動物行動学
先日フリースタイルのセミナーで「馴致作業」という言葉を
初めて聞いた。
これは動物をトレーニングするにあたって、
あるいは、動物と人間がともに暮らすにあたって、
起こるであろう不都合を少なくするためのもので、
言い換えれば、動物の嫌がることを少しずつ馴らして
鈍化させるというものである。
と書いてみても、わかりづらいので、例をあげると、
元来動物は足や手(これも足だけど)を触られるのを嫌がるが、
飼い犬だったら爪を切ったり、予防接種や検診などで
獣医師に体を触られたりする必要性が出てくる。
急に知らない人に手を持ち上げられたら
引っ込めようとするだろうし、
診察しようと口など触られたらびくりして噛み付くかも知れない。
そこで、おやつやおもちゃなど、好きなもので気を紛らわせながら
あちこち触って、触られることに馴らすのである。
なぜこんなことを書いたかというと、
今日バスルームでシャワーを使っているとき、
体を洗い始めてから、お湯を止め忘れたことに気づき、
あわててお湯を止めた自分を見て、
思わず「馴致されたか・・・。」と感じたからである。
つまり、ちょっと前までは、少しぐらいならお湯(水)をだしっぱなしにしていても、
そんなにあわてて止めることはなかったのだが、
あまりに高い水道代にとうとう我慢ができなくなり、
2ヶ月ほど前から、徹底して節水を始めたのである。
今さら?と言われそうだが、こんなものは言われてやっても身につかない。
自分で納得しないと行動できないひねくれ者(私のこと)は特にそうだ。
ところが、我家は坂の中腹にあって水圧が高く、
ちょっと水栓金具を押すと、全開で水が流れてしまい、
調節するのが結構微妙で難しい。
しかも、「影」が無頓着に水を垂れ流しているからどうにもならない。
そこでまずシャワーヘッドを穴が小さく少ないものに交換し、
洗面台の下にもぐって、元栓を半開きにし、
キッチンの食器洗いは極力水を流さず溜め洗い。
水をケチって水道代が安くなれば、それはご褒美のようなもの。
今まで面倒でやる気の起こらなかった節水も、
ご褒美を夢見てからだが馴らされ、
節水しないと気持ち悪いほどになっている。
そう言えば、車のシートベルトも、
かつてはなんだかんだと理由をつけて絶対やらなかったが、
今では付けていない事により受けるかもしれない危険や罰金などの
嫌なことが起こらないことがご褒美のようなもので、
シートベルトを付けていないと気持ちが悪い。
人間も動物と同じように馴らされていくらしい。
?もしかして私が動物的なのだろうか・・・・。
<今日のおにぎり>
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