「犬バカと呼んで」スコットの悪癖(#012)
庭には立派なフェンスも出来、スコットの放浪癖も終息し、我が家での楽しい生活が始まった。
オスを飼ったのは初めてだったが、思っていたより大人しい。
家の中で大騒ぎするわけでもない。
生後7ヶ月というのが幸いしたのか、外でトイレもきちんとできるので、家の中にトイレスペースを作る必要もない。
昼間は居間や庭で私とのんびり過ごし、夜は玄関で大人しく寝ている。
「全然手がかからなくて楽だわぁ。」と喜んでいたのもつかの間、実は彼には放浪癖以外にも隠れた悪癖があったのだった。
7ヶ月までブリーダー宅の外でケージ暮らしをしていたスコットくん、家の中で暮らすことに慣れていない。
家の中にあるものは彼にとっては目新しく、全てがおもちゃだったようだ。
私がちょっと電話や来客で目を離すと、必ず何かが破壊されている。
最初はテレビのリモコン。
電気コード。
テーブルの足や壁、床。
見ているときは一切しないのだが、目を離すとすぐ何かを口に突っ込んでいる。
やめて~!!!
一応新築なんだから~。
ある日私が2階の掃除を終わらせ、さてお茶にでもしようと台ふきんを捜したが見つからない。
おかしいなぁ。
キッチンのカウンターの上に絞っておいておいたはずなのに。
どこを探しても見当たらない。
まだボケるのには早すぎるぞ。
そしてそれから2~3日して、庭の掃除をしていると、なにやら不可思議なものが落ちている。
絞った形のままの乾燥した台ふきんだ。
まさか・・・。
どうやって・・・・・。
しかも、キッチンに入ってはイケナイと教えたので、私が見ているところでは絶対入らない。
どうも彼は私がいないと悪さをするらしい。
少々心配になって、ある日ちょっと長めの留守をする日に、彼を玄関の中につないで出かけた。
ところが帰ってくるとスコットがフリーになっている。
あれっ、リードは?
ない!
首輪につけていたナスカンの部分がわずかに残っているだけだ。
うっそ~!
リードも食べちゃうんですか!
その革リード高かったのに~!
(お腹の心配よりリードの心配だった)
そして数日後、リードも庭で発見された。
その後も彼のいたずらはエスカレートし、台ふきんは更に2回。
洗濯するつもりで寝室から持って降りてきたポロシャツ1枚。
ところが、なぜか布類は家族の物は一切やらず、私が触ったものだけ被害を受けた。
それっていやがらせ?
最悪のいたずらは、子供が友達と遊んでいるとき、階下に落としたマンガン電池だった。
友達が帰る時になって、玄関のタイルに真っ黒いしみがついていて発覚した。
さすがに獣医さんに電話したが、水を飲ませても吐かなければ様子を見るしかないと言われ、庭の散水栓のホースを口に突っ込んで水を飲ませたが吐こうとしなかった。
元気もないし、夕食にも口を付けない。
もうダメかもしれない。
重苦しい一晩が明け、朝玄関を見ると、真っ黒いものが一面に広がっていた。
夜中に吐いたらしい。
ホッ。
子供と同じで、本当に目の離せないスコットであった。
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