子犬の社会化

2024年12月 6日 (金)

ハズバンダリーケアの効果

犬と暮らしていると、いつも犬にとって嫌なことを避けているわけにはいきません。
かといって、強引にやろうとすれば、信頼関係にひびが入ってしまうことにもなりかねません。

では、どうするのか。

犬の「イヤ!」と言う気持ちを変えてあげることで、「これくらいなら我慢できる」というレベルにしてあげることが重要です。

そのために行う手法のひとつが「ハズバンダリーケア」です。

さて、昨日は若いK君のプライベートレッスン。
K君はボーダー・コリーなので、動くものへの反応はとても高いです。
しかし、都会の町中は動くものだらけ。
自転車、バイク、車などなど、いちいち反応していたら体がもちません。

ということで、今はそれらの物をすべて景色の一部に変えるトレーニング中です。

車が通っても、気にならないときが増えてきました。

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「根気よく」伝えていくことが大事ですね。

お散歩から帰ってくると、当然足ふきが待っています。
K君も我が家の犬たち同様、あまり足を触られたくない様子。
そこで、リッキーマットを使いながら、嫌なことを嫌でなくするようにしてあげたら、リッキーマットを使わなくても手を拭かせてくれるようになったそうです。

押し付けではなく、きもちづくりが大事ですね。

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2024年12月 1日 (日)

考える犬を育てる。

子犬の頭はスポンジのように沢山のことを吸収していくものですが、たとえ年齢を重ねていたとしても、日常的に考えて行動することを知っている犬は、多くを学習することができます。

考える犬とはどういうことでしょうか。

子犬や思春期の若い犬は、そもそもリスク管理などは出来ないので、目先のメリットや、日々の習慣の中で予測しながら行動しています。

犬にとっての目先のメリットを上手に使うことで、犬に行動を教えていくことは可能ですし、その行動が習慣化していけば、目先のメリットが毎回なかったとしても、犬の行動は身についていくものです。

行動を教えていないのに、体を押したり引いたりして強制しても、犬の学習は進みません。
要は犬が自分から行動しやすい環境を作ることが重要です。

跳びつくより、吠えるより、座った方が美味しいオヤツがもらえると学習すれば、犬は「オスワリ」を連呼したり、お尻を押さなくても自分で考えて座るようになります。

考える時間を奪ってしまうと、犬は何もしなくなってしまいます。
また、犬のエラーばかりをネガティブに扱っていると、やはり犬は行動しなくなります。
行動すると、叱られると学習するからです。

犬のやりたい気持ち、考える力を育てていきましょう。


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ハウスを教えたこともないのに、勝手に先代アシスタントが使っていたハウスに入って寝ていた家に来て間もない頃の現アシスタント(右)。

なぜ入ったのでしょうか。
1月の寒さを避けて、優しいねぇさんのそばにいることのメリットを彼は教えていなくても学習したということですね。
(前アシスタントはちょっと不満げでしたが。)

もちろん、現アシスタントは今でもこのハウスを気に入っているので、中でくつろいでいます。

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2024年11月30日 (土)

トリガーをなくすのは時間がかかる

犬の行動を促すトリガー(きっかけ・引き金)は様々です。
行動に関していえば、いい行動もあれば、好ましくない行動もあります。
いずれにしても、何かがトリガーとなって犬が行動を起こすので、なんのトリガーも無ければ犬は動きません。

例えば他犬反応がある犬にとって、視界に犬が入ることがトリガーになります。
我が家の犬たちにとって、私が散歩バッグを肩にかければ、散歩に行くと予測してソワソワします。
全ての行動にはトリガーがあるわけです。

トリガーによって犬は次に起こることを予測して行動するのですが、好ましくない行動に関していえば、このトリガーと行動の連鎖を遮断しなければなりません。
犬が視界に入ったからと言って吠えたり、あるいは、フードボウルを片付けようとする手に向かって攻撃するような状況は、犬にとっても人にとっても避けたいところだからです。

そこで、トリガーに反応しなくなるようにハンドラー側としては様々なサポートをしていくことになりますが、ある意味行動パターンとして定着してしまっている場合、この連鎖を遮断するのは容易ではありません。
時間をかけ、少しずつ犬が反応しないような環境設定をしていくことが不可欠です。

例えば他犬反応の場合は、犬が反応しない距離で他犬を目視させて、何も起こらないから吠える必要は無いということを犬が納得するようにサポートをしていくことが重要です。
「大丈夫。」と言う言葉はなんの助けにもならないからです。

全ては犬が自分で納得すること。

根気よく、伝えていきましょう。

さて、今日は若いYさんのプライベートレッスンがありました。
テリトリーにうるさいYさん。
その中で自分のものに触れるのがお嫌いです。

そこで、ハウストレーニングを頑張っていただいたおかげで、Yさんの私物に触るときは、気持よくハウスに入っていただくことで、大分好ましくない行動が出なくなってきましたが、完全に払しょくされたわけではないので、日々のサポートは続きます。

今日はフードボウルにひとつずつトリーツを入れながら、人がフードボウルのそばにいても、嫌なことは起きないという練習。

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ママとオモチャの引っ張りっこやボール投げも上手に出来るようになったYさん。

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もう一息ですね。

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2024年11月28日 (木)

犬の吠えを考える

犬が吠える理由は様々と言うお話は以前にも書いています。
つまり吠える理由がわかれば、犬が吠えないでいられるように環境設定することで、犬の吠えを軽減することができるわけです。

しかし、相変わらず、お困りごとの上位に来るのが「無駄吠え」。
無駄に吠えているわけではないのに、「吠え」を十把ひとからげにしてしまうことで、適切な対処法が取れていないのが現状です。

「ダメ!」と言ってわかるぐらいなら、そもそも犬は吠えません。

環境の変化に対応できずに口が出る犬もいます。
人間で言えば、「あ~、びっくりした!」とか「きゃぁ~!」とか、つい言葉にしてしまうタイプですね。
この場合、吠え続けなければ問題ありませんが、そのあとも続くようであれば、メンタルサポートが必要かもしれません。

いずれにしても、吠えることは犬にとっては意思表示。
「犬は吠えて当たり前」とも言われることがありますが、吠えっぱなしは犬自身いとってはとてもストレスフルな状態です。

吠えないでもいられるように、社会化も含め、日常生活の中で、愛犬と上手にコミュニケーションを取っていくためには、環境設定などのサポートが重要ですね。

子供のころ(今でもまだ子供ですが)は、視界に犬が入ると興奮して吠えていた見習いですが、最近少し吠えも軽減してきました。
競技会会場では、犬めがけて突進しようとしていた見習いも、落ち着いていることも出来るようになりました。

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もちろんまだまだ途上ですので、サポートは欠かせませんね。

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2024年11月27日 (水)

ドッグランが合う犬合わない犬

都立公園に初めてドッグランなるものが出来たのが今から22年ほど前。
それまでは、犬飼たちは普通に公園に散歩に行き、出会う犬飼と知り合いになり、犬たちも犬同士で絡む犬あり、飼い主のそばでくつろぐ犬ありで、「犬友達を作らなければ」と言うような発想はあまりなかったような気がします。

他犬と距離を取りたければ、遠目に集まっている犬仲間に飼い主同士は挨拶を交わしても、特に自分の犬を近づけることなく、散歩を続けていくという選択肢もありました。

当時同犬種で集まるオフ会なるものが始まりましたが、それは犬同士が遊ぶというより、同じ犬種を飼う者同士の情報交換の場でした。

しかし、ドッグランが出来てから、人はなぜかドッグランに行かなくてはという気持に駆られるようです。
ひとつには、「犬の社会化」を、犬友達を作ることと勘違いしているからかもしれません。
もちろん、リードを放して走らせられる環境が少ないエリアであれば、当然限られた空間の中で、犬を自由に運動させたいという飼い主心もあります。

ドッグランが悪いわけではありませんが、海外のように、広大なスペースを解放しているドッグランが日本では少ないために、どうしても閉鎖された空間の中に犬たちが集まってしまうこととなり、パーソナルスペースが広い犬たちにとっては、居心地が悪い場所になってしまうこともあります。

犬同士にも相性があるので、場合によっては関わりたくない犬に寄られて困ってしまうこともあるでしょう。

「愛犬のため」と思って連れて行ったドッグランで、愛犬が嫌な思いをしてしまわないようなサポートはとても重要です。

一見穏やかそうな犬たちがいると思って愛犬を連れて入ったら、よそ者扱いで袋叩きにあってしまうこともあります。

「犬同士のいさかいは犬同士で解決させる」と考えている人もいるでしょうが、犬の月齢によっては、冷静に行動できない犬もいます。
過保護になる必要がありませんが、特に子犬を連れて入るときは、子犬がトラウマを持たないように、自分の犬を守ることも重要な使命ですね。

犬の自由運動を保障しつつ、他犬に対して過剰反応しないでいられる社会化を目的にドッグランを利用すされることをおすすめします。
くれぐれも、愛犬に無理強いしないように。


実は我が家の見習いも生後7ヵ月の時にドッグランに連れていきました。
なぜ7ヵ月かと言えば、呼び戻しが出来るようになるまでは、中に入れなかったからです。

見習いは初めての広い場所で、一人で楽しそうに散策をしていました。

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ところが、一人で走っているのを見た地元の先輩が突然に追いかけてきて、見習いはちょっと怖い洗礼を受けることになりました。

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幸いは見習いはそのあと上手にやり過ごす方法を体得したので、大きなトラブルにはなりませんでした。

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しかし、どの犬も上手に対処できるとは限りませんし、相手にそのサインが伝わるかどうかはわかりません。
現に別の犬は見習いのサインを見ても、攻撃の手を緩めなかったために、飼い主さんが呼び戻そうとしましたが、戻ってこないので、私が見習いを呼び戻してその場を後にしました。

見習いは相変わらず犬を見ると挨拶しに行こうとするので、大きなトラウマにはなっていません。
この子の持って生まれた気質でしょう。

いずれにしても、愛犬の様子をよく観察し、サポートすることが大事ですね。

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2024年11月21日 (木)

小さくても犬は犬

小型犬を抱っこしたい気持はとてもよくわかります。
その暖かさを腕の中で感じるのはお互いに癒されることもあるからです。
中・大型犬の抱っこはなかなか難しい。

しかし、いくら小さくても犬なので、自分の足で歩いたり走ったりする能力は兼ね備えています。

「うちの子は走らないんです。」
「うちの子は散歩が嫌いなんです。」
という場合は、その原因を確かめてみることが必要かもしれません。

つまり、過保護に抱っこばかりしているうちに筋力が衰えて、自分の足で歩いていると疲れてしまったり、あるいは小さいころからの社会化不足で外界が怖かったりしているかもしれません。

かつて我が家でお預かりをしていたNちゃんは小型犬でしたが、毎日我が家のボーダー・コリーたちと散歩に行っていたので、歩くことも楽しそうでしたし、時にはボーダーに負けまいと全力疾走することもありました。

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骨や関節に異常がない限り、犬たちには歩いたり走ったりすることの楽しさを教えてあげることも重要かもしれませんね。


さて、今日は若いMさんのプライベートレッスンがありました。
真っ白でフワフワな毛がドロドロになっても、Mさんは元気に走り回っていました。

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もちろん途中で「マテ」のお勉強もやりました。

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2024年11月20日 (水)

刺激を景色に変える

今日はワンダフルステップスタジオさん主催のドッグトレーニングセミナーに参加してきました。
日常的に、一人で練習することが多いので、客観的に観ていただくのはとても大事。
一人では気づけなかった部分も含め、沢山のアドバイスをいただくことができました。
これからも、コツコツ練習していきましょう。

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さて、今回のセミナーでは、若い犬たちのグループレッスンもありました。
思春期の犬たちは様々な刺激に誘惑され、集中力を欠いてしまいます。

ドッグスポーツをするしないに限らず、思春期の犬たちとの暮らしはいろいろ大変です。

昨日プライベートレッスンに参加されたK君も、今まではあまり気にしていなかったものが少しずつ気になり始め、お散歩に支障が出始めています。
それを放置しておいても改善されないので、出来るだけ刺激に過剰反応しないことを教えていく必要があります。

お散歩の目的には運動も含まれますが、刺激に過剰反応している子犬を刺激の中に投げ込む必要はないので、少しずつ刺激に馴らし、刺激を景色の一部にしていくことが大事。
ハードルを上げすぎず、出来るを増やしていきましょう。

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2024年11月19日 (火)

苦手を減らすには。

犬には様々な苦手なものがあり、それは個体によって異なります。

犬が苦手なものに遭遇した時はどんな行動をとるのでしょうか。

①吠える
②排除しようと噛みつく
③隠れる
などなど。

どの行動を取ったとしても、犬にとってストレスであることには変わりありません。

では、犬のストレスを軽減するためにはどうしたらいいのか。

苦手意識を軽減させることで、ストレスも軽減させることができますが、
いくら飼い主が「大丈夫」と言っても犬には伝わりません。
逆に「大丈夫」と言えば言うほど、犬のきもちはぞわぞわしてしまう可能性があるので、
基本的には、人間は何事もないようにふるまうことがポイントです。

しかし、人間がどんなに平常心を保っても、犬のきもちを変えることはできないので、少しずつ苦手なものをなくしていくサポートも不可欠です。

例えば掃除機。
動くものが刺激となって興奮するだけでなく、モーター音が嫌いで苦手意識を持つ犬は少なくありません。

音が出て動き回る掃除機が苦手になってしまった犬は、音が出ていなくても、掃除機本体を見ただけで大興奮してしまうことがあります。


掃除機が苦手になったK君のプライベートレッスンでは、オモチャやオヤツが撒かれた場所に掃除機を置いてみました。

K君はオヤツを食べたり、オモチャに興味を示したりしながら、掃除機のすぐ横を歩いたり、掃除機をまたいだりすることができました。

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そして、最後はその中で遊んでみました。

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まだスイッチは入れていませんが、焦らず、少しずつ馴らしていくことが重要ですね。
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2024年11月16日 (土)

子犬散歩

犬を迎えると、一緒に散歩に行く日を楽しみにされる人は少なくありません。
ご近所を愛犬と散歩する人を見ると、散歩はとても簡単そうに見えますが、子犬を迎えて実際散歩に行くようになると、いろいろな問題と遭遇することになります。

歩かない。
まっすぐ歩かない。
拾い食い。
何かに吠える。
何かに飛びつく。
などなど、数え上げるときりがありません。

こんな状況に直面すると、人はついつい犬に何か指示を出したり、いさめたりしてしまいますが、子犬はそもそも赤ちゃんに毛が生えた程度ですから、何をすればいいのかわからないので様々な行動が出てくるわけです。

では人はどうすればいいのか。

犬に正しい行動を教え、好ましい行動を褒め、犬が好ましい行動を取れるようにサポートしていくだけです。


さて、今日は生後4ヵ月のボーダー・コリー、C君のお散歩レッスンでした。

おうちの中での行動はすでに拝見させていただいていますが、外での様子は初めて。

いつものお散歩の様子を見てみると、C君飼い主さんの前に回り込んで行く手を阻んだり、途中で止まって座り込んだりといろいろやってくれます。

なるほど。

飼い主さんはC君のそんな行動に対して、いろいろ声掛けをされているそうですが、今日のお散歩レッスンでは、C君への声掛けは褒めるだけで
ネガティブな声掛けは必要ありませんでした。

C君が前に回り込めば、

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こっちだよ。と、いて欲しい位置を教えるだけ。

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座り込んでしまったときは、少し離れて呼んであげるだけ。

地面が気になり始めたら、退屈しているので、歩度を変えたり、アテンションを取ったりして、上手に出来たら褒めるだけ。

自転車や人、車などの刺激は、ボーダー・コリーにとってはいわば天敵になりかねないので、反応しないときから、反応しないことを褒めていきます。

人も犬もストレスレスなお散歩が楽しめました。

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2024年11月15日 (金)

社会化ってなに?

「子犬の社会化」を重要視するようになって久しいのですが、実際に何が「社会化」なのか、まだうまく伝わっていないような気がするので、繰り返しになりますが、また書いてしまいます。

犬の「社会化」の目的は、犬が人間社会で共に暮らす生活にストレスを感じないでいられるようにしていくことです。
つまり、いちいち驚いたり、怖がったり、大興奮することなく、平常心でいられるようにサポートすることです。

ここでよく問題となるのが、お散歩中の愛犬のサポートです。
子犬には多くの経験をしてもらいたいので、出来る限り選択肢を与えてあげたいところですが、それはある程度愛犬の安全を確保したうえでなければできません。

例えば、散歩中、いつもない場所にゴミが捨ててあるだけでびっくりする犬もいます。
そんなとき、驚いて吠えている犬を叱る必要はありません。
なぜなら、犬は何も悪くないからです。

ではどうするのか。

リードを緩めて、自分から確認する時間をあげればいいだけです。

もし、犬が目を背けていれば無理をする必要はありませんし、犬がおよび腰でも自分から近寄っていこうとするのであれば、確認するまで待っていればいいのです。
確認が終われば、「な~んだ。ゴミか。」と納得して気にしなくなります。
そして、この確認によって、道の別の場所にゴミ袋があったとしても、最初に確認したものと同じようなものと「般化」することで、いちいちゴミに吠えることがなくなるようになるわけです。

ただし、これは先ほど書いたように、安全が確保できる場合です。
吠えている対象物が、怪しげな人だったり犬だったりする場合は、相手があることなので、勝手に確認させるわけにはいきません。
犬が落ち着ける距離まで対象物から離れることが必要です。

落ち着いてハンドラーに意識が戻ればそこを褒めてあげます。

目にするもの全てが犬たちにとって景色の一部になれば、犬はいちいち興奮する必要がなくなります。

他犬への過剰反応も同様です。
他犬が気になって吠えてしまうのであれば、他犬を景色の一部にする練習が欠かせません。

犬の友達がいなくても、あなたの愛犬は不幸せではありません。
なぜなら、あなたがいるからです。

愛犬が安心していられる場所を提供してあげることが重要です。

もちろん、他犬と楽しそうに遊べる犬も幸せでしょう。
しかし、ママやパパより犬の友達が大事になってしまうと、愛犬と楽しもうと思っていたドッグスポーツなどがうまくいかなくなることもあるので注意が必要ですね。


生後5ヵ月くらいのころは、楽しそうにディスクを追って走り回る他犬が大好物で、彼らが目の前にいると、私の存在は影が薄れていましたが、日々の練習の成果で、最近ではちょっと我慢が出来るようになりました。
今頃ですか?と言われそうですが、この子はちょっと特別に他犬反応が強いので、行きたい気持ちを抑えて我慢できるようになるにはとても時間がかかりました。
もちろん、今でも相手との距離が近い時は興奮を抑えるのに苦労します。

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昨日は視界に走っている犬が見えても、とりあえず「フセ」の作業を全うした見習いでした。

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