔の囁きに負けてその子を家に連れて帰ってくることになった。


家の中で初めて飼う仔犬である。
『仔犬とトイレ』の課題がマンディの頃から頭にあったので、仔犬と一緒に大きなサークルも買った。
一辺が90センチ近くある、6面のサークル。
かなり大きい上に、お値段も高かった。


広げてみるとやっぱり大きい。
そこで、とりあえず4面だけ連結した。
前面には人がくぐって入れる入り口まで付いている。
高さもあるので、絶対飛び出したりしないと言うお墨付きだ。
これさえあればリモコンをかじられることもないし、私のポロシャツを食べられることも無いだろう。

サークルが無事組み立て終わってから仔犬を引き取りに言った。
今回は準備万端である。

その子の名前はアルフになった。
当時しゃべる犬のドラマを3チャンネルでやっていたので、その主人公の犬の名前を取ったのである。
相変わらず芸がない。

スコットはアルフを見ても威嚇すること無く、だまって受け入れた。
なんていいやつなんだ。

そしてアルフもそんなスコットのあとをいつも付いて歩く大人しい子だった。


朝目覚めて階下におりると、2頭が仲良く階段の下に寝そべってこちらを見上げている。
いたって平和だ。


アルフはかなり大きかったので、我が家に来てすぐ2度目のワクチンを打ち、その10日後にはスコットと一緒に散歩に出られるようになった。

外に出てもアルフはスコット兄ちゃんから離れることはない。
まるでずっと昔から一緒に暮らしている兄弟のようだ。


ところが、我が家になじんで1ヵ月後のある日、アルフは突然転びだした。
大学病院に連れて行ったが、原因がわからない。

そして、それからのアルフは日に日に神経を侵され、ある日とうとう立てなくなった。

居間に布団やタオルを敷いて、起き上がろうとして倒れても怪我をしないようにしていたが、それでも倒れるたびに大きな音がして鳴き声をあげた。

そして、目が見えなくなり、耳も聞こえなくなり、とうとうフードさえも口にしなくなった。
臭覚も利かなくなったのである。

そしてアルフはたったあっという間に旅立ってしまった。

「仔犬が死ぬ。」なんていうことを当時の私は想像もしていなかった。
ショックだった。


たった2ヶ月ではあったが、スコットとアルフの優しい関係を見られた私は幸せだった。


ありがとう。

つづく。

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2008.11.01

「犬バカと呼んで」悪魔のささやき(#016)

スコットは7歳を過ぎた頃から、だんだんと体の衰えが見え始めた。

7歳と言えば、ちょうどポリーがフィラリアで死んだ歳である。
大型犬の節目とも言われる7歳。
そんな頃、多頭飼いをしている友人に、もう1頭飼うと刺激になって、若返るんじゃないかとアドバイスされた。

そうか!
その手があったか。

そうは言っても、私は特に真剣になって2頭目を探していたわけではなかった。
ところが、ある日ペットショップにスコットのフードを買いに行って出会ってしまったのである。

それは売れ残っていた黒白のハスキーだった。


当時はもうブームも大分下火になってきて、街中でハスキーの仔犬を見かけることも少なくなっていたので、その子を見たときは何も考えず抱かせてもらった。
もちろん飼う気はなかった。

「かわいい!!」

ただそれだけだった。

何しろスコットが我が家に来たときはすでに7ヶ月。
かわいい仔犬の時期など見たことがなかったからである。

そして私はその店を後にした。
ちょっぴり後ろ髪は引かれていたが、「飼いたい病」にはかかっていなかった。


それから2週間ほどして、買い物が帰りに私はまたその店を覗いてしまった。
悪魔がささやいたに違いない。
すると、その子はまだそこに残っていた。

黒い隈取がますます濃くなって、かわいさが増している。

店の人に聞くと、まだ引き合いはないという。
だからって、我が家で引き取る必要はない。


でも悪魔がそっと耳元で囁いている。
ペットショップで売れ残った仔犬がどうなるか・・・。


つづく。


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