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2004.12.23

生きた化石

私は以前よく生きた化石と言われていた。
生きた化石の代表と言えばシーラカンスだろうが、なぜそんな風に言われているのか。
どうも話す言葉が古いらしい。
本人は全くそんな意識が無い。
ずっと家族の中では普通に使っていた言葉が出てくるだけで、特に違和感はないのだが、聞いた人は首をかしげて、「それってな~に?」と聞き返してくる。
代表的な言葉は「とば口」、「立っ端(たっぱ)」、「倶梨伽羅紋々」......。

「あっ、○○さんの家は私道のとば口にあるのよ。」とか、
「あの人立っ端があってうらやましいわぁ」とか、
「この前某ホテルのプールを覗いたら、倶梨伽羅紋々のおじ様がいてねぇ。」などなど。

一度で理解してもらえないことが多かった。
そしてそのたびに「あなたは生きた化石みたいよね。」と言われ、自分が古くさい人間だと念押しされている気がした。
確かに私は父と40歳が離れている。ただ結婚が遅かっただけの話だが、とにかく古い人である。
当然話す言葉も今風ではない。
かと言って、私が博学とかというのではなく、ごく庶民的な古い言葉が耳慣れていただけのようだ。

ところが、そんな私も久しぶりに懐かしい言葉を聞いた。
母がスーパーに買い物に行ったときの感想。
「まったく、あそこのスーパーは○○がべらぼうに高いんだから。」
「べらぼう?」そう言えば、そんな言葉もあったなぁ。

意味はわかったが、どこから派生した言葉か気になってちょっと調べてみた。
「便乱棒(べんらんぼう)」から来た問いう説があるらしい。
(便乱暴って知ってます?)
でも諸説いろいろで、確かなことはわからない。

そんなことを考えていたら、会社の同僚に男の子が生まれたというおめでたい話。
「上が女の子だから、一姫二太郎でよかったですね。」というもう一人の同僚の言葉に、
「えっ、じゃぁ、もう一人男の子作らなくっちゃ。」と言って、みんな言葉をつぐんだ。
『一姫二太郎』....一人目が女の子で、二人目が男の子と言う説と、
一人目が女の子で、次に男の子が二人と言う説。
そっかぁ、二つあったんだなぁ。私は後者だとばかり思っていたが.......。
これも調べてみると、跡取りの男の子を待っていたのに、女の子が生まれてがっかりしている人を
「次は男の子だよ」と慰めるために言ったという説と、
男の子を育てるのは大変だから、最初は楽な女の子、次が男の子が理想だと言う説。
そして女の子が生まれた後、男の子が二人という説があるらしい。

日本語って日々変化していて面白いなぁ。
ちっとも結論になっていませんでした(笑)。

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2004.12.19

水面下の不幸....。

もう20年近く、週末は某都立公園に犬たちと散歩に出かけている。
以前は家から自転車で行っていたが、引越して若干遠くなってからは車で行かなくてはいけなくなった。
それでも犬たちと一緒に、まったりした時間を過ごしたくて、特に用事が無い限り毎週欠かさず出没している。

ドッグランなるものが出来てからは、遠く近県から訪れる人も増えたが、若いカップルの犬連れが目に付く。
若いカップルの連れている犬はやはり小型犬が主流。
30代くらいのカップルだと大型犬飼いもいる。
もちろんシングルで犬との生活をエンジョイしている人もいるが.....。

最近、私の周りでは別れたカップルの飼っていた犬たちの行く末が問題になってきている。
片方が連れていくか、双方が連れて行くか(多頭の場合)、あるいはどちらも飼える環境になければ手放すか。選ぶべき道はそれぞれである。

誰だって長年一緒に暮らした家族と別れるのは辛い。
人間はお互い一緒に暮らせないと判断されれば、別れることは当然予想される結末である。
その際、犬はどちらが連れていくか。
子供だったら、どちらもいらないから施設に入れてくれとは言わないだろうが、犬の場合、双方飼えない、あるいは飼う意思がなければ、里子に出される可能性が高い。

犬を飼う人が増えてきたとはいえ、ペット可の住居(買取のマンションや賃貸物件)はまだまだ少ないし、価格も高い。
お別れすることで、男性の収入はほとんど変わらなくても、専業主婦をしていた女性にとっては、自分の生活だけでも大変だろう。
そんな時、犬たちはどうなるか。

こんな話を聞くと、最後まで責任を持つ意思がなければ犬を飼うな!というお叱りの言葉があちらこちらから聞こえてきそうだ。
私の家人も同様である。何かというと「病気になったらどうするの?」「何かあったら、誰が3頭の面倒を見るの?」
確かにそうである。
でも犬を飼おうと思ったとき、誰が病気になることや、離婚すること、リストラされること、ましてや犬たちより先に死ぬことを考えるだろう。

十数年前、突然の離婚に際し前夫は言った。「子供と犬はお前が連れて行けばいい。」
今思えば、これって自分が身軽になりたかったってこと?と思わないでもないのだが.....(笑)。

話はそれてしまったが、とにかくこれからも行き場の無い犬たちが増えそうな気がする。
彼らにとって新しい家族が早く見つかってくれることを陰ながら祈るだけだ。
そして私は自分の健康に気をつけよう!

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2004.12.14

職場環境.....。

今の会社のオフィスはとても小さく、古いビルの一室を借りている。
上のフロアに大家さんが住んでいたが、諸事情で転居されたので、今年オーナーチェンジした。
あまりの古さに、新しいオーナーはやけに張り切ってリフォームを始めた。
どんなことをするのかと思ったら、なんと壁を全部取り外し、窓枠からなにから全部お取替えになるようだ。
上のフロアでそんな工事を始めると、下のフロアはどうなるか。
騒音、振動、悪臭、大気汚染.....。

騒音もある程度は我慢しているが、頭の真上でドリルを使われ電話が聞こえない時があった。
オーナーに言うと、
「今日窓枠を取り付けないと、台風が来る。電話を取る時は、部屋の隅に行ってくれ。」という。
「.......。」
部屋の隅に電話は無い。ましてやPCを持って移動しろというのか。

夏、エアコンをつけていたら、細かい粉塵が部屋の中に舞い始めた。目が痛い。
何をやっているのかと見に行くと、壁を壊して、廃材を搬出している。階段は真っ白だ。
やめてくれとは言えないが、目が痛くて仕事にならないので早退した。
翌日も治らないので病院に行くと、眼球にキズがついていた。

先週末から、階段のペンキ塗りが始まった。
ドアを閉めていても、エアコンを消しても、部屋中にシンナーの匂いが充満する。
気分が悪くなってまた早退した。
昨日もペンキ塗りは続いた。今度は会社のドアの外側を塗るというのでドアが閉められない。
寒いが窓を全開にして仕事をした。

もう半年近く経つのに、まだまだかかりそうだ。
会社に行くのがだんだん憂鬱になる。

たまにオーナーに会うと、にこにこしながら「キレイになりますよ。」と言う。
そりゃ、貴方のおうちはきっとキレイになるでしょう。
でも私たち、特に私ともう一人の内勤の女性の苦痛はどうなるのかなぁ.....。

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2004.12.13

トラウマ

人には誰でもトラウマを持つ可能性がある。本人が気づいているかいないかは別として。
人に限らず、動物にもあるが、今回の話は人のはなし。

私のトラウマのひとつの原因は追突事故である。
かれこれ10年以上前のことになるが、246と環八が交差するアンダーパスで信号待ちの最後尾にいた時、後ろからノーブレーキの小型車に追突された。
普段渋滞が続いている時はあまり車間をあけないが、信号などで停車する場合は適度の車間距離をとっている。それが幸いして、前の車両には全く被害は及ばなかった。
信号が変ると、十数台並んでいた前の車両はみんな行ってしまい、私と加害車両がアンダーパスに残された。
衝突直前私はバックミラーを見ていたが、「あんなスピードで止まれるのかなぁ」とボーッと見ていて突っ込まれたので、防御は全くしていなかった。

まだ使い慣れてない、買ったばかりの携帯電話で初めて110番。が、手が震えてなかなかかからなかった。そして警察の事情聴取。
「救急車を呼びますか?」と言われたが、こんなところに大事な車を置いて救急車には乗りたくない。
「自分でこのまま病院に行きます。」と行って車を走らせた。エンジンをかけると変な音がする。ボボボボッ、ボッボ。マフラーだろう。見た目はバンパーがめり込んだ程度だが、見た目以上に被害は大きいのかもしれない。
我が家はまだ買って半年も経たないレガシーのワゴン。加害車両はそのまま廃車になった。

その日はとにかく病院に行ったが、まだ自覚症状はなかった。ところが翌朝ひどい頭痛を発症。いてもたってもいられず再び病院へ。ムチ打ち用の首コルセットの日々が始まった。うっとぉしぃ…..。

車もやっぱり工場入りとあいなった。シャーシが歪んで、マフラーも中で潰れていた。ゲッ。新車が….。
しかし、落ち着いて考えてみれば、それだけですんで良かった。カーゴスペースがなかったら、居住スペースまでめり込んでいたかも知れない。トラックだったら、ムチ打ちだけではすまなかっただろう。
いつもは二子玉に行くというと、喜んで付いてきて、助手席でゲームにいそしんでいる子供が、その日はたまたま友達が泊まりに来ていたので、付いてこなかったのも幸いした。
何事も物は考えようだ。とは言っても、ムチ打ちの後遺症は治らないが.....。

そして私のトラウマがはじまった。信号や渋滞で止まる時、どうしても後続車両が気になる。
事故後数年はビクビクしながら運転していた。後ろからあおられると、ついつい避けてしまう。以前はぶっ飛んで振り切っていたのに.....。とにかく後ろに付かれると落ち着かない。
それでも大分気にしなくなくなっていたが、今朝青山のトンネルで信号待ちになってふと後ろを見ると、すごいスピードで迫ってくる車があった。「ま、またですかぁ?」
制動性能が良いのか、その車はぶつからずに止まったが、その人の前は走りたくないので車線を変えた。
隣を走っているその車は、次の信号でもガーッと走ってガクンと止まっていた。「そういう運転をする人なんだなぁ。」と横目で見ていたが、そういう人の車には乗りたくないなぁとも思った。怖いのもあるが、その手の運転は車酔いするのだ(笑)。

いずれにしても師走。これからますます人々が忙しく動き回る時期。あらためて自分の運転も気をつけようと思った。

実は追突事故には後日談がある。
数年後、かかりつけの病院に行った時、肩こりや頭痛が以前受けたムチ打ちの後遺症のせいだという話になったとき、現場の何台か前の車両にその医師が居合わせていたことが判明した。
「なぁんだ、助けてくれれば良かったのにぃ。」というと、「いやぁ、女房とデパートに行くところで急いでいたんだよ。」
そう言えば、私も同じデパートに行こうとしていたんだった。ま、いっか。

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2004.12.07

想像力は限りなく......。

四週間前の月曜の朝捻挫した。
歩いている時に、地面の落差を目視できず、思い切り右足をひねったのである。
直後の激痛から、腫れが始まり、その日の午後病院を訪ねた。
通常の診療時間は終わっていたので、手術の合間の医師が診てくれることになった。

レントゲンで異常は見られなかったので、医師は「おそらく捻挫でしょう。」と言った。
一番痛い右足の甲の右側に湿布薬を貼り、包帯でグルグル巻きにされた。
「あまりきつめに巻かないように。」と言った後
医師は一週間分の飲み薬と湿布薬、そして松葉杖を出して言った。
「火曜日にいらっしゃい。」と。

翌週の火曜、痛い足を松葉杖でサポートしながら病院へ。
診察券を出すと『予約なし』のメッセージ。
あわてて受付に行くと、予約は先週の火曜日になっていた。怪我した翌日である。
一週間分の薬をもらったので、まさか翌日の火曜日とは思わない。医師に聞くと、
「今日でいいんですよ。」
「????」なんか変だ。
相変わらず痛い。自分で巻いた伸縮包帯の巻き方を見て、
「きつめに巻いてください。」と言われた。

さらに翌週の火曜、また病院へ。
予約表の時間は11時と書かれているが、医師に言われた時間は2時だった。
足の痛みは多少は薄れたものの、痛いほうに体重が乗ると飛び上がりそうだ。
「もしかしたら、レントゲンに映らない程度のひびが入っているかも知れませんね。」
一体いつになったら治るだろう。
松葉杖は片方になった。

更に2週間後、今度は予約表のとおりに出かけた。
ところが診察室の前にある掲示板に私の担当医の名前は無い。
予約時間の前の人々がまだ沢山いるようだ。が、私の担当医の名前が無いので
どのくらい待つのかわからない。
うとうとしていたら、急に名前を呼ばれる。
立ち上がって診察室に入ろうとしたら、老人が私の行く先をさえぎり、
「私はず~っと待っているのに、順番はまだ来ないのか。」と看護婦さんに詰め寄っている。

通されたカーテンの向こうにいつもの医師がいた。
診察していると、一番痛いと思っていた場所よりくるぶしに近い方がひどく痛いことが判明した。
「靭帯ですね。」
私は全然違うところに湿布薬を貼っていたのか?
「大丈夫ですよ。テレビでやっているでしょう。貼ったところから、じわじわ薬剤が染み渡っていくやつ。」
「......。」
湿布を取り替えて、自分で包帯を巻こうとしたが、
丸い回転椅子に片膝を立てて巻くので安定が悪く上手く巻けない。
四苦八苦しているのに、側にいる看護婦さんは手を貸してくれようとはしない。なぜだろう。
「そうそう、痛み止めの飲み薬は貯めないでくださいね。」
「欠かさず、飲んでます。」
「あれはね、ウサギがはいっているんですよ。」
「???」
「よくいるんです。痛くないからって飲まずにとっておく人。」
「賞味期限があるんですか?」
「いやぁ、におうんです。」
「..................。」
「それじゃぁ、また2週間後に。」

診察室を出た後、私は怖くて後ろが振り向けなかった。
もし、振り返ったときそこに診察カーテンが無かったら....。
もし、先生の顔が違っていたら......。
もし、タヌキがすわっていたら........。

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2004.12.04

やっぱり♪

F041201m.jpg

都会に住んでいるとなかなか犬達を自由に遊ばせてやれない。
平日朝晩の散歩でボール遊びとか言っても、投げて走らせることは出来ない。公園が狭かったり、駐車場を利用していたりするので、うまくキャッチできなかった時に外へ飛び出す危険があるからだ。
そこで、ボールは転がしたり、あるいは待たせて順番にコマンドで取りに行かせたりしているので自由運動とは程遠い。

週末行く大きな公園も人だらけで、時間帯を選ばないと自由に走らせることは不可能である。
そこで仕方なく自転車で走ったり、フリースタイルなどで頭を使わせて遊んでいるのだが、今日帰ろうとして車をUターンさせながらたまたま芝生の空き地に目をやると誰もいない。
いつもは子供達が遊んでいたり、アベックが寝ていたりするので入ったことはなかったが、さすがにこれから雨が降ろうという予報のせいか、周りにも誰もいない。今だ!

まずニッキーを車から出して、テニスボールを思い切り投げてやる。ちゃんと駆け足で取りに行くじゃないですか(普段はほとんど駆け足をしない)(笑)。もともとあまりボール遊びは好きでないので、5、6球投げて飽きないうちにやめさせた。
次はクリス。こんなラッキーはめったにないからディスクで遊ぶことにした。ロングを投げるほどのスペースは無いので、5枚ほどもって行って、フリースタイルのように短く投げたり、バタフライをやったりして遊んでやる。本当に嬉しそうである。
やっぱり君達には走ってる姿がよく似合う。

ハンスは?
ごめん時間切れになってしまいました。
今度はハンスを一番初めに出してあげるからね。

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