犬と寝る

我が家の３頭の犬達、夏場はほとんどベッドに乗ることはないが、今年の冬はなぜかみんなベッドに乗りたがった。
最初は「かわいいヤツめ。」などと能天気なことを言いながら、彼らの行動を黙認していたが、先月来腰痛がひどくなってからは、クリス以外をベッドから下ろしすことにした。が..。

寝る前に下ろしたはずの犬達が夜中に目が覚めるとしっかりみんな乗っている。
寝返りをうちたくても、掛布団の上に重くのしかかり、動きが取れない。
動きが取れないだけならいいが、大抵そういう時は、ハンスがベッドの真ん中を陣取っていて、主人の私が壁際に追いやられ、背中が布団からはみだし、寒くて目が覚めるのである。

フラッティのジェミニさんのところでは、セミダブルに二人で寝ていても、Geminiママが死体のようになっているそうだから、シングルベッドで寝ている私などはバラバラ死体に近い状態で折り曲がっているのである。

ハンスに真ん中を取られ、クリスに脇を固められ、足の上にはニッキーが..。
これでは腰痛が治らないのも無理は無い。

クリスが小さい頃はシングルベッドを二つ並べていたので、彼女がどこに寝ていても大勢に影響はなかった。
しかし、今は..。

そして昨夜再びベッド禁止令を発令した。もちろんクリス以外に対してである。
ところが、最近ひどくわがままになったニッキーが、ベッドにに乗れないと泣くクリスの行動を真似て、乗せてもらえるまで鼻泣きを続けると言う暴挙に出たのである。なんということだ！
おかげで、夕べは一晩中彼女の「くーくー」に悩まされた。
目が覚めるたびに、「ハウス！」とか、「マット！」とか言ってその場を離れさせるのだが、またしばらくすると、傍に来て泣くのである。
ここでめげては我慢してベッドを降りたハンスが、「僕も粘れば大丈夫かも。」という期待を持つだろう。私は一生バラバラ死体のままかも知れない。

寝ぼけながらも、ニッキーが泣くたびに、起き上がっては叱りつけて夜が明けた。
その間クリスは一人ベッドの上をキープ。いつもは、私がベッドから降りたり、寝返りをうったりすると、ベッドからとりあえず下りてみたりするのに、昨夜は「私はいいのよ。」とばかり一度もベッドから降りようとはしなかった。

さすがに朝目覚めると、ニッキーは枕もとの下で丸くなって寝ており、私が起きても挨拶に来ようとしない。
さてはちょっといじけているな。ここで媚びては元の木阿弥。私も知らん顔して身支度を整え、散歩に出る時声をかけた。重そうに腰を持ち上げ、小さく尻尾を振りながらやってきたニッキー。「いい子だね。」今夜もいい子で頑張るのよ。
果たしてどうなることやら..。