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2008.10.30

「犬バカと呼んで」スコットの恋(#015)

スコットが6歳くらいだったろうか、私はハスキーの女の子を持っている人とテニスを介して知り合った。
たまたま家も近かかったので、一緒に散歩に行く機会も増え、スコットも彼女との散歩を楽しんでいた。


知り合った頃の彼女はまだまだピチピチのギャルだったが、数年後彼女の飼い主さんが彼女の仔犬が欲しいと言うことになり、正式なお見合いの運びとなった。
場所は我が家の庭である。
ところが、『お見合い』と言っても、私もお相手の飼い主さんもずぶの素人。
さてどうすればいいのだろう。
なんとも無鉄砲な話である。


しかし、

「犬には本能があるんだから大丈夫。」

なんていういい加減な理論の元お見合いが始まった。

スコットはルンルンである。

自分のテリトリーに若い彼女が遊びに来てくれて、二人で庭を走り回る。
それこそ、

「うふふふっ♪」

「あはははっ♪」

の世界。


ところが、いざスコットが愛のささやきを始めると、お嬢さんは

「おじさん、何考えてるのよ!」

と一喝。

情けないスコットおじさんは私に助けを求めてきたが、こちらもどうしていいかわからない。
とりあえずお嬢さんが逃げないように押さえてみたものの、パワフルなお嬢さんはやっぱり、

「やめてよ~!」


と振り返ってガウガウ。


すっかり気落ちしてしまったスコットは結局『いい人(犬)』で終わってしまった。

スコット老いらくの恋であった。


Scott2


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2008.10.28

出張

今日は本社への日帰り出張。

本社は長野にある。
さすがに今の時期は紅葉狩りなので、一週間前に予約を入れたが、いつもとる新幹線はすでに満席。
仕方なく一本ずらして臨時電車に乗っていくことになった。

東京駅はやっぱりビジネスマンよりおば様たちの団体があちこちにいて、無法地帯状態。
こちらはちゃんと並んでいても、気がつくと並ぶ場所でないところに塊が出来ていて、大笑いで揺れたおば様のナップザックに突き飛ばされ危うく転びそうに。
朝から少々お疲れモードだ。


乗ってしまえば一時間半。
幸い隣は空席だったので、来月のダンスの競技会で使う音楽を聴きながら、振り付けのチェックそすることに。
クリさんは大分はかどったが、嬢ちゃんは技が少ないので、チェックにも何にもならない。
やっぱり寝ていくことにしよう。


軽井沢で目が覚めた。
さすがに降りる人が多い。
しかも、やはりこのあたりは山が色づいてきれいだ。
管理人も降りたいところだが、仕事に行かねば。
残念・・。


というわけで、無事会議も済ませ、なんとか帰ってきたが、帰りも爆睡。
隣がいなくてよかった。


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「犬バカと呼んで」スコットの悲劇(#014)

おっとりしてどんな犬に対しても問題なかったスコットだったが、晩年ある出来事をきっかけにちょっぴり性格が変ってしまった。

それはいつものメンバーが夜公園で仲良く集まっていた時に起こった。
当時はハスキーが増えだした頃で、散歩に行くと必ず若いハスキーが何頭かいた。
他の犬たちが適当にじゃれあったり、おいかけっこをしている中、スコットは私のまわりでまったり過ごしていたのだが、突然見慣れない女の子が遊びの輪に加わったので、いそいそとチェックに立ち上がった。
歳をとってもそういうことは忘れない。

確かその子もハスキーだった。
っが、その瞬間犬同士のうなり声と共に乱闘騒ぎが始まった。
不覚にも当事犬はみんなノーリードだった。
当事犬は我が家のスコットと、いつもの遊び仲間の若いハスキー。

双方の飼い主は必死で両者を引き離そうとしたがうまく行かないので、足を踏んだり、蹴飛ばしたりしてやっとの思いで引き離した。
引き離してみるとスコットの頭には暗闇でもはっきりとわかるくらい大きな穴(と言っても直径三ミリぐらいだが)があいていた。
噛んだ犬の飼い主さんは恐縮してすぐかかりつけの獣医さんに案内してくれた。

よく見ると歯型は一箇所ではなく、顎の下にも二箇所犬歯の入った穴があった。
スコットは麻酔をかけずに縫合されたが、何も言わずじっとしていたので、
「えらいね。よく頑張った。」
と獣医さんに褒められて帰ってきた。


しかしその後も彼の悲劇は続いた。

夜間公園内を自転車で散歩中、突然ノーリードのオスのハスキーが吠えながら追いかけてきたのだ。
スコットは後ろを振り向き唸っていたが、リードがついていて思い通りに応戦出来ない。
私は無視して走り続けたが、その犬は一向にやめる様子が無い。

飼い主はどこにいるんだ!!

後ろを気にしているスコットを連れていてはスピードが出るはずもなく、私はとりあえず安全のために自転車を降りてその犬を追い払おうとした。
しかし自転車を止めた途端、その犬はスコットに飛びかかって彼の耳に食いついた。
とても止めに入れるような状態ではない。
私がバタバタしていたら、暗闇から飼い主らしき男性が出てきて自分の犬を呼んだ。


激昂した私はスコットから離れて、その飼い主に文句を言いに戻ったが、その男は
「たかが犬の喧嘩だ。そんなに目くじらをたてることはない。」
と返してきた。


私の怒りは頂点に達した。
「喧嘩っていうのは両方が同等の立場でやることで、今のは一方的に襲ってきたんだから喧嘩じゃない!」
と言ってはみたものの、結局その男はスコットの傷すら見ようともせず、その場を立ち去った。

無防備のスコットを後ろから襲うような卑怯な真似をされたのに、飼い主の私が彼を守ってやれなかったことが悔しかった。
彼の耳は先端がちぎれ、血がにじんでいた。

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2008.10.26

「犬バカと呼んで」スコットの性格(#013)

スコットはオスにしては大人しい方だったと思う。
確かに家の中での悪戯や逃走癖はあったが、彼を良く知っている人たちはみんなそう言ってくれた(多分お世辞ではなく)。


若い頃でも、道端でオス犬と出会って喧嘩になったことはなく、女の子に対してはどんなに叱られてもしもべ状態。
もちろん大人や子供に限らず、人に対してもとても従順だった。
しかし、最初からではなかった。
実は、我が家に来て間もなくの頃、息子がスコットの食事中、フードボウルに手を突っ込んで唸られたことがあったのだ。
幸いその時元夫も私も傍で見ていたので、元夫がすかさず「イケナイ」と言いながら、スコットをゴツンとやったのだ。
スコットにはかなりの不意打ちに違いなかっただろう。
食事を取られそうになったと思ったら、どこからかゲンコツが飛んでくる。
しかし、その一瞬の間に、スコットは全てを理解したにちがいない。


スコットが我が家に来たとき息子は2歳前。
大きな動くおもちゃがやってきたぐらいにしか思っていなかったので、スコットに抱きついたり、のしかかったり、ひっぱったりといろいろやった。
しかし、食器の件以後、虹の橋を渡るまで、彼は息子を含め、ただの一度も人に対して歯を剥いたり、唸ったり、ましてや噛むといった行為はなかった。


そのせいか、私はハスキーという犬種自体が元来大人しいものだと思っていたので、その後ハスキーブームが訪れたとき、よそのハスキーに手を出して2度も噛まれそうになり、ようやくハスキーがみんな大人しいのではないと知ったのであった。
(かなりのおバカかも・・。)


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2008.10.25

別れ・・。

突然のことでしたが、我が家のクリスのかあさんが昨日亡くなりました。
13歳になったばかりでした。

クリスはかあさんにそっくりの娘です。
遊びに行くと、キッチンでおねだりをしている2頭の後姿を見て
よく双方の飼い主は間違えたものでした。
もちろん、顔も瓜二つ。


我が家でボーダーコリーを飼うきっかけとなったクリスのかあさん。

まだクリスがお腹の中にいるときから、彼女に一目ぼれして、

「彼女の娘が是非欲しい!」

と出産日を指折り数えて待っていたあの日が昨日のことのように思い出されます。

あれから11年10ヶ月。

素敵な娘を有難う。

いつまでもみんなを見守っていてくださいね。


・・・・合掌。


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2008.10.24

厄は移るのか・・・?

ハンスが昨日厄日だったとぼやいていたが・・・。

会社から帰って部屋をあけると・・、


やられた。


床が洪水。


誰だ?

きっといつも水ばっかり飲んでいるニッキーに違いない。


とりあえず雨だったので、みんなをバスルームへいざない、
かあさんからトイレコール。

ところが大きいほうを済ませると、全然小をする気配が無い。
確かに外は雨だし、彼女にしてみれば、あんまり落ちついた環境とは言えない。

「クリちゃん、ママはこのあとシャワーを浴びたいし、
お腹もすいたからご飯も作りたいの。

お願いだから、早くして!

っが、

『それがなにか?』なクリさん。


もぉっ!


「ニッキー、かあさんがしないからあなた先にしたら?」

とニッキーを呼んだ。

すると、ニッキー嬢ちゃん、かあさんの視線が気になって
シーツの敷いてある、定位置におさまれずはずした。
お風呂場だから別にいいけど、はずすと言うことは足が汚れるということ。


・・・・・・・。

しかもすごい量。
ということは部屋のアレはニッキーではなくクリだったか・・。
もっと早く気づけばよかった。


ニッキーがはずしたせいで、次にハンスもはずした。
(ハンスはニッキーの上にかさねがけする)


そして、一連の家事が全て終わり、
寝る前に昼間録画していたお気に入りの海外ドラマを見ようとDVDをつけると


入ってない!


まただ。


というのは、昨日から録画機能の調子が悪く、字幕版を一度録り逃したので、
二ヶ国語放送で再チャレンジしたのに、それもダメだったと言うこと。

一気に気分が落ち込んだ。


そして二ヶ国語の再放送で最後の最後のチャンスと思い、夜中の3時にタイマーをかけたら、
なんと今度は自分がチャンネル間違い。


この厄日いつまで続くのだろう・・・(涙)。


というわけで、「犬バカ」は今日はお休みでした。


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2008.10.23

「犬バカと呼んで」スコットの悪癖(#012)

庭には立派なフェンスも出来、スコットの放浪癖も終息し、我が家での楽しい生活が始まった。


オスを飼ったのは初めてだったが、思っていたより大人しい。
家の中で大騒ぎするわけでもない。
生後7ヶ月というのが幸いしたのか、外でトイレもきちんとできるので、家の中にトイレスペースを作る必要もない。

昼間は居間や庭で私とのんびり過ごし、夜は玄関で大人しく寝ている。
「全然手がかからなくて楽だわぁ。」と喜んでいたのもつかの間、実は彼には放浪癖以外にも隠れた悪癖があったのだった。


7ヶ月までブリーダー宅の外でケージ暮らしをしていたスコットくん、家の中で暮らすことに慣れていない。
家の中にあるものは彼にとっては目新しく、全てがおもちゃだったようだ。

私がちょっと電話や来客で目を離すと、必ず何かが破壊されている。
最初はテレビのリモコン。
電気コード。
テーブルの足や壁、床。
見ているときは一切しないのだが、目を離すとすぐ何かを口に突っ込んでいる。


やめて~!!!

一応新築なんだから~。


ある日私が2階の掃除を終わらせ、さてお茶にでもしようと台ふきんを捜したが見つからない。

おかしいなぁ。

キッチンのカウンターの上に絞っておいておいたはずなのに。
どこを探しても見当たらない。
まだボケるのには早すぎるぞ。


そしてそれから2~3日して、庭の掃除をしていると、なにやら不可思議なものが落ちている。
絞った形のままの乾燥した台ふきんだ。


まさか・・・。


どうやって・・・・・。

しかも、キッチンに入ってはイケナイと教えたので、私が見ているところでは絶対入らない。


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2008.10.22

「犬バカと呼んで」スコットの謎(#011)


すっかり室内犬になってしまったスコットだが、昼間は庭でのんびり日向ぼっこを楽しんでいた。
いいご身分だ。

その日もお気に入りの台に寝そべって(なぜ犬舎に入らない!)うとうとしているはずだった。
ところが昼過ぎに電話が鳴った。
出てみると、かかりつけの獣医さんからである。

『あのぅ、スコット君がウチに来てるんですけど。』


「えっ!!」

そんなはずは・・・。

あわてて庭を見ると、

いない!!

いったいどうやって・・・。

とにかくあわてて連れに行った。

我が家から獣医さんまでは200メートルぐらいだろうか。
しかし、駒沢通りという幹線道路が通っている。
平日の昼間とは言え、彼が信号を渡ったとは思えない。
それよりなにより、どうやって庭から逃走したのだろう。

庭には垣根が張り巡らされていて、どうやっても彼が通れる隙間などない。
ミステリーだ。


そしてそれから数日したある日、今度は玄関のチャイムが鳴った。

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2008.10.21

「犬バカと呼んで」#010

そう言えば彼の名前がまだ決まっていなかった。
もちろん、私はいろんな名前を考えていた。
マンディと付けようかとも考えた。
でも彼はマンディじゃない。

おきまりの外国ドラマから、もっとかっこいい俳優の名前にしようか。
私はワクワクしながら考えていた。

っが、元夫は一言

「スコットにしよう。」


「どうして?」


「南極探検で成功した有名な探検家の名前だから。」


「???」


いくらハスキーだからって、南極探検と結び付けるとは。

そして彼の名前はあっけなくスコットに決まってしまった。
私の希望は・・・。
かっこいい海外ドラマの主役は?

完全に却下された。

しかし、実際南極点に旗を立てたのは、スコットではなくアムンゼンだったことがあとで判明する。
なんか割り切れないなぁ・・・・。

まっ、いっか。


その後私は十日ほどかけて、スコットのために庭の一角にコンクリートブロックを敷き、その上に、ずっと以前母屋の犬が使っていたという一間四方の錆だらけの鉄製サークルを組み立て、緑色のペンキを塗った。
これで少しは犬小屋らしくなったぞ。

DIYショップで部材を買って屋根も付けた。

最後に犬舎だけは新品を買ってサークルの中に入れた。
もちろん、新品の首輪とリードも用意した。
これで今夜から彼もぐっすり眠れるに違いない。
立派な犬小屋が出来たものだと私は自画自賛した。


ところが、玄関から犬舎に移った翌日の早朝5時、まだ薄暗い中、彼は近所中に響き渡るような大きな声で悲しげな遠吠えを始めたのである。


「な・・・なにごと!」


初めて聞いたスコットの遠吠え。


私は飛び起きた。
なんとか止めなくては。


すると、姑が母屋の窓から顔を出した。
「スコット、吠えるとうるさいからダメよ。」


ひ~っ!まずい…。


翌日から彼は再び玄関マットの上で眠るようになった。
つないでいなくてももう二階にあがることはなかったし、遠吠えもピタリとやんだ。
私の労力は一体なんだったんだろう。


なんか先が思いやられるんですけど・・・。


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2008.10.20

「犬バカと呼んで」#009

明日の夜には犬が来る。

まったくもって予想外の展開に我が家は急にあわただしくなった。

そして、ブリーダーさんは当座のフードを用意して、一通りの心構えと一緒に犬を渡してくれた。
『決して味噌汁ごはんなど食べさせるんじゃない』とも言われた。
そんなこと考えてもいなかったが、なんでも同じ頃買いに来た人に、「人間の残りご飯に味噌汁をかければ十分ですよね。」と言われてかなり激怒したらしい。
幸い、以前飼っていたポリーもドッグフードや、鳥肉や野菜のスープを食べていたので、特に戸惑いはなかった。
しかし、それよりなにより、わが家にはリードも犬舎もまだ何も用意していなかった。
マンディの教訓はどこへやらである。


リードなど、一晩くらいなくても問題ないだろうという甘い考えのまま、その晩彼は玄関で寝ることになった。
玄関からよその部屋に行くには、ドアを開けなければならないし、玄関には特に悪戯をするものは何も置いていなかったので、さして気にもせず、「お休み。泣かないで寝るのよ。」と声をかけて私たちは寝室にあがった。


泣き声や騒音で眠りを妨げられることなく一夜は明けた。
夜鳴きを懸念していた私は少々肩すかしを食った感じだった。
しかし、目覚めて寝室のドアを開け、一歩足を踏み出した時、不幸は突然やってきた。


足下がヌルッ。
私はあやうく転倒しそうになって下を見た。
スリッパの下で何かがつぶれて広がっている。


ウウゥ、ウンチだ。


しかも固まっていないのが廊下に3箇所も。
廊下は全部カーペット敷き。
しかも薄いグレー。


なんでこんなところに。
あわててスリッパを脱いだ私は、床に広がっているものを踏まないように洗面所にたどり着き、次に起きた者が踏まないよう、洗剤やらペーパー、雑巾を用意して処理にあたった。
しかし、毛足の長いカーペットの中にしっかり染み込んだ色は全く取れない。
臭いも取れない。


ショック!!


リードも首輪も、犬舎さえも無い家でフリーにしておいたのは私たちだ。
何があっても彼を怒ることは出来ない。
きっと夜中に具合が悪くなって2階の寝室まで私たちを起こしに上ってきたが誰も起きず、間に合わなかったに違いない。
そう思うことにした。


階下に下りていくと、彼は何もなかったかのように、玄関のタタキで尻尾を振っていた。


私はすぐブリーダーに電話した。
普通より値段が高い上に、病気の犬を渡したのなら文句の一つも言わねばならない。
しかしブリーダーは動じる様子もなく答えた。
「あぁ、そうですか。昨日虫下しを飲ませておいたんですよ。念のために。」


そういうことは渡す前に言ってほしかった!


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2008.10.19

「犬バカと呼んで」#008

さて、犬を飼うことが決まったら、こんどはどこで犬を見つけるかである。
そこでおきまりの愛犬雑誌を買ってきた。
今も変らず書店にならんでいるあのぶ厚い雑誌である。


ポリーの時から十年以上経っていたこともあり、今まで見たことのない犬種の写真が沢山載っていて、見ているだけでワクワクしてしまう。
その中でひときわ私の目をひいたのがシベリアンハスキーだった。
歌舞伎の隈取のようなその顔はとてもインパクトがあり、一見怖そうだが、性格はいたって大人しいと書いてある。
しかもあまり吠えないとか、臭くないとか、いいことが沢山書いてある。
一軒のブリーダーにめぼしをつけて、翌週早速見に行くことにした。


本で見たあの白と黒の精悍な顔立ちを期待してでかけたのだが、たまたまそこにいたのはレッドの仔犬ばかりだった。
ちょっと想像とは違っていたが、生まれて2ヶ月ちょっとの仔犬たちは十分かわいい。
しかし残念なことにオスばかりでメスがいない。
子供が小さかったので私は出来れば女の子が欲しかった。


あきらめて帰りかけた時ブリーダーさんが「この子はどう?」と言って庭の片隅においてあるケージの中を指差した。
覗き込むと中にはシルバーのハスキーがいる。
シルバー?
白黒じゃない。
それにどう見ても彼の顔は逆隈取で、精悍というよりタヌキ顔と言った方が似合う。
確かにかわいいが、やけに大きい上にオスだった。

「あのぅどれくらいですか?」


「7ヶ月だよ。」


「……..。(そんなの論外じゃない)」


「この子は姿もいいし、ずっとうちでショーに出しているんだ。」


「おいくらぐらいなんですか?」


「こっちの小さいのは15万だが、この子はここまで育てるのに金がかかっているから20万。」


「?(変だ!大きくなっちゃったら安くなるんじゃないの?)」


そこへ、

「いいじゃない。この子にしようよ。この子なら飼ってもいい。」と元夫。


「………。」


かつてマンディで苦い思いをしている私には、家族の同意は欠かせない。
元夫の言葉は重かった。
(実はこの言葉とっても軽かったことがあとでわかるのだが、それはまた・・)


でも、なんで7ヶ月なの~?


そして彼は翌日我が家にやってくることになったのである。


つづく・・・。


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2008.10.18

「犬バカと呼んで」#007

自分で犬を飼う


それから5年ほどして、今度こそ本当に自分で世話が出来る犬を飼う機会を得ることが出来た。
しかし、きっかけはなんと空き巣だった。


縁あって東京に戻ってきた私は年末年始の家族旅行から帰って空き巣に入られたことを知った。
2階の子供部屋の窓ガラスが割られ、1階の居間から出て行ったようだ。

確かに住まいの周りはどちらかと言うと閑静な住宅街。
しかもご近所は海外から赴任してきた外国人ばかりで、クリスマスから年明けまでほとんどお留守。
入るのは簡単だったことだろう。

その時、初めて、もし「犬を飼っていれば、最初からターゲットにされなかったのでは。」という発想が生まれたのである。

子供もまだ小さく、元夫は出張がち。
犬がいたほうが安心だというのは自明の理だった。

そして私たちは犬探しを始めることになった。

『また犬が飼える!』しかも、今度は自分でちゃんと面倒がみられるのだ。
私は有頂天だった。


さて、どんな犬を飼おうか。
番犬と言えば吠えなきゃいけない。
ある程度大きさがあって、それでいてしつけの経験のない私にも扱える犬種。
でも無駄吠えが多いと近所迷惑になるので、必要な時だけ吠えてくれる犬。
そんな都合のいい犬種があるだろうか。
私の夢はどんどん膨らんでいったのだった。


つづく・・・。


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2008.10.17

「犬バカと呼んで」#006

ポリーが逝って数年後、大学を卒業し就職した私は一匹の犬に出会った。
黒ラブである。
名前はマンディ。

実は彼のことは書きたくなかった。
なぜなら私にとってはひどく苦い経験だったからである。
でも、彼がいたことは事実だし、私にとっては二度と過ちを犯さないためにも自戒の念をこめて書くことにした。


当時黒ラブはまだまだ流行とはほど遠かった。
そしてなぜ黒ラブだったのか私にもわからない。
とにかく目があってしまったのだ。


私ある百貨店のペットフェアで彼と出会った。
まだ3ヵ月の彼は、ただただ黒くてコロコロしていた。
そして、その瞳に吸いつけられた私は、「この子と暮らしたい」と突然に思い出す。

家族に相談したが、当然そんな降ってわいたような話に乗るはずもなく、すぐに結論も出なかった。
しかしフェア期間のみということで待ってもらうことが出来なかい。
私は半ば強引に、「この子は自分で面倒をみるから!」と翌日連れて帰ってきてしまったのである。

やっぱりかなりの愚か者である・・。


彼の名前はすぐ決まった。
大好きなテレビドラマのスパイ、アレックス・マンディからとった。
そしてその晩から彼は私の部屋で寝かせることにした。
「絶対外でなんか飼わない!」
ポリーとの経験がそうさせたのである。


不思議なことに彼はウチにきた最初の晩から夜鳴きひとつせず、一度も粗相をしなかった。
寝る前に私のベッドの横に彼の寝床を作って寝かせておくと、朝にはベッドにあがって私の横で寝息をたてていた。
それがひどくかわいくてたまらなかった。
それを見て、『犬はやっぱり家の中で飼わなければ!』と心の底からそう思ったのだった。


ところが私は会社に行かなくては行けない。
入社したばかりで休暇も取れない。
専業主婦だった母をなんとか説得して、昼間は面倒みてもらうことになったが、あいにく我が家は全てカーペット敷き。
昼間のマンディは夜とはうってかわって、家の中で粗相をし、いたずら全開で母を困らせた。

一週間経たぬうちに母は根をあげた。


「会社をやめるか、犬を返すか。」

両親そろって突きつけてきた。

親に世話になっている身分の私に選べる答えは一つしかなった。

もしこの時点で『犬バカ』になっていたら、「会社やめるわ。」とキッパリ言えたのだろうが、この時はまだその境地には至っていなかった。


今考えれば他の選択肢があったはずだ。
大きな室内用の犬舎を買うとか、もっと勉強して、母の負担を軽減させる方法を考えるとか。
しかし、入社間もない私には、自分自身にゆとりがなく、その時間さえもとれなかった。
もっと準備万端ととのえ、みんなに負担が及ばないような環境作りをしてから計画を実行すべきだったとひどく悔やまれた。


しかし、当時自分で犬を飼おうなど全く思ってもいなかった私をその気にさせてしまったマンディのつぶらな目。
よく人は新しい家族を迎えるとき、「目があって『この子しかいない。』と思った。」と言うが、まさにその時私はそう思ったのである。


以後私は必ず犬を見に行く時は、絶対一人で行かないことにした。
どの子も連れて帰ってきてしまいそうだからだ。


まだ白黒は出てこないけど、
とりあえず、つづく・・・・。


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2008.10.16

携帯サギにもご注意。

先週末、携帯に疎い管理人の携帯が鳴った。
開くと「サイト未納料金が・・・」とある。

サイト?未納?
なんのこっちゃ。

Eメールかと思ってみたら、Cメール。
と言うことは電話番号にかけてきたことになる。

内容は、
『その日のうちに連絡しないと法的措置を取る』とある。

なんですか~?!

『法的措置』ってやつが気に入らない。

第一携帯電話に疎い管理人が、携帯でサイトなんか見るはずが無い。
メールだってまともに打てないのに。
まぁ、字が見えないという説もあるが・・・・。


これが例の詐欺ってやつか?
オレオレ詐欺の親戚か?


携帯会社に連絡して、登録の無い電話番号からの
Cメールは拒否する設定を教えてもらった。

世の中本当に住みにくい。
一瞬でも、ひどく疲れていや~な気分にさせられた週末だった。

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「犬バカと呼んで」#005

さて、いつまで経っても犬が出てこないと自然消滅しかねないので・・・。

ついに、

第一章 犬との出会い


犬が来た!


中学三年の冬、私たちは父の仕事の都合で千葉に引っ越すことになった。
今度はどうやら庭付きの一戸建てらしい。

物心ついてから、ずっと集合住宅だったが、やっと念願の『犬購入計画』を実行に移す時がきた。
と言っても、中学生の私にはどうやって犬を探していいかわからない。
ただ「ねぇ、犬が飼いたい!」と言うだけ。
無計画な計画である。
しかし、父もまんざら嫌いなわけではない。
私が生まれた頃には「チコ」がいたのだから。


そこで、父は個人の繁殖家の広告が沢山載っている雑誌買ってきた。
お目当ての犬種はもちろんコリー。
当時犬と言えばなんと言っても『名犬ラッシー』である。
『名犬リンティンティン』でも良かったが、さすがにシェパードを買ってくれとは言えなかった。


生後3ヶ月で我が家にやってきた彼女の名前はポリー。
当時見ていた外国テレビドラマの主人公ポリアンナからとったのである。


引き取りに行った帰り道、彼女は車酔いしたが、後にも先にもその一回きりで、その後はいつも、車のエンジンをかけると一番先に飛び乗る無類のドライブ好きになった。


私の理想は家の中を犬が自由に歩き回る外国ドラマのような家庭だったが、両親にその発想はなかった。
庭の西側に通路を仕切って、彼女が自由に動けるスペースを造り、その片隅に犬舎を置いた。
つまり彼女は外飼いの犬になったのである。

しかも、念願叶って犬がやってきたというのに、当の私は往復5時間もかけて引っ越す前の学校に通っていたので、平日はまったく犬に触る時間がない。
したがってお世話もゼロ。
週末ちょっと庭で遊んでやるくらいだ。

そんな彼女の一番の思い出は、雷や花火がなると庭のかんぬきを開けて、勝手に出て行ってしまうことだった。
今で言う、『音響シャイ』というやつである。

庭から逃走してどこに行くかと見ていると、
ガレージの前の道路を行ったり来たり。
住宅街で、ほとんど車も通らなかったから問題はなかったが、さすがにいなくなっては困るので、雷が聞こえると、母は玄関の中に入れてやることにした。
すると彼女はこっそり居間にあがってきて、テレビを見ている私達の後ろで静かに寝そべっていた。
やはり人間の傍にいたかったに違いない。

そんな彼女も、投薬を受けていたにも関わらず、外で飼っていたせいか7歳でフィラリアにかかって逝ってしまった。
ほとんど彼女の世話をしていた母は、
「ポリーが死んでしまったことは残念だけど、外で飼っていたので、
いなくなったにことに対する喪失感はあまり無かったわね。」と言っていた。
そんなものなのかなぁ。

家の中で飼っていたら、もっと触れ合えたにちがいないだろうに・・・・。
若干の後悔が残る初めての犬との出会いだった。


0810161
母とポリー
(かなりの色あせ写真。年代がわかるなぁ・・)

つづく・・・。


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2008.10.15

「犬バカと呼んで」 #004 


小学校の中学年くらいから、『犬を飼いたい!』という思いがさらに強くなっていった。
しかし、社宅にいる間は絶対に無理である。

そんな時、唯一私を満足させてくれたのは、夏休みに家族で遊びに行く山中湖で乗る引き馬だった。
当時は「ペットパーク」のようなものも無かったので、犬から一気に馬に飛んだ。

馬は犬よりもはるかに大きく、しかも乗れる。
長年テレビの西部劇の中でしか見たことの無かった馬。
初めて生で見て以来すっかりはまった。

その鼻はマシュマロのようにやわらかく、その毛並みはビロードのよう。
多少臭いがそんなことはまったく気にならない。
犬以外にも、こんなにキレイな動物が世の中にいたとは・・・。
実物を目の前にして「乗りたい!」と言わないわけはない。
ところがこの引き馬、意外と高い。
往復20分もしないのに、当時で1000円ぐらいしていたらしい。
(1000円っていくらぐらいの価値だったろう)
小学生の娘は二人。
当然一人乗れば、もう一人も乗りたいと言うわけだから、親としては二人それぞれにお金をかけるより、片道ずつ乗せようと考えた。
けち・・・。

それでも馬好きは続き、年に一回でも、片道でも、拝み倒して毎年乗った。

社宅を出てやっと一戸建てに移ったとき、近所に競走馬を預かる小さな厩舎を見つけた。
いるいる!馬が。
しかもサラブレッド。

私は学校が休みの度に覗きに行った。
あんまりしょっちゅう来るものだから、厩舎の人が、「乗ってみるかい?」と声をかけてくれた。
そう言われちゃぁ、「ノー」とは言いません!

「乗れるのかい?」

「ハイ。何度も乗ったことあります。」

ところが、今まで乗ったことのある馬と言えば、山中湖の引き馬。
つまりもう走ることを引退していたようなお年寄りたち。
西部劇のように腹を蹴ってもなかなか歩かない馬たちだったのだが、ここにいる馬は違っていた。
しかし、私は言わなかった。引き馬にしか乗ったことがないと・・。


鞍に座った私はもう嬉しくて仕方ない。
もちろん手綱を引いてくれる人はいないから自分でコントロールしなくちゃいけない。
始めはとりあえずゆっくり並足。

カンタン。カンタン。

そして、ちょっと腹を蹴ってみると並足の速度があがる。
いい感じ~。

もうちょっと蹴ってみた。
「いいんですか?私走りますよ。」と急に速足から駆け足にシフトアップ。


うっ、マジすか。


ちょっ、ちょっと待って下さい。
私駆け足はまだやったことが・・・。


ウェスタン乗馬のようにつかまるところも無い鞍の上で、頼りは手綱だけ。
でも、走り出した馬の止め方を知らない。


ひ~っ!


厩舎の人たちはお仕事しているからこちらの様子は気づかない。
しかし「乗れる!」と言ったからにはここで落ちるわけには行かない。

お願いだから止まって~(半泣き)。


そしてそんな私を哀れに思ったか、馬は外周を一回りしてやっと止まった。

落ちなくて良かった・・・。


そして私は犬だけでなく、馬も飼いたいと思い続けることになるのだった。
やっぱり愚か者かも・・・・。


そろそろ犬が出てこないとつづかないか・・・。


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2008.10.14

「犬バカと呼んで」#003

生き物との出会い 2

はじめに我が家にやってきた生き物は金魚だった。
縁日だったか、親戚の池から持って帰ったか覚えていないが、ごく普通の赤い金魚と、わずか十センチほどの金色の鯉がやってきた。
鯉と金魚は仲良く小さい水槽の中で暮らしていたが、鯉の方はジワジワと倍くらいの大きさに育ち、これ以上はかわいそうだという話になって父の実家の池に放してやった。

金魚や鯉はエサをやる時には水面にあがってきて見ていてかわいいのだが、触ったり抱いたりすることが出来ない。
物足りなくなった私は母にねだって鳥も飼い始めた。
犬を飼うよりはましと考えたのか、両親は反対しなかった。

ところが、鳥たちは、セキセイインコ、ジャンボセキセイインコ、インドオウム、小桜インコにオカメインコと止め処もなく増え続け、鳥小屋掃除当番の母はブツブツ。
しかし、どの鳥もヒナの頃から飼い始め、湯がいた粟玉をくちばしに運んでやりながら育てたので、手乗りや肩乗りインコになり、名前を呼べばすぐ飛んでくるほどかわいかった。
母もまんざらではなかったようだ。

っが、

確かにかわいいが、やはり私は犬が飼いたかったので、迷い犬を連れて帰って来ては父に怒られた。

迷い犬のコリーを見つけたときは「ラッシーだ!」と小躍りしながら、「家で飼う!」と言い張ったが、考えればコリーが野良犬であるはずはない。
愚かな子どもだったようだ。


あるときは、社宅の友達も巻き込んで野良犬を縁の下で飼っていたが、夜のご飯当番でこっそりパンを運んで手まで噛まれて流血。
しかし怒られるのがわかっているので家族には言えない。
包帯でぐるぐる巻きにしながらこっそりベッドに入った翌日には熱が出てしまい、子ども心に「狂犬病」になったかも知れないとますます怖くなるが、それでも言えなかった。
母がかかりつけの病院に連れて行って「風邪ですね。」と言われて初めてイヌに噛まれたことが白状できた。

しかし、その後も学校の飼育小屋にいるハツカネズミにちょっかいを出しては指を噛まれて『ペスト』を心配したりと、やたらに動物に手を出す癖はその後うん十年なおらなかったのである。


081015
オカメインコのパコちゃん。
自分で自分の名前が言えるかわいいやつだった。

つづく・・・かな?

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2008.10.13

「犬バカと呼んで」#002

序章 犬と出会うまで

生き物との出会い

 私が生まれた頃、我が家には『チコ』というテリア系の雑種がいたそうである。
残念ながら私に彼女の記憶は全くない。

 チコは庭で飼われていたが、母の話によれば、当時幼かった4つ年上の姉が、裏山の崖に近づこうとした時、吠えて母に危険を知らせたそうである。
「雑種だったけど頭は良かったのよ。」と母はよく話してくれた。
これは別に雑種をバカにして言っているのではない。ただ、昔の人は(おっと失礼)血統書付という言葉に弱かったので、「雑種だって!」という意味だったのである。


 その後、我が家は父の転勤で東京から名古屋に引越した。
新しい住まいは新築の公団住宅。
当時3歳だった私は、まだ生き物を飼いたいとは言っていなかったらしいが、たとえ言っていたとしても団地暮らしでは何も飼えなかっただろう。

 幼いながらも、我が家のベランダに白い伝書鳩が時折遊びに来ていたのを私は覚えている。
朝幼稚園に行く前、ベランダで休憩している彼女(彼)を見かけると、私は母から米粒をもらい、それをベランダから家の中にいざなうように撒いた。

 彼女(彼)は全く警戒する様子も無く、首をふりふり米粒を食べながら部屋の中まで入ってきて、満足すると仕事に戻っていった。
捕まえたい衝動に何度もかられたが、幼心にも、『驚かせてしまったらもう2度と来てくれないだろう』と思い、ただ眺めていた。
その頃から生き物に対する好奇心が芽生え始めたのかも知れない。


 小学校の2年に進級する前の春休み、私たちは再び父の転勤で東京に戻ってきた。
今度は社宅だった。
父が転勤前の家を売ってしまったので、帰るところがなかったのだ。
(庭付きの一軒家。今いずこ・・・)


 冷たい雨の降る日、古い社宅に入ってまず目に入ったものは、変色してささくれだった畳と、柱に残ったいくつもの引掻き傷だった。
前が新築の公団住宅だっただけに、これは結構衝撃的だった。
聞けば前の住人はその小さな2DKの住まいでシェパードを飼っていたらしい。
それならばと、父に『私も犬が飼いたい!』と言ってみたが、『前住んでいた人は、以前から飼っていた犬を連れてきたから黙認されていただけで、新しく飼う事は出来ないよ』と言われた。
がっかりである。

 とりあえずあきらめたふりはしてみたものの、私の生き物への執着は心の奥底に小さな火を点けてしまったのである。

・・・つづく(?)

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小出しにすると決めたからには、毎日出そうと思っているが、
何しろすぐにボーダーコリーは出てこない。

ボーダーコリーが出てくる前に、中止になったらどうしようか(汗)。

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2008.10.12

エッセイ書いてみる(?)

数年前のこと、管理人が自分の体力の限界を感じはじめたころだった。
ふとふり返るとそこには3頭の犬たちがところせましと寝そべって惰眠をむさぼっている。

彼らと共に暮らして早7年。
思えばいろんなことがあった。

そこで、彼らと暮らした日々が忘却のかなたに埋もれてしまう前に、何かに書き残そうとして日々綴ってきたのが、これから小出しにしていくエッセイ『犬バカと呼んで』である。

出来上がったら「本にでもしようか。」と思ってはみたものの、一冊も売れなかったら悲しい。
それに、幸い今はブログという便利なものがあるではないか。
っというわけで、何年か前に書き始めた拙い犬飼いの日々を、「独り言」に書いてみようかと急に思い立った。
歳を取ると、何を始めるかわからないとはこのことだな。
これでアクセス数が減ったら自然消滅するが、とりあえず書いてみたので、お暇な方はどうぞ。

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『犬バカと呼んで』

 我が家には今3頭の犬がいます。犬種はボーダーコリー。
頭(とう)などというと、大型犬のように聞こえますが、実際は体重17キロ前後の中型犬。しかし、東京の狭い家に同居を余儀なくされた彼らは、3匹と言うには占有スペースがあまりにも大きい。

 このエッセイは、『犬の飼い方』なるハウツゥ本ではありません。はっきり言って、我が家の犬達の自慢話と失敗談を、典型的なA型の独断と偏見で書き綴ったものです。『親ばか』ならぬ『犬バカ』。本来ならば『飼い主バカ』と書くべきところですが、飼い犬に対してホントにバカになってしまったのであえて『犬バカ』としました。決して『バカ犬』ではありませんので誤解のないように。

 さて、自分で犬を飼うようになって早21年。その間、犬に対する考え方や接し方が少しずつ変わっていく自分に気づきました。彼らを家族として迎えて本当に良かったと日々思うとともに、こんなことでいいのか?という自戒の念をこめて筆をとりました。

 振り返れば、流行(はやり)の先端と言われた犬種が続く我が家の犬達。
子供の頃の『名犬ラッシー』に始まり、初めて自分で面倒をみたハスキー犬、そして現在の同居犬ボーダーコリーたち。流行と言う言葉は好きではありませんが、なぜか我が家がある犬種を飼い始めると、巷ではやけに同じ犬種が増えていました。しかし流行り始める前に飼うということで、犬種の情報が非常に少ないため、失敗したことも数知れません。

 現在一緒に暮らしているボーダーコリーという犬種は、牧羊犬として改良されてきた作業犬です。
チャーミングな豚が主人公の『ベイブ』という映画のおかげで、最近では散歩に連れて行っても、「なんと言う種類ですか?」と言われることも少なくなりました。
しかし、あいにく我が家には羊もアヒルもいないので、最初に我が家にやってきたボーダーコリークリスの仕事は、単に私や息子のペットとして一緒に暮らすこと。
ところが、縁あってオビディエンス(服従訓練)やフライングディスクを始めてみると、これが非常におもしろい。
私は犬と一緒に何かをする楽しみを初めて知ったのでした。

 犬は『お座り』と『お手』が出来て、散歩で引っ張らなければ十分と思っていた私にとって、これは想像もしなかった世界だったのです。
そして、日々の生活の中で、彼女が時折垣間見せるボーダーコリー本来の習性に魅せられた私は、気がつくと彼女とその子供達2頭と暮らすようになっていました。
ほぼ犬一色となってしまった生活は家族の顰蹙を買い、世間で言う『犬バカ』人生まっしぐら。
振り返るといろんなことがありました。
そしてそれは現在進行形でもあります。特に、『IQが一番高い犬種』と言われるボーダーコリーが、『賢い犬』イコール『飼いやすい犬』ではないこともおわかりいただけるかも知れません。
だからこそ共に暮らす醍醐味があるのでしょう。

 20年前には想像しなかったこの生活。一体どうしてこうなってしまったのだろう。
そんなことを考えていたら、いつの間にか、ずっと昔の記憶も蘇ってくるのでした。

・・・つづく。
(ホントか?)


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2008.10.06

簡単大人の中華

管理人宅では市販の麻婆豆腐の素を使うことがある。
「影」が帰ってきて「すぐ飯!」と言われたときに助かるからだ。


最近同じ銘柄から、大人の中華を売り文句にした麻婆豆腐の素が出た。
丸美屋の本格大人の中華「麻婆豆腐の素」である。
なんでも「七味芳香」と言われる中華料理のベースとなる7つの味を
巧みにアレンジしているそうだ。

0810061

早速作ってみた。


今までのタイプは豆腐さえあればよかったが、
これは豚挽き肉やネギを自分で用意する。


豚を炒めて、麻婆豆腐の素をからめようと袋をあけてびっくり。
以前のものより濃厚な色あい。
もしかして激辛?


そして出来上がり!


0810062


家人が横目に見ながら、
「いつものより臭くないわね。」

はい。この人とっても鼻がいいんです。


お味は?


まさしくいろんな香辛料がブレンドされていて、
ピリッと引き締まった辛さがありながら、
コクのある味に仕上がっている。


白いごはんに乗せてみると、これまたいい味で
ごはんがすすむ。


0810063

気がつくと、おかわりしている。


マズイ!


先週からちょっとダイエットしようと思っていたのに、
これでは普段よりもごはんが進んでしまう。

誰か止めて~!!

というわけで、簡単でとっても美味しく出来てしまった。

これもいざと言うときの必須アイテムに加えておこう。

追記:
実は後日もうひとつモニターをした。

081007


レシピどおりに作れば、豚バラとニラとキャベツなのだが、
今回は豚バラのほかは、白菜となすとしいたけを入れてみた。

ふつふつと数分煮込んで味がしみこんだら出来あがり!


実はこれもインスタントとは思えない味をかもし出していた。
次回は魚介で作っていみたい。


そうそう、白菜としいたけとナスのみじん切りは
ワンたちのご飯にもトッピングされたのであった。


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2008.10.01

マイクロチップの話

今日は東京都の「動物取扱責任者」の研修に行って来た。
届け出制から登録制に変って、研修を受ける人が急に増えたようで、
毎月一度行っている研修では間に合わず、
今月は二回開かれるそうだ。

研修が終わりテストを受けてから登録を済ませる。


081001


その間、以前から気になっていたマイクロチップの有用性について
保護センターの人に聞いてみた。


数年前マイクロチップを推奨しようと言う動きがあったころ、
マイクロチップのメーカーが違うとリーダーが読めないとか、
全ての獣医師や各保護センターにリーダーがなければ意味が無いとか、
いろいろ言われたため、管理人はまだ使っていない。

先日エルダママのところで話題になっていたので
ちょうどいい機会だからと、聞いてみることにした。


センターの方曰く、

「東京都のセンターには現在2種類のリーダーが常備されていて、
犬を保護した時は、必ずリーダーで確認する作業は行っている。
っが、他県の行政がそうしているかはわからない。
基本的には、今後そういう方向にもっていくよう上からのお達しはあるが
現状それが他の行政機関に完備されているかはわからない。」

つまり、個別に各道府県の保護センターに確認しないと
なんとも言えないということである。

ただ、

「マイクロチップ自体を挿入することには
さほどのリスクは無いので、都内で万が一行方不明になるような場合、
(悪意の誘拐ではなく、雷鳴や花火などによる逃走など)
保護されれば帰れる確立は高い。」

ということだった。

知人は、災害時などに行方不明になるリスクを考え、
マイクロチップを考えたことがあると言った。

う~ん。どうしよう。
災害までは考えなかった。


いずれにしても、すぐ装着!という結論には至らなかった。
みんな歳だしなぁ・・・・。


さてどうしよう・・。

ところで、いくらだ?


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