「犬バカと呼んで」クリスがやってきた(#021)
息子が春休みに入る直前の休日、私たちはクリスを迎えに行った。
サークルはアルフが使っていたものがあったが、ベッドと首輪、リード、食器そしておもちゃは新しく用意した。
離乳食のフードはブリーダーさん宅で使っていたものと同じものにした。
クリスはその日同胎犬の男の子アンディと一緒にやってきた。
彼にはまだ新しいオーナーさんが決まっておらず、ブリーダーさんが所用で留守をするので一週間ほど預かることになったのだ。
クリスにとっても、一人で我が家にやってくるよりきっと心強いだろうと私は思った。
昼過ぎに迎えに行き、遅くならないうちに向こうを出た。
後部座席で息子がクリスを抱き、カーゴスペースには犬舎に入ったアンディを乗せた。
空いていれば車で一時間ぐらいの距離ではあるが、その日は祝日、結局渋滞にはまりながら帰ってくることになってしまった。
半分くらい走ったところで後部座席から半べその悲鳴が聞こえた。
「クリスが吐いた~」。
やっぱり。
とりあえず車を止める。
スコットもアルフも車に酔ったことは一度も無かったが、かつてポリーが我が家に来た日、一度だけ車酔いしたことがあったので、このような状況も考えて、クリスはタオルにくるんで息子が抱いていた。
しかし、途中から飽きてしまい、後部座席の上を好きに行き来しているうちに酔ってしまったのだろう。
とにかく簡単に掃除をしてから出発。
ところがしばらく走るとクリスがまた吐いた。
クリスで手一杯だったのでアンディまで見に行けない。
しかしやけに静かなのが気になった。
自宅に着いたときの車内の臭いといったら、とても口では言い表せない。
かわいそうにアンディも初めての遠出でへろへろになって、犬舎の中でまみれていたのだ。
アンディはバスルームに直行。
アンディを洗ってから犬舎を洗い、車の中も窓を開け放して大掃除。
この匂いは当分とれないだろう。
すべてが片付き部屋に戻ると、犬たちはサークルの中で気持ちよさそうに寝ていた。
それはあたかも嵐の前の静けさのようだった。
クリスとアンディ
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