パピートレーニング

2023年12月 2日 (土)

パピーレッスンは褒めるだけ

「褒めるしつけ」と言われて久しいですが、「褒めるしつけ」は間違っていることをしている犬を褒めることではなく、好ましい行動を取っているときに褒めることを言います。

では、好ましくない行動のときはどうするのか。
子犬にとって、何も報酬が得られないだけです。

子犬の生死にかかわる重大な事象においては、大きな声で制止することもありますが、通常の行動に関して言えば、大きな声を出す必要もありません。

そのためには当然のことながら、子犬が好ましい行動を取りやすい環境設定が不可欠です。

環境設定が出来ていれば、子犬の行動にはある程度制限がかかっているので、キッチンに入ってゴミ箱を漁るという行動は出てきません。
※悪戯する可能性があれば、ゴミ箱を子犬の口や手が届かない場所に移動するか、ゴミ箱にしっかり蓋をする、あるいは、キッチンへの出入りをゲートなどで制限することが「環境設定」です。

そういった中で、跳びついてきたときは特に構わず(別に背中を向けたり無視する必要はありません。撫でたり、興奮させたりしないだけです)にこやかに待っていれば、そのうち子犬は跳びつくのを止めたり、勝手に座ったりするので、その時褒めてあげるだけです。
ハンドラ―に必要なのは忍耐だけです。

ハウスを教えてあげるときも、子犬の好きな食べ物をハウスに投げ入れて、子犬が入ったら褒めて、もっと食べ物をあげるようにすれば、子犬はハウスの中にいることが楽しいと学習していきます。

子犬が何か悪戯をしようとしていたら、楽しそうに名前を呼んで、来てくれた時に沢山褒めて、美味しいものをあげれば、子犬は呼ばれることを楽しみに待つようになります。

どれをとっても、子犬を叱る状況は見当たりません。

甘噛みも然り。
甘えてきたら優しく接し、歯が強く当たった時だけ、「痛い」と伝えるだけです。
「あっ、痛い。」と言うだけでも、子犬の行動は一瞬止まります。
それでも興奮してきそうになったら、「ハウスでクールダウンしようか~。」とハウスにオヤツを入れてあげれば、子犬はハウスに飛び込むので、少しの間扉を閉めて、落ち着いたらまた出してあげるだけです。

こういった行動を繰り返すと、子犬は自分の欲しいものを得るためには何をすればいいのか一生懸命考えるようになります。

子犬の頭はスポンジに例えられるほど、多くのことをどんどん吸収していきます。
いい経験を沢山してもらうことが大事ですね。

ということで、今日のパピーレッスンのAさんも、特に叱られることも無く、美味しいものを食べ、沢山遊んで、終わりました。
また次回お会いするのが楽しみですね。

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写真は、昨日のオビ連で頑張った見習い。
沢山考えて、頭の中がいっぱいになったようですが、楽しそうに最後まで作業に付き合ってくれました。

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2023年11月25日 (土)

可愛いいからと犬を混乱させないで。

愛犬はみんな可愛いものです。
可愛いから家族に迎え、その可愛さに日々癒され、愛おしくて仕方がないのが愛犬です。

でも、ちょっと待ってください。

可愛い仕草についついほだされて、実は愛犬にとって酷なことをしていませんか?

まず第一に、愛犬と接するときは一貫性が大事です。
・昨日はよかったけど、今日はダメ。
・パンはいいけど、味付きの物はダメ。
・ママにはいいけど、他の人にはダメ。

こんなことを愛犬に強いてはいませんか?

犬は賢いので、多くの経験値を積めば、多少の弁別は可能になります。
つまり、「ママにはおねだりしてもダメだけど、パパは大丈夫」といった感じです。

しかし、若い犬の場合や、日常的に一貫していないことをお願いするのは無理です。

例えば、人間の食事時、傍に来てウルウルしたまなざしで欲しそうにしているのを見て、「かわいい!」と人間の食べ物をあげてしまったとします。
一度もらえた犬は、人間が食べ始めれば当然傍に来てねだります。
でも、犬が食べられないようなものの場合、人はフツウに「今日はダメよ~。」と言ってあげません。
これって酷じゃありませんか?
犬はもらえるまでそばを離れなかったり、よだれを垂らしたり、あるいは要求吠えをしたりするでしょう。
「いつもくれるのに、なんでくれないの?」
これはある意味犬にとってストレスですね。

愛犬が飼い主さんに向かって跳びついてくる場合。
当然「かまって~♪」や「抱っこ~♪」と言っているので、その仕草の可愛さに負けて、「まぁ、なんて可愛いのかしら。」と相手をしてしまえば、犬は「跳びつけばいいことがある!」と学習してしまいます。

ところが、雨上がりの散歩中、いつも犬をかわいがってくれる人と遭遇した犬が、同じように跳びついてしまった場合、その人は飼主と同じような接し方をしてくれるでしょうか。

経験値を積めば、この人は跳びついたらいけないかもしれないと学習するかもしれませんが、若い犬の場合はなかなか難しいものです。

我が家の犬たちは「跳びつき」は許可制にしていますが、見習いの場合、許可が無くても私の友人が相手をしてくれれば興奮して跳びつこうとするので、その都度「アーちゃん、Sitでご挨拶でしょう。」と声をかけて我に返ってもらったりしています。

要は犬に混乱させないこと。
わかりやすく伝えてあげることの方が、犬にとって優しいですね。


今日は9か月になるM君のプライベートレッスン。

お散歩も大分上手になりましたが、時々、ディストラクションに気持ちをもっていかれるので、
今日は遊びながら呼び戻しの強化練習。

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冷静に聞こえているときに声をかけるのがポイント。
そして戻ってきたら必ず褒めることで、呼び戻し自体が楽しいことになっていきます。

日々の繰り返しが重要ですね。

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2023年11月24日 (金)

JAPDTカンファレンス

今日からJAPDT(日本ペットドッグトレーナーズ協会)主催のカンファレンスが始まりました。

今回のカンファレンスのメインテーマは「犬の攻撃性」。

犬界における様々なプロが「犬の攻撃性」について分析し、対処法や解決策について話してくれます。
初日の今日は獣医行動診療科認定医やPet Grooming Specialist、そして弁護士による講義でした。

ライブ配信とアーカイブで受けることが出来るので、仕事や散歩の合間にライブ、聞き漏らしたところはアーカイブで聴講予定です。

ドッグトレーナー(ドッグトレーニングインストラクター)の立場においては、犬の攻撃性についてのご相談は珍しいことではありません。
特に、ご家族など限定された方に対しての噛みつき行動に悩まれる飼い主さんは少なくなく、それに対処するためのアドバイスやトレーニングの引き出しは多い方が有効です。

また、パピートレーニングにおいては、攻撃行動の兆候を見逃さないことも重要です。
そのためには、飼い主様にご愛犬の日々の変化を伺うことも不可欠です。

さらに、子犬の頃からなんの兆しもなかった子が、環境の変化によって、攻撃行動を取ってしまったという事例もあります。

「犬の攻撃行動」は単に犬が攻撃的だから起こるとは限りません。
その背景には様々な犬にとっての理由(原因)があるので、それを見逃さないことも大事ですね。

明日は世界中のプロに伝授しているマイケル・シカシオCDBCの講義です。
楽しみですね。

Michaelshikashio
JAPDTホームページより

アーカイブ配信のみの方は2023年12月22日(金)24:00までお申し込み出来ます。

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2023年11月23日 (木)

叱らないパピー生活

子犬を迎えると、ついつい「ダメ!」や「イケナイ!」を連発してしまう方が少なくないようです。

どんな時に子犬を叱ってしまうのでしょうか。

トイレの失敗?
いたずら?
甘噛み?

「ダメ!」や「イケナイ!」と言うことで、果たして犬は理解できるのでしょうか。

もし、一度でその行動が治っていないとすれば、子犬には伝わっていないということになります。
大きな声で圧をかけることで、犬は一瞬ひるみ、その行動が止まることはあっても、理解出来て二度としなくなることはありません。
もし二度としなくなることがあれば、その時子犬はトラウマに近いものを受けているに違いありません。

何度も何度も繰り返し犬を叱らなければいけない状況は、恐らく犬だけでなく、ハンドラー(飼い主)にとっても大きなストレスではないでしょうか?

そんなことでもし悶々としている方がいたら、一度、なんで子犬を叱ったのかよく考えてみましょう。

例えばトイレの失敗。
決まったところでなかなかできないのであれば、失敗しづらいような環境を作ってみてはいかがでしょうか。
場所だけでなく、トイレに行きたくなりそうなタイミングで、トイレスペースにいざなってみるというのもひとつです。

例えばいたずら。
噛んで欲しくないものを噛むのであれば、子犬が小さいころは、お口や手が届くところに、悪戯されては困るものを置かないという方法があります。
また、目が届かない時間は、クレートやケージを利用して、物理的に行動範囲を制限することもできます。

例えば甘噛み。
本当に遊んで欲しくて甘え噛みをしているのであれば許容し、興奮してエスカレートして噛みが強くなってきたときは、遊び自体を中止し、子犬が落ち着くまで一度距離を取る(ケージで休憩)ことも出来ます。

なんでも「ダメ!」や「イケナイ!」と言う前に、そういう状況を減らし、子犬が自然とやっている好ましい行動、例えば跳びつかないでオスワリをしたり、上手にトイレを成功させたり、噛まずに舐めてくれたりしていることをきちんと褒めてあげる方が犬にはわかりやすいものです。

さて、今日は生後6か月のAさんのプライベートレッスンがありました。
そもそも遊び好きな犬種でもあるボーダー・コリー。
何とかして飼い主さんの気を引こうといろいろ考えて行動しています。

活動的な犬種の場合、一緒に遊ぶことはとても重要です。
「人と遊ぶことが楽しい」と思ってもらえるよう、人間も頑張らなければいけません。

202311231

さらに、繰り返し「放せ。」と伝えたところ、すぐに言葉の意味を理解してくれました。
もちろん、さらなる繰り返し練習は欠かせません。

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知らないうちに賢いAさんのペースに引き込まれないように、人間もいろいろ考えて行動しなければいけませんね。

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2023年11月 9日 (木)

犬にどう伝えるのか。

漠然としたお題ですが、犬にやって欲しくない行動を教えるとき、どうしても人は「ダメ」と言いがちです。

しかし、「ダメ」が何を意味しているのか、ピンポイントで犬に伝えることは意外と難しいので、古いしつけ法においては、時に体罰を与え、犬が痛いから何か行動するのを止めようと思うまで続けなければいけなくなったりしてしまいます。

以前も書きましたが、拾い食いする犬にトラップを仕掛けて、拾い食いをやめさせようとするとき、犬への対処の仕方で、古い体罰方式なのか、犬の学習理論に基づいた手法なのかがわかります。

学習理論に基づいて伝えていくことは、すぐに結果は出ないかもしれませんが、強化し続けていくことで、犬が学ぶことが出来るはずです。

さて、今日は見習いの練習中に、見習いにとって大きなディストラクションとなる犬が視界に入りました。

当然見習いの耳は全部犬に向かい、尻尾もぶんぶんしています。

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何もなければ飛んでいくところですが、一応「フセ」と言うだけでなく、リードを足で踏んでおきます。
突然引っ張られてまた指を折ってはいけないので、リスク管理は不可欠です。

飛んで行かなければ褒めます。
どんどん褒めて強化します。

自分から私に意識を向けてくれたら、ご褒美に遊んだりします。

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しかし、まだまだな見習いは、やはり動いてしまったので、刺激対象物から距離を取りました。
「ざんね~ん。」

少しずつ伝えていきましょう。

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2023年10月31日 (火)

愛犬の排せつ物、どのように処理していますか?

これは「拾って帰る。」という次元の話ではなく、持って帰ったものをどうするかということです。

これは毎日のことなので、みなさん当然何かしらの処理をしていると思いますが、気軽に人間のトイレに流している方も少なくないのではないでしょうか。

基本的には、これはおすすめできません。
とりあえず家の便器から流れていくので大丈夫と思われがちですが、実際は詰まる可能性が高いからです。
特に中型犬以上で、いつも硬めのしっかりしたブツを処理していらっしゃる方は、便器に流すのは危険です。
戸建ての住宅の場合、すぐに外に下水道管に直結しているから大丈夫と思う方もいらっしゃいますが、二階のトイレの場合は、家の中の配管内で詰まるリスクがあります。

集合住宅の場合、配管径は戸建てよりも大きいかも知れませんが、専門家ではないので何とも言えませんが、万が一詰まらせたときの修理はとても大掛かりになるはずです。

実はこの話、昨日クライアントさんと猫談議になった時にでたのですが、猫の排せつ物だけでなく、犬の排せつ物の処理も、出来ればゴミの日に安全に出すようにすると、リスクを回避することができるでしょう。

トイレに流す前に、ちょっと考えてみましょう。


そして、排泄に関してももう一つの話し。

今日練習会の時に出たのですが、愛犬のオムツ(マナーベルトなど)がはずせないという話を聞きました。

そもそも、オムツはなんのためにするのか。
人間の場合、まだトイレを教えられない赤ちゃんは当然オムツをしています。
しかし、次第に自分で「トイレ」と言えるようになって、たまに失敗することがあったとしても、次第にパンツに移行していきます。
そのためにも、昔はなるべくお出かけの時以外は布オムツを使って、不快感を感じさせることも重要とパンツに移行しやすくなると言われていました。
今はどうなのでしょうかね。

一方犬の場合はどうでしょうか。
トイレを覚えるためには、トイレの場所を教えることから始めます。
しかし、トイレの場所を認識できるようになれば、トイレのキューも理解できるようになり、トイレの失敗も少なくなります。

今は犬と一緒に入れる施設は沢山あり、トイレの失敗をさせないようにマナーベルトの着用を義務付けしているところもありますが、日常では、オムツを使用しなくても生活できるようにトイレトレーニングをしてあげることが、何かを装着される不快感も含め、犬のストレスを軽減できるかもしれませんよ。

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2023年10月29日 (日)

犬の行動は環境で変わる

愛犬の好ましい行動を引き出すために、いろいろと環境を工夫することが有効だということはいつも書いています。

例えば、トイレの失敗を無くすために、子犬の頃はトイレの場所を多くして、「遊びに気を取られていて間に合わない」ということにならないようにする工夫をします。
また、ケージの中にトイレを設置することで、寝起きでもすぐトイレに行かれるようにするといったことも同様ですね。

また、家の周りの環境が賑やかで、行きかう人や犬、バイクなどが常に目に入る環境にいる場合、犬は動くものに反応しやすいので、自然にそれらを追いかけて興奮するようになることもあります。
そういう場合は、愛犬のケージやハウスなどを落ち着ける場所に設置したり、あるいは愛犬の目線からは見えないように、窓ガラスに目隠しシートを貼るなどの工夫も必要です。
どの子もそうなるとは限りませんが、窓から外を見ながら興奮して吠える犬は少なくありません。

つまり、ある程度犬の行動を予測しながら、環境を整えておくことで、今後出るかもしれない、人間にとって好ましくない行動を予防することができるわけです。

万が一、今まで出ていなかった行動が出てしまった場合は、原因を考えながら、対処していくことも重要です。
そのままにしておいて、自然に行動が治るとは限らないからです。

子犬の行動も人間の子供の行動と同様、個体差があります。
まったくやらない子もいれば、率先してやるような子もいます。

インターホンに対する吠えも同様です。
吠えない子のメンタルは羨ましい限りですが、環境が変わると吠えるようになることもあります。
持って生まれた長所は大事に見守ってあげたいですね。

我が家のアシスタント、以前はインターホンに反応しなかったのですが、ニコルがいなくなってから、私がいるときに反応するようになってしまいました。
家人が対応しているときは吠えませんが、私が対応しに行こうとするとバタバタするので、トリーツをひとつかみして、ハウスに投げ込んで気を紛らわせてあげています。
食べている間に部屋を出れば、その後は吠えないので、これは私の動きが原因と言うことです。
かと言って、来客に対応しないわけにはいかないので、興奮させないようにサポートしてあげるだけですね。

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来月8歳になろうというアシスタント、メンタルもいろいろ変化しています。

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2023年10月28日 (土)

パピートレーニング:嫌なことを減らす

子犬の頃は、多少子犬が嫌がっていても、力で抑えられることもあり、ついつい無理をしがちですが、成長するに伴って、「嫌!」という気持ちが強くなってくると、身体が大きくなった犬を力で抑えるには難しくなってきます。

そうならないためにはどうすればいいのでしょうか。

やはり、様々なものに対して、好奇心を持って近づける子犬の時期を無駄にしないことも大事ですが、気が付いたら受容期を逸してしまったということもあります。
それでも、あきらめることなく、少しずつ馴らしていくという作業が大事です。

特にトリミングや獣医師の診察など、犬が一生のうちで避けることが出来ない場所や行為に対して馴らしてあげることは不可欠です。

さて、今日は見習いのバースデー検診の日でした。
見習いは人、犬、誰彼かまわず、挨拶にいくほどフレンドリーな性格ですが、さすがに触診が始まりそうになったらちょっと緊張が走りました。

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幸い唸ることはありませんでしたが、持って行ったオヤツが口に出来ない瞬間もあり、ちょっとストレスフルだったようです。
しかし、言葉の励ましとオヤツで、少しずつ受け入れてくれ、最後は自分から診察台に飛び乗って体重測定も出来ました。

考えてみれば、初対面の女医さんにあちこち触れるるわけですから、誰だって緊張するものです。
でも、力で押さえつけるのではなく、自分から参加してもいいという気持ちにさせてあげることが大事ですね。

一方、動物病院大嫌いなアシスタントは付き添いだったので、思う存分女医さんに甘え、オヤツのおこぼれを頂きながら、自分から診察台に跳び乗ってご満悦でした。
もちろん、こちらの方は触診はありません。
楽しい気持ちで帰ってもらうだけですね。

帰りは、併設されたショップで、オモチャやオヤツを見ながらリラックス。
追い詰めないことが大事ですね。

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2023年10月23日 (月)

名前にはポジティブな印象付けを。

子犬が来たら当然名前を付けます。
そして可愛い子犬の名前を、意味もなく連呼していたりします。

〇〇ちゃん、可愛いねぇ~。
〇〇ちゃん、どうしたの~?
〇〇ちゃん、お腹空いたの~?
〇〇ちゃん、なんで吠えるの~?

そして、場合によって、と言うより、必ず出てくるのが、

〇〇ちゃん、ダメ~!

子犬のあらゆるいたずらやトイレの失敗などのネガティブワードです。

家族の中心になっている子犬なので、みんなが名前を呼んで、いろいろ言っているのは仕方がありませんが、出来ればそれだけで終わって欲しくないものです。

つまり、名前の価値をちゃんとあげることが大事だということです。

価値をあげるとはどういうことでしょうか。

それは、子犬が名前を聞いたら、飼い主の元にすっ飛んでくるくらいにして欲しいということです。

そのためには、まず子犬の名前とネガティブワードを一緒に使わないこと。
人間の子供でも、自分の名前を呼ばれるとき、怖そうな声のトーンや次に来るネガティブワードで、隠れたくなったりするものです。

そうならないために、子犬の名前を呼ぶときは、必ず子犬にとって楽しいことが起きると刷り込んでおかなければいけません。
そうすることで、外で楽しそうに遊んでいても、呼ばれたら走って戻ってくる犬になるはずです。
※もちろん、思春期に入れば、他の物に気を取られて、ハンドラーの声が耳に届かないことも後々出てくるので、出来る限り名前に対する印象を良くしておくことは不可欠です。

どんなに頑張っても、名前だけで飛んで来る犬にするのはとても大変です。
訓練競技などでは「招呼」という呼び戻しの課目があるので、我が家では名前だけで飛んで来るように教えていますが、様々な刺激がある日常生活ではなかなか難しいものです。

そこで、次に必要になるのが「オイデ」や「オスワリ」、「マテ」などの行動をきちんと教えて、その行動を名前の次に言ってあげることです。
つまり、「〇〇ちゃん、オイデ♪」や「〇〇ちゃん、オスワリ。」のように、何をやって欲しいのかきちんと伝えることが重要です。
ただ、名前を呼んだだけだと、「聞こえてるわよ。用事があるならさっさと言ってよ。」という具合に、まったく反応してくれないことも出てくるからです。

要は、名前を無駄に呼ばず、大事なことをきちんと伝えて、犬が理解しやすいようにすることです。

阿吽の呼吸になるまでは、きちんと大事なことを伝えることは不可欠ですね。

さて、今日は1歳すぎのPくんのレッスンでした。

おうちの中で、「オイデ」や「ツイテ」などの練習をやってくださっているので、今日は外でも出来るように練習しました。

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刺激が少ない場所でしたが、Pくんはちゃんと飼い主さんの声を聴いて行動することが出来ました。

日々の練習の賜物ですね。

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2023年10月22日 (日)

犬の社会化:刺激のレベルは個体に合わせて

「子犬の社会化」については、今は当たり前のように周知されつつありますが、社会化の方法がマニュアルのようになっていて、どの子も同じように行おうとするケースがあるので注意が必要です。

また、古い手法によっては、今では推奨されないこともあるので、さらなる注意が必要です。
例えば、子犬がやって来たら、「沢山の人にだっこしてもらいましょう」ということが以前はまことしやかに言われていましたが、弊害が出る場合もあります。

子犬には、様々な物を受け入れやすい好奇心満載な時期と、恐怖心が出てくる時期があり、タイミングを間違えると、トラウマになりかねないからです。

様々な人と遭遇しても、自分とは関係ないと学習していくためには、多くのタイプの人間を目にすることはとても重要ですが、敢えて関わる必要はありません。
無理矢理の抱っこも必要ありません。
犬が自分から行くのは構いませんが、強要はダメですね。
また、誰彼構わずオヤツをもらっていると、人を見るたびに挨拶しにいこうとして、落ち着いた散歩が出来なったりします。

何度も書いていますが、「犬の社会化」とは、犬がいちいち興奮しなくてもいいように、様々なものに馴らして平常心を保てるようにサポートすることです。

さて、昨日はコロナ禍もあり、4年ぶりに大きな花火大会が開催された地域がいくつかあったようです。

犬にとって理解できない物音は犬を不安にさせます。
何かが落ちた音や、日常的に繰り返される工事の音などでさえ、音の原因が犬にちゃんと認識されているかどうかはわかりません。

しかし、人間社会で共存していくためには、そういった音にも慣れて欲しいもの。
花火の音も同様ですが、夏場になると、外飼いの犬が庭から逃げたり、屋内飼いの犬でも、窓やドアが開いたすきに外に飛び出してしまったというのはよく聞く話です。

ずっと以前、某SNSでの書き込みで、子犬を連れて花火を見に行ったところ、翌日急死してしまったというものがありました。
果たして、死因が前日の花火との因果関係があったかどうかは誰にもわかりませんが、遠くで鳴っている花火の音を、安心していられる家の中で聞くのと、頭上で爆音が響くような大会現地に行って聞くのではまったく違います。

大きな刺激に馴らすには、距離や時間なども考慮しながら、少しずつ進めていくことが大事ですね。

我が家の犬たちは、初代のボーダー・コリーだけが2歳を過ぎて急に「音響シャイ」を発症してしまい、その後耳が遠くなるまでは、花火、雷、爆竹、金属バットに球が当たる音などが全てダメになってしまいました。
そうならないためにも、いろいろなことに馴らしてあげることは大事ですが、焦らないことも大事ですね。

そして、社会化は子犬の時期だけに限るわけでは無いということも忘れてはいけませんね。

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我が家の初代ボーダー、クリス、生後10か月のころ。

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