ハウストレーニングの効果
犬を迎えたら、必ず「ハウス(クレート)トレーニング」をしましょうとしつこくお伝えしていますが、どうしても嫌悪感を抱いてしまう方がいます。
理由は「かわいそうだから」。
では、どうすれば「かわいそうでない」のか伺うと、いつでも自由に動き回れること。
確かに、ハウスに入って扉が閉められてしまえば、必然的に犬の自由は奪われてしまいます。
しかし、朝から晩まで一日中ハウスで過ごすわけではありません。
眠るとき、一人になりたいとき、安全を確保したいときにハウスは犬にとってとても重要な場所なのです。
かつて母子3頭のボーダー・コリーと暮らしていた時は、スペース上大きなハウス一台とドッグベッド2個を室内に置いてましたが、必ず誰かがハウスを占有していて、水を飲みに出てくると、そのすきに残りの誰かがハウスに入るというのが日常でした。
ドッグベッドよりも、ハウスの方が落ち着くと犬たちはわかっていたからでしょう。
特に多頭飼いの場合、安全な場所を確保するというのは1頭飼いよりも必要です。
仲のいい同居犬であったとしても、いつもべたべたくっついたり、遊びに誘われれば疲れてしまうからです。
しかしながら、トイレの失敗がなくなって、ある程度人とのコミュニケーションも取れるようになってくると、ハウスを撤去してしまうおうちは少なくありません。
落ち着ける場所がなくなると犬はどうなるのでしょうか。
人間でも、電車などの座席に座るとき、真ん中に座るより、端を好む人の方が少なくないようです。
どこかを壁に付けておくことで、守るべき方向が減って安心できるからです。
さて、今日は若い男の子のボーダー・コリー2頭のプライベートレッスンがありました。
前回お伺いしたとき、ハウスをもっと活用していただくようにお願いしていたところ、今日は2頭とも、玄関で挨拶が済むと、さっさとハウスに入ってくつろいでいました。
素晴らしい!
ハウスが安全な場所と認識してもらうことで、落ち着けるようになったようです。
特に先住の子は、子犬の頃ハウストレーニングによって甘噛みが止まったそうです。
いつでもそばにいられれば、人に対する要求も増えてきますが、人間はいつでもその要求に応えてあげられるわけではありません。
居場所を明確にすることで、遊ぶときは遊び、休むときは休む。というメリハリある生活が彼のストレスを軽減させたのでしょう。
最後は、クライアントさんのリクエストで、ドッグダンスのトリックでも使う「おじぎ(バウ)」の教え方をアドバイス。
2セッション目で、大分体が慣れてきたようです。
このあとは、ルアーリングを減らし、ボディーシグナルを減らし、言葉のキューだけでも反応できるように伝えていきます。
最終形は、立止からの「おじぎ」だけでなく、伏臥(フセ)からも「おじぎ」が出来るように教えていきます。
これからが楽しみですね。
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