飼い主もバカだった・・・。
我が家のイヌたちには苦手なものがいくつかある。
そのひとつがスケートボードとキックスケーター。
人間は大好きなのに、人間が乗っている車輪のついたものが
お気に召さないようだ。
発端は、早朝の公園でハンスを訓練していたとき、
遠くの方から響いてきたスケートボードの騒音に
「何ごと!」と見に行ったのが始まり。
「招呼」でハンスを呼ぼうとした瞬間きびすを返して反対方向に走り出し、
木の陰に姿を見失ったと思ったら、
意気揚々とボードを咥えて戻ってきた。
うそでしょう!
乗り手はどこに落としてきたのよぉ!
「こら~っ!」と声を張り上げながらハンスを取り押さえて叱りつけると、
「えっ?だってうるさかったんだもん。」と言いたげ。
ハンスの後ろから、若いお兄さんが、頭をかきかき走ってきた。
「すみません!」と平謝りすると、
「いやいや、大丈夫。こっちもすきがあったから。」なんて
わけのわかんないことをおっしゃってましたが、
とりあえず大事にいたらず一安心。
その日から、ハンスは叱られたことを逆恨みしているかのように
道端のスケートボードに目を血走らせて『がうがう』言う始末。
全然関係なかったニッキーまで、
ハンスの怒りの行動が気に入らず、スケートボードにやつあたり。
かあさんは知らん顔。
なんという親子だ。
それから、何度もスケートボードを気にさせないように
いろんな手段を講じてみたが、どれも役に立たなかった。
そして最後の手段として、ハンスがバタバタしようとしたときに
「ハンス、それじゃぁね。ママはそんなハンスが大嫌いだから、
お散歩は一人で行ってね。」とリードをはずして自転車で逃げたのである。
なんという無責任な飼い主。
しかし一縷の望みにかけてみたのだ。
かあさんやねえさんがママと一緒に走り去っていく。
ボクは・・・、とりあえずかあさんたちを選んでおこう。
これを2~3回やったら、彼は以前ほどスケートボードに突撃しなくなった。
気にはなっているが、みんなと離れて行くほどの価値はないと思ったのだろう。
もちろん、真横をガーガー通り過ぎるような場面では通用しないから
こっちに向かってくるような時には、ハンスも連れて一緒に逃げることにしている。
なんとも情けない。
『さよなら』対処法はいろんな場面で有効だったので、
先日ハンスが友達の預かり犬、ロットワイラーに文句を言おうとしたとき、
「わたしたちの傍でバタバタしたらうるさいでしょう。いくなら勝手に言ってよね。」とリードをはずすと、
「じゃぁ!」ってロット君にほんとに言いに行ってしまった。
立ち上がって文句を言い合う二人を引き離し、
「ハンス、あなたがそこまでバカだとは思わなかったわ。
相手はロットワイラーよ。口をあけたら、あなたの首は
丸ごと口の中におさまっておしまいじゃない。」
「でも、ママが言って来いって・・・。」
ハンスを信じたわたしがバカだった。
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