犬の行動学

2022年10月 2日 (日)

犬のきもち

犬が喜んでいるかどうかは、ほぼすべての飼い主さんはわかると思います。
一緒に遊んでいるとき、ごはんを食べているとき、飼い主が外出先から帰ってきたとき、散歩好きな犬の場合、飼い主がリードを持つのを見たとき、などなど、犬が小躍りしているようなときは、ほぼ喜んでいると思って間違いないでしょう。

また、犬が怖がっている、嫌がっている、というのもある程度わかります。
尻尾が下がっていたり、足の間に挟まっていたりするのを見ると、一目瞭然です。

こういった犬の感情に関しては、人間が余計な憶測をしなくてもすぐわかりますが、もっと細かい感情の機微に関しては、ついつい人間が擬人化してしまうことが多いものです。

よく言われるのが、「これみよがしに」とか「わざと」と言った人間の感情を当てはめて憶測することです。

留守番しているときに、布団の上で排泄をしていたりすると、「あてつけ」や「わざと」と言ったことを言う人がいます。
果たしてそのような感情が犬にあるのでしょうか。

例えば犬同士の遊びを見ていると、おもちゃの取り合ったり、お尻に噛みついたり、お互いいろいろ仕掛けて遊んでいますが、根に持つような行動はあまり見られません。
おもちゃを取るのは、単にそのおもちゃが欲しいからで、意地悪をするつもりはなく、他のおもちゃに気がいけばすぐに違うことに心を奪われてしまうこともあります。

要は自分にとって興味のあることに集中していくだけで、楽しいことが無ければ、すぐに飽きてしまいます。

多頭飼いの場合、どちらかがいなくなってしまうと、今まで一緒にいた仲間がいなくなったことで喪失感を持つのは当然のことです。
元気のない愛犬を見て、「悲しんでいる」と言う人もいます。
「なんでいつもいるのにいないんだ?」という不安感とも取れます。
その状態に馴れると、急にタガが外れたようになる犬もいます。

いつもと違う場所での排泄も、「あてつけ」よりも「ひとりでいることの不安」とも考えられています。

犬も人間同様、個体差がありますし、環境による学習の度合いも違います。
中には秀でた感情表現をする犬もいるかもしれませんが、擬人化しすぎてしまうと、本当の犬の気持ちを見落としてしまうかもしれませんね。

さて、今日公園に行った時のこと。
休日で人出も多かったので、ロングリードは使わず、通常のリードを着けたまま見習い2号とおもちゃで遊んでいたら、勢い余った2号のマズルが私の右手首に激突。
肘をぶつけたときのように、一瞬激痛が走って力がはいらなくなったので、思わず「痛~い。」と涙声を出したら、横で伏せておもちゃがこぼれるのを待っていた1号が、急に私の顔に顔をすり寄せて来ました。
あたかも心配しているかのように。

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犬にも様々な感情がありますし、人との暮らしの中で多くのことを学習しています。
細かい感情表現をしてくれる犬もいるかもしれません。

いずれにしても、よく観察することは大事ですね。

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2022年9月22日 (木)

犬同士の挨拶

昨日、犬に挨拶したくて仕方のない見習い2号の話を書きました。
大小関係なく、犬を見かけると、まるで磁石が入っているかのように犬に吸い付けられる2号。
距離があれば、声をかけてアテンションを取り、気持ちを犬から離すことが可能ですが、近かったり、相手がこちらに向かってきて逃げられないときはリードをタイトに持って、やり過ごすようにしています。

個人的な私のポリシーは、世の中犬はいて当たり前。
「いちいち挨拶する必要はない。」というもの。
人間であれば、見知らぬ人であっても、宿泊先で朝顔を合わせれば、「おはようございます。」と軽い挨拶をかわすのはおかしくありません。
っが、道端で通勤途中に遭う人に挨拶されると、「この人大丈夫?」と思ったり、「あれ?知り合いだったかしら?」と思うのではないでしょうか。

人が行きかう世の中は当たり前の景色で、一人一人に挨拶をする必要はありません。
犬も同じ。
道で出会う犬たちとことごとく挨拶する必要はないと思っています。

公園など、スペースがあるところで、珍しい犬種だからと声をかけたり、かわいい子犬を連れているからと傍に行ってみたり、あるいは同じ犬種だからと親近感を覚えて話しかけるということはあったとしても、誰彼かまわずということはありません。
相手の気持ちも当然関係してきますから、自分の気持ちだけで突っ込んでいくことはできません。

人間同様犬にも相性があります。
片方が気に入っても、相手がそうとは限りません。
相手が嫌そうにしていれば、当然距離を取ってあげなければいけません。

一番気を付けなくてはいけないのは、最初はお互い問題なさそうに見えても、次に何が起こるかは人間にはわからないということです。
犬のボディランゲージを読むことで、次の行動を予測することも可能ですが、自分の犬と相手の犬両方をきちんと観察するのは難しいもの。

今日は朝練の途中で、散歩中の小型犬を連れた方が寄って来られました。
当然2号は近寄ってくる小型犬に大興奮。
相手が小型犬なので、リードを短く持ちながら、相手の行動を観察していました。
最初は2号に向かってリードを引っ張りながら、興味津々でやってきた男の子。
2号が小さくなって挨拶をしていると、小型犬は2号のお尻の匂いを嗅いだ後、突然ガウガウと好戦的になったので、すぐに2号を呼び戻して、距離を取ってフセをさせ、褒めてトリーツをあげ続けました。

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こちらはまだ子犬ですし、相手は小型犬なので、こちらはさほど警戒していませんでしたが、小型犬であろうと急に気持ちが変わって攻撃的になることもあります。
逃げ足の速い2号が怪我をする可能性はかなり低いですが、メンタル面を考えると、ケアは必要です。

「3秒ルール」というのがあります。
「こんにちは。」、「さようなら。」ぐらいがお互い嫌な思いをしないで済みます。
今回はちょっと長かったかもしれませんね。

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2022年9月15日 (木)

正の強化トレーニングは考える犬を育てる。

正の強化トレーニングでは、オヤツ(食べ物)などのご褒美を使いながら、行動を強化し、定着させていきます。
つまり、正しい答えを出したときは必ずご褒美がもらえるので、犬はどうやったらご褒美がもらえるのかを考えるようになるわけです。
ご褒美が犬にとってご褒美になっていなければ犬は考えません。
何もメリットが無いからです。

このように書くと、犬は食べ物のためだけに行動しているように見えますが、モチベーションは誰にとっても重要ですので、食べ物に釣られる犬が悪いわけではありません。

犬のトレーニングに食べ物を使うことを極端に嫌う人もいます。
食べ物が無いと犬が動かなくなると思っているからです。
しかし、犬は行動を学習し、きちんと理解出来るようになれば、目の前にご褒美がぶら下がっていなくても、行動を意味するキューを聴くだけで、きちんと動けるようになります。
ルアーのようにオヤツで犬を誘導するのはトレーニングの導入部分で、その後計画的に行動を伝えていけば、当然オヤツを手に握っていなくても犬は行動を理解できるようになるのです。

一方、首輪に着けたリードを引いたり、体を押したりする方法では、ある意味犬はその状態を不快に感じることで、思考が働かなくなることもあります。
「快」を与えられず「不快(嫌悪)」ばかりが続けば、犬はトレーニング自体を楽しめなくなってしまう可能性も出てくるでしょう。

犬の個体による特性も当然あるでしょうが、犬が正解にたどり着く過程を楽しんでくれるようになると、犬の学習意欲はどんどん出てきます。

考える犬に育ってもらうためにも、犬とのトレーニングは楽しいものであって欲しいですね。

今日は「Leave it(リーブイット=それは放っておいて)」の導入を頑張った見習い2号。

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彼女なりに一生懸命考え、正解を出したときはご褒美がもらえています。

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2022年8月11日 (木)

若犬のトレーニング

人間の英才教育同様、犬が小さいころにいろいろなことを教えることはいいことだと思います。
子犬は好奇心が旺盛なので、ゲーム感覚で沢山のことをスポンジのように吸収してくれるからです。

どんどん吸収してくれると、ついついすごく賢くなったようにみえます。
そして、教えたことは次も必ずやってくれるだろうと。

しかし、実際にやってみると、そうそううまく行かないことに気づき、時にがっかり、時にイラっとしたりするかもしれません。
でも実際子犬はやっぱり子犬で、頭の中はまだまだ赤ちゃん。
そう簡単には学習できないので、繰り返し伝えていく作業が欠かせません。
トイレトレーニングひとつをとっても同様です。
うまくできる日もあれば、子犬の感情が邪魔になって失敗することもあるからです。

犬のトレーニングは犬にとって苦痛であれば当然続かないし、学習も進みません。
子犬を見れば一目瞭然。
楽しくないことには見向きもしないからです。
それがどんなに高価なおもちゃであったとしても。

楽しいことはどんどん進みますが、子犬の集中力はそれほど持ちません。
タイマーで時間を区切ってやるくらいでないと、ハンドラーはついつい勢いでやり過ぎてしまうこともあるでしょう。
子犬の頭がいっぱいになってしまうと、次につながらない可能性もあるので、ほどほどにすることが肝心。

何度も繰り返したことだから、もう理解できただろうと思っても、頭の中が成長していないと、精度を上げることは難しくなります。
なぜなら全体像を見るだけの能力がまだ備わっていないからです。

ご存知のように現在見習い2号は生後9か月。まだまだ大人ではありません。
かと言って赤ちゃんでもない。
いわゆる思春期という時期で、多くのことを理解する能力が付き始めてはいますが、わかっていてもやらないという選択をするときもあります。
出来ないのかやらないのか。をハンドラーはきちんと観察しなければいけません。

つまり何が言いたいのかと言えば、子犬は教えたことを吸収して、すぐに出来たように見えます。
しかし、集中力がある程度持続できるくらいに成長しないと、行動の精度をあげることは難しいので、早くから学習の習慣をつけることは大事ですが、その成果がすぐに出ると期待しすぎないことが重要ということ。
身体的成長とともに、頭(脳)の成長が伴って初めてきちんとした形になってくるので、成長の時期にあわせてトレーニングを進めていく必要があります。

さて、見習い2号は現在生後9か月ですが、「ダンベル持来」の練習を生後6か月から始めました。
これを早すぎると思うか遅いと思うかは、恐らく教え方次第でしょう。

2号の場合、おもちゃを投げても、持ち逃げして一人遊びをする方が楽しいと思ったのか、なかなか持ってきてくれませんでした。
そこで、おもちゃを取りに行くという作業をベースにすると、「持来」への移行に時間がかかりそうだったので、「シェーピング」で軽量ダンベルに触れさせることから始めました。
ダンベルに鼻を付けたり、口を付けたりするだけでクリッカーが鳴ってオヤツがもらえると思うと、2号は率先してダンベルに向かって行きました。

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それから、様々なトレーニングの合間に「持来」時間を作って、コンスタントにダンベルに触れてもらうことで、口を付けるだけたった行動が、咥える行動に発展し、咥えたものを「出す」ことを覚え、床に置かれたダンベルを拾いあげたり、取りに行くことが出来るようになりました。

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あとは、咥えたまま脚側停座につくだけ。
ゆっくり行動を強化していきます。

当然のことながら、これはまだ家の中限定。
他にも楽しいことや物がある外ではまだまだです。

訓練士によっては、「強制訓練法で教えればすぐに教えられる。」と言う人もいます。
しかし、犬種や個体の違いもあるでしょうが、長い目で見たとき、飼い主と一緒に楽しみながらトレーニングを続けてもらうには、時間はかかっても、楽しく学習してもらう方がいいと思っています。

犬のトレーニングを楽しく続けるために、犬の状態をよく観察することと、ハンドラーの忍耐は欠かせませんね。

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2022年8月 7日 (日)

正の強化トレーニングは褒めるトレーニングですが、褒めるトレーニング=正の強化ではないかも。

10数年ほど前まで主流だった強制訓練と言われる手法に変わり、今では犬に苦痛(ストレス)を与えない「正の強化」法が普及しつつあります。

正の強化とは、犬が好ましい行動を取った時に褒めることで、その行動の出現頻度を上げ、好ましくない行動がでづらくしていくものです。
それは、単純に人にとって問題となる行動を出づらくするだけではなく、日常生活に限らず、様々なドッグスポーツなどで犬に新しい行動を教えていくときも、犬の体を押したり引いたり強制することなく、犬が自発的に動ける環境を作って、望ましい行動を教えていくときにも使います。

この正の強化による犬のトレーニング法においては、当然犬を褒めることが強化になるので、ある意味「褒めるトレーニング」と言えます。

しかし、実際正の強化を使わない手法であっても、犬の間違った行動を叱責したのち、犬が正しい行動を取ったことを褒める方法であれば、ある意味「褒めるトレーニング」と言われなくもありません。
言葉のマジックではありませんが、勘違いしそうな感じです。

例えば犬の引っ張り。
犬が引っ張るたびにチョークチェーンで犬を吊り上げていれば、犬はいずれその痛さに耐えきれなくなって引っ張りを止めるでしょう。
そのとき、「いい子だね」と褒めれば、それは褒めるトレーニングと言われてしまうかもしれません。

犬が引っ張ったとしても、それについて行かないで止まってみたり、あるいは、引っ張るよりも傍を一緒に歩いた方がオヤツがもらえたりして楽しいかもしれないよと教える場合、犬には身体的ストレスは一切かかりません。
もちろん、引っ張っても付いてきてくれない飼い主さんに多少メンタル面でストレスは感じるかもしれませんが、引っ張らなければ一緒に歩けるということを学習するまでの間です。

いずれにしても、犬に肉体的、あるいはトラウマになるほどの精神的なストレスを与えることはおすすめできません。
犬には個体差があるので、多少の圧にも動じない個体もあるでしょうが、メンタルをやられてしまい、その後ずっとトラウマを持ち続けてしまう個体もいます。

愛犬との長い生活を楽しく過ごすのであれば、なるべくいい関係を保っていきたいものです。
この人は怖いから言うことを聞かなければ、というより、この人は信頼できるから話を聞こうと思える関係が築けるといいですね。

さて、今日は見習い2号に初めて「アラウンド」を教えました。
教え始めたばかりですから当然まだ覚えていませんが、2号が知っている「ヒール(左脚側)」の位置から、トリーツを持って、私の体の周りを周るように誘導し、途中で「ヒール」とキューを出せば、ちゃんとヒールポジションに戻ってきます。

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この行動を教えるために、私は2号の体を押したり引いたりすることは一切ありません。
2号の好きなトリーツを動かして、ついてきたらトリーツをあげるだけです。
上手に周れたらもちろんクリッカーを鳴らして褒めてあげるだけです。

頭が沸騰する前にやめて、また繰り返しながら、少しずつルアーやハンドシグナルを外していくプロセスがこれから続きます。
まだまだ先は長そうです。

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2022年6月29日 (水)

環境刺激を考えてみる。

犬が行動を起こすにあたっては、様々な外的刺激が要因となっています。

刺激というと、ついつい犬が良くない行動を起こす原因と思われがちですが、人間が犬に出すキューも刺激のひとつです。
例えば「オスワリ」と言われれば、「オスワリ」の意味を理解している犬はなんのためらいもなく座ることができます。
当然オスワリをすれば、その結果飼い主さんが褒めてくれることもわかっているからです。

他犬を見ると吠える犬の場合、他犬自体が刺激になって、他犬を目視する度に吠えるという行動が出ています。
原因は社会化不足からくる他犬への警戒心の時もありますし、逆に他犬と関わりたくて興奮して吠えてしまう場合もありますが、いずれにしても、刺激に少しずつ馴らして、吠えを減らしていくことが大事です。
吠えは興奮状態のひとつなので、多かれ少なかれ犬にストレスがかかっていることには変わりないからです。

また、飼い主さん自体の存在が刺激になって犬の行動が変わることもあります。
よくあるのが、犬のようちえんなど、飼い主さんのいない場面では何事も無くても、飼い主さんがいると出る行動がある場合です。
いい意味でも悪い意味でも、飼い主さんの存在が刺激になっていると言えます。

愛犬がいつもと違う行動を取ったときは、その引き金になった原因を考えてみるのも大事ですね。

原因がわかれば、問題行動として定着してしまう前に、その行動が出づらい環境設定をしながら、犬の行動を少しずつ変えていくことも可能です。
特に若い犬は日々成長し変化していくので、昨日まで大丈夫だったものが急にダメになったり、気が付いたら特定の行動が出なくなっていたということもあります。

さて、見習い2号は、相変らず他犬を見ると大興奮で挨拶に行きたい様子ですが、1ヵ月ちょっと前から出始めた警戒吠えはまだ収まっていません。

道端で遭遇した場合は吠えずに大興奮して突撃しようとしますが、距離のあるところで視界に入ると吠えるので、犬が視界に入る機会を増やして、日常にする練習を続けています。
日々変化する生後8ヵ月です。

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画像は1ヵ月ほど前の吠えが出始めた頃

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2021年12月25日 (土)

家に見知らぬ人や犬を迎え入れるとき気を付けたいこと。

犬には多かれ少なかれテリトリーの意識があります。
自分のテリトリー(家)に外からやってくるものに対しての警戒心は個体差はあるものの、ゼロではありません。

郵便屋さんや宅配の人が噛まれるケースが高いのは、仕事柄個人宅を訪問するからです。
コロナ以来「置き配」が多くなって、そのリスクは多少なりとも減ったと思いますが、書留など直接手渡ししなければいけない状況にあると、リスクは当然高くなります。

外部から人がやってくるだけでなく、何かを渡そうとするという行動(しぐさ)も犬の警戒心に火をつけているとも言えます。

仕事柄、「人を噛む」という犬のカウンセリングでご自宅を訪問することが少なくないのですが、そういう場合は、私が到着する直前に、愛犬と一緒に家の外にいてもらうようにお願いし、一緒におうちに入るようにしています。
もちろん、一緒に入ったから噛まないという保障はありませんが、少なくとも、玄関ドアを開けたとたん跳びつかれて噛まれる危険は回避できます。

さて、噛む犬ではなかったとしても、犬たちにとってテリトリーの意識はあるので、新しい家族を迎えるときなども、一緒に家に入るようにすることが大事です。
だからと言ってすぐにフレンドリーになるわけではありませんが、少なくても、やってきたその瞬間に相手を威嚇したりすることは防げます。

初対面の場合はこんなことを気を付けてあげると、お互い嫌な思いをしなくて済むでしょう。

外での出会いと、テリトリー(家)内での出会いでは全く違う状況だと言うことをお忘れなく。

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※外でのオフリーシュの出会いは、お互い距離も取りやすいですが、家の中は状況が違うので、きちんと管理することが大事です。

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2021年12月 6日 (月)

みんなに知っておいて欲しい犬の一般的な習性

犬を初めて飼う、犬と初めて一緒に暮らす人にとって犬との暮らしは日々驚きの連続です。
子育ての経験があったとしても、「犬と子供は別」と思ってしまうのか、子犬と対峙しているとき、「何回言ったらわかるのかしら。」と思う方は少なくないはずです。

しかし、子犬も子供も一度で理解できるわけではありません。
繰り返し伝えていくことで、少しずつ理解し納得していくことに気づきます。
お子さんがいらっしゃるご家庭では、パピーレッスンでいろいろお話をしていると、「子育てと一緒ですね。」と改めておっしゃいます。
まさしく。

ということは、子育ての経験が無い場合は、当然犬の学習について熟知している人はあまり多くないので、犬と暮らし始めて初めて犬育てを知るということになります。
是非一緒に暮らす家族のことを沢山知って欲しいと思います。

さらに、犬を飼っていない人、犬と暮らしていない人でも知っていて欲しい犬の習性がいくつかあります。

・犬には警戒心があること。
・犬には動くものを追いかける習性があること。
・犬はびっくりすると思ってもいない行動をとることがあること。

こんなことがわかっていると、
むやみに知らない犬に近づいて触ろうとしたり、犬の前で急に走り出したり、大きな声で後ろから犬を脅かしたりして、犬に吠えられたり、追いかけられたり、噛みつかれるという悲劇は避けられるはずです。

特に子供たちは自分の家に犬がいないとそういうことを知りません。
たとえ犬を飼っていないお宅であっても、「犬はこういう動物だから、こういうことはやめようね。」と伝えることは出来るはずです。

かつて、先代のボーダー・コリーとアニマルセラピー活動で小学校を訪問した時そういったお話をしました。
大人に伝えるより、子供たちに直接伝えて言った方が啓蒙活動は進みます。

そんな機会がもっと増えるといいですね。

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2010年、ニキー10歳のとき。

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2021年11月17日 (水)

地面の匂い嗅ぎは犬の楽しみ?

日常の散歩で、「犬らしくさせたい。」という気持ちから、愛犬の匂い嗅ぎを容認している飼主さんは少なくないでしょう。
確かに、様々な匂いを嗅ぎながら犬は情報を得ているので、匂い嗅ぎ自体は悪いことではありません。
しかし、犬が好んでやっていると思っていた匂い嗅ぎが、実は犬はそんなに楽しんでいないということもあります。

犬のストレスサインとして「カーミングシグナル」という言葉を耳にするようになってから大分経ちますが、実は「匂い嗅ぎ」も犬のストレスサインのひとつなのです。

これは、あまりかかわりたくない犬に会ったときや、言われていることがよくわからないのに、飼い主から負荷がかけられているときなどに出たりします。
ある意味現実逃避のような感じでしょうか。

以前訓練競技会で他の人の競技を見ていたときのことです。
ハンドラーのキューで犬は作業していましたが、途中でわからなくなってミスしてしまいました。
恐らく犬はその作業を遂行できなかったことで、ミスをしたことに気づいたはずです。
その後の課題が始まるたびに、その犬は地面の匂いを嗅ぎ始め、まったくハンドラーの声が耳に入らなくなってしまいました。

ハンドラーの中には、犬が作業中ミスをしてしまったとき、犬を叱責するような口調で再度キューを出す人がいます。
ミスは往々にして遠隔作業で出やすいので、ついつい声が張りがちになりますが、あきらかに犬に圧をかけていると見える状況もあります。

この時のハンドラーは特にそのような態度ではありませんでしたが、無言の圧は知らず知らずにかかっていたように見えます。
なぜなら、普段はちゃんと出来ている犬だからです。

明らかにそのレベルに達していなければ、ハンドラーも犬エラーを寛大に受け止めますが、いつもは出来ているのにと思うとついつい声が大きくなってしまうこともあるようです。

幸いFCIオビディエンス競技では、ハンドラーの犬に対する態度も評価ポイントとなっているので、みなさんとても寛大に受け止めていらっしゃいます。
私の場合は、見習いがエラーを出すたびに、笑うっきゃない状態ですが、見習いは見習いなりに、ミスを感じていることは確かです。

いずれにしても、匂い嗅ぎは犬が楽しんでいるときだけではないことを知っておきましょう。
尻尾が下がったり、体がこわばったりして、目的も無く地面に鼻をつけているようなとき、オヤツを見せても食べない時などは、知らないうちにストレスを感じているかもしれません。

さて、今日のプライベートレッスンは、犬が苦手なLさんの公園レッスン。
日々、他の犬は気にしなくていいんだよと伝え続けてきたことで、他犬が視界に入っても吠える回数は激減し、今日のレッスン中(1時間)は一度も吠えることなく、犬飼いの聖地のような公園の中を楽しく歩くことができました。

最後にドッグランの横でちょっと止まってみたところ、Lさんドッグランから視線をはずしていました。

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見たくないものは無理して見なくていいんですよ。

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2021年7月 3日 (土)

リアクティブにさせないためには。

「リアクティブ」という言葉は犬の行動を評価する時よく使われます。
辞書では「反応性が高い」と書かれています。

外的刺激に対し、興奮してり吠えたり、場合によっては攻撃するような犬のことを「リアクティブ」とひとまとめにしてしまうことがありますが、興奮すること自体は、攻撃的になることばかりではありません。
中には嬉しくて大興奮し吠えてしまう場合もありますし、中には怖くて「こっちに来るな!」とわめいている場合もあります。

例えば、嬉しくて吠えながら向かっていく犬。
本犬は全く悪気はなかったとしても、向かってこられた犬がみんな大歓迎するとは限りません。
二頭が接触した場合、ハッピーエンドにならないこともあるわけです。

当然、犬を見れば攻撃を仕掛けたくなる犬もゼロではありません。

怖いと思って吠えている犬に「大丈夫だ」と言って無理やり他の犬に近づけようとすれば、窮鼠猫を噛む状態にならないとも限りません。
相手も、大人しく噛まれているとは思えないので、お互いが嫌な経験をしてしまうことになります。

では、リアクティブな犬たちにはどう対処すればいいのでしょうか。

喜んで大興奮している犬の場合は、セルフコントロールを教えていきます。
怖いと思って警戒している犬より、喜んでいいる犬の方が、しばらくたてば興奮がおさまるからです。
落ち着けば、行きたい方向に迎えることを学習させます。
この場合、行きたい方向に向かうことが報酬となるわけです。

攻撃的な犬に関しては、個々の犬によって対処法が変わるので、今回は触れませんが、怖くて吠えている場合は、一度刺激の対象物から距離を取って、どれくらい距離をとれば落ち着いていられるのかを検証します。

その後、犬に選択肢を与えつつ、「おいで」のサインで犬を刺激から離すことを繰り返しながら、犬は何も怖い経験をしないことを学習させていくのです。

どちらの場合でも、すぐに治るわけではありません。
犬が学ぶ時間を与える必要があるからです。

さて、先日見習いとの練習が終わって、私が肩のリハビリでディスクを投げていた時、そばを同じ犬種を連れた方が通りかかりました。
たまたま同じ犬種と言うこともあり、挨拶をさせたかったのか、こちらに近づいていらっしゃいました。

見習いは、私から離れた場所で「マテ」の状態です。

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聞けば、その方の連れている犬は若いオスとのこと。
あいにく見習いは、初対面のオス犬が苦手です。
生徒さんの場合は、生徒さんにもきちんとお伝えてしているので、お互い距離を取ったり、何かの場合は呼び寄せることで、緊張させないようにし、回を重ねるごとに馴れていってもらいます。

近寄っていらした方は、見習いを見て、「ちゃんと待っていてお利口さんですね。」とおっしゃってくれました。
ちゃんと待っていなければ、本犬も嫌な思いをしてしまうので、私は重ねて待つようにいいました。
距離は20メートルほど。
これぐらいあれば、十分リアクティブにならずにいられます。

そして、声をかけて下さった方には、丁寧に見習いとの挨拶を遠慮させていただきました。

見習いも叱られることなく、相手の犬も嫌な思いをすることなく、平和な時間が過ぎました。

アシスタントだと、まったくこういう気遣いはいらないんですけどねぇ。

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