ドッグダンス(K9フリースタイル)

2025年3月20日 (木)

愛犬の飛びつき、すべてを禁止する必要はありません。

犬が飛びついてくるには理由があります。

4本の脚を地面につけていると、見たいものが見づらい。飼い主の顔に近づきたい。
興奮してじっとしていられない。
飛びつくといいことがあった=思いがけないものがゲットできた。

などなど。

外出から飼い主が返ってくると、犬は興奮するので飛びつきの確率は高くなります。
嬉しくて大興奮といったところでしょうか。

ただ、子犬であればさほど問題にはならないかもしれませんが、中型犬や大型犬が飛びつくと、飛びつかれた側のダメージも少なくありません。
ということで、基本的には子犬のころから飛びつかないほうがいいことがあるとレッスンしていくと、犬は飛びつくよりお座りをするようになります。

犬は嬉しくて興奮しているだけでも、高齢者や小さいお子さんなどは転んでしまったりすることがあるので注意が必要です。

以前も書きましたが、我が家の犬たちは、「飛びついてもいいよ。」のキューを付けているので、こちらの準備が出来たらそのキューを出してあげれば、犬を満足させてあげることができます。

202503201

もちろんセットで「降りて」のキューも教えてあります。

ドッグダンスではそんなトリックも使えるので、犬が自発的に取る行動に名前を付けてあげれば、犬に教えるのも簡単ですね。

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2025年3月17日 (月)

ヒールポジションへの入り方を教える

オビディエンス(服従訓練含め)のトレーニングにおいて、左脚側停座は基本の基です。
つまり、犬がハンドラーの左側でハンドラーと同じ方向を見て座るというもの。
お尻が曲がってしまったり、ハンドラーと離れすぎたり、ハンドラーに寄りかかってもいけません。

かつて犬の訓練では、この左脚側停座を教えるために、ハンドラーは犬のリードを引っ張ったり、お尻を押したりしていましたが、今はそんなことはしません。
犬が自発的に左側のポジションに入りやすい環境を作ってあげるだけです。

それは時にプラットフォームと言われるターゲットかもしれませんし、犬にとって好物となる食べ物を使ってのルアーリング(誘導)だったりしますが、どれも犬に触ることなく、犬の動きをサポートします。

ドッグダンスでもヒールポジションを教えますが、敢えて座る必要はありません。
なぜなら、犬は常に動き続けているので、なにがしかの意味があって座るとき以外は、ヒールポジションでは立っていることが基本です。

ヒールポジションとは、犬が隣で座ることではなく、ハンドラーと常に同じ距離感でハンドラーと並行を保ちながら、ハンドラーの動きについて動くということ。

今日はドッグダンスを始めたばかりのKさんのプライベートレッスンがありました。

食べることが好きなKさんには、最初はルアーリングでポジションを教えていきますが、
そのうち、トリーツが無くてもハンドターゲットだけでもヒールポジションに向かって来られるようになりました。

どこから来ても、ハンドラーと平行に立つために、Kさんは上手に後ろ足を動かしながらヒールポジションに入ることが上手に出来るようになってきました。

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最初はお尻が曲がっていますが、少し待ってみると、自分で後ろ足を動かしてくれます。

202503172

繰り返し伝えることで、ヒールポジションを維持することを理解してくれたら、初めの一歩につなげていきましょう。

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2025年3月15日 (土)

境界線の意識

ドッグスポーツのトレーニングではよくターゲットを使います。

ターゲットとは犬にとって目印になるもの。
一番お手軽なのがハンドターゲット。
犬の鼻を手のひらにつけてもらうことで、犬に来てほしい場所を示してあげることができます。
「タッチ」や「鼻」などのキューで教えることができます。

つまりターゲットとは、犬の体の一部を何かにつけることを教えることで、犬の行動を促すことです。

前足や四足を台に乗せることで、犬にいてほしい場所を教えることもできます。
いわゆる「プラットフォーム」などがそれにあたります。

さて、今日は見習いに遠隔のサイドステップの練習をやってもらいました。
向かい合わせ(フロントポジション)でのサイドステップは出来ますが、離れてのサイドステップは、前回の練習で少し左右に単独で動くキューの意味を理解したところです。
しかし、なかなかまっすぐ横に動く距離が伸びないので、ターゲットの代わりに「境界線」となるリードを床に置いてみました。

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このリードを超えてはいけないと、なんとなくわかってはいますが、前を見ていることもあり、時折前後の動きが出てしまいます。

真横に動けるようになるまでにはまだまだですが、リードの長さ分までは左右になんとか動けるようになったと思ったら、その先に進まなくなりました。

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境界線がないところに足が一歩踏み出せない見習い。
何度声をかけても、それ以上は行きません。
彼女には見えないなにかがあるのでしょうね。

そこで、リードをどかしたところ、距離が伸びてきました。

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犬の認識には個体差があります。
先日朝のテレビ番組に出ていた犬は、キッチンとの境にポールが置いてあると、それを飛び越して入ろうとしないそうです。
もともとゲートがあったところ、ゲートを外して、床にポールだけを置いたのに、それを飛び越さない。
しかし同居犬はそんなものはものともせずにキッチンに入っていくそうです。

個々の犬にあった教え方が必要なのは人も犬も同じですね。

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2025年3月10日 (月)

犬とドッグスポーツ

ドッグスポーツには様々あります。
活動的なドッグスポーツの身近で代表的なものは、アジリティ、フライングディスク、フライボール、それほどアクティブではなければ、ドッグダンス、ノーズワーク、オビディエンスなどなど、数え上げたらきりがないほどあるでしょう。

ドッグスポーツを楽しむ人たちは、犬と一緒に楽しさを分かち合いたいという気持ちから始めたはずです。
しかし、競技や順位が絡んでくると、ついつい犬に多くを望んでしまいがちです。

きちんとした手順を踏んで、犬が理解できていることが最低条件ですが、それ以前に犬の健康状態がとても重要になります。
特にアクティブなドッグスポーツにおいては、犬の福祉を度外視することは出来ません。

先週末イギリスで年に一度開催される犬のイベントCruftsがありました。
我が家はドッグダンスをやっているので、やはり観るのはドッグダンス。
イギリスでは「Heelwork to Music」と称されていますが、3日目はインターナショナルフリースタイル部門で10ヵ国の代表が華麗なパフォーマンスを披露してくれました。

演技の合間に、観客に向けてインタビュアーがジャッジ(3名)に、ヒールワークとフリースタイルの違いや評価の仕方などを質問していましたが、興味深かったのは、出来栄えも大事ですが、犬の福祉が保たれているか、犬が安全であるかということに重点がおかれているというコメントでした。

犬の身体能力の素晴らしさは何度も書いていますが、そもそも兼ね備えたものもあるでしょうが、練習によって身に着けていくものも当然あります。
それらの行動が、果たしてその犬に負担を与えていないか、負荷をかけすぎていないか、身体的だけでなくメンタル的にストレスをかけていないか。
そんなことも重要な評価点につながることを改めて解説していました。

そもそも、なんのためのドッグダンスなのか。

そのあたりを勘違いしてしまうと、パフォーマンスの出来栄えばかりに目がいってしまい、大事な部分が見落とされてしまうかもしれません。

どんなドッグスポーツであっても、基本を忘れてはいけませんね。

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画像は今年のインターナショナル優勝者とパートナーです。


ボーダー・コリーだから勝てると言うわけではないのがドッグダンスですね。
※ボーダー・コリー飼いの私が言っているので、皮肉でもなんでもありません。

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2025年2月28日 (金)

鉄板のキューありますか?

以前も書きましたが、愛犬に鉄板のキューを教えておくことはとても重要です。
特にボーダー・コリーのように動きの速い犬たちの行動を止めようとするのは難しいので、「マテ」よりも「フセ」や「オスワリ」の方が有効です。
もちろん、「オイデ(招呼)」は必須のキューですが、刺激対象物が目の前にあると、誘惑に負けてしまうことも少なくないからです。

一般家庭犬の場合は「オスワリ」を鉄板にしておくことは様々な点から有効です。
飛びつきの予防だったり、うろうろ動き回ってしまうようなときに使うことで、犬を落ち着かせることが出来るからです。

我が家の場合はボーダー・コリーなのでやはり「フセ」が犬達にもわかりやすいキューになっています。
特にまだまだ落ち着きが足りない見習いにおいては「フセ」をしてもらうことで、知らない人や犬に挨拶しに行こうとする気持ちを一旦リセットしやすくなります。


さて、今日はドッグダンスのプライベートレッスンがありました。
とても動きが俊敏で意欲的なKさんは、まだ若いこともあり、飼い主さんが何か始めようとすると、ついつい先走ってしまいがちです。
そんなときは、「フセ」をしてもらうことで、まず落ち着くことから教えていきます。
上手に伏せられたら、前足の間のオヤツをおいてあげます。
手から直接渡そうとすると、取ろうと立ち上がってしまうからです。

一度リセットしてから、本題のウィーヴの練習。
目が回る速さに圧倒されて、ハンドラーのキューが遅れてしまうと、Kさんどうしていいのかわからず、さらにバタバタしてしまうので、まずは一回ずつ落ち着いてウィーヴをしてもらうことから始めました。

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ここで大事なのは、ハンドラーのキューをきちんと聞いてから動くこと。

どんなドッグスポーツも、犬が楽しんで参加してくれるのは嬉しいのですが、先走ってハンドラーを置き去りにしてしまうのは避けたいもの。
キュー出しのタイミングはハンドラーの問題なので、そこはハンドラーがきちんと伝えていくことが重要ですね。

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2025年2月26日 (水)

遠隔トリックは近くから教える

遠隔作業と言うのは、犬がハンドラーから離れた場所で作業を行うことです。
作業犬においては、ハンドラーと離れていても作業を行うことはあたりまえですが、一般家庭犬においては、ハンドラーと離れた場所で何かを行うことはあまりないので、ドッグスポーツを楽しむ場合は、改めて遠隔での作業と言うことを教えていく必要が出てきます。

ガンドッグやアジリティ、ドッグダンスなどでも遠隔作業が必要になるので、ひとつひとつ犬に教えていかなければいけません。

どんな遠隔作業であっても、基本はハンドラーが近くにいるところから始めます。
なぜなら、ハンドラーから離れてしまうことで、犬はストレスを感じて、作業に集中しづらくなるからです。

まずハンドラーの近くで、その作業を自信をもって出来るようになってから、ハンドラーと距離があっても出来るようなメンタルづくりをしていくことが大事です。

さて、今日は見習いに遠隔サイドステップの導入を行いました。

フロントポジション(ハンドラーと向かい合わせ)で私と一緒にサイドステップを踏むことは出来る見習いです。
この時のキューは「フロント(正面)」ですが、遠隔作業になると、私との位置関係がが変わってくるため、「フロント」のキューは使えなくなります。

そこで、今日は「ポジション」の概念から、「サイドステップ」という動作の概念にシフトしていくことにしました。

最初はフロントポジションで私が左右に動くと見習いもシンクロして動くので、その動きに対して、右方向と左方向のキューをのせていくことにしました。

見習いの場合、右(見習いにとって)が「サイド」、左が「ステップ」。
なんとも安易なキューですが、お互いがわかればいいので、先代の犬達から受け継いだキューを使って教えていきます。

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スムースに左右に動けるようになったら、私が一歩下がって同様のキューを出し、見習いが前進せずに横方向に動けたらクリックして褒めていきます。

この時、見習いの足元にはターゲットになるようなマットを敷いていますが、ターゲットも教えていく段階で消去していくことが必要です。

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さて、いつになったら遠隔のサイドステップが出来るようになるでしょうか。

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2025年2月20日 (木)

オヤツの効果を無駄にしないためには。

ドッグトレーニングにおいて、犬にとってご褒美となる食べ物(オヤツなど)を使うようになってから久しいですが、オヤツの使い方を間違えてしまうと、せっかく愛犬を褒めて育てたいと思っても、全く効果が出なかったり、弊害が出たりすることがあります。

まず、ご褒美として食べ物を使う場合、その犬にとって食べることが好きでなければ、食べ物は全く意味をなしません。
トレーニングを始める前に、その犬にとってのご褒美が何かを確認することが大事ですね。

食べ物が好きな犬の場合、当然オヤツはご褒美となりますが、どのタイミングでオヤツを与えるかによって、トレーニングの効果は変わってしまいます。

トレーニングの手法として、オヤツなど犬の好きなものを犬の鼻先に見せて誘導する「ルアーリング」という方法があります。
犬がオヤツにつられて動くことで、こちらが望む行動を引き出しやすくするのですが、よくある間違いが、ずっと鼻先にみせたままで犬に与えないというものです。

馬の鼻先ににんじんをぶら下げるのと同じで、最初は付いてきますが、もらえないとわかると犬は興味を失ってしまったり、あるいは「早くよこせ!」と吠えて要求するようになり、そもそものトレーニングがおろそかになってしまいます。
犬が頑張ってい付いてきたなら、ちゃんとご褒美を渡しましょう。

またルアーリングではない場合、上手に出来たらご褒美としてオヤツをあげようと思っても、上手に出来たタイミングで渡さないと、何を褒められているのか犬が理解できず、いつまでたっても教えたい行動が身に付かないこともあります。

オヤツを使っても全く効果が出ず、犬がひたすら太ってしまうのでは意味がないので、オヤツは効果的に使いましょう。
使いすぎたと思った日のごはんは少なめにしてあげることで、カロリーオーバーを防ぐこともできます。

教えたいことを学習してもらっているときは、惜しみなくオヤツを使うことで、犬はその行動を速く学習していくことができます。

なかなか出ないオヤツにストレスを感じていると、いつまでたっても犬は学習できません。
上手にサポートしていきましょう。

さて、今日は見習いの右脚側の練習。
ドッグダンスだけでなく、ラリーオビディエンスでも右脚側は課題にあるので、きちんと教えておくことが重要です。

見習いがいいポジションに来たら褒めて、オヤツをご褒美として渡します。

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たまにしか練習しないと、なかなか学習できないので、一度教えると決めたら、コンスタントに集中して教えてあげると速く覚えてくれます。
あとは、日々のリマインドですね。

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2025年2月10日 (月)

行動にはそれぞれ個別のキュー(名前)をつけましょう。

「『オスワリ』と言われれば腰を下ろすことであって伏せることではない。」
と言うのはあたりまえの話ですが、競技会に出るわけではないので、大勢に影響はないという方は、
犬が「オスワリ」と言われて伏せたとしても大して気にしない人は少なくないのではないでしょうか。

おうちのルールが、「オスワリでもフセでも、どっちでもいい」とアバウトであれば、犬にもアバウトな要求しかしてはいけません。
いつもアバウトなのに、今日に限ってちゃんとしなさいと言われれば、それは犬にとって大きな混乱となります。

もし、「オスワリはオスワリ」「フセはフセ」とやってもらいたいと思ったら、きちんと教えてあげることが重要です。
そのために、ひとつの行動に対しては、それに対応するひとつの言葉のキューを付けて繰り返し教えてあげることが不可欠です。

特に左右対になっているような場合、どっちがどっちなのか適当に教えてしまうと、犬もとりあえずどっちかやっておけばいいだろうと考えるようになります。

代表的なものが、「お手」「お変わり」です。
たかが「芸」と言われてしまうかもしれませんが、犬が混乱しないためには、どっちの前足が「お手」で、どっちが「お変わり」であることを教えてあげる必要があります。
右回り、左回りなども同様です。
ひとつのキューで両方教えれば、犬はやりやすい方しかやらなくなります。

これは「芸(トリック)」に限ったことではありません。
日常的に道を歩いていて曲がりたいとき、私は犬たちに「レフト」「ライト」を教えています。
以前自転車で散歩していた時代があるので、曲がるときはあらかじめ犬に伝えておかないと大事故になりかねないからです。
今の犬たちとは歩いて散歩していますが、曲がりたいときは早めに言うようにしています。
犬を蹴り飛ばさないためにも重要です。

最近見習いに、私の前で前を向いている状態で、「お手」「お変わり」のキューを出す練習をしています。

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「お手」や「お変わり」は目の前の人間の手に前足を乗せることではなく、何もなくても、前足をあげることと教えているので、当然左右の足のキューは犬目線です。
我が家の場合は、犬の左前足が「ポウ」、右前足が「フット」。
私との位置関係が変わっても、見習いの上げる足は変わりません。

アイコンタクトがとれていなくても、言葉のキューをきちんと伝えてあげれば、犬はどこでもできる「はず」ですね。

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2025年2月 9日 (日)

ドッグダンスになぜヒールポジションが大事なのか

ドッグダンスは大きく分けると、「ヒールワークトゥミュージック(HTM)」と「フリースタイル(FS)」の二つのカテゴリーに分かれます。
HTMはソーシャルダンスのように、ハンドラーと犬がポジション(位置関係)を維持しながら、同じ方向に動くムーヴが曲全体の75%以上でなければいけないので(FCI規定)、当然ヒールポジションは重要ですが、FSは、犬に危険のない動きであれば、どんな動きが入ってもOKな文字通りフリースタイルです。

様々なトリックを構成の中に組み込めるFSはHTMより一般的に人気があって、エントリー数もHTMより多いのが実情です。

確かに、常に犬と同じ間隔で、前後左右に動き続けるHTMは単調そうに見えて実は難易度が高いので、ハードルは高いのかもしれません。

一方、様々なトリックを使えて、オリジナリティの出せるFSは、家でも気軽に教えられるトリックを入れることで、レパートリーが増えて楽しいものです。
しかし、実際はFSであっても、ヒールポジションは教えてあげないと犬が混乱してしまいます。
なぜでしょうか。


例えば、犬が人の動きに合わせて人の足の間をくぐって歩く「ウィーヴ(股くぐり歩き)」というムーヴには起点と終点があります。
どこから入ってどこに出るのか。
左から入って右に出るのか、右から入って左に出るのか。
または左から入って左に抜けるのか、などなど、次のムーヴはトリックに合わせて方向が変わってきます。
ひとつのムーヴの終点は次のムーヴの起点になります。

一般的なのは、左脚側から右にハンドラーが踏み出す一歩にあわせて足の間をくぐりながら歩いていき、最後に初めの左脚側のポジションに戻る動きです。
もちろん、右側のヒールポジションから左に抜けていく動きもあります。

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「ウィーヴの教え方」という動画があるので、実際にご覧になってみるといいでしょう。


 

 

ウィーヴの始まりがどこなのか。
犬はどこにいなければいけないのか。
ウィーヴはどこで終わるのか。
そんなことを教えてあげるためにも、ポジションを教えてあげることは重要です。

左右の脚側(ヒールポジション)やフロント(正面)のポジションをきちんと教えてあげると、犬は居場所がわかりやすいので、次の動きにも入りやすいですね。

ひとつひとつ丁寧に伝えてあげましょう。

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2025年1月21日 (火)

フロントポジションを教える

ドッグトレーニングでヒールポジションと言えば左脚側ですが、ドッグダンスでは、様々なヒールポジションがあって、ひとつひとつ丁寧に教えていく必要があります。
同様に、ラリーオビディエンスではよく「正面停座(フロントポジション)」が課題に出てきます。
つまり、向かい合わせになる位置関係です。

服従訓練においても、犬を呼び寄せたとき(招呼)、直接左脚側停座につけるのではなく、まず向かい合わせの正面で停座してもらってから、左脚側につける方法もあるので、ラリーオビディエンスに限ったことではありませんが、特にラリーオビディエンスでは、ヒールワーク中に正面停座をさせる課題が何度も出てくるので、まっすぐ正面停座に犬が入れるように教えることが重要です。


WCRLラリーオビディエンスでは、犬と向かい合わせに立って、ハンドラーは前進、犬は後退歩行という課題があります。
向かい合わせで立つことはさほど難しいことではありませんが、そこからまっすぐ後退歩行をするのは意外と難しいものです。

ハンドラーと合わせて一歩一歩下がれれば問題ありませんが、「バック」というキューを使うと、犬だけが単独で後退歩行してしまうこともあるので、どんなキューを使うかは、犬の理解度に合わせる必要があります。
また、犬に圧をかけて押してはいけないので、犬が自発的に下がることも重要なポイントになっています。

さて、我が家の場合は、ドッグダンスをやっていることもあり、単独後退歩行を教えているので、「バック」のキューを使うことはできません。
そこで、「フロント」という「正面立止」のキューを使って、フロントポジションを維持しながら移動するように伝えています。
「フロント」自体はドッグダンスでも普通に使うキューなので、犬たちは理解できています。
正面停座をお願いするときは、「フロント、スィット」。

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正面立止の状態で、左右にサイドステップを行う課題もあるので、フロントポジションの意味をきちんと伝えておくと、犬も動きやすくなります。

フロントポジションは、ルアーリングやターゲッティングで教えてあげることができます。
ドッグダンスやラリーオビディエンスを楽しむ場合は是非教えてあげましょう。
うまくいかないときは、プロに相談してくださいね。

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