犬の学習理論

2025年3月21日 (金)

ドッグトレーニングワークショップ開催しました。

WBW 3Daysイベント初日はワークショップ。
今回は1歳未満の若い犬たちからシニア犬まで幅広い世代の犬たちが参加してくれました。

前もっていただいたアンケートから、今回のお題は「集中力」。

集中力とは。
集中力をそぐものとは。
どうやって集中をとっていくのか。
強化の重要性。
ディストラクション。
などなど、てんこ盛りの内容になってしまいましたが、
どのペアも最後まで頑張ってついてきてくださいました。

特に最後のチャレンジエクセサイズは、最初は手を挙げた方が少なかったのですが、
結局みんなが参加してくださり、我が家の見習いも最後に頑張りました。

202503211

なかなかおひとり様では練習できないグループエクセサイズ。
みなさまのお役に立てれば幸いです、

次回は9月の予定です。
詳細はまた改めてご案内いたします。

明日はドッグダンスのリハーサルショウ。
皆様の演技を拝見するのを楽しみにしています!

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2025年3月19日 (水)

犬を勘違いさせないために

先日,愛犬の要求について書きました。
様々な要求があるのは当然のことですが、いつも思い通りになるとは限らないということを教えてあげないと、大きな勘違いにつながってしまうことになりかねません。

大きな勘違いとは、

ボク(ワタシ)がこの家を守らなければ。
この家の中のものはみんな自分のものだから。
ママやパパはボク(ワタシ)の言うことは必ず聞いてくれる。
ママやパパの言うことは聞かなくても大勢に影響はない。

などなど。

昔のように、言うことを聞かないからと体罰を受けるようなトレーニングは行っていないので、犬にとってみれば、やらなくても大きなデメリットはありません。

しかし、「やらなくてもいい」という学習をさせているのは人間側の問題とも言えます。

出来ないことは頼まない。
出来ることだけお願いする。

そんなことをベースにしていると、犬はやらない選択をしづらくなります。

さて、犬の要求で、「水が欲しい」というとき。
当然水は無条件にもらえるものですが、無くなったことに気づかないこともよくあります。
我が家の犬たちは、どちらかというとこんな感じで待っていることが多かったので、

202503191

アシスタントには水が無くなったら、水のボウルを前足でたたくように教えました。

その様子を見ていた見習いは、鼻でボウルをツンツンしました。
学習したのか、単なる自己主張か、検証してみないとわかりませんが、
水に関しては、要求はかなうと犬たちは知っています。

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2025年3月18日 (火)

リソースガーディングの予防

リソースガーディングとは犬が資源を独占しようとしてガードすることを言います。
資源とは、場所だったり、食べ物やおもちゃだったり、あるいは人間だったりと様々です。
犬が「自分のもの」と思い込んでいる物すべてが対象になります。

ガードが酷くなると、そばに来る者に対して唸ったり、歯をむいたり、場合によっては攻撃をしてくることもあります。
攻撃と言うより防御と言った方が正しいのですが、いずれにしても、犬は勘違いをしている可能性が高いので、すこしずつ「違うよ」と教えていく必要があります。
これを力で組み伏せようとすればされに事態を悪化させてしまうことにもなりかねないので、私は少しずつ認識を変化させていく方法をとります。

しかし、そもそも勘違いを生じさせないために、子犬のころからあることをやっておけば、リソースガーディングは出にくくなります。

あることとは、

1.子犬が入手しては困るもの(危険なもの)を、子犬の口や手の届くところに置かない。=環境設定

2.子犬と一緒に遊びながら、「ちょうだい(出せ)」を教え、もらったものをまた子犬に渡して遊びが楽しく続くことを教える。=トレーニングの重要性

3.生活全般を許可制にする。=犬との生活の基本
何やら軍隊めいていますが、そういうことではなく、玄関から飛び出たりしないように、「いいよ。」と言われてから出るとか、ごはんもフードボウルがきちんと置かれて「いいよ。」と言われてから食べるとか、簡単なことです。
飛びつくのも同じ。
後ろから勝手に人をどついてくるのではなく、「飛びついてもいいよ。」のキューを教えてあげることで、人もケガをしなくて済みます。

4.対処法として、子犬が何かに執着しそうになったら、代替品を渡すことで回避する

などです。

今日は2歳のYさんのレッスンがありました。
お散歩も上手に出来るようになったYさん。
リソースガーディングがありますが、ご家族みなさまが協力し合って、危険な状況を作らないようにしてくださっています。
もちろん、オモチャ遊びでは、ちゃんと手渡ししてくれるようになりましたが、食べるものは場合によって興奮をあおってしまうそうです。

そこで2歳の誕生日プレゼントにと用意された特大の鹿の角がどうしてもあげられなかったそうなので、私が試しにあげてみることにしました。

初めはなんだかわからなかったYさんですが、齧っているうちにその魅力に引き込まれたようです。

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私は全部を渡さず、一部をもったまま、Yさんのテリトリー内で鹿の角を渡しました。

私の手があっても、Yさんは気にせず齧っているので、途中で一番好きなオヤツを見せながら「ちょうだい」で鹿の角をもらい、オヤツはハウスに入れたところ、Yさんはオヤツを食べにハウスの中に入りました。

202503184

だまし討ちはしないので、食べ終わったらまた鹿の角を見せて「どうぞ」。
しばらく齧ったらまた出してもらい、オヤツを食べてもらう。

こんなことを繰り返し、最後は「ありがとう」でハウスにオヤツを入れておしまいにしました。

このように細かいステップを踏まなくても、日常的に取り上げるだけで終わらせてしまうことが無ければ、犬たちは自分のものを飼い主に取られてもさほど執着することはありません。
もし、唸ったりしているとすれば、その犬に勘違いをさせているのかもしれません。

我が家のアシスタント、たまに食後に牛のひづめが出ます。

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臭いですが、本犬大好きなので、時折あげます。
でも、歯も心配ですから、数分で回収します。

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「Vinちゃん、ありがとう。」

彼は、またいつかもらえるとわかっています。

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2025年3月15日 (土)

境界線の意識

ドッグスポーツのトレーニングではよくターゲットを使います。

ターゲットとは犬にとって目印になるもの。
一番お手軽なのがハンドターゲット。
犬の鼻を手のひらにつけてもらうことで、犬に来てほしい場所を示してあげることができます。
「タッチ」や「鼻」などのキューで教えることができます。

つまりターゲットとは、犬の体の一部を何かにつけることを教えることで、犬の行動を促すことです。

前足や四足を台に乗せることで、犬にいてほしい場所を教えることもできます。
いわゆる「プラットフォーム」などがそれにあたります。

さて、今日は見習いに遠隔のサイドステップの練習をやってもらいました。
向かい合わせ(フロントポジション)でのサイドステップは出来ますが、離れてのサイドステップは、前回の練習で少し左右に単独で動くキューの意味を理解したところです。
しかし、なかなかまっすぐ横に動く距離が伸びないので、ターゲットの代わりに「境界線」となるリードを床に置いてみました。

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このリードを超えてはいけないと、なんとなくわかってはいますが、前を見ていることもあり、時折前後の動きが出てしまいます。

真横に動けるようになるまでにはまだまだですが、リードの長さ分までは左右になんとか動けるようになったと思ったら、その先に進まなくなりました。

202503152
境界線がないところに足が一歩踏み出せない見習い。
何度声をかけても、それ以上は行きません。
彼女には見えないなにかがあるのでしょうね。

そこで、リードをどかしたところ、距離が伸びてきました。

202503153

犬の認識には個体差があります。
先日朝のテレビ番組に出ていた犬は、キッチンとの境にポールが置いてあると、それを飛び越して入ろうとしないそうです。
もともとゲートがあったところ、ゲートを外して、床にポールだけを置いたのに、それを飛び越さない。
しかし同居犬はそんなものはものともせずにキッチンに入っていくそうです。

個々の犬にあった教え方が必要なのは人も犬も同じですね。

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2025年3月12日 (水)

愛犬の要求にどう応える?

よく、「ウチの犬はわがままだから」とおっしゃる方がいます。
「わがまま」とはどういうことを言うのでしょうか。
人間でいえば、「自分の要求を通そうとする」ということになるでしょう。

犬にとっての要求とは、

「お腹が空いた。」
「かまって欲しい。」
「散歩に行きたい。」

などなど、いろいろあるとは思うのですが、基本的には当然の要求ですね。
しかしながら、常にすぐに犬の要求に応じてあげられないこともあります。
そこで、今は応じてあげられないと伝えたとき、犬がどう反応するかで、
「わがまま」なのか「そうではないのか」判断されます。
つまり、要求することが悪いわけではないということ。

我が家の犬も同様で、家が大好きなアシスタントは、仕事が終わると「早く帰ろう!」と催促し、見習いは、アシスタントと練習していると「自分もやりたい」とジタバタします。
っが、すぐに応じられないと伝えると、とりあえず我慢します。
多少口では文句を言ったりしていますが、ずっと言い続けるわけではありません。
なぜか。

要求し続けても、要求がすぐには通らないと学習しているからです。

しかし、一度でも要求がすぐにかなった経験があれば、当然犬は「すぐにかなう」とチャレンジし続けます。
いわゆるあきらめの悪い状態です。

「わがまま」とレッテル(ラベル)を付けてしまう前に、人間側の行動を見直してみることも大事ですね。

気を付けなければいけないのは、「わがまま」とレッテルを貼られた犬は、時に自分の要求がかなわなかったときに、唸ったり噛んだりする行動を取る可能性があるということ。

そうならないためには、自分の行動が犬に勘違いをさせていなかったか、生活習慣から見直してみることも重要です。

もちろん、どの犬の性格にも個体差があるので、同じ接し方をすれば必ず同じ行動をする犬になるとは限らないので、よく観察することが必要です。

さて、昨日レッスンが終わりかけたとき、わたしが上着に手を通したら、「早く帰ろう!」と待機していたアシスタントが吠えました。
一声程度ならいいのですが、「早く!早く!」とアシスタントは少し吠え続けたので、「まだだから。」と言ったところ、吠え止みました。

催促しても、すぐに帰るわけではないと理解したからです。

人間側の都合で同伴しているので、彼の言い分はもっともですが、協調してもらえると助かるので、ネゴシエーションは必要ですね。

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2025年3月11日 (火)

ことばのキューはいつ付ける?

犬に行動を教えるとき、目力で圧をかけて教えたりしていませんか?
例えば、オスワリしない犬をじっと睨みつけたりしたことありませんか?

犬はことばを覚えらえる動物です。
つまり、弁別が出来るということ。

かつて、1000個の名前(ことば)を覚えたボーダー・コリー、Chaserの話を覚えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

アメリカの行動心理学者であったオーナーがChaserと暮らすなかで、犬の認知と言語学習の研究をおこない、その結果、Chaserが1000ものことばを覚えたというわけです。

ことばのわかる犬にとって、行動それぞれに名前(ことば)が付いていることは、手振り身振りで認識してもらうよりわかりやすいはずです。

もちろん、年齢を重ねて耳が遠くなったら、視符や体符を使って伝えることは大事なことですが、元気な犬にジェスチャだけで、細かい動きを弁別させるのはなかなか難しいものです。
何しろ、犬はこちらが思っている以上にこちらの動きを観察しているのですから、ちょっと手を動かしただけでも、「次はなに?」と手ぐすねを引いて待っている状態です。

だとしたら、紛らわしいボディシグナルだけでコミュニケーションを取るのではなく、きちんと伝えてあげる方が犬にとっては優しいのではないでしょうか。

そこで問題になるのが、ことばのキューを付けるタイミングです。

行動自体をわかっていない犬に、「オスワリ」を連呼しながらトリーツを見せてルアーリングをしても、すぐにことばと行動はリンク付けされません。
動体視力のいい犬達にとって、手の動きが刺激になってしまうからです。

トリーツで誘導しても構わないので、まず腰を下ろす行動を何度も練習して習得させ、オヤツが目の前になくても、腰を下ろす行動が理解できて来たら、「オスワリ」ということばを言ってからハンドシグナルを使って行動を促すことで、犬はことばのキューを認識しやすくなります。

何事も段階を踏んで教えていかないと、犬が完璧に理解するには時間がかかります。
焦らず、丁寧におしえてあげましょう。

今見習いに教えている「前を向く」動作。
通常のオビディエンスでは前進させた後犬を止めると犬は振り返るのですが、今教えているのは前を向いたまま立っていること。

前を向いているときにクリッカーでマークしながら、「前を向く」という行動に「ヘッド」というキューを付けていきます。

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視線を合わせられない状況では、視符や体符は意味をなさないので、しっかりことばで伝えることが大事ですね。

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2025年3月 7日 (金)

人が変わると犬も変わる

恐らく前にも書いた内容ですが、様々なシチュエーションで実感できると思います。

例えば、
人が食べているとき、足元でおねだりしている愛犬についつい何かあげてしまっていたのをピタッと止めると、最初は執拗におねだりしてきますが、そのうちもらえないことがわかってあきらめ、おねだりをしなくなります。

散歩の時間やご飯の時間など、犬が先走って要求しているとき、すぐ応じてしまえば、犬は要求すれば欲しいものがすぐに手に入ると学習しますが、犬の要求を理解したうえで、すぐに応じなければ、犬は待つことを学習していきます。

つまり、犬が悪いのではなく、人の接し方が犬の問題行動を促しているわけです。

人の行動が変わると、犬の行動も変わります。


さて、今日は生後9ヵ月のK君のプライベートレッスンでした。
元気いっぱいなK君。
そのエネルギーをどう発散させてあげるのかが当面の課題ですが、お散歩時の行動も若い犬ならではの問題が沢山あります。
そこで、Kさんに少しずつ新しい習慣を作ってもらうように飼い主様の行動を少し変えていただくようにお願いしたところ、今日は大きな改善が見られました。


日々のお散歩で、飼い主さんが頑張ってくださっている成果ですね。

以前より、飼い主さんへの意識も高まり、

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おうちの中だけでなく、外でも出来ることが増えてきました。

202503071

あきらめずに、繰り返し伝えていくことが重要ですね。


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2025年3月 2日 (日)

刺激への対処法は?

人間社会で日々当たり前に起こる様々な事象に関して、平常心を保てる犬は素晴らしい。
また、多少びっくりすることがあったとしても、リカバリーが速い犬はよく社会化されていると言っていいでしょう。

しかし、現実的には、様々な「物」や「事」に対して社会化トレーニングを行ってきても、100パーセント社会化できるとは限らないので、「社会化は犬にとって一生涯続くもの」といつも書いているわけです。

「社会化」とは「馴らしてあげる」ことです。
人間社会においてあたりまえに往来する、車、バイク、自転車、他犬、他人、走る子供、道端に置かれたゴミ袋や店先の上り旗、シャッターの開閉音、緊急車両のサイレンなどなど、毎日遭遇するものから、たまにしか遭遇しないものまで、多くの刺激に馴らしてあげることが「社会化」です。

全てにフレンドリーである必要はありません。
気にしないでいられることが大事です。

そのためのトレーニングの過程で、反応性が高くない場合は、普通でいられたら褒めてその行動を強化してあげればいいのですが、すでになにがしかの反応が出ている場合は、少しずつその刺激対象物に「馴らす」作業が必要になります。

では、日常の散歩で遭遇してしまう刺激対象物に対してはどう対処したらいいのでしょうか。

ここで重要なのは、刺激に対しての反応の度合いです。
どれくらい距離が取れれば大丈夫なのかが重要なポイントになります。

距離が取れない状態で遭遇してしまったときの緊急時どう対処すればいいのか。
一番簡単なのは、距離を取るために逃げること。
犬にやって欲しくない行動を取らせないためには、刺激に馴れていない状態で刺激と遭遇するのは出来れば避けたいので逃げるしかありません。

逃げられないときは、気持ちをそらしてあげること。
そんなシチュエーションで有効なのが食べ物や大好きなオモチャだったりしますが、犬が先に刺激に気づいてロックしたらそれも有効ではありません。
早めに気づいて気をそらすことが必要です。

オヤツを使って気をそらす方法に対して、一生オヤツ漬けになったら困ると思ってやらない人がいます。
そんなことはありません。
なぜなら、オヤツを見せて気をそらすのではなく、犬がハンドラーに対して意識を向けたことに対してご褒美としてオヤツをあげているからです。
つまり、犬の目の前にいつもオヤツをぶら下げているわけではないということです。

もう一つは鉄板のキューを作ること。
例えば「オスワリ」と言ったら、何があっても座ることと教えておくことで、飛びつきなどが回避できる場合もあります。

こういった対処法をその犬のレベルや状況によって使い分けながら、少しずつ刺激に馴らしていくトレーニングが別途必要になります。
一発殴って言うことを聞かせようとは思わないでくださいね。

今までやってきた行動パターンをすぐに変えることはできません。
時間をかけて、犬にとって「大丈夫」な気持ちを作ってあげることが大切です。

しかし、ここでもうひとつ大事なことは、犬は機械ではないので、行動変容が済んだからと言って、一生同じ状況が続くわけではありません。
犬にも感情はありますから、何か気に入らないことがあれば、今までやらなかった行動が急に出ることもあるでしょう。
油断は禁物ですね。


さて、今日も意識改革中のKさん。
お散歩とは、周りを気にして吠えることではなく、ママと一緒に楽しく歩くことと理解してもらうことが目標。

ママの意識が変わると、Kさんの意識も変化します。

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人が近くに来ると吠えることが今は課題のKさんが、ママへの意識強化で、狭い道で人とすれ違ってもスルーすることができました。

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座っているのは、ママがKさんのアイコンタクトに対してご褒美のオヤツをあげようとしたら、自主的に座っただけで、人が来たから座らせたのではありません。

気になるものが一つずつ減っていくといいですね。

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2025年2月27日 (木)

ごはんの食器、すぐ片付けていますか?

愛犬の食欲に感心の無い飼い主はおそらくいないでしょう。
美味しそうにフードボウルを空にしてくれるときほど嬉しいことはありません。

しかし、中には食べることへの執着が少なく、ごはんを食べようとしなかったり、
あるいは、残してしまったりする犬も少なくないようです。

小型犬ではよくある話ですが、中・大型犬でも無い話ではありません。

そんなときはどうしていますか?

食べるまで食器をそのままにしておく。
食べなければ、食べそうなものに変えてみる。
食べなければ下げる。

子犬であれば、食べないときはとても心配になってしまいますが、
ある程度大人になっている場合は、元気があればあまり心配しなくてもよさそうです。
元気が無ければすぐに獣医さんに行ってください。
大きな病気が隠れているかもしれないからです。

元気があって食べないときは、犬も飽きている可能性や、そもそも量が多い時があります。

まずは、肉付きの状態を確認してみるのもひとつですね。
その後、飽きているようなときは、ちょっとしたトッピングによって味を変えてみるのもひとつですが、毎回変えていくようになると、いわゆるフードジプシーになってしまい、食べなければ美味しいものが出てくると犬は学習してしまうので注意が必要です。

いずれにしても、出されたごはんに興味を示さないときは、とりあえず下げましょう。
運動量が足りず、本当にお腹が空いていないのかもしれません。

いつまでも出しっぱなしにしておくと、不衛生になる上に、犬はいつでも食べられると学習してしまい、もっと食べることへの執着がなくなっていきます。

とある知人の愛犬(大型犬)の話ですが、頭のいい犬なので、飼い主がオヤツをご褒美に人前で犬に芸をさせようとしたところ、犬は全く興味を示さず、芸も見せなかったので、飼い主は機嫌が悪くなってしまいました。

実はその家では、フードボウルは朝から晩まで置きっぱなし。
犬はその間、一粒咥えては床に転がして遊び、気が向いたら食べるという生活をしていました。
個人的にはお勧めできないというお話はしたのですが、聞いてもらえませんでした。

ところがある日、私はその犬を預からなくてはならなくなりました。
頼まれたので仕方がありません。
そこで、我が家の犬たちと同じようにごはんを出すと、我が家の犬たちは数分で完食するのに、その犬は遊び食いを始めてしまい、食べる気配がありません。
他に犬がいるので、出しっぱなしには出来ません。
そこで、数分待っても食べなければ下げることにしました。

翌日の朝も、同じようにまたごはんを提供したのですが、これまた遊んでばかりで真面目に食べません。
そこで下げました。

成犬で元気なので、食べたくないのであれば無理しなくてもいいと思って下げていますが、その晩ごはんを提供したら、今度はあっという間に完食しました。
翌朝もちゃんと食べました。
犬は賢いですね。

食後のあとは飼い主の足元で惰眠をむさぼるアシスタントです。

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2025年2月22日 (土)

散歩に出る前に

散歩が上手に出来ないワンコさんは少なくありません。
そもそも「上手に」が何を基本にしているかは、飼い主さん次第ということもあるので、一概に否定することはできません。
常に引っ張られて散歩をしていても、元気な愛犬を見て喜んでいる飼い主さんの場合は、「引っ張り」を問題と考えていない場合があります。

いずれにしても、マイペースで散歩している犬でも、飼い主さんと同調できていればそれは問題にはなりませんが、飼い主さんとペースがうまく合わなかったり、急に引っ張られて怪我をしてしまうような場合は、問題なしとは言えません。

よほどのことがない限り、散歩に行きたくないと玄関先で座り込む犬以外は、基本的には外に行きたがる犬の方が多いのですが、その気持ちのまま玄関を飛び出してしまうと、なかなか飼い主さんに意識を向けてもらうのは難しくなります。
気持ちが全部外向きになってしまうからです。

玄関を出る前、あるいはマンションのエントランスを出る前に、一度落ち着いてから散歩に行くと、無駄な興奮は抑えられます。
玄関前でオスワリをさせる必要はありませんが、まずは飼い主さんが外に出て安全を確認してから犬に出てもらうというワンステップがあることで、犬の興奮は少し抑えられるので、試してみてください。

もちろん、その後も、犬に引っ張られて散歩をしていれば、犬は「引っ張っても必ず飼い主はついてくる」と学習するだけなので、なかなか引っ張りは治らないでしょう。


さて、今日は久しぶりにYさんのお散歩レッスンがありました。
2歳を過ぎて、少し落ち着きが出てきたというYさん。
それでも、散歩で外に出ると、気持ちはほかに全部持って行かれています。

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地面の目地や人の影など動くものが大好物のYさん。
私のことなど全く見てくれなかったので、気づくまで待ってから散歩に出ることにしました。

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すると、トリーツの効果が出てきて、自分から意識を向けてくれるようになりました。

犬にとって何が大好物かは異なるので、大好物に勝てるものを見つけることが大事ですね。

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