基礎オビレッスン

2024年8月17日 (土)

ドッグトレーニング:集中力をあげる

人と同じで、犬も何かに気を取られていると学習は進みません。
何を聞いても、頭に入ってこないという感じでしょうか。

犬の場合、気を取られる原因(ディストラクション)は、犬にとって楽しいことばかりでなく、嫌なことも含め、犬のきもちを平常心に保てないものです。

せっかくちゃんと教えたのに、いざというときに人の声を聞いてくれないとなれば、教えた意味が無いと思わざるを得ません。

ではどうすればいいのか?

日常的にディストラクションを入れた練習をすることが重要ということです。

つまり、子犬やトレーニング初心犬の場合、犬の周りにたくさんの刺激があって、犬にとってディストラクションになってしまうところで練習は始めません。
なぜなら学習が進まないからです。

最初は静かな、犬の気を散らすものがない場所で集中力を取りながら学習をサポートしていくというのが基本です。

静かな場所できちんとできてから、少しずつ刺激を増やし、最終的にはどんな場所でもできるようにしてあげることが重要です。

さて、今日は久しぶりに見習いのディストラクション練習。

ディストラクションのない場所で脚測の強化練習を続けている見習いですが、今日はトレーニング道具やオモチャが床に置かれた中での脚測や常歩行進中の作業練習を行いました。

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最初はちょっとオモチャが気になった見習いですが、慣れてくると集中力があがってきました。

上手にできた時のご褒美は床に置いたオモチャで遊ぶこと。

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もちろん、勝手に取ってはいけません。
「いいよ。」という合図があって、初めて遊ぶことができます。

落ち着いて作業ができるようになるまでは、まだまだ先のようですが、日々の基本練習は欠かせませんね。

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2023年5月18日 (木)

ドッグトレーニング:犬のきもちになってみましょう

愛犬に行動を教えるとき、どうやったらうまく伝えられるでしょうか。

例えば「オスワリ」。
腰を下ろすという行動自体は、犬が自発的に座っているところを褒めて強化していく方法と、誘導しながら、腰を下ろす行動を誘発する方法があり、どちらを使ったとしても、簡単に犬は覚えてくれます。

しかし、「オスワリ」を理解した犬に、「オスワリ」をお願いしたら、犬はどれくらい座り続けていてくれるでしょうか。
1秒?2秒?

恐らく、座った後、「もうこれでいいでしょ。」とすぐに動いてしまう犬は少なくないでしょう。

つまり、犬は「オスワリ」の行動は理解していても、「オスワリ」し続けることは理解していないと言ってもいいでしょう。

では、「オスワリ」の持続を教えようと思ったら、どうすればいいのでしょうか。

この場合「マテ」を教えることで解決することもあります。

しかし、「マテ」はいつまでなのか、犬は知っていますか?

あいまいな教え方をすると、犬も適当に行動するようになります。
それぞれの行動、座ること、待っていること、動いていいこと、などをきちんと伝えてあげないと、犬は混乱してしまいますね。

さて、今日は若犬A君のプライベートレッスンがありました。

基本からちょっと見直してみたら、「オスワリ」のあと、すぐ動き出す行動が減ってきました

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少しずつ、言葉の意味が理解できるようにサポートしていきます。

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2023年4月19日 (水)

ディストラクション練習は必須

今日はオビディエンス競技を楽しむ人たちの練習会がありました。

参加者はFCIオビディエンスやJKCのCD、オプデスのTTなどに参加していますが、基本となることは共通しているので、各課題以外は基礎オビの練習です。

基礎オビには、休止や脚側行進などが含まれますが、普段ハンドラーさんと練習しているときは出来ても、いざ本番となって出来るかどうかはバクチです。

バクチと言えば口が悪いですが、なぜなら本番の環境では、隣のリンクで作業する犬、リンクの外で走り回る犬、ジャッジやスチュワードなど、普段の練習には無いものが存在するからです。
これらはみんなディストラクションになってしまい、犬が集中力を欠く大きな要因となります。

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では、その要因をなるべく少なくするためにはどうすればいいのか。

ハンドラーにきちんとコントロールされている犬たちと一緒に練習することです。
※ハンドラーにコントロールされていない犬たちをディストラクションにすると、犬たちの安全の確保が難しくなります。

さて、今日のグループ練習では、様々なディストラクションを加えながら行いましたが、そのディストラクションの影響を大きく受けたのが我が家の見習いでした。

もともと、他犬に興味深々の見習い。
視界に動く犬が入れば、冷静ではいられません。

今日の練習会でも案の定頭の中がいっぱいになって、作業の身が入りませんでした。

果たして週末の競技会、どうなることやら。

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2023年2月15日 (水)

遠隔作業はパーツを分けて、少しずつ距離を伸ばす

今日はオビディエンスの練習会でした。

オビディエンスと言っても、FCIオビディエンスから、JKCのCD、一般の基礎トレーニングなど、参加者の課題に合わせたメニューで行いました。

さて、FCIオビディエンスはクラスが上がるごとに遠隔作業が複雑になってきます。
つまり、ひとつのエクセサイズの中に、多くの課題が入ってくるわけです。

例えば「遠隔操作による方向変換を伴うダンベル持来」。
なんとも長いタイトルですが、何をやるのかと言えば、ハンドラーの元で左脚側停座をしている犬を前方に送り出し、10メートルラインを超えたあたりで犬を止め、その時スチュワードの出す指示を聞いてから、さらに10メートル先にある、右、中央、左の3方向にあるダンベルのうちどれか一つを咥えてハンドラーの元に戻るというものです。

このエクセサイズは昨年改定され、右と左のどちらか一つを選ぶ課題から中央のダンベルが加えられ、3方向の中から取りに行くようになりました。

改定前のルールから教えているアシスタントの場合は、とにかく「止まれ」と言われるまで真っすぐ前方に走り、止まった後、私のキューを聴いて(見て)、その方向にあるダンベルを取るように教えたため、真後ろにある中央のダンベルを取りに行くには、もう一つ中央の方向を教える必要がありました。

後ろにあるものを取りに行くことを教えるには、取りに行くものが後ろに無ければなりません。
斜め後ろでは、左右のダンベルとの区別がつかなくなるからです。

そこで、アシスタントには、まっすぐ走ることと、真後ろのダンベルを取ることをさらに強化した練習が不可欠となりました。

ところが、まっすぐに走らせて、真後ろのダンベルを取るためには、最初から両方を一緒に教えることは犬の混乱を招きます。

まずは、まっすぐに走ることだけを強化し、それとは別に、左右ではなく、真後ろにあるダンベルを取る練習を強化するわけです。

この両方の作業を組み合わせて行うレベルまで強化出来たとしても、最初から本番と同じ距離では行いません。

ミスが出にくい、至近距離から、少しずつ距離を伸ばして景色に馴らしていきます。

とてもストイックな作業ですが、手を抜くと、犬は簡単にエラーを出してしまうので、成功体験の積み重ねが大事です。

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オビディエンスのような競技課目ではなくても、日常生活の中にもこんな組み合わせの遠隔作業は意外とあるものです。

例えば、愛犬に冷蔵庫からビールを持ってきてもらう場合。
冷蔵庫に行くことと、冷蔵庫を開けること、ビールを咥えること、冷蔵庫を閉めること、飼い主の元にビールを持って来ることなど、別々に教えなければなりません。
でも、こんな作業を教えるのは結構楽しいものです。

トレーニングは日常生活と無縁のものではありません。
楽しみながらやってみませんか?

※缶ビールは穴が開く可能性があるので気をつけて下さいね。

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2023年1月18日 (水)

若犬のメンタルサポート

愛犬とドッグスポーツをやろうと思っている人は、それぞれのドッグスポーツに必要なスキルを愛犬に教えていきます。

アジリティであれば、それぞれの障害物のクリアの方法、フライングディスクであれば、ディスクキャッチの仕方、ドッグダンスであれば、様々なトリックやヒールウォークのスキルを教えるものですが、若い犬の場合は、スキルだけでなく、メンタル面のケアが必要になってきます。

簡単に言えば、様々なディストラクション(気になるもの)があっても、平常心を保ち、ハンドラーにフォーカスし続けることを教えなければなりません。

実際にはスキルよりも、メンタルのサポートの方が難しい場合が多いようです。

よくある話が、「家では出来るのに」というもの。

単純な「オスワリ」や「マテ」といった日常生活に不可欠な行動と同様に、家や馴れた場所で練習では出来ていても、普段と違う場所や、競技本番に近い環境であったりすると、なかなか集中が取れないのは普通のことです。

いつでも、どこでも、愛犬の持つ能力を最大限発揮できるようにするには、メンタルのサポートが重要なポイントです。

さて、今日はオビディエンス(服従訓練)をベースにしたグループ練習を行いました。

我が家の見習いにとって最大の課題は、まさにこのディストラクションの中でのメンタル強化です。

人も犬も好きで気になる見習は、視野内に入る人や犬に挨拶に行かないと気が済まないタイプです。
行ったからと言って執着するわけではないのに、とにかく自己紹介に行かないといられない見習いと、他の犬や人がいる中での練習は経験値をあげていく中でも重要な課題です。

まずは、他の人や犬たちと並んで座ってじっとしていること。

簡単そうに見えて、実は見習いにとってかなり高いハードルです。

スチュワード役の人が後ろを通っただけでも、首と一緒に体も動いてしまいます。

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毎朝の練習では、私が後ろに立っても大分落ち着けるようになってきたものの、さすがに他人の刺激は桁外れ。

修行の道は始まったばかりです。

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2022年12月22日 (木)

リードに頼り過ぎない

愛犬とのお散歩においては、リードは必需品です。
しかし、様々なドッグスポーツではリードはほとんど使いません。

では、どうするのか。
リードが着いていなくても犬をコントロールすることが重要なポイントになります。

日常のお散歩でも、リードがいつも張った状態であれば、万が一リードが離れてしまったときどうなるでしょう。

リードは犬の安全のためには不可欠ですが、リードが無ければコントロール出来ない状態は良くありませんね。

今日は横浜美しが丘スタジオで生後6か月の若い女の子のプライベートレッスンがありました。
体が大きいこともあり、引っ張られるとなかなか大変です。
飼主さんもよくわかっていらっしゃるので、トリーツを使いながら、上手にコントロールしていらっしゃいます。

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生後6か月と言えば、これから先は思春期まっさかり。
様々な誘惑に負けて、ハンドラーの声が届かなくなることもあります。

出来るだけコミュニケーションが取れるように、日々の基礎トレーニングは欠かせませんね。

※美しが丘スタジオでのレッスンは不定期に木曜日に行っています。
ご希望の方はお問合せ下さい。

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2022年12月14日 (水)

ドッグトレーニング:ハンドラーの動きに惑わされない

今日は週末のラリーオビディエンストライアルに向けて見習いたちと練習しました。

見習い2号は前回初めてレベル1Aに参加しましたが、ハンドラーへの集中が切れたり、ハンドラーの動きに釣られたりと、いろいろやってくれました。
練習不足ですね。

ラリーオビディエンスの課題の中には「ステイ」というカテゴリーがあります。
つまり、犬がじっとしていること。

その一つの課題が、犬がじっとしている周りをハンドラーが周るというもの。

ハンドラーが動くと犬は釣られがちです。
そこで、ハンドラーが一歩動いても動かなかったことを褒め、二歩動いても動かない、後ろに回っても動かない、ということを一つずつ丁寧に教えていくと、一周まわれるようになります。

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私が後ろに周ったとき2号は身体は動かしていませんが、顔だけ動かしています。
まだまだ馴れていないからです。

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1号のレベルになると、こういった動きに馴れているので、私が動いていても、耳だけ動かして気配を確認する程度でじっとしていることが出来ます。

何事も、繰り返しの練習が大事ですね。

また、「じっとしていること」で危険回避も出来るので、周囲の刺激に釣られないように、解除されるまでその状態を維持することを教えておくのは訓練競技をやるかやらないかに関係なく有効なので、是非教えてあげましょう。
記念撮影をするときなどにも有効ですよ。

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2022年2月17日 (木)

ドッグトレーニング:強化したいことを特定する

今日は基礎オビディエンスのグループレッスンがありました。
若い犬、経験のある犬、大型犬、小型犬など様々でしたが、それぞれの課題は異なるので、課題に合わせた強化練習を行いました。

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いつも書いていますが、一度に二つ以上のクライテリアを犬にやってもらうのは、強化したい部分がぼやけてしまうし、精度を欠いてしまうのでおすすめできません。
そこで、今回は強化したいポイントに特化して、繰り返し練習をしていただきました。

場合によっては、ひとつレベルを落としてからやり直さないと難しいこともありますし、きちんと積み上げられていれば、次のステップに進むことができます。

今日は見習い2号を同伴していたので、今見習い2号に出来ること、出来ないことも、目視していただきました。
つまり、出来ると思って負荷をかけてもエラーを出してしまえば、エラーの経験ばかりが積みあがってしまいます。
成功体験を出してもらうためには、ハードルを上げ過ぎないこと。

今日のグループレッスンで感心したのは、みなさん、オビディエンス競技の経験がないにも関わらず、目の前を「招呼」で走っていく犬がいても、気にせずちゃんとハンドラーに集中して作業をしていること。

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ハンドラーとの日々の楽しい共同作業の結果ですね。

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2021年9月30日 (木)

基礎オビクラス:今強化したいこと(学んで欲しいこと)は何か。

今日は基礎オビクラスのグループレッスンでした。

グループレッスンと言っても、参加犬は1歳代の若い犬たちで、課題はバラバラ。
そこで、それぞれの課題に合わせ、かつ、お互いをディストラクションに学んでいただきました。

課題は、
他犬の刺激の中でもいつも通りに出来るのか。
ヒールポジションをいかに正確に教えるか。
そして、姿勢の維持。
などなど。

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強化したいことによって、クリッカーのタイミングやトリーツを出す位置、トリーツの出し方などが変わってきます。

犬が混乱しないように、わかりやすく伝えてあげるのがポイント。

そのためには、愛犬の観察力が欠かせませんね。

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2021年9月10日 (金)

基礎オビクラスでディストラクションレッスン

毎月横浜で不定期に開催している基礎オビグループレッスンですが、今日は生後7か月のS君が初参加してくれました。
ちょうど昨日子犬の成長について書いたばかり。

生後7か月と言えば、そろそろ思春期に入ろうかといういわゆる成長が目まぐるしく変化する時期。
昨日大丈夫だったものが今日だめになっていたり、昨日までだめだったものが、大丈夫になったりと、予測がつきにくいときでもあります。

おうちの中や、お散歩時は大分パターンがわかってきて、対処の方法もわかっている状況ですが、室内と言う閉鎖された空間に、初対面の犬たちが4頭。
そりゃぁ、気になって仕方ないのは当然です。

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スタジオの鏡も気になり、一瞬別の犬がいるのかと尻尾があがったりもしました。

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しかし、少し落ち着くと、ちゃんと飼い主さんの声が耳に届くので、落ち着いてからはディストラクションの中でハンドラーにフォーカスしたら褒めるという作業をやっていただきました。

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おうちでハウストレーニングがちゃんと出来ていることもあり、ハウスの中にいるときは、とても静かに待っていられたS君。
これからの成長が楽しみですね。

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