ドッグトリック

2025年10月22日 (水)

犬の限界を決めない

「ウチの犬には無理」とか、「何度やってもできないから無理」といった声をよくお聞きします。
かくいう私も、「本当に出来るようになるのだろうか?」と疑心暗鬼になるときもあります。

しかし、様々なドッグトレーニングで、「オヤツが外せない」と悩んでいた人も、
きちんと犬に伝えていくことで、目の前にオヤツが無くても出来るようになることを
実感してくださる方は沢山いらっしゃいます。

つまり、あきらめずに伝え続けていくことで、必ず成果は出るということ。
もちろん、ちゃんと伝わっていないときは、伝え方を変える必要もあるかもしれませんが、「絶対無理」ということはありません。

限界を決めた時、犬の学習も止まってしまいます。

我が家の初代ボーダー・コリーの娘犬は、大人になって外トイレに切り替えた後は、家でトイレをしないと頑張っていましたが、数日かけて伝えたところ、家トイレも出来るようになりました。
ダメだとあきらめていたら、恐らく一生家トイレはできなかったかもしれません。


さて、今日は練習会に参加させていただいたのですが、我が家の見習いの今の課題はきちんと座ること。
「いまさら?」と言われそうですが、脚側停座のときに、私の顔を覗き込むように身体を曲げる癖を先日指摘されてから、まっすぐ座る練習を続けています。
後肢もカエルのように開かないように併せて教えています。

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脚側停座、脚側行進の練習に続いて、ドッグダンスの新しいトリックも併せて練習してみました。

小道具を使ったジャンプ。

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ジャンプ自体は以前から出来ていますが、今回は跳んだ後、そのまま前を向いて立っていることを教えています。
慌てずゆっくり伝えていきましょう。

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2025年10月 6日 (月)

言葉のキューはなぜ重要なのか。

通常犬に行動をお願いするときは、言葉のキューを使います。
「オスワリ」や「フセ」などを初めとして、「持ってきて」や「ハウス」など、様々な行動に対して言葉のキューで伝えます。

言葉のキューを教える過程で、ハンドシグナルやボディシグナルを併用することはよくありますが、最終的には言葉のキューだけで意味を伝えてあげることが犬にとってはわかりやすいです。
なぜかと言うと、人は無意識に手足を動かしているので、ハンドシグナルやボディシグナルに犬が頼ってしまうと、ハンドラーが意図していないことを伝えてしまう可能性があるからです。

ドッグダンスでは、足の間をくぐりながら歩く「ウィーブ」というムーヴがあります。
ここで大事なのは、ハンドラーが足を踏み出した瞬間に犬が勝手に足の間を通り抜けないこと。
つまり、犬が予測して動くことが当たり前になってしまうと、
ハンドラーは通常の脚側行進のつもりで足を踏み出したのに、犬が勝手に足の間をくぐってしまうことで、ルーティンの構成が崩れてしまうことになりかねないからです。

ドッグスポーツでの犬の「先読み」は致命的なときもあるので、言葉のキューを冷静に聴く練習も重要です。
つまり、ハンドラーの体の動きだけで犬が反応しないような練習です。

もちろん、遠隔作業では、ハンドラーとの距離があるため、言葉のキューに頼れないときもあります。
そんなときは、言葉のキューだけでなく、目視で確認できるようにハンドシグナルやボディシグナルを使用することもありますが、基本は言葉のキューを理解しておくことが、犬にとっては混乱しづらくなります。


さて、我が家の見習い、様々な「ジャンプ」ムーヴを教えていますが、ハンドラーが手を伸ばしただけで勝手に跳んだり、足を上げただけで跳んでしまうと、曲のタイミングに合わなくなることもありますし、犬が自分のペースで焦って動くことにもなるので、出来れば避けたいところ。

今日は勝手に跳ばない練習。

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冷静にハンドラーの声に耳を傾ける習慣がつくといいですね。

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2025年10月 5日 (日)

教えてあげるとできます

昨日の話の続きではありませんが、オビディエンスの競技では、
呼ばれて戻ったときに、きちんとヒールポジションに入ることが要求されます。
しかし、見習いの「招呼(呼び戻し)」は本番で、走ることが楽しすぎたのか、
私を行き過ぎてから戻るという行動を取って、大きく失点しました。
練習では出来ていたので油断したのでしょう。

もちろん、勢い余って止れないからと言って、最初からトコトコ走ってきて
ヒールポジションに入るのでは当然評価されません。

ハンドラーに呼ばれたら、嬉しそうに走って戻り、
きちんとヒールポジションで座れるように、調整することが要求されるわけです。

きちんと、ハンドラーの位置にあわせて、速度を調節しながら
ヒールポジションに入ることが重要なポイントなので、
ヒールポジションへの誘導練習を繰り返し行ったところ、
最近は大分、直前で調整できるようになってきました。
教えてあげれば出来るようになるということです。


さて、ドッグダンスのHTM(ヒールワークトゥミュージック)では、
ハンドラーとの距離感が重要となるヒールワーク。
トリックやトランジッションが入ったとしても、
次のヒールポジションに、犬が自発的に入っていくことが評価ポイントです。

同様に、ラリーオビディエンスでも、ヒールでの作業中に
トリックが入ったとしても、ヒールポジションに戻ってくることが重要です。

しかし、見習いに左脚側中に左回転をお願いした時、
かなり離れた場所に戻ってきたので、調整することにしました。

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精度をあげるには根気がいります。

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2025年10月 2日 (木)

うまく出来ないときは?

犬が、きちんと教えていないことをできないのは当たり前なので、犬が悪いわけではありません。

しかし、きちんと教えたのに出来ない場合は、なにがしかの理由があります。

では、どんな理由でしょうか。

・家では出来るが、外で出来ない。
これは、以前にも書いていますが、家の中のように刺戟(ディストラクション)が少ない場所で出来ても、周囲に様々な刺激がある場所では、気が散って出来ないことがあるので、外でも出来るような練習が不可欠です。

・家でも外でも出来るが、その時出来なかった。
これも、ある意味そのときの環境刺激が影響していることがあります。
ある程度刺戟があっても出来るようになっていても、例えばその瞬間他犬が激しく吠えていたり、急に大きな音がしたときなど、犬の集中が切れたことで、出来なくなることもあります。

あるいは、いつも出来ているのですが、その時のハンドラーの動きがいつもと違うことで犬が出来ないこともあります。

いずれにしても、犬はロボットではないので、お願いしたことが必ずその時すぐ出来るとは限らないということを念頭に置いておくこと。
出来なかったときは、なぜか?を考えてあげること。
余裕があれば、出来るようにサポートしてあげられるといいですね。

さて、今日見習いとダンスのトリック練習をしていたのですが、
遠隔でのおじぎ(バウ)をお願いすると、なぜか伏せになります。
あれ?
どちらかと言うとパターンで覚えているはずなのに、なぜかおじぎになりません。

とりあえず私のキューは耳に届いているのですが、同じフィールドでディスクをキャッチしている他犬が気になって、心半分程度の集中力。

それでは集中出来ないだろうと、遠隔ではなく、すぐそばまで行ってお願いしたのですが、それでも、成功率は50パーセント。
仕方なく、脚側でお願いしたらすぐにやってくれました。

202510021

犬とハンドラーとの距離、犬と刺激との距離がポイントでしたね。

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2025年9月30日 (火)

遠隔作業を成功させるには。

週末のドッグダンスイベントで見習いとフリースタイルの演技をしてきましたが、
フリースタイル(FS)はHTM(ヒールワークトゥミュージック)と異なり、
ハンドラーとの距離感が様々で、当然遠隔作業も入ってきます。

遠隔作業が入ることで、コンテンツの難度が評価されることもあり、
フリースタイルをやるようになると、トリックだけではなく、遠隔作業にも挑戦したくなるのは当然のこと。

我が家の見習いのルーティンも、今回遠隔作業がいくつか入りました。

スターティングでは10メートルほど離れた場所でのムーブとトリック。

202509301

前半には、単独前進とトリック。

202509302

中盤は、私と向かい合わせの位置から単独バックしてもらい、
7~8メートル離れた地点での単独サイドステップやトリック。
と言った具合に、私のそばでやるトリックのほかに、離れた場所で行う作業を入れました。

遠隔作業の教え方については、以前にも書いていますが、
最初から遠隔で教えるのではなく、最初は目の前で動きを教え、
少しずつ距離を取っていく方法で教えていきます。

それでも、犬が近づいてきたくなってしまうのはよくあることなので、
そこで必要になってくるのが、プラットフォームなどの「ターゲット」です。

ターゲットを置くことで、犬はそこにいればいいという理解してくれるので、
ハンドラーに近づくのを防ぐことができます。

さらに、報酬も離れた犬の元にデリバリーすることで、
犬はじっとしていた方がいいと学習します。

場合によっては、あらかじめ犬の後ろに報酬を置いておくこともあります。

いずれにしても、「それダメ!」と言う前に、犬が好ましい行動を取りやすい環境を作ってあげることが、学習の早道です。

見習いとの演技はこちら👇


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2025年9月23日 (火)

無駄吠えはありませんが。

よくある愛犬の行動問題の一つに「吠え」があります。
「吠え」には全て理由があるということは以前にも書いています。
つまり、犬の言い分が「吠え」になっているということ。

「オヤツが欲しい。」
「かまって!」
「怪しい音がする。」
「勝手に動かないで!」
「あっちに行けよ。」
「散歩に行きたい。」
「一人でさみしい。」
などなど、いろいろな意味があります。

しかし、意味があるからと言って、「吠え」を放置することは犬にストレスを溜めさせてしまうことになります。
ではどうするのか。

「吠え」の原因を特定したら、犬が吠えなくてもいいように環境を変えてあげることが重要です。

もちろん、飼い主さんによっては、「犬は吠えるのが商売」とか、「犬は好きで吠えている」と考えて、犬の吠えを止めようとは考えない人もいます。

「吠え」が悪いのではなく、「吠え」もストレスの表れと考えてあげることも一つですね。

我が家の散歩コースにあるマンションのベランダから、毎回吠える犬がいます。
我が家の犬たちの足音を感じるのか知りませんが、マンションに近づくと、頭の上からけたたましく吠える声が響き、知らない人がびっくりして上を見上げます。

我が家は毎度のことなので、犬たちも全く意に介さず歩いていますが、我が家の犬たちの姿が見えなくなるまでその犬はずっと吠え続けています。

ベランダの窓を閉めておけば恐らくベランダに出て吠えることは無いと思うのですが・・。


さて、我が家の見習い、興奮すると声が出ます。
特にダンスのトリックで、ジャンプなどのアクティブな動きの時に興奮吠えが出ます。
作業中の吠えは、ドッグスポーツの競技によってはペナルティとなりますし、吠えていると、ハンドラーのキューを聞き逃すこともあるので、出来れば冷静に作業に集中して欲しいところ。

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そこで、吠えない練習と言うのも必要になってきます。
楽しそうなのはいいのですけど、黙ってやってくれるのが一番気が楽ですね。


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2025年9月18日 (木)

遠隔作業はどう教える?

ドッグダンスやオビディエンス競技などで不可欠な遠隔作業。
つまり、犬がハンドラーのそばにいなくても、ハンドラーのキューを聴いて、その場で作業することです。

そのためには、犬がハンドラーから離れることに抵抗を感じないことがポイントです。
犬が喜んでハンドラーのそばから離れるためには、離れることにメリットが無ければいけません。

離れるためには、犬にとってわかりやすい目標物を置いてあげることが一番の早道です。
目標物とはターゲットです。

ターゲットマットなどを離れた場所に置くことで、犬が進んでそこへ向かっていくことで、遠隔作業に入りやすくなります。

進んでターゲットに向かうためには、ターゲットに乗ることできちんと報酬が得られていることが重要です。

ハンドラーのそばから、少しずつターゲットを離していっても、必ず報酬が得られることを犬が知っていれば、喜んでターゲットに向かうようになります。

さて、今日は等々力のDogLifeDesignさんで、ドッグダンスのグループレッスンがありました。

若いレディのKさんは、ルーティンでハンドラーから離れた場所でトリックをやるという構成でに取り組んでいます。
ハンドラーのすぐ目の前では出来ても、離れるとなかなか上手にできないことから、今回はターゲットを導入することにしました。

自分からターゲットに乗りに行くKさん。

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ハンドラーから離れることに嫌悪感は持っていないので、まずは簡単な作業からお願いします。
「オスワリ」や「フセ」が出来るKさんですので、少しずつ難度の高いトリックも出来るようにしていきましょう。

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2025年9月17日 (水)

犬も百まで踊り忘れず?

愛犬に様々なムーヴやトリックを教えるのは楽しいものです。

競技の課題などの場合は、その後忘れないようにリマインドしていきますが、
そうでない場合は、教えた後放置していることも多く、
気が付くと、キューを言ってもやってくれなくなっていたりします。

こちらも、沢山教えていると、ついつい「あのキューはなんだっけ」と言うこともあるので、
お互いさまと言う感じもありますね💦

さて、今日は若い男の子たちのプライベートレッスンがありました。
前回の宿題をちゃんとやってくださっていたので、
単独のバックステップの身体の使い方が上手になっていました。

202509171

このあとは、ハンドラーのキューだけで距離を伸ばしていくようにしていきます。

レッスン最後に、教えたいトリックがあればという話になったとき、
小さいころに教えたロールオーバーを忘れてしまったようなので、
再度教えたいというお話。

ということで、ルアーリングしながら最初から教えなおしてあげたところ、
10分ほどで思い出してくれたようで、簡単なシグナルでもクルっと回れるようになりました。

https://www.instagram.com/reel/DOs544biZDY/

昔取った杵柄でしょうか。

教えたことはリマインドしてあげれるとちゃんとやってくれますね。

自宅に帰ってから、1年半前に見習いにも教えたロールオーバーのキューを出したら、
当時はハンドシグナルが外せなかったのに、今回は無しでやってくれました。

202509172

ちゃんと覚えていたのですね。

愛犬にトリックなどを教えるのは、人も犬も楽しくなければ続きません。
スモールステップで教えていきましょう。

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2025年9月 2日 (火)

トリーツ(ご褒美)はどこであげる?

多分前にも書いています。
遠隔作業を教えるときのご褒美の与え方。

犬の遠隔作業は様々です。
オビディエンスであれば、犬が自力でハンドラーから離れ、なにがしかの作業をしてからハンドラーの元に戻るという課題が多いものですが、
ドッグダンスでも、様々な遠隔作業があり、どちらも一度はハンドラーから離れる必要があります。

ハンドラーから離れる方法は、犬がハンドラーを背に前進したり、あるいは、ハンドラーの方を向いたまま犬が後退歩行をする方法があります。
いずれにしても、ハンドラーから離れた後、次のキューを待って作業するのが一般的です。

しかし、犬はハンドラーから離れたくないので、距離がなかなか伸びなくて苦戦したりします。

そこで重要なのが、上手にできているとき、褒めた後のご褒美をどうやって犬に渡すかと言うものです。

犬がハンドラーの元に戻ってきてトリーツをもらっていれば、犬はなかなかハンドラーから離れることができません。
なぜなら、トリーツはハンドラーから離れていないときのみもらえると学習してしまうからです。

そこでハンドラーは犬がその場から動かないように、犬の元にトリーツ(ご褒美)を届ける必要があります。

届け方は様々です。

ハンドラーが犬の元に戻って渡す。

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ハンドラーは動かず、離れた犬に対してトリーツ(ご褒美)を投げる方法。

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あるいは先日書いたように、フードを入れた容器を犬の後ろにおいて、ハンドラーから解除されて自分で取りに行くというもの。

いずれにしても、犬がハンドラーから離れていても、必ずご褒美が出ると学習すること。

少しずつ距離を離していきましょう。

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ポイントは成功体験を積んでもらうこと。
エラーばかりが出ているときは、ハードルが少し高いとき。
ハードルを少し下げて褒めるチャンスを増やしましょう。

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2025年8月29日 (金)

キュー(合図のことば)はどう付ける?

犬に何かをお願いするときは、普通は言葉で伝えます。
「オスワリ」や「フセ」、「マテ」は基本ですが、「散歩」という言葉もある意味キュー。
「ごはん」も「トイレ」も同じです。

※「コマンド(命令)」という人もいますが、命令するというより、合図の言葉を伝えるという意味で、私は「キュー」という言葉を使っています。

犬に言葉を教えることは難しいことではありません。
繰り返し、行動と言葉のリンク付けをしてあげればいいのです。
犬は人の話をちゃんと聞いているので、人間の言葉を理解すれば、コミュニケーションも取りやすくなります。

オビディエンス競技やアジリティ競技をはじめ、ドッグダンスでは、犬に様々なキューを教えていきます。
キューと行動を関連付けてあげることで、犬はハンドラーに言われたことをちゃんとやろうと動いてくれるわけです。

そこで問題になるのは、どんなキューを付ければいいのか。
何がわかりやすいのか。

ご存じのように、人の言葉は国によって異なるので、どんな言葉でもいいのですが、要は犬が聞き取りやすく、また、教えた側が忘れないように、日常生活に関連づいた名前を付けた方が人間が覚えやすいと言えるでしょう。

例えば、「ヒール」と言えばハンドラーの横にいる「脚側」のポジション、「バック」と言えば、犬に後退歩行をお願いするなど、言葉はのキューは、「位置」や「ムーヴ」を伝えることに役立ちます。

特にドッグダンスには様々なトリックやムーヴがあるため、キューはどんどん増えていくので、犬にとってわかりやすく伝えていくことが大事です。

「脚側」のポジションも左脚側に限らず、右や足の間、前横、後ろ横などなど、国際規定では10個あるため、それぞれにキュー(名前)を付けなくては犬に伝わりません。

さらに、前に進むのか、後ろに下がるのか、あるいは横方向にサイドステップを踏むのか、どんどん複雑になっていきます。

「ヒール前」や「ヒール後ろ」「ヒール右」などと言うのは、キューが長くなってしまい、犬が混乱しやすいということもあります。

そこで、「ヒール」と言われれば、そのポジションにいることなので、ハンドラーが前進しようが後退しようが、あるいはピボットターン(旋回)しても、ポジションを維持し続ければいいと伝えることで解決できます。

もちろん、前進していたときに、急に後退するときは、犬にギアチェンジを促すために、最初だけ「うしろ」など方向を伝えることも犬には優しいかもしれません。

しかし、後退歩行のキューを使ってしまうと、犬はハンドラーにあわせることなく、単独後退歩行をはじめてしまうので、ポジションとムーヴのキューは分けて考えた方が犬にとってわかりやすくなるでしょう。

後退歩行を表す「バック」というキューを聞いたら、犬はハンドラーとの位置関係がどうであれ、その場から後退歩行を始めるいう理解をしてもらっていると、遠隔作業もわかりやすいですね。

オビディエンス競技では、犬を遠隔で離れた場所に送り出す課題があります。
そのとき、犬がいて欲しい場所からずれてしまったときに、遠隔で正しい位置に戻すために「前後左右」に動くキューを教えておくと便利ですが、ドッグダンスでは、最初から様々な方向のキューを教えているので、遠隔作業も伝えやすくなりますね。

さて、今日はアシスタントとドッグダンスのムーヴ練習。

私の足の間で制止したあと、単独でバックするように伝えています。

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この時必要なキューは、足の間のポジション名とその場からの単独バックのキューです。

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