犬の行動学

2024年10月 3日 (木)

2024年12月WBWイベントのご案内

2024年12月は以下のイベントを開催いたします。

①12月19日:愛犬との関わり方とドッグトレーニングの基礎ワークショップ
②12月20日:WCRL規定ラリーオビディエンストライアル

場所:ドッグリゾートワフ、インドアドッグラン

🍀詳細🍀
①愛犬との関わり方とドッグトレーニングの基礎ワークショップ
202410031

対象:これからドッグスポーツを始めたい、ドッグスポーツを始めたけれどうまくいかない人と犬(生後6ヵ月以上8歳未満)
概要:科学的に立証されている犬の学習理論や行動学を踏まえ、犬との関係性を構築しつつ、犬にスキルを伝えていく基礎を学んでいただくワークショップです。
犬たちが楽しそうにやっているドッグスポーツを見て、いざ自分もやってみようと思ったけれど、犬がやる気になってくれない。
いろいろなことを教えたいのに、オヤツが手からはずせない。
など、これから愛犬とドッグスポーツを楽しみたいと思っていらっしゃる方や現在悩んでいらっしゃる方を対象に、初めの一歩からお伝えさせていただきます。
ワークショップに参加できるパートナー犬は生後6ヵ月以上8歳未満ですが、対象年齢外の場合はご見学も可能です。
参加費:12,000円  見学:6,000円
最低催行参加人数:5ペア
定員:10ペア
時間:10:00-15:00(予定)

 
②WCRL規定ラリーオビディエンストライアル
202410032


WCRL規定の正式競技です。
クラス:Level 1A、1B、2A、2B、3A、3B、ベテランA、ベテランB
参加費:6,000円(1エントリー)
WCRL登録費:6,500円(1頭)
(登録はご自身でWCRLあるいはUSDAAのホームページから行うことも可能です。犬の登録が出来ていないと、競技結果が反映されません。)
ジャッジ:
川端千賀子氏(WCRL公認ジャッジ)
三井 惇 (WCRL公認ジャッジ)


🍀お申し込み方法🍀
以下の内容をメールにてお申込みください。

①ワークショップ
1.参加者のお名前(フリガナ)
2.参加の場合のパートナーの名前(フリガナ)
3.参加犬の犬種・性別・年齢
4.メールアドレス(PCからのメールが受信できるアドレス)
5.woofご同伴者の数・・・大人○名 子供○名 犬○頭
6.woofご宿泊の方の数(ご本人も含めます)・・・大人○名 子供○名 犬○頭
7.参加者のご住所とお電話番号
8.愛犬とドッグスポーツをやるにあたって今問題となっている課題

②WCRL規定ラリーオビディエンストライアル
WCRLあるいはUSDAA登録:
済んでいる(犬の登録番号:      )
済んでいない:同時登録を希望する(6,500円) / 自分でする
2.ハンドラー名(アルファベット):
3.パートナーの名前(アルファベット):
4.犬種および性別:
5.犬の生年月日:
6.犬の体高(肩の位置で):
7.参加クラス:
LEVEL1A、LEVEL1B、LEVEL2A、LEVEL2B、LEVEL3A、LEVEL3B、ベテランA、ベテランB
※参加クラスについては詳細をご確認の上、対象クラスのみ残してください。
8.参加者のご住所ご連絡先電話番号:
9.課目修正申請がある場合は以下にお書きください。
例:ハードルの高さを〇〇センチにしてほしい。
10.お弁当の数
11.woofご同伴者様の数・・・大人○名 子供○名 犬○頭
12.woofご宿泊の方の数(ご本人も含めます)・・・大人○名 子供○名 犬○頭

お申込みアドレス:info@wanbywan.com
お申込み開始日:2024年10月5日20:00から
お申込み締切日:2024年11月30日
※ワークショップは定員に達した場合は早く締め切ることがあります。

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2024年10月 2日 (水)

子犬散歩のポイント

子犬の初散歩には個体差があります。
尻込みして玄関から出られないタイプもいれば、グイグイいく子もいます。
どちらにしても、多少慣れてくれば、外は刺激がいっぱいなので、子犬にとっては興味津々。

つまり、最初からハンドラー(飼い主)の横を落ち着いて歩ける子犬などはいません。
もちろん、おうちの中で練習を重ねていたとしても、ハンドラーよりも周りばかりに気がいって集中できないわけです。
つまり、ディストラクションに負けてしまうということです。

そんな子犬に任せて後をついて歩いていると、子犬はますます外の刺激に吸い寄せられ、後々困ったことになりかねません。
それが、

風に舞う落ち葉を追いかける ⇒ 拾い食い
動くものに興味津々で先に行こうとする ⇒ リードの引っ張り
動くものにロックする ⇒ 鳥、自転車や車などを追いかけたり跳びつく

などに繋がっていくので、小さいころからのコントロールは大事です。

コントロールは、リードでコントロールすることも安全確保には不可欠ですが、それ以上に、子犬を暇にさせないことが重要です。

子犬は動くものにつられるので、ハンドラーが子犬の後ろから子犬を追いかけていくようでは、ハンドラーはいつまでたっても子犬の視界には入ってきません。

さて、今日はKくんのお散歩レッスン。
Kくんより大変なのが飼い主さん。
リードの持ち方や、褒めるタイミング、ご褒美のあげ方。
ひとつひとつ馴れていただくことが大事ですね。

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2024年9月29日 (日)

犬は一夜にして成らず

犬も人間同様個体差がありますが、成長の過程は大体似ています。
なんでも受け入れられる子犬の時期から、警戒心が増える時期、思春期等々、道筋は同じです。
その時々の行動パターンは大なり小なり違うかもしれませんが、大体は同じような行動を取ります。

特に思春期の犬たちの行動は、人間側から見るとまるで反抗期のように見えます。
なぜなら、今までやってくれたことをやらなくなったり、人の話を聴かなくなったりするからです。

犬たちは反抗しているのではなく、犬たち自身も成長の過程で自分をコントロールできないことによる結果です。

人間の反抗期は時期が来れば収まるといいますが、収まらない場合もあるので、あまり信用できません。

犬の思春期は、意外と続く場合があります。
生後6ヵ月くらいから、1歳半、場合によっては2歳過ぎまで。
つまり、大人になるまでが思春期で、時期には個体差があるので、明確にはわかりません。

ただ、ここで大事なのは、子犬のころは何をやっていても飼い主のそばに飛んできていたのに、思春期になって来なくなると、「今までできていたから。」とか「思春期だから。」と放置しておくと、戻らなくてもいいと犬が学習してしまうということ。

日常生活でも、呼ばれて戻らない犬は困ります。
実は今朝ドッグランで朝練をした帰り、隣のドッグランに目をやると、大型犬を何度も呼んでいる飼い主さんがいました。
そろそろ朝ごはんにしたいのでしょうが、犬はドッグラン内の他の犬や、隣のドッグランの犬たちにフォーカスしてしまい、まったく飼い主の声は届いていませんでした。

こんなとき、戻ってこない犬にイライラして、ついつい叱ってしまいそうになる方は少なくないでしょうが、叱る前に、戻ってこない犬にしてしまったのが誰なのか今一度考えてみると、犬にアンフェアなことは起こらないはずですね。

我が家の犬たち、帰るときはあまり呼びません。
「そろそろ帰るから、リード。」ぐらいで、大体戻ってきます。

202409291

もちろん、危険回避のための呼び戻しは、名前を呼んだり、「コイ!」とはっきり伝えます。

犬にとっても、楽しいことが終わるのはつまらないので、「オイデ~」と言われて戻ってきたら、遊びが終わってしまったと感じると、「オイデ~」で戻って来づらくなるかもしれませんね。

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2024年9月14日 (土)

人の話はちゃんと聴いて欲しいと伝える

犬たちは日々の生活の中で人間をよく観察しています。
その中で、人間の動きを見ながら次に起こることを予測します。

ごはん?
散歩?
留守番?

予測することでワクワクしたり、あきらめたり、ある意味平常心を保つことができます。

人間も同じですね。
ある程度決まったパターンで動いているので、日々安心できる。
次に何が起こるかわからなければ、ドキドキしてしまいます。

日常生活である程度予測してもらうことは問題ありませんが、トレーニングにおいては、出来る限り予測しないでほしいというときがあります。
つまり、勝手に「次はこれでしょ?」と動かれてしまうと、フライングになることもありますし、「そんなの聞いていない」と頑固に拒まれると、こちらのお願いは無視されてしまうこともあるからです。

よくあるのが、訓練競技の課題で、招呼中に止まってもらう場合、犬はどうせ止められるだろうと端からスピードを落としてしまう場合たあります。
呼ばれたら走って戻ってきてほしいのに、とぼとぼ歩いて来るというのはよくあります。

また、勝手に予測しているようなときは、3方向に分かれておいてあるダンベルを、ハンドラーのキューで指示された方向のものを持ってくるという場合、キューを言っても、最初から持って帰るダンベルを勝手に決めてロックオンしていると、指示されたものと違うものを咥えて戻ってくることがあります。

予測は大事だけれど、人の話もちゃんと聞きましょうね。と言うお話。


さて、今日はドッグダンスのグループレッスンで、M君が「前進」して止まることを練習しました。
最初はターゲットを使って覚えたので、ターゲットまでは順調に向かうことが出来るようになりましたが、ターゲットに着く手前で止まることを教えたら、2回目にお願いしたとき案の定スピードが落ちて、ターゲットまでスムースに辿り着けなくなりました。
ちゃんと次に起こるかもしれないことを予測した行動を取っているので、学習しているということですね。

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でも、止まってほしくないので、ターゲットまで送りだすことを混ぜながら、M君には何が起きるかわからないから、よく聞いていてねと教えていきます。

考えることも大事。
人の話を聴くことも大事ですね。

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2024年9月 9日 (月)

環境は犬の行動に影響を与える

「おうちで出来るのに、外で出来ない。」ということはよくお話ししています。
当たり前のことですが、犬の周りの様々な環境が犬の行動に影響を与えるために、普段できていることが出来なかったりするわけです。

環境というと大きなものを考えてしまうかもしれませんが、その場にいる家族のメンバー(顔ぶれ)が違うだけでも、行動は変わってしまいますし、ちょっとした音がしただけでも、犬にとっては刺激です。


今日は生後3か月のK君のプライベートレッスンがありました。

前半はリッキーマットを使いながら、さりげなく爪切りをさせていただき、後半は前回のリマインドで、オスワリ強化練習。

私の前に来ると「おばちゃんはオヤツをくれる人だよね。」と満面の笑顔で座ってくれるK君。

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どんどん褒めて、トリーツ(フード)もあげます。
トリーツを次から次に提供することで、K君は食い逃げしないで待っていてくれるようになりました。
この間、「オスワリ」も「マテ」も言わないのですが、K君は楽しそうに座って、じっとしていてくれました。

ママさんにもやっていただいたのですが、ご家族の方がお部屋を出入りされたり、玄関を開ける音がすると、気になってすぐに動いてしまいました。
当然です。
あきらめずに、刺激が少ないところで練習していきます。

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少しずつ繰り返して伝えていくと、いずれは外でも、待てるようになります。

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※見習いの「セトル(リラックスして待つこと)」練習

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2024年9月 4日 (水)

どうしてトイレを覚えないの?

最近多くみられるご相談事に「子犬がトイレを覚えない」というのがあります。
いわゆるトイレトレーニングがうまくいかないということですね。
なぜでしょうか。

トイレトレーニングはトイレの場所を覚えることもひとつですが、最終的には、トイレの「キュー」を聞いたら、排泄すればいいことを犬に理解してもらうことです。

子犬のころは家の中が子犬の世界なので、まずはそこでトイレの場所を教えてあげることが必須となります。

子犬のトイレのミスは失敗ではありません。
子犬はまだ理解していない可能性があるからです。
理解できていないのに叱られるようなことがあれば、それは子犬にとってフェアではありませんね。

子犬のミスを減らすためにはどうしたらいいのでしょうか。

第一に、子犬がトイレにアクセスしやすい環境づくりをすることです。

先日、お伺いしたクライアントさんから、某預託訓練所から、子犬のトイレはケージの外に出すように言われて、そうしていたら、子犬がケージの中でトイレを我慢できず、ケージの中でお漏らしをしてしまったとのこと。
トイレトレーをケージの外に出すまでは、ケージの中でちゃんとトイレができていたそうです。

子犬のトイレ回数はとても多いです。
1時間か2時間おきぐらいに行く子もいます。
でも、ケージの中で休ませる時間も必要です。
出来ればゆっくりお昼寝をさせてあげたいところ。
寝起きにトイレに行くのは子犬の行動としては当たり前。
ケージの中で目覚めてトイレに行こうとしてトイレがなかったら当然子犬はミスをしてしまう。

子犬のトイレのタイミングは、朝寝起き、遊んだ後、飲水のあと、ご飯の後などなどたくさんあります。
そのタイミングをみはからって、おうちにまだなれない頃は、トイレに促してあげることが大事ですね。

よくあるのが、ケージから出して遊んでいると、あちこちでトイレをしてしまうというもの。

時間を見計らって、トイレにいざなってあげたり、あるいは、遊んでいて間に合わない時を考えて、部屋の中に、いくつかトイレシーツを敷いておいてあげることが子犬にとっても優しい環境設定と言えるでしょう。

子犬がトイレで上手に排泄してくれたら、足が一本トレーから外れていたとしても、自発的にトイレに向かって行ったことを褒めてあげることが重要です。

排泄の最中にさりげなくトイレのキューをかけてあげることで、犬は排泄行為とトイレのキューを関連付けていきます。

子犬は賢いのですぐいろいろなことを覚えてしまうように見えますが、実際はまだまだ赤ちゃんなので、日々継続していなければ忘れてしまいます。。
時間をかけて、安心して排泄できるように教えてあげることが大切ですね。


前にもお話ししましたが、我が家のアシスタントは、二つあったトイレの一方でしかしないと決めたら、もう一つでは絶対しませんでした。
場所も犬にとっては大事なポイントのようですね。

我が家の犬たちは、外では、トイレをしても大丈夫な場所でキューを出し、家の中ではいつもの場所にトイレシーツを敷いてあげればいつでもトイレをしてくれます。

見習いはトイレのキューも理解していますが、我慢が出来なくなるとすぐしゃがむので、早めにトイレにいざなってあげないといけません。
大人になっても、体調の良しあしで、トイレが近い時もあります。
安心してトイレができるようにしてあげられるといいですね。

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※生後2か月の見習い。
我が家に来て2日目。
子犬のあるあるな寝場所です。

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2024年8月31日 (土)

「社会化」が続く理由

子犬の「社会化」の重要性はいつも書いていることですが、大人になっても「社会化」は終わらないとも書いています。

「社会化」は犬にとって、人間社会で生きやすくしてあげるための重要なサポートです。
人間の子供と違い、言葉で言って納得させることはとても難しいので、犬自身に納得してもらうことが重要な「社会化」です。

先日、我が家の犬たちは、バイクやトラック、自転車などには全く反応しないと書きました。
場合によっては、車が走ってきても避けてくれるだろうぐらいの感覚で動かないので、逆に危ないくらいです。


さて、今朝の散歩中、近所の空き地で新築工事が始まり、大型トラックがふさいでいる道の端っこを避けながら歩いて公園に入りました。

その後排泄中の見習いが、トラックから大型重機が降りてくるのを見てびっくりして吠えました。

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スピードはありませんが、大きめの音を立てながらトラックから降ろされ、ゆっくり動いていくアースドリルは次に降りてくるユンボよりも怖かったようで、背中の毛を立てながら仁王立ち状態。

一度、後ろに下がりながら名前を呼びましたが、最初は聞く耳持たず。
何度か呼んだところ、ようやく気付いて戻ってきました。

202408312

少し落ち着いたのか、背中の毛も立っていません。

少し距離をとったところで、動くアースドリルを見ているうちに、ようやく自分には関係ないと納得した見習いは、その後は普通に道を歩いて帰ることができました。

202408313

吠えたことを「イケナイ」と叱ってもおそらく犬は意味が分からないので、一度冷静に戻してあげて、自分で納得するまで待つことが大事です。

「大丈夫、大丈夫」と言いながら近寄る必要もないし、逃げる必要もありません。
落ち着くのを待ってあげましょう。
もちろん、落ち着ける距離を取ることがポイントです。

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2024年8月29日 (木)

子犬生活で大事なことは?

SNSが普及し、様々な媒体で子犬たちのかわいい行動を観ることができるようになった昨今。
どちらかというと、他人事なので、「笑っちゃう(失笑)」画に目が釘付けになることも多いと思います。
そんな愛犬の様子を動画に収めようと狙っている人もいるかもしれませんが、実際、毎日自分の家で同じようなことが起こっていたとしたらどうでしょうか。

留守中に家を破壊している犬や破壊された家を見て、「よくやってくれた!」と喜んではいられないのではないでしょうか。
場合によっては、口にしてはいけないものを誤飲してしまい、病院に駆け込まなくてはいけない状況にならないとも限りません。

あとで笑い話で済めばいいのですが、そうでないことも。

実は我が家のボーダー・コリーの中に、とてもやんちゃな娘がいました。
今から25年前のことです。
我が家で繁殖した5頭のうちの1頭でした。
彼女は、体の大きい弟がキッチンとダイニングの間に設置していたフェンス代わりのワイヤーネットを乗り越えてキッチンで意気揚々とはしゃいでいる姿を見て、自分もできると思ったのでしょう。
ある日フェンスを越えようとしました。

おそらく、一生懸命だった彼女の様子をその時動画に撮っていたら、「きゃぁ、かわいい、がんばれ~♪」と観ている人をワクワクさせたかもしれません。
しかし、彼女は後ろ足をフェンスにひっかけて宙ぶらりんになり絶叫。
別の部屋にいた私は悲鳴を聞いて彼女を救助しましたが、軽度の骨折で通院ののち、1か月間の安静となりました。

いたずらをしている犬はかわいいものですが、安全確保は欠かせません。
飼い主には危機管理能力が不可欠ということです。

さて、今日は生後3ヵ月のK君のカウンセリングに伺ってきました。
2頭目のワンちゃんということで、飼い主さんは初心者ではありませんが、犬種が変わると行動も違ってきますし、先代のワンちゃんが子犬のころからは10年以上経っているので、ある意味新しい気持ちで向き合っていただくことが必要です。

Kさんは子犬ですから、当然飛びつきがあります。
飛びつくことで自分で自分の興奮を高める効果もあるので、甘噛みにも繋がりやすくなります。
ということで、飛びつくのを止めたらすぐ褒めて、フードを一粒あげるようにしていたら、わずか数分で学習してくれたK君でした。

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ちなみに、この時K君には「オスワリ」は言っていません。
自発的に腰を下ろしたところを褒めて、オスワリの頻度を上げていく戦略でした。

生後3ヵ月はまだまだ赤ちゃんなので、いろいろ失敗してしまうのは当たり前のこと。
しかし、観察力はあるので、楽しいことがあると思うとどんどん吸収してくれます。

これからが楽しみですね。

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2024年8月26日 (月)

どっちがいいですか?

愛犬と暮らし始めると、当然行動範囲が広がり、ほかの犬や人に会うことが日常になります。
そうなると人や犬が集まる場所に愛犬を連れて行って、友達を作ってやりたいと思うのも飼い主心ではありますが、果たして愛犬はそれを望んでいるでしょうか。

ドッグランで楽しそうに追いかけっこをしていたり、ワンプロをしている犬たちを見ると、微笑ましいと思うこともあるでしょう。
しかし、犬たちが常に対等に楽しく遊んでいるかどうかは犬にしかわかりません。
もちろん、愛犬のボディランゲージを見極め、犬が嫌がっていたらドッグランから退場する覚悟ができていれば問題ありませんが、それ以前に大きなトラウマを持ってしまうと、犬嫌いになってしまわないとも限りません。

愛犬が他犬との交流を望んでいるのかが重要なポイントです。

お悩み事の中によくあるのが、「他犬と仲良くなってほしい」というもの。

しかし、よく考えてみると、人間同士でも、相性のあう相手とそうでない人がいます。
誰彼構わず仲良くなれるわけではありませんよね。

愛犬が他犬と遭遇した時の様子を観察してみましょう。

①他犬が視界に入ると、尻尾をぐるぐる振り回しながら他犬に突進している。
②他犬が視界に入ると、吠えたてるが、向かって行こうとはしない。
③他犬が視界に入っても知らん顔している。
④他犬が視界に入ると、リードを引っ張りながら吠えて向かって行く。
⑤他犬が視界に入ると、飼い主の後ろに隠れるようにする。

さて、あなたの犬はどのタイプでしょう。
また、どれがあなたにとって望ましい行動でしょうか。

また、逆の立場だったらどうでしょうか。
こんな犬と遭遇したら。

他犬に過剰反応してしまう犬を、「社会化できていないから」と一蹴するひともいますが、それだけの理由ではなく、いろいろな理由があっての犬の行動です。

社会化ができている犬とは、簡単に言うと③の犬です。
他犬をいちいち気にしないで、平常心が保てること。
相手の犬が向かってきても、平常心が保てれば尚いいのですが、犬にもきもちがあるので、嫌な時は「イヤ!」という権利はあります。


さて、今日朝練の最中に、小型犬を連れた人が近寄ってきました。
そのまま通り過ぎてくだされば見習いも無反応でやり過ごせたのですが、飼い主さんが小型犬を連れてまっすぐこちらの方に向かってきてしまったので、見習いは一声二声吠えてから、挨拶に行こうとジタバタしました。
まだまだ修業が足りませんが、声かけで突進は避けられ、リードは張らずに戻ってくることができました。

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見習いは挨拶に行こうとポジティブな行動をしますが、実は少し背中の毛が逆立っています。
知らない犬に近寄られて、若干緊張もしているということですね。

見習いはもともと他犬にフレンドリーですが、そばに行ったときに動きはいたって低姿勢です。

それでも、他犬と触れ合うことも必要だと、呼び戻しができるようになってからドッグランに連れて行ったことがあります。

202408262

彼女は楽しそうに、走り回って、他犬との触れ合いにチャレンジしていましたが、黒い新顔が来たことで、集中的にいじめられたことがあり、嫌なトラウマを作らないように、数回連れていくだけで終わりました。

おかげで、他犬を見ると必ず挨拶に行こうとするので、平常心の必要性を強く感じて今に至っています。

平常心が身につくまではまだまだ時間がかかりそうです。

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2024年8月25日 (日)

犬の行動を促すサポート

犬には様々な能力が備わっています。
過干渉になりすぎると、その能力をつぶしてしまうこともあるので、ある意味犬に自信をつけさせるには、自分で考えて行動することも教えなくてはいけません。
以前にも書きましたが、おもちゃやオヤツが、取りづらいところに入ってしまうと、ついつい手を貸して取ってしまう飼い主さんがいらっしゃいます。
もちろん、まったく届かない場所であれば仕方がありませんが、ちょっと頑張れば届くのであれば、暖かく見守ってあげるのも親心(飼い主心)です。

特に小型犬の場合、どうしても過干渉になりがちで、すぐ抱き上げてしまったりすることで、犬の自由意志や選択肢をつぶしてしまうこともあります。
中型犬や大型犬はそうやすやすとは持ち上げられないので、自然と自分の足で歩くことを余儀なくされていくので、ある意味独立心も生まれやすいと言えるでしょう。

さて、今日はMさんのプライベートレッスンがありました。
そろそろ思春期になりかかっている女子。
いろいろ考えながら行動しているのが、ケージの中で過ごしているMさんを見ているとよくわかります。
持って生まれた性格とも言えますが、ドライな性格です。

今日は「オスワリ」の持続の練習でした。
「オスワリ」自体はとてもよく強化されているので、何も言われなくても自発的に座るといいことがあると知っているMさんですが、飼い主さんよりちょっと離れて座る傾向があります。

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座ることはとてもいいことなので、当然言葉で褒めてから、ご褒美のおやつをあげるのですが、飼い主さんが座っているMさんのところにおやつを差し出すと、いつまでたってもMさんとの距離が縮まりません。

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そこで、ちょっと飼い主さんの近くにおやつを持ってまってもらったら、Mさんが自分から飼い主さんに近づいてオスワリするようになりました。

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「もっと近くに来て座りなさい」と敢えて言わなくても、オヤツを提供する位置を考えてあげれば、犬が自分で考えて行動することができます。

強制することなく、犬が自分から選択して行動することが大事ですね。

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