学習理論

2024年10月26日 (土)

新しいルールを理解するには時間がかかる

犬には犬のルールがあります。
人間のルールと同様、個々に勝手に決めたルールがありますが、人間社会の中で、共に暮らしていくために必要な、ある意味人間にとって都合のいいルールを教えてあげようとしても、犬はそう簡単には理解できません。

正の罰を使わない手法においては、犬が取る好ましい行動をハンドラーがキャッチしたり、犬が好ましい行動を取りやすいように人間がおぜん立てしたりすることで、新しいルールを伝えていくので、きちんと理解できるようになるには時間がかかります。

つまり、人間側が一貫性を持って、根気よく伝え続けていくことで、犬が理解し、身に着けていくようになるわけです。

一度や二度うまくいったからと言って、犬が理解しているわけではないということを常に念頭に置いておく必要があります。


さて、今日は9ヵ月のMさんのプライベートレッスンがありました。

外でのレッスンでも、Mさん元気全開で走り回っています。
芝生の上は気持ちいいので、走るスピードも上がっていきます。

ここで重要なのは、飼い主さんがリードを持っているので、永遠に走れるわけではないということを理解してもらうこと。
飼い主さんが呼んだら、戻ってくること。
戻ってきても、体当たりしないこと。
などを基本的なルールとして教えていきますが、一度に全部のことは理解できないので、ひとつずつ伝えていきます。

まずは呼んで戻ってきたら必ずいいことがあるという刷り込みから始めます。
おうちの中でしっかり練習してくださったので、特に大きな刺激がなければ、呼び戻しは問題ありません。
しかし、興奮すると跳びつくMさんですので、跳びつき行動が出る前に、低い位置で呼び戻しの報酬となるトリーツをあげます。

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そうすることで、楽しそうに戻ってきても、顔めがけてアタックするのではなく、飼い主さんの足元に来るというルールを教えてあげることができます。

犬が跳びついてくるのは、犬の目線より高い位置にいいものがあるから。

その後も、跳ばないで戻ってこられるようになったMさんには、「食い逃げ」しないように、2つ目のルールを教えてあげることにしました。

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一貫性を持って接してあげることで、犬の理解は早まります。
焦らず、根気よく。ですね。

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2024年10月 4日 (金)

呼び戻しは子犬のころに教えるのが簡単

一般的に、子犬は動くものを追いかけようとする習性があるだけでなく、人との親和性を求めるので、自分からハンドラー(飼い主)を追いかけてくるものです。
なんの駆け引きもなく追いかけてくる子犬。
この時期を逃さず、「呼び戻し(招呼)」をきちんと教えてあげると、思春期に多少山や谷はあったとしても、確実に戻ってくる犬になるはずです。

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このとき、我が家の見習い(当時生後3ヵ月半)は同居犬と一緒に遊んでいたのですが、遊んでいる途中で呼び戻してご褒美をあげたらまた自由にしてやるということを繰り返したことで、戻ってくることが楽しいことの終わることではないと学習し始めました。

犬のお友達と遊んだってかまいませんが、呼ばれて戻ってこられるようにサポートしてあげることが、愛犬の安全確保のためにも不可欠です。

まもなく3歳を迎える見習いは、相変わらず人や犬に興味津々で、糸の切れた凧のようになりがちですが、とりあえずは戻ってきてくれるので、安全は確保できそうです。

犬も思春期に入ると、様々な刺激に心奪われ、なかなか戻ってこられない状況が増えてきます。
なんの迷いもなく追いかけてくれている時期を逃さないで、呼び戻しを楽しく教えていきましょう。

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2024年2月26日 (月)

ドッグトレーニング:ルアーリングの目的は?

「ルアーリング」とは釣りのルアーと同じで、「何かで釣る」という意味ですが、ドッグトレーニングでは犬の鼻先に美味しいものを見せたり、犬が好きなオモチャを見せて、行動を引き出すときに使います。

「オヤツで釣る」と聞くと、ネガティブな印象を受ける方が多いようですが、最初はオヤツに釣られても、最終的に言葉のキュー(合図)を理解して、オヤツが目の前にぶら下がっていなくても行動するようになるのがドッグトレーニングのゴールですから、ルアーリング自体は通過点でしかありません。
最後までオヤツがはずせないとゴールまで辿りつけていないことになりますが、原因はどちらかというとハンドラ―の自信の無さから来ることが多いものです。

さて、今日は10歳のR君のプライベートレッスンがありました。
R君はラリーオビディエンスを楽しんでいますが、飼い主様曰く、オビディエンスの基礎をやっていないということで、ところどころ不安な箇所があるそうです。
しかし、R君はオヤツも好きですし意欲もあるので、きちんと伝えてあげれば理解できます。

脚側停座もきちんと分かっているR君ですが、ハンドラ―が歩き始めるとき、いつ自分が歩き出せばいいのかのタイミングがつかめずにいました。

そこで、ルアーリングでR君が一歩を踏み出すタイミングに合わせて大好きなトリーツを鼻先から前方に動かしてあげると、ちゃんと付いて来ることが出来ました。

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ルアーリングの時点では、犬はまだ何をやるべきかはわかっていませんが、ルアーリングがハンドターゲットやハンドシグナルに移行し、行動を促すキューとリンク付けされて行くことで、犬はキューに対してきちんと反応出来るようになっていきます。


昨日のラリーオビディエンストライアルでジャッジから見習いへのアドバイスのもうひとつは、回転系の動きで見習いが大回りをしているとのこと。
雨で動画が撮れなかったため、見なおして反省することは出来ませんが、少しでもタイトに周れるように見習いもルアーリングで今朝練習しました。

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体の動きが慣れてくると、ルアーが無くても上手に周れるようになるはずです。

来月の競技会までに調整していきましょう。

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2024年1月16日 (火)

なぜトレーニングがうまく進まないのか

仕事柄様々な犬種、月齢、行動問題、ドッグスポーツの基礎づくりなどの固有のケースに対応させていただいています。

ご依頼を頂く時点で、飼い主様には何かしらの目標があるので、その目標に向かってサポートやアドバイスをさせていただきます。
プライベートレッスンやグループレッスンでは学習理論をベースに、いかに犬たちにわかりやすく伝えていくかということもお話ししています。
しかし、レッスンをスタートされても、すぐに成果が出るケースと、なかなか出ないケースがあります。

なかなか成果が出ない場合、当然のことながら悪いのは犬ではありません。
すでに学習して身に着けた習慣を変えなければいけないときは、どうしても時間がかかるからです。
なぜなら、一発で、瞬時に行動が変わるような強制訓練を使わないからです。

つまり、犬が納得して行動できるように時間をかけて教えていくことが重要なので、どうしてもすぐには変えられないからです。

子犬の場合は、好奇心が旺盛なこともあり、新しい行動は乾いたスポンジのように吸収していくので、変化は見違えるほど速いときもあります。

一方思春期の犬や成犬の場合は、メンタル面が安定していなかったり、あるいは今までの習慣を変える順応性が衰えていたりといった理由で時間がかかることもあります。

重要なのは、少しずつでも犬の変化を見落とさないで、一貫性を持ったトレーニングを続けていくということです。
一貫性が無いと、犬はどう対応していいのか混乱してしまい、学習が進まなくなるからです。

焦らず、ゆっくり見守っていきたいですね。

さて、今日は間もなく一歳になるYさんのプライベートレッスンがありました。

リソースガーディングも含め、ハンドラー側とYさんの意思の疎通がうまく行かなくなったところからレッスンをスタートしたところ、目に見える変化が現われるようになりました。

Yさんへの大きなアドバイスは、
①Yさんの居場所を作ってあげること(ゲートの付いたハウスを用意する)。
②Yさんの目の前から何かを取り上げなくてはいけないときは、取り上げる前に「足す」場面を作ったり、楽しいことに気を逸らしてもらい、ガードする場面を作らない。
③Yさんが興奮しているときはYさんにとってメリットが無いこと。興奮していない時にいいことが起こると学んでもらうこと。

これらのことをまずお願いしたところ、ちゃんと行動に変化が現われ、少しずつ話が通じるようになってきたそうです。

1歳という年齢柄、行動が定着するまではまだまだ時間がかかりますが、ご家族の努力と協力で、少しずつ良い方向に向かっていることは間違いないでしょう。

今日はお散歩を想定した練習。
気になるものがあっても、ママに呼ばれたらママを見ること。

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見ただけでも褒めてあげます。

そして興奮しても跳びつき行動より座ることを選択したら褒めてあげます。

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愛犬とのよりよい生活を目指して、みなさんが頑張ってくださることが嬉しいですね。

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2024年1月 7日 (日)

トリーツのあげ方は教えたい行動によって変わる

褒めて育てる、いわゆる「正の強化」によるドッグトレーニングにおいては、当然犬にとってご褒美となる食べ物を使います。
※食べ物がご褒美にならない犬はそれに代わるものを使います。

しかし、ご褒美をあげることばかりに集中してしまったり、やってくれなかったらどうしようと思ってしまうハンドラー側の問題で、ついつい、いつもトリーツを手で握りしめてしまうようになると、結果「トリーツを持っていないとやらない犬」を作ってしまうことになります。

目の前に100万円置かれていなくても、頑張ったらボーナスとして100万円口座に振り込まれるとわかっていれば、人はちゃんと仕事をします。
犬も同様です。
頑張ったらご褒美が出るというルールが理解出来ていれば、目の前にトリーツをぶら下げなくても、やってくれるようになります。

ただし、強化の過程(まだ学習している段階)においては、教える内容によって、敢えてトリーツを持っていることを伝えておいた方がいい時もあります。
例えば、行動の持続を教えるとき、ご褒美のトリーツを一つもらったら、さっさと目の前からいなくなってしまうような場合は、「次があるから、オスワリし続けていてね。」と手の平に乗っているトリーツを一つずつゆっくり渡して、座っている時間を伸ばしていくこともあります。

一方オスワリという行動の意味が分かっている場合は、トリーツを見せずにキューを出して、出来たら言葉やマーカーであっていると伝えて、後からおもむろにトリーツを渡すようにしていくことがトリーツを外すステップでは欠かせません。
つまり、目の前に見えなくても、頑張ったらご褒美がでるというルールに切り替えていくということです。

このステップは、犬の準備が出来ていても、人間が心配でなかなか手からトリーツがはずせないために、足かせになっていることが少なくありません。
愛犬を信頼してみることも大事ですね。

さて、今日はHくんのプライベートレッスンがありました。
お散歩中のディストラクション対策として、まずはディストラクションが無いときから、ハンドラーさんへ意識を集中する習慣づけから始めます。

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もちろん、頑張ればご褒美が出るので、Hくんも落ち着いて作業が出来ていました。
これを習慣にしていきたいですね。

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2023年8月13日 (日)

オヤツ(食べ物)を使うのはよくない?

先日お問合せに、「オヤツを使わないしつけ」をしたいというご要望を頂きました。

オヤツを使いたくない理由をお伺いしたところ、
1.オヤツを食べ過ぎて肥満になる
2.オヤツが無いと何もしてくれなくなる
といったことをあげられました。

確かに、どちらも望ましいことではありませんが、オヤツを使ったトレーニングを行うと、みんなこんな風になるのでしょうか。

答えはNOです。

まず、肥満に関して言えば、愛犬に食べ物をあげるのは人間なので、容易にコントロール(管理)出来るということです。
一日の適正量を超えないように、あらかじめトレーニングをするときは、ごはんの量を少し減らすことが出来ます。
オヤツだけでなく、フードもトレーニングに使うことも出来るので、一日のフード量から、トレーニング量を別にしておくことも出来るはずです。

「欲しがるから可哀そう。」という人間側の甘さが、愛犬の健康を害してしまう可能性があることを常に念頭においておかなければいけませんね。
私も含め、人間も体重オーバーになってしまってから減らすのは大変です。

また、食餌量を減らしても体重が落ちなければ、代謝をあげるために、運動させてあげるというのも一つの方法です。

そして、よくある、「オヤツが無いと何もしてくれない犬」にしてしまわないためには、きちんとプロにそのコツを聞いてください。
ドッグトレーナーは犬にトレーニングを施すことだけが仕事ではありません。
どうやってオヤツを外していくかということも、きちんと段階を踏んで飼い主様にお伝えします。

オヤツは犬にとってはご褒美のひとつです。
「ご褒美がもらえるなら頑張ろう」という気持ちは、犬だけではなく人間もおなじですよね。

オヤツに限らず、愛犬にとって様々なご褒美を愛犬にあげることで、愛犬が気持ちよく学習していくことができるので、ご褒美を使うこと自体が悪いのではありません。


さて、今日は生後6か月のM君のプライベートレッスンがありました。
家の中では、呼び戻しもバッチリなM君です。
呼ばれると、まっすぐにハンドラ―の元に来て、言われなくてもオスワリができるM君。

今日は並んで座る練習をしてみました。
当然リードコントロールはしませんので、M君の好きなフードを使って、左側に誘導してあげるとストレスなく、上手に座ってくれました。

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少しずつ、出来ることを増やしていきましょう。

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2023年7月26日 (水)

犬の避妊と去勢の時期

犬と暮らし始めてしばらくすると、避妊と去勢について考える時期がやってきます。

・避妊・去勢をするかしないか。
・するとしたらいつがいいのか。

この二つが大きな論点となります。

望まない妊娠を避けるために、避妊や去勢手術は行われますが、一般家庭犬の場合、きちんと管理されていれば、ご近所の犬を襲いに行くなどというかつてよくあった事故は防げるはずです。

同居犬の中に、未去勢未避妊の犬がいる場合は、徹底した管理が必要になるのは当然のことで、それが難しい場合は、どちらかの手術を考えることはいた仕方ないこととも言えるでしょう。


国によっては、早期の避妊や去勢が常識となっているところもありますが、最近様々な研究もされていて、以前は海外の文献でしか目にすることが出来なかった早期避妊や去勢のメリットやデメリットが、今は日本の研究論文などでも細かく記載されるようになりました。
嬉しいことですね。

獣医さんの知識がアップデートされていなかったり、重要視したいメリットが偏っていると、個体によってはデメリットの方が大きくなる可能性もあるので、避妊や去勢のタイミングは、その個体に合わせて熟考する必要があるでしょう。

特に獣医さんは疾患に着眼したメリットやデメリットのお話をしてくれますが、実際は疾患だけでなく、成長に欠かせない骨格形成やメンタル面(攻撃性)の問題も関わってくるので、よく考えて結論をだすことが大事ですね。



さて、今日はそろそろ思春期に入ろうかという女の子のプライベートレッスンがありました。

前回カウンセリングでお伺いした時に、Rさんの居場所をきちんと決めていただいたところ、人も犬も上手に住み分けが出来て、トイレの失敗が減ったそうです。
お互いのストレスが軽減されてなによりです。

今日は飛びつかないといいことがあるということを学習していただいたところ、「オスワリ」と言わなくても、自ら進んで座る頻度が格段とあがりました。

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短い時間でも、何をするといいことがあるのか理解出来ると、確実に学習されるので、教える側も楽しいですね。

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2023年4月25日 (火)

専門学校のオンライン授業

今日は午前中、専門学校の生徒さんを対象にしたオンライン授業を行いました。
前半はドッグトレーナーの仕事について、後半は応用トレーニングについてです。
特に今回は「ドッグダンス」に特化した内容になりました。
JKCもドッグダンスを正式競技として採用したこともあり、今後ドッグダンスファンシャーが増えてくることを期待しています。

応用トレーニングでは、犬に行動を教えるメソッドのいくつかを例をまじえながらお話しさせていただきました。
その中で、犬がきちんと理解できるように、ステップを踏みながら伝えていくことの大切さも合わせてお伝えさせていただきました。

みなさんのこれからの成長が楽しみです。


さて、午後に行われたドッグダンスのグループレッスンでは、参加者それぞれの課題にあわせて、犬にわかりやすく伝えていくための工夫についてお伝えしましたが、そこで初めて見習いがバックアラウンドのデモをしました。
当然、「出来る犬」のデモではなく、「出来ない犬」にどうやって教えるかというもの。

今日初めてバックアラウンドの誘導をされた見習いは、最初何が何だかわからず、トリーツを頼りに動いていましたが、後半は左脚側のキューを言っただけで、自分から半周戻ってくることが出来ました。

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ポジションの認識は大事ですね。

まだまだ体がスムースに動けないのでキューは付けていませんが、トリーツが無くてもスムースに動けるようになってきたら、キューを載せていきます。

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2022年12月13日 (火)

ドッグダンス定期レッスン

今日は世田谷火曜クラスのレッスン日でした。
参加犬はNさんとLさん。

Nさんは、現在進行中のルーティンのコンテンツを少しレベルアップしながら、来年も引き続きやっていくということなので、遠隔の送り出しなどを練習しました。

難度の高い課題に取り組むときは、目標が高い分、どうしても褒めるチャンスが少なくなります。
しかし、難しい動きだからこそ、細分化して褒める(強化する)頻度をあげていくことで犬の理解度もアップし、スムースにステージアップしていくことが出来ます。

一定の時間内でどれだけトリーツをあげられたのか確認してみると、理解度の進み具合もわかりますよ。

一方、Lさんは、ラージサークルを導入中。
御自宅でもコンスタントに練習されていて、コーンの数を減らしても周れるようになってきました。

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今日は初めてスタジオでの練習。
初めは御自宅と同じ程度のサークルから練習を開始し、馴れてきたら少しずつサークルを大きくしていったところ、楽しそうに周ってきてくれました。

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褒められるチャンスが沢山あるように、エラーが出づらい環境設定は大事ですね。

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2022年10月27日 (木)

ご褒美とディストラクションは紙一重

正の強化トレーニング法において、犬に与えるご褒美は当然その犬にとってご褒美とならなければいけないことは何度も書いています。

例えば食べることにあまり興味のない犬のご褒美に食べ物を使ったとしても犬は喜ばないし、触られることが嫌いな子を褒めながら撫でたとしても犬は喜ばないでしょう。

犬が喜ぶご褒美を使うことで、犬のモチベーションはあがり、多少周囲にディストラクションがあってもハンドラーに集中しやすくなるわけです。

つまりモチベーションがあがれば、使った報酬はその環境に適したご褒美と言えますし、もし犬が楽しく動けなかったとすれば、ご褒美レベルよりディストラクションが勝っている状況と言えるでしょう。

さて、おもちゃが大好きな犬にとって、勉強が終わった時のご褒美としておもちゃを与えて一緒に遊べば、犬にとって勉強の時間は楽しいものになるでしょう。

ところが、逆に勉強しているときに大好きなおもちゃが目に入ってしまった場合、犬は早くそのおもちゃと遊びたいと思い、ハンドラーへの集中が落ちてしまうこともあります。
ご褒美とディストラクションは紙一重ということですね。

おもちゃにしてもオヤツにしても、出すタイミングを間違えてしまうと、ご褒美ではなくディストラクションになってしまうことがあるので、ただ与えればいいというものではないことを頭の隅に入れておくと、「なんでうまくできないんだろう」と悩んだときの助けになるかもしれませんよ。

さて、今日の見習い2号は、レッスンが終わった後楽しそうに遊んでいるJさんを見て大興奮。
何を言っても耳に届かなかったので、少し距離をとってから、2号の好きなおもちゃを出したところ、うまく集中力があがってくれました。

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まだまだ時と場合に左右される2号ですが、わずかでも進歩が見られるのは日々の繰り返し練習の成果。
周りが気にならなくなるまで続けていきます。

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