犬の行動学

2024年4月11日 (木)

犬との遊び方

愛犬とどんな風に遊んでいますか?

時々耳にするのが、「どうやって遊んでいいのかわからない。」とか。
「うちの子は引っ張りっこが嫌い」とか。

犬種によって、本来持っている本能が異なることもあり、全ての犬が同じように遊ぶわけではありませんが、ある意味ハンドラ―が「こんな遊びはいかが?」と提案してあげないと、ハンドラ―の好む遊びを犬が自分でみつけてくることはあまりありません。

例えば、家具を齧ったり、壁をはがしたり、トイレシーツをボロボロにしたり、ケージから脱出したりと、ゴミ箱をあさったり。と犬たちは放っておけばいろいろなことをやります。
人間から見れば、全て悪戯にしか見えませんが、犬にとっては楽しい遊び。
やればやるだけ報酬を得られているので、なかなかやめられません。

そうならないために、人間としては、なるべくやって欲しくない遊びを見つけないように環境をマネジメントし、やってもいい遊びを提供することで、犬たちのエンリッチメントを保障してあげなければいけません。

しかし、引っ張りっこでさえ、楽しくないと思う犬もいますし、持ってこい(持来)にも興味を示さない犬もいます。
最初から犬が引っ張りっこロープを咥えて私たちの前に持ってきて、「引っ張って」という犬はいないので、「こうやるとおもしろいんじゃない。」と犬を挑発しながら、一緒に遊べるようにもって行くことが重要です。

何度も書いていますが、「引っ張りっこ」遊びは、犬と人の勝ち負けを決めるものでは無いので、犬に渡してしまってもかまいません。
引っ張って欲しい犬は、自分から押し付けてくるはずです。

しかし、子犬の頃「甘噛み」を矯正しすぎて、「噛む」行為自体をネガティブなことと関連付けてしまうと、なかなか咥えたり、噛んだりしてくれなくなります。
噛んでいいものと、噛んでは困るものをちゃんと教えておくことが大事ですね。

今日は若いT君のプライベートレッスンで、引っ張りっこ遊びはどの程度のテンションまで許容できるのかというご質問を頂き、遊んでいる様子を拝見させていただきました。

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T君、楽しそうにロープを引っ張っていますし、飼い主さんのキューで、ロープをすぐに離してくれます。
「ガウガウ」言っても全く問題ありません。

先日も、とあるクライアントさんから、以前習ったトレーナーに「ガウガウ」言うほど犬を興奮させてはいけないと言われたと聞きました。

犬同士の遊びの中でも、真剣に遊んでいる犬は声が出ることもあります。
要は、オンとオフがちゃんと伝えられれば、遊びは思い切り楽しくても構わないと個人的に思っています。
我が家の犬たちも、引っ張りっこで声が出ることはよくありますが、私を噛むことはありません。

良い関係を築くためにも、上手に愛犬と遊べるようになるといいですね。

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2024年4月 9日 (火)

犬のきもちをゆっくり変えてあげる

犬も人間同様様々な感情があります。

楽しい。
怖い。
悲しい。
イヤ。
などなど。

「怖い」や「イヤ」という気持ちを無視してしまうと、犬はどんどんネガティブな反応をするようになるので、犬のきもちをわかった上でサポートしていくことが重要です。

以前にも書きましたが、「大丈夫」と言う言葉は、逆に犬にとって「大丈夫じゃない」状況とリンク付けされていくので、あまり言わない方がいいかもしれません。
「大丈夫」かどうかを決めるのは人ではなく犬なので、出来るだけ普段通りに接することが犬にとって安心できるかもしれません。


さて、今日はSさんのカウンセリングがありました。
Sさんは、日常生活においてはまったく問題の無い女の子です。
しかし、数か月後に海外渡航の予定があるため、今日は手続き以外でSさんにとって必要なことなどをお話しすることになりました。

最優先事項はクレートトレーニングです。
飛行機での輸送においてクレート待機は不可欠です。

Sさん、クレートが嫌いなわけではありませんが、ドアが閉まるのが嫌い。
それを克服してもらうには、クレートが楽しい場所であることを知ってもらう必要があります。

そこで、今日はクレートをリビングに移していただいてから、中にSさんの好きなオヤツを何個か入れてみました。
当然傍まで来て中を覗きますが、入りません。
私がそばにいると、閉められるのではないかと予測しているので、敢えて知らん顔してダイニングで皆様とお話ししていると、こっそり食べに行きました。

その後もお話の合間にオヤツを数個投げ入れて、放っておいたところ、自分からこっそり入って、慌てて飛び出してくる様子が見られました。

こんなことを繰り返していたら、クレートの中のオヤツをしばらくのぞき込んでいたSさんでしたが、

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最後は中まで入って、滞在する時間が少し増えました。

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まずは、自分から入りたい気持ちになることが大事ですね。
その後は滞在時間が増えるように工夫していきます。

飼い主様も渡航に向けて、根気よく頑張ってくださるそうなので安心です。

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2024年3月20日 (水)

「可愛そう」と思うときは、「今」だけでなく長い目で考えてみましょう。

可愛い愛犬が、人間の食事中足元でオスワリしながらこちらを見つめていたとしたら、ついついテーブルの上から何かあげたくなるのは当然の心境と言えるでしょう。
もらう犬もあげる人間も、とても幸せな気持ちになること間違いないでしょう。

いつも書いていますが、犬はとても賢い動物です。
一度でも、テーブルの下でオスワリをしたら美味しいものが手に入ったという事実があれば、犬は次もあるだろうと予測します。
それが学習です。

人間が意図していなくても、犬は人間を観察し、メリットがあればチャレンジしようとします。
当然の行動ですね。

犬にとってメリットがある行動は当然頻発して起こるようになり、犬はさらなるメリットを得ることができるわけです。
これが犬のトレーニングのベースになっていなければ、犬にとってトレーニングは楽しくありません。

昨日報酬について書きました。
報酬は、食べる物やおもちゃと言った「もの」に限らず、撫でられること、散歩等々、生活の中で得られる「もの」まで様々です。

今朝たまたま見ていたテレビ番組で、マッサージをしてもらっている犬が、ハンドラ―がマッサージの手を止めると目の前に置かれたベルを鳴らし、それによってマッサージが再開されるという様子が見られました。

これはハンドラ―が教えた行動かも知れませんが、たまたまベルを鳴らしたところ、マッサージが再開されたことによる、自発的な学習によるものかも知れません。
いずれにしても、犬が学習して体得した行動です。

以前我が家のアシスタントが、水入れが空っぽになると、水入れをじっと見つめて座っていて私が気付かないことが多かったことから、水が欲しい時は、水入れを前足で触るように教えたところ、水が無くなるたびに教えてくれるようになりました。

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一見すると、犬の要求に従っている人間のように見えますが、必要なことを教えて、学習した行動を取ることとは違います。

犬の学習能力を侮ることなく、かつ、犬をがっかりさせないように、人間も責任を持った行動を取らないといけませんね。

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2024年3月11日 (月)

どの犬も賢い

「犬は悪くない」ということはよく書いています。
どんなに悪戯をしようと、どんなに飼い主を引っ張ろうと、基本犬は悪くない。
犬はただ自分のやりたいこと、やって得することをやっているだけで、なんの悪気もないからです。

よく聞くのは、「ウチの犬は〇〇さんちの犬ほど頭がよくない。」とか「ウチの犬はバカだ。」と言った言葉です。

例えば、人間も学習速度に個人差があるように、犬にも個体差があります。
犬種によっては、本来持っている遺伝子の影響で得手不得手があります。
体格の問題も当然あるでしょう。
しかしながら、「考える」という部分では大きな差はありません。

もちろん、育った環境によって、「考えること」を止めてしまった犬は別の話しです。

一般家庭で育てられた犬たちであれば、家族の愛情を受け、人との関係を築いて行く中で多くのことを学ぶので、その結果がどう出るかは犬の問題と言うより、育てている人間側の問題とも言えるでしょう。


さて、今日は若いA君のプライベートレッスンがありました。
A君の態度はご家族のメンバーによって上手に変えられています。
それは、今までA君がこのご家庭の中で、ご家族一人一人をよく観察して学んでいるからです。

犬は自分にメリットがあるように行動します。
メリットは、犬が自ら獲得するものから、人によってもたらされるものなど様々です。

人間からしてみればメリットには思えないものも、犬にとってはメリットだったりするので、人間は自分の物差しで犬を計ってはいけません。

お散歩の途中、リードを持つ人が変わると、A君の行動も変わりました。
みなさんが同じように接することがポイント。

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ここでひとつ大事なことは、誰一人としてA君には「罰(苦痛)」は与えていないということです。

愛犬とのお散歩で悩んでいる場合、どうやったら自分の気持ちが伝わるのか、いろいろ考えてみるのも大事ですね。

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2024年1月17日 (水)

愛犬はなぜ呼んでも来ないのか。

犬に教えたい行動で優先順位が高いものは、
①停座(オスワリ)
②招呼(オイデ)
この二つが出来ていれば、ある程度の危険回避は可能なので、犬の安全確保には重要です。

停座に関して言えば、一瞬芸ではなく、解除されるまでオスワリを続けていることですので、お間違いのないように。

また、戻ってこない犬ほど飼い主をイライラさせるものはありませんが、戻ってこない原因が犬のせいではなく、飼い主側の問題だとわかると、イライラも減ると思います。

では、なぜ犬の問題ではなく、飼い主の問題なのでしょうか。

以前も書いていますが、呼び戻しのキュー(オイデやコイなど)が、犬にとって楽しくないことを連想させる場合、犬はそのキューを聞くと、戻ってこないどころかどこかへ隠れてしまうということにもなりかねません。

犬にとって楽しくないこととは、呼ばれて行くたびに叱られたりして、いいことが起こらない場合です。
人間も同じですよね。
親に名前を呼ばれるたびに小言ばかり言われていれば、当然こっそり逃げたくなるでしょう。

子犬に呼び戻しを教える際は、まず子犬の名前にポジティブな印象を刷り込むことから始めます。
名前を呼ばれて、振り返ったら美味しいものがもらえたり遊んでもらえることで、子犬は自分の名前に対して好感を抱くようになります。

同様に、呼ばれて行くと美味しいものがもらえたり遊んでもらえれば、呼ばれたら期待感を持って飼い主の元に戻るようになります。
呼ばれると嫌なことが起こると予測するようになれば、犬は決して楽しそうに戻ってくることはありません。

特に小さいころは沢山オヤツがもらえていたとしても、ある程度大きくなって理解できるようになってくると、もらえるご褒美が減ってくると、思春期を迎えた犬たちは、戻るよりもほかの興味を引く方に行った方が楽しいかも知れないと考えるようになり、戻るかどうかを選択するようになります。
成長の過程で必ず出て来ることなので、そこを見過ごしてしまうと、犬は戻らなくてもいいと学習していくことになります。

小さいころは飛んできた犬たちが、名前を呼ばれて立ち止まるようになったら、再度トレーニングをやり直してあげることで解決できるでしょう。
ネガティブなイメージが刷り込まれている場合は、呼び戻しのキュー(ことば)を変えることも必要かもしれません。

ポイントは、
①呼び戻したら絶対にネガティブなことはしない。
②思春期の犬たちには、再度ルールを伝えなおす。

あきらめないことが肝心ですね。

今日は若いM君のプライベートレッスンがありました。

ママと遊ぶのは大好きなMくんなのに、なぜか呼ばれると躊躇します。

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きっといろいろな思惑が頭をよぎっていることでしょう。

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2024年1月14日 (日)

トリーツはルアーから報酬へ

犬の行動を引き出すためにトリーツ(食べ物)をルアーとして使いますが、ある程度行動が習慣化してくれば、当然ルアーは必要なくなるので、外していかなければいけません。
しかし、犬はいつもトリーツをくれる手が気になってしまい、手が動く度にルアーのように釣られてしまい、なかなか言葉のキューとのリンク付けが出来ないことがよくあります。
手にトリーツを持たずに、ハンドシグナルとして使ったとしても同様のことが起こります。

いつも書いていますが、トリーツを持って「行動の持続」を教えることもありますが、ある程度犬が行動を理解してきたら、トリーツは持っていなくても必ず報酬としてもらえることを伝えていきます。
それによって、目の前にトリーツが無ければ動かないという犬にはならなくなるわけです。

ハンドシグナルも同様で、ハンドシグナルが外せないと、犬はなかなか行動と言葉のキューのリンク付けが出来ません。
さらに、なかなか行動に移せない犬を前にキューを連呼すると、犬はますます正しく理解できなくなってしまいます。

プライベートレッスンのKくんは、「Sit(オスワリ)」を連呼しなくなったら、一回でも座れるようになったそうです。

犬の立場に立って考えてみるとわかりやすいでしょう。


さて、今日はドッグダンスのプライベートレッスンがありました。
Mくんはいろいろなムーヴやトリックを知っています。
しかし、ハンドラ―が無意識に動かす手の動きに気持ちがそらされて、キューが出ても手の動きに気を取られてしまったり、トリーツが出てこないか待ってしまうことも出てきました。

そこで、今日はハンドラ―さんの手はポケットの中に入れていただいて、言葉のキューだけで動けたら報酬が出るという練習をやっていただきました。

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人間の無意識な動きが犬のディストラクションにならないように、ハンドラ―の姿勢も含め、ニュートラルでいられるように練習していきましょう。

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2024年1月13日 (土)

学習には頻繁な強化が不可欠

犬に新しい行動を学習してもらうとき、ポジティブトレーニングにおいては当然報酬となる食べ物が使用されます。

報酬には、おもちゃや散歩、撫でるなどのライフリワードもありますが、繰り返して行動を引き出すには、短時間で強化していく必要があるので、すぐに口に届けられて無くなる食べ物のほうが使いやすいものです。

この時、使われる食べ物(トリーツ)は、一度に10個から20個ぐらいと、量が必要になるので、なるべく小さくして使います。
犬のサイズによっては、トリーツだけでお腹がいっぱいになってしまったり、ウェイトオーバーしてしまう可能性もあるからです。

そうならないために、一日の食事量からトリーツ分を最初に分けておくという方法もあります。

いずれにしても、一度に一個か二個で犬に理解させようとするのは無理ですが、飼い主さんによっては、そんなに使わないとダメなんですか?と聞かれることもあります。
新しい行動に習慣性を持たせていくには、たまにやるだけでは身につかないからです。

例えば初めてテニスを習いに行くとします。
一か月に一度のレッスンと、週に3回のレッスンでは、どちらが早く上達するでしょうか。

ある程度身についてから、回数を少なくしていくことは問題ありませんが、教え始めたときは、繰り返してその行動を褒めて強化することが欠かせません。

トレーニングの時に使うトリーツが多すぎると思ったら、ごはんを少し減らしてあげるとか、その分代謝があがるように、運動量を増やすなどして、体重管理をしてあげることも必要です。
一度にあげすぎてお腹を壊さないようにすることも重要です。

普段の食事量に合わせてトリーツを使ってあげましょう。

跳びつきが激しくて困るというご相談をよく頂きます。
犬は目線を人に合わせようとしたり、人の持っている物に近づきたいと、二足で立ち上がる行動を自然に行います。
別に悪いことではなりませんが、犬のサイズによっては人を倒しかねませんし、犬種によっては、関節を傷めてしまわないとも限りません。

出来れば跳びつかないでほしいと思ったら、犬が跳びついてきたときに、犬にとってメリットが無いようにすれば行動は少しずつ消去されて行きます。
メリットとは、跳びつく犬を抱き返したり、逆に「ダメ」と言いながら押し返したり、跳びつかれるままに美味しいものを渡してしまうということです。

このメリットを一切なくして、犬がつまらないと感じて地面に前足を下ろしたり、座ったりしたときに、先ほどお話ししたように、連続して20粒ぐらいトリーツをあげると、次からはちょっと考えて跳びつかなくなります。

騙されたと思って一回やってみてください。

ただし、20粒あげたことで、犬の跳びつきが少し減ってきたと安心してそのままにしておけば当然元のようにまた跳びつきが始まります。

跳びついたら、また同じように接してあげ続けていると、跳びつかないメリットを優先して、跳びつきにくい犬になっていきます。

何事も、地道な繰り返し練習が欠かせませんね。

因みに我が家の犬たちは、跳びつきたい気持ちを抑えているときに跳びついてもいいキューを出してあげると勢いよく跳びついてきます。
アシスタントは「アップ」、見習いは「二足」。

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見習いが「二足」をダンスのトリックに使えるようになるのはまだまだ先の話しです。

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2024年1月 9日 (火)

環境の変化を軽視しない

犬の行動は、人の接し方によって変わるということはいつも書いています。
この場合「人」は犬にとって「環境因子」のひとつです。
つまり「環境」にはいろいろな物が含まれるということです。

パピーの頃見させていただいたRさんが、お引越し前後を機に、リソースガーディングが出るようになったことは以前も書きました。
引っ越しという大イベントでは、人間は日々忙しく動き回り、犬と向き合う時間や、犬に関心を示す時間が減りがちです。
さらに、家の中にあったものがひとつひとつパッキングされていき、言わば取り去られていく状況になります。

安心して暮らしていた場所から、馴染みのあるものがどんどん取り去られてしまい、しかも、知らない人(業者さん)が家の物を持って行ってしまうように見える引っ越し。

さらに、家が変わったことで、以前の自分の居場所も無くなってしまい、Rさんは不安を募らせていき、反動で、今まで取ったことがなかった行動を取り始めるようになりました。

飼い主さんは当然ビックリされ、相談してくださいました。
放置されなかったことがとても良かったと思います。

久しぶりにRさんと遭うと、やはりRさんのメンタル状況の変化が見られました。

そこで、問題となる行動が出づらい環境設定や対処法をお伝えして3ヵ月。
少しずつ、新しいおうちでの生活にも慣れ、落ち着けるようになってきました。
遊びに関しては、いつも本気で付き合ってくれるRさんなので、ボーダー・コリーという犬種の特性も踏まえて、メリハリのある関わり方を今後も続けて行っていただくようにお願いしました。

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「うちの子は大丈夫」と思っていても、成長の過程や、環境の変化によって、行動が変わることもあります。
そのうち治るだろうと放っておくと悪化していくこともあるので注意が必要です。

わずかでも、変化を見逃さないことが大事ですね。

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2023年10月29日 (日)

犬の行動は環境で変わる

愛犬の好ましい行動を引き出すために、いろいろと環境を工夫することが有効だということはいつも書いています。

例えば、トイレの失敗を無くすために、子犬の頃はトイレの場所を多くして、「遊びに気を取られていて間に合わない」ということにならないようにする工夫をします。
また、ケージの中にトイレを設置することで、寝起きでもすぐトイレに行かれるようにするといったことも同様ですね。

また、家の周りの環境が賑やかで、行きかう人や犬、バイクなどが常に目に入る環境にいる場合、犬は動くものに反応しやすいので、自然にそれらを追いかけて興奮するようになることもあります。
そういう場合は、愛犬のケージやハウスなどを落ち着ける場所に設置したり、あるいは愛犬の目線からは見えないように、窓ガラスに目隠しシートを貼るなどの工夫も必要です。
どの子もそうなるとは限りませんが、窓から外を見ながら興奮して吠える犬は少なくありません。

つまり、ある程度犬の行動を予測しながら、環境を整えておくことで、今後出るかもしれない、人間にとって好ましくない行動を予防することができるわけです。

万が一、今まで出ていなかった行動が出てしまった場合は、原因を考えながら、対処していくことも重要です。
そのままにしておいて、自然に行動が治るとは限らないからです。

子犬の行動も人間の子供の行動と同様、個体差があります。
まったくやらない子もいれば、率先してやるような子もいます。

インターホンに対する吠えも同様です。
吠えない子のメンタルは羨ましい限りですが、環境が変わると吠えるようになることもあります。
持って生まれた長所は大事に見守ってあげたいですね。

我が家のアシスタント、以前はインターホンに反応しなかったのですが、ニコルがいなくなってから、私がいるときに反応するようになってしまいました。
家人が対応しているときは吠えませんが、私が対応しに行こうとするとバタバタするので、トリーツをひとつかみして、ハウスに投げ込んで気を紛らわせてあげています。
食べている間に部屋を出れば、その後は吠えないので、これは私の動きが原因と言うことです。
かと言って、来客に対応しないわけにはいかないので、興奮させないようにサポートしてあげるだけですね。

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来月8歳になろうというアシスタント、メンタルもいろいろ変化しています。

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2023年9月25日 (月)

犬種の選び方

犬と暮すことを選択した人は、どんな犬との暮らしをしたいのか、ある程度想像しているものです。
競技も含め一緒にドッグスポーツをするアクティブな生活、キャンプやマリンスポーツ、旅行など、一緒にレジャーを楽しむため、あるいは、パートナーとして心のよりどころにしたい人など様々でしょう。

どのようなライフスタイルを望むかによって、当然選ぶ犬種も変わってきます。
また、お住まいの住環境によっても制限が出るかもしれません。

いずれにしても、初めは「ただ犬と暮したい」と思っただけだったかもしれませんが、現実味を帯びてくるにしたがって、犬種も気になってくるはずです。

パピーレッスンや、デイリートレーニングでお伺いするご家庭でお話を聴くと、ご愛犬との出会いは様々ですが、目的意識を持っていらっしゃる場合は、犬種を決めていらっしゃることが少なくありません。

では、どうやって犬種を選ぶのか。

最近はSNSなどで、多くの情報が出回っています。
実際にその犬種を飼っている家庭の日常を垣間見ることもできます。
「ペットショップで目が合ったから」という理由だけでなく、もっと、これから家族になる犬のことを調べてから迎えて欲しいと思います。

なぜなら、「こんなはずじゃなかった。」という声は少なくないからです。

それは、単純に「犬と暮す」という生活の想像力が足りなかった場合もありますし、犬種による特性に翻弄されることもあるからです。

犬種にはそれぞれ、長年刷り込まれてきたDNAがあります。
犬種ごとに、目的があって人間によって作られたものだからです。

作業犬としての能力を最大限活用できるような選択交配をして生み出された犬種もあります。

そういう背景を無視しての犬種選びはとてもリスキーです。

かつて友人の愛犬が公園のハトを捕まえたことがあります。
その犬種は猟犬でした。

犬種の特性や良いところを評価するとともに、人間社会で一緒に暮すために気を付けなければいけないこともよく考えて迎える必要があると思います。

もちろん、予想を裏切る犬たちもいます。
シーズーなのに、走るのが大好きで、「持来」もエンドレスで楽しそうにやってくれたり、ボーダー・コリーなのに、ディスクを投げても2~3回しか取ってきてくれなかったりというような場合もあります。

しかし、一般的には、理想のワンライフに向けてどんなタイプの犬を探すかというのは、とても重要なポイントです。

かなり前から、意図的なミックス犬も市場に出回るようになりました。
介助犬として、好ましい性格の犬種と、毛が抜けない犬種を掛け合わせた犬種もいます。
最近では一般的になってきましたが、理由があっての交配や、系統立てて、プランニングされた交配はある程度許容されると思いますが、ただ「かわいい。」とか、「人気の犬種同士だから」と言った安易な交配は、それぞれの犬種が持つ遺伝病や、マイナス面のリスクを考慮していないこともあります。

すべてを理解したうえで、その個体を丸ごと受け止めることが大事ですね。
犬の特性を考えて、欲求を満足させてあげられるような「エンリッチメント」を考えることも重要です。

昨日までハンガリーで開催されていたOEC(Open Europian HTM & Freestyle Chmpionship)では、様々な種類の犬たちがハンドラーと共に素晴らしい演技を披露してくれました。

全体的には、活動的なボーダー・コリーが大きな割合を占めていますが、他犬種やミックス犬も多く参加していて、犬種の特性を生かした動きが取り入れられていて、観ていてとても楽しいコンペでした。

さて、我が家のボーダー・コリーたち。
一口にボーダー・コリーと言ってもいろいろです。
現在の犬たちは5頭目と6頭目のボーダー。

1頭目から4頭目までは、オーストラリアのショーライン、5頭目はイギリスのワーキングライン、そして6頭目はアイルランドのワーキングライン。

毎回驚かされることばかりです。

もうすぐ2歳になろうという6頭目見習いは、今日もお花畑でした。

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