我が家の犬たちは幸い散歩は楽しそうに歩いてくれますが、クライアントさんからは、「歩かない」「行きたがらない」というお話もよく聞きます。
なぜ行きたがらないのでしょうか。
以前見させていただいたワンコさんは、怖くて外に出られない子でした。
様々な音が苦手で、家から一歩も出たくないと言われ、飼い主さんが困って連絡をくださいました。
そこでお願いしたのは、時間をかけること。
無理やりリードを引っ張って外に出ても、直ぐに座り込んだり、音がするたびにビクビクしてフリーズしてしまうので、その子にとって、散歩は拷問でしかないと感じていたので、少しずつ「音がしてもあなたには関係ないから大丈夫」と自分で納得する時間を取ってあげることから始めました。
長めのリードを付けて、本犬が歩きたい。飼い主さんと一緒に行きたい。と思えるようになるまで待ち、結果お散歩に出られるようになりました。
時期によっては、不快な気温や地面の暑さが原因となって、外に行きたがらない犬もいます。
小型犬であれば、アスファルトからお腹までの距離が近すぎて、蒸し焼き状態になると感じれば、当然外は楽しい場所ではありません。
あるおうちでは、飼い主さんが愛犬のためと思い、沢山散歩に行かなければと、仔犬のうちから長時間歩かせすぎて疲弊させてしまい、仔犬にとって散歩は苦行のようになってしまい、「行きたくない」と主張される場合もあります。
つまり、散歩に出るメリットを感じていない犬にとっては、散歩は苦痛でしかないというわけです。
しかし、その犬にとって楽しいことが起きるシチュエーションを散歩中に取り入れてあげることで、散歩も悪くないと思えるようにすることは可能です。
散歩に出て、どんどん家から遠ざかっていくと思うと、不安でスピードが落ちてしまうのであれば、家の周囲を何周でもまわってあげることから始めると安心するかもしれません。
犬は散歩が好きなもの。とか、犬は猫と違って食べ物を残さない。と言われていたことが変わりつつある昨今。
社会化も含め、様々な経験を少しずつ増やしたり、十分な運動量を確保してあげることで、少しずつ問題が解決していくこともあります。
ハンドラーが犬の様子を観察しながら、犬の抱えている問題や勘違いを少しでも解決できるといいですね。
先日、匂い嗅ぎがひどくで、散歩がままならない方のお話を聞きました。
オス犬だから、電柱の匂いをかがせなければいけないと思い込んでいた飼い主さん。
匂い嗅ぎが悪いわけではありませんが、人よりも秀でた嗅覚を持っている犬たちにとって、わざわざ電柱に鼻を押し付けなくても、空気中に漂っている浮遊臭で、ある程度誰が通ったかぐらいはわかる犬たちです。
電柱の横を通り過ぎただけでもすぐに識別できるので、満足いくまでじっくりかがせなくても、「行くよ」と声をかけたら、直ぐについてきてくれるようになりました。
好きなだけ嗅いでいいよ。と時間をあげれば、犬たちはずっと嗅ぎ続けて自分の世界に入ってしまう子もいます。
それを良しとするか、直ぐに切り替えて欲しいと考えるかは飼い主さん次第。
愛犬とうまく折り合いをつけていくことが大事ですね。
さて、我が家の見習い。
女子なのに、道路にされた排尿の跡が気になって仕方がありません。
場合によってはマーキングすることもあります。
私としては、これ以上公共の道路にシミを残したくはないので、気になっていると思っても、声をかけて立ち止まらないように促します。
マーキングは生理現象なので、お任せしてしまえば、習慣になってしまいます。
オス犬であっても、小さいころからマーキングの習慣が無ければ、あちこちで足をあげることはしません。
ここならいいよ。と言う場所で散策してから足をあげるようにコントロールすることは可能です。
それを、可愛そうと思うかどうかも飼い主さん次第。
上手にコミュニケーションが取れるといいですね。
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