生きた化石
私は以前よく生きた化石と言われていた。
生きた化石の代表と言えばシーラカンスだろうが、なぜそんな風に言われているのか。
どうも話す言葉が古いらしい。
本人は全くそんな意識が無い。
ずっと家族の中では普通に使っていた言葉が出てくるだけで、特に違和感はないのだが、聞いた人は首をかしげて、「それってな~に?」と聞き返してくる。
代表的な言葉は「とば口」、「立っ端(たっぱ)」、「倶梨伽羅紋々」......。
「あっ、○○さんの家は私道のとば口にあるのよ。」とか、
「あの人立っ端があってうらやましいわぁ」とか、
「この前某ホテルのプールを覗いたら、倶梨伽羅紋々のおじ様がいてねぇ。」などなど。
一度で理解してもらえないことが多かった。
そしてそのたびに「あなたは生きた化石みたいよね。」と言われ、自分が古くさい人間だと念押しされている気がした。
確かに私は父と40歳が離れている。ただ結婚が遅かっただけの話だが、とにかく古い人である。
当然話す言葉も今風ではない。
かと言って、私が博学とかというのではなく、ごく庶民的な古い言葉が耳慣れていただけのようだ。
ところが、そんな私も久しぶりに懐かしい言葉を聞いた。
母がスーパーに買い物に行ったときの感想。
「まったく、あそこのスーパーは○○がべらぼうに高いんだから。」
「べらぼう?」そう言えば、そんな言葉もあったなぁ。
意味はわかったが、どこから派生した言葉か気になってちょっと調べてみた。
「便乱棒(べんらんぼう)」から来た問いう説があるらしい。
(便乱暴って知ってます?)
でも諸説いろいろで、確かなことはわからない。
そんなことを考えていたら、会社の同僚に男の子が生まれたというおめでたい話。
「上が女の子だから、一姫二太郎でよかったですね。」というもう一人の同僚の言葉に、
「えっ、じゃぁ、もう一人男の子作らなくっちゃ。」と言って、みんな言葉をつぐんだ。
『一姫二太郎』....一人目が女の子で、二人目が男の子と言う説と、
一人目が女の子で、次に男の子が二人と言う説。
そっかぁ、二つあったんだなぁ。私は後者だとばかり思っていたが.......。
これも調べてみると、跡取りの男の子を待っていたのに、女の子が生まれてがっかりしている人を
「次は男の子だよ」と慰めるために言ったという説と、
男の子を育てるのは大変だから、最初は楽な女の子、次が男の子が理想だと言う説。
そして女の子が生まれた後、男の子が二人という説があるらしい。
日本語って日々変化していて面白いなぁ。
ちっとも結論になっていませんでした(笑)。
| 固定リンク
| コメント (4)
| トラックバック (0)
最近のコメント