ドッグライフアドバイス

2025年5月12日 (月)

犬の本能を消すことはできません。

ボーダー・コリーが動くものに反応しやすいことを知っている人は少なくありませんが、どれくらい反応するかは実際にボーダー・コリーと暮らしてみないとわかりづらいものです。

しかし、それを知っていることで、子犬を迎えて自力で散歩に出られるようになる前から、様々な刺激を見せても反応しないことを教えていくというポジティブトレーニングによって、ある程度コントロールできるようになります。

子犬の頃からの抱っこ散歩などによって、幸い我が家の犬たち(6頭のボーダー・コリー)の中で、車追い、バイク追い、自転車追いに目を血走らせる犬は1頭もいませんでしたが、1頭だけ意図せずにスケートボードに反応するようになってしまった犬がいて、耳が遠くなるまではコントロールにとても苦労したことを覚えています。

いずれにしても、動体視力のいい犬たちなので、いちいち反応しなくてもいいことを繰り返し教えていく必要があるのですが、実生活では、先ほどのスケートボードのように、意図しないこともたくさん起こるので、犬はやはりその刺激にリアクションしてしまうことがあります。

例えば、猫や鳩などは、散歩中も普通に遭遇します。
しかし、どこで遭遇するかはわからないので、練習することができません。

犬に過剰反応する場合は、ドッグランなど犬が集まる場所で環境設定しながら練習することはできますが、さすがに猫や鳩が集まる場所はそうそうありません。

たとえ過剰反応したとしても、すぐにリカバリーできるようにサポートしてあげることが重要です。


さて、我が家のお向かいには今年小学校にあがったお嬢さんがいます。
道端でご挨拶する程度の関係ですが、朝犬たちと散歩に出ようとすると、ちょうどお向かいさんの玄関ドアが開くときがあり、見習いはその都度びっくりして吠えてしまいます。
環境の変化に弱い見習いです。

2~3年前は、見習いが興奮して吠えたときにお嬢さんを泣かしたこともありました。
誰だって吠えられるのは嫌ですよね。

先日もちょうど玄関を開けた時、お向かいも登校時間で、ばったり顔があって、見習いはまた吠えてしまいました。
すかさず、「ごめんなさいね。」と声をかけると、お嬢さんは
「犬は吠えるものだから仕方ないわ。」という大人な返答。
毎回泣いていたのに、大人になられましたね。

だからと言って、吠えさせるわけにはいきません。

今日は雨上がりだったので、家の前で練習をしていたら、ちょうどお向かいの玄関が開く音がしました。

当然見習いも気持ちがそっちに行きました。

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しかし、「アトヘ」と声をかけたら、すぐに脚側停座に。

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吠えずにやり過ごすことができました。
当然ご褒美のオヤツはもらえます。

吠えないでいられる回数を増やしていくことで、見習いは向かいの家から人が出てきても、いちいち吠える必要がないことを学んでいきます。

罰を使わないトレーニングでは、一度で犬に覚えさせることはできませんが、好ましい行動を繰り返してもらうことで、それが習慣となっていきます。

忍耐と一貫性が不可欠ですね。

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2025年5月 8日 (木)

面倒でもひと手間を。

今日は月に一度のラリーオビディエンスの定期レッスンでした。

レッスンは基本のトレーニングを初め、ラリーオビディエンスの課題に合わせたエクセサイズ、そのあとコースの練習を行いうのですが、今日は日常生活のお話も少しさせていただきました。
なぜなら、日常生活と全く切り離して、愛犬とドッグスポーツをすることはできないからです。

つまり、日常生活で愛犬と上手にコミュニケーションができていなければ、様々なドッグスポーツにおいて愛犬と意思の疎通を保つことが難しくなります。

ここでもよく書いている、「家で出来ることが外で出来るとは限らない。」
つまり、「家で出来ないことは、当然外では絶対出来ない。」わけです。
そもそも普段出来ていないのですから、急に本番で出来るようになるわけがありません。

さて、日常生活の話にもどすと、我が家は階段をゆっくり降りることを教えています。
なぜなら、家の中の階段はそれほど広くないので、バタバタと走って降りられると、私とぶつかって誰かが落ちないとも限らないからです。

そこで、3階から玄関のある1階に一緒に降りるときは、ゆっくり降りるように伝えています。
慌てて降りそうになっても、「ゆっくりでしょ。」と言って私が止まると、犬たちは戻って私にあわせて降りなおします。

先日散歩の途中、普段通らない道に急な階段がありました。
そこで、家の中と同じように、「ゆっくりね。」と伝えたら、2頭とも、落ち着いて降りてきました。
それを見ていた知らない年配の女性が、「あら、上手ね。」と。
毎日2回散歩に行くとき言い続けているわけですから、習慣になっている感じでしょうか。

だからと言って、どこの階段でもというわけではありません。

いつもレッスンで使わせていただいているスタジオの階段やイベントで使っている施設の階段は、犬たちも興奮しているので、ちょっと足早になったりします。
それでもしつこく、「ゆっくりね。」と言い続けるのはある意味面倒でもありますが、やらなければ犬たちはやらなくていいと学習してしまいます。

一貫性を持つことが大事。
「ちょっとぐらい。」と思ってしまうと、犬たちも、「やらなくてもいいんだ。」と学習していきます。

犬育ては時間がかかるので、根気と忍耐ですね。

どんな階段でも、「ゆっくり」お願いします。


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2025年5月 7日 (水)

「大丈夫」を増やすには。

愛犬の様々なお困りごとのひとつに「他犬への過剰反応」というものがあります。

散歩中ほかの犬を見ると吠えたり、じたばたしてしまうような犬のことです。

吠える理由はいくつかあるというのは、以前から何度も書いていることですが、理由がなんであれ、「吠える」という行動は興奮を意味しているので、犬は平常心が保たれていないことになります。

これはトレーニングでなんとかなることではありません。
この場合の吠える理由は犬の「感情」が原因だからです。

「あの犬と挨拶したい。」
「あの犬は怖いから、こっちに来てほしくない。」
「あの犬は気に入らないから、文句を言いたい。」

これらはすべて犬の「感情」が発端となっているので、トレーニングで何とかしようと思っても難しいのです。

では、どうするのか。

「脱感作」という方法を使うのが一般的です。

「脱感作」とは、「ある刺激に対する感覚の過敏性を減らすこと、またはその方法」とネットで検索すると出てきます。
つまり、ポジティブであれネガティブであれ、犬にとって刺激になっているものに対する過敏な感情を少しずつ減らしていくために、刺激に少しずつさらして馴らしていくということを繰り返し行っていくことです。

ここで大事なのは「少しずつさらす」ということで、決して急に刺激をたくさん与えることではありません。

例えば、他犬が怖くて吠えてしまう犬の周りに沢山の犬を連れてきたら、おそらく固まってしまうでしょう。
そうならないために、安全が確保できる距離で他犬を目視させることから始め、少しずつ距離を縮めていくようなシチュエーションを繰り返していくことで、次第に他犬への過剰反応を減少させていくというものです。

飼い主が隣で「大丈夫だから」と繰り返すよりも、犬が自分で「大丈夫」と確信して、自信が持てるようになることが重要です。


さて、今日は久しぶりに犬たちと公園に行ったので、帰り際に見習いのディストラクション練習をしました。

いつもの練習場所は大分馴れてきたので、他犬反応も少なくなってきましたが、たまにしか行かない公園は、出遭う犬もほぼ初めてなので、いつもの「挨拶したい!」が出やすくなります。

そこで、ドッグランの脇にある駐車場の横で、ドッグランの犬たちを横目に、加えてドッグランへ行き来する犬たちがそばを通っても平常心を保つ練習をしました。

犬に近づきたい気持ちがあっても、ハンドラーのお願いしたキュー(伏せ)をちゃんとしていることがミッションです。

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よく、犬が通るときにオヤツなどのトリーツを見せて、犬が他犬を見ないようにさせる人がいますが、それでは「脱感作」になりません。
他犬がいても「大丈夫」を作るには、犬にきちんと他犬を認識させることが不可欠だからです。

見習いは他犬を見ても、じっとしていられたので、ご褒美にオヤツをもらうことができました。

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3才半にして、ようやく。
まだまだ伸びしろだらけの見習いです。

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2025年5月 5日 (月)

犬のボディランゲージ:毛が立つ

今日は犬のボディランゲージのはなし。

先日アニマルセラピーの動物介在教育では、小学生たちに犬との接し方を伝える活動も行っていると書きました。
その中では、
・勝手に知らない犬に手を出さない(飼い主に聞いてから)
・犬のそばで走らない
・犬をよく観察する
と言った話もします。

子供たちの中には当然犬を怖がる子もいますが、単に怖がるのではなく、犬という動物を知って、正しい接し方をすれば怖いものではないということも教育の一環として教えていくことが大事だからです。

「犬をよく観察する」ことは、犬のボディランゲージを読むことにつながります。
もちろん、短い活動時間の中で、犬のボディランゲージすべてを伝えることはできませんが、犬が警戒しているのか親しみを持ってくれているのかを知ることはとても大事なので、一般的に尻尾を振っているときはOKというような大雑把な伝え方はしていませんでした。
つまり、尻尾の振り方によってはウェルカムではないことも伝えていくわけです。

尻尾の位置、振り方によっては、真逆の意味になっていることもあるからです。

また、尻尾ばかりに気が行ってしまい、ほかの部分を見落としてしまうことも多いので、今日はそのほかの部分のひとつ、犬の首から背中にかけての毛の状態もとても重要なボディランゲージになっているというおはなし。

人間の場合「総毛立つ」という言葉があります。
簡単な説明では「恐怖や寒さによって体中の毛が逆立つ」様をいいます。

犬の場合も同様のことが、首から背中にかけて起こります。
警戒しているとき、恐怖を感じた時に、首や背中の毛が立ちあがるのです。
英語では「raised hackles」

短毛犬種は見ていてわかりやすいです。
どういう感じかと言うと、ローデシアンリッジバックのリッジのような感じで、その部分だけの毛が立ち上がっています。

犬の毛が立っているときは、犬は警戒心全開なので、対象物が生き物でなければ、自分で確認させることで落ち着くことができますし、相手が人や犬など生き物の場合は、一度距離を取ってあげれば落ち着けます。

そのまま距離を縮めてしまうと、吠えたり、場合によっては「窮鼠猫を噛む」事態にもなりかねないので、注意が必要です。

なぜこんな話を書いたかというと、背中の毛が立つことをあまり知らない人が多いのと、長毛犬種だと目立たないため気づかなかったりして見逃してしまうことが多いからです。

毛の長い、ショータイプのボーダー・コリーでも、首の後ろの毛ははっきり立ちあがりますし、見習いのようなスムースタイプの場合は、遠目にも明らかに毛が立っているのは目視できます。

興奮がマックスにならないように、気をつけてあげられるといいですね。

ボディーランゲージについての詳細は、Lili Chinさんの「DOGGIE Language」に載っています。
日本語翻訳版も出ているので、興味がある人は是非読んでみてください。

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2025年5月 4日 (日)

ディストラクションのはなし

いつも書いている「家では出来るのに、外で出来ない」犬のはなし。

基本的に、家の中は馴れた場所なので、犬はある程度落ち着いて作業することができるのは当たり前です。
細かく言えば、家の中と言っても、いつも練習している部屋とそうでない場所では当然反応が変わってくることもあるので、家の中だから絶対大丈夫と言えないことも事実です。

もちろん家の中と庭でも違います。

欧米の広めの家であれば、バックヤードにはリスや鳥がいたりして、まさにそれらの小動物が犬にとって大きなディストラクションとなる場合もあります。
獲物を追いたい衝動に駆られる犬たちにとって、それらの小動物の存在はポジティブディストラクションになるため、トレーニングの過程で、上手にできたご褒美として小動物を追いかけさせることもあるようです。
日本ではそうそうありえないことですね。

いずれにしても、家の中と違って家の外は全く環境が違うので、いつもできていることが外でもできるとは限らないということです。

特に若い犬の場合、いつも使っているご褒美が、外にいる犬にとっては全くご褒美にならないこともあります。

例えば、外の環境刺激が強すぎて犬が固まっている場合、食べ物が全く口にできなくなることもありますし、逆に外の刺激がリスや鳥のようにポジティブなものであれば、その刺激が強すぎて、トリーツなどは目に入らなくなったりするからです。

家で出来ることを外でも出来るように、犬が平常心を保てるようにするには、刺激レベルを少しずつ増やしていくプロセスが必要になります。

周りに子供や他犬がいて、刺激レベルが少し高いときは、敢えて難しいことを要求せず、まず鉄板の作業からお願いして、出来たことを褒めていくことを繰り返すことが不可欠です。
そのプロセスの積み重ねが、公園やドッグランなどの刺激の高い場所でも、ハンドラーのキューに耳を傾けられるようになるために重要です。

今朝の練習場所はサッカー親子とバスケ少年に挟まれたエリアでした。
お互い住み分けができていて、干渉しあわないので、よい練習場所でもあります。

見習いはそれなりに、よく集中できていました。

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2025年5月 3日 (土)

アニマルセラピーのはなし

アニマルセラピーを知らない人はあまりいないと思います。
犬や猫などの動物たちと人とが触れ合うことで得られる効果を目的とする活動です。

かつて私がお手伝いさせていただいていた団体では、
・動物介在活動
・動物介在療法
・動物介在教育
という三つのカテゴリーでボランティア活動されていました。

我が家は、「動物介在活動」と「動物介在教育」のお手伝いを愛犬とともにしていました。
参加した犬たちは2頭ともボーダー・コリーのメスで、人が好きで、どこを触られても嫌がらず、静かにしていることができる犬たちでした。

動物介在活動では、老人ホームなどの施設を訪問し、トリックをお披露目したり、あるいは触りたい方には触っていただくという活動でした。
ハンドラーとしては、犬の状態をよく観察していないと、ストレスサインが出た時の対処が遅れてしまうので、それなりに気を遣わなければいけないお仕事です。

もちろん、すべての入居者(対象者)が動物好きとは限らないので、苦手な方は後ろの席にすわっていらっしゃったりしています。
もともと犬や猫と暮らしていた人は、この日を待ちわびてくださって、ご愛犬の話に花が咲くこともあります。

一方動物開催教育では、小学生のお子さんたちにスタッフさんが、犬との接し方や犬のボディランゲージなどをわかりやすく説明し、最後にふれあいタイムを設けるような形でした。

各訪問では7~8頭の犬や猫たちが参加して1時間程度の時間を過ごすというものでした。

先日ポップアップされたSNSの記事に、私立の学校にセラピードッグが導入されたというものがあり、多くのコメントが寄せられていました。

実際の動画ニュースを見てはいないので、何とも言えませんが、コメントの中に「犬が嫌いな人間の権利」について述べていた方がいらっしゃいました。

確かに、犬や動物が苦手な人は沢山います。
「あんなにかわいいのになぜ?」と思う人もいますが、それは個人差があってあたりまえ。

私は小さいころから動物好きで、なんにでも手を出すので、子供のころからよく噛まれていました。
犬にも噛まれましたし、学校のハツカネズミや、修学旅行で行った阿蘇では馬にも噛まれました。
でも、動物は嫌いになっていません。
爬虫類も好きなので、家の中にヤモリが入ってくると、捕まえて外に逃がしてやったりもしていました。
しかし、どちらかというと虫は苦手です。
ゴキブリをはじめとして、黒くて固いからだの虫たちは触れません。

つまり、嫌な経験をしてトラウマを持つ人だけでなく、そもそも苦手な人もいるということを理解していることが大事です。


30年くらい前、我が家の犬たちと公園を歩いているとき、「ドッグランができたのだから、ドッグランの中から出てくるな」と知らない男性に怒鳴られたこともありました。
よほど嫌いなのでしょう。

一時期、「犬連れOK」の店舗が増えたことがありましたが、マナーの悪さから「NG」にしてしまったお店もあったようです。

動物たちが人に癒しを与えてくれることは素晴らしいことですが、誰にでもというわけではないことも知っておく必要があります。

上手に共存できるといいですね。

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誰が寄ってきてもウェルカムだった故アシスタント。
生きていれば今日が14歳の誕生日でした。

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2025年5月 2日 (金)

犬のトレーニングは忍耐と一貫性

昨日のブログに犬の行動の話を書きました。

さらに、敢えて新しい行動を教えるときは、犬の行動を引き出しやすい環境を作るということで、見習いにドッグダンスのトリック「背乗り」を教える導入時のルアーリングについて書きました。

トリーツ(オヤツ)をどこに見せるかによって犬の動きは変わります。
最初は私の左側から背中に乗るように誘導しましたが、当然背中の上で止まっていられず、飛び越えてしまうことが何度もありました。

しかし、飛び越えてしまうとトリーツがもらえないことが繰り返されると、とりあえず前足だけ乗せながらトリーツを食べ、次第に背中によじ登るようになったら、今度はトリーツの上げる場所を私の頭の方から出すようにすることで、見習いは方向転換をして前を向いてくれるようになりました。


練習二日目、リマインドから初めて数回練習したところ、乗ることに馴れ、乗った後も前を向くようになりました。
前からトリーツが出ることを知っているからです。

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途中、私が手の中に握っていたトリーツが気になって、私の横で伏せて「トリーツをよこせ」と要求しました。

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しかし、私がトリーツを出さず、黙って待っていると、キューで乗るようになりました。

待つことは忍耐。
せかしたり、トリーツを取ろうとしている見習いをいさめることもしません。
見習いに考えてもらいたいからです。

もちろん、待っても全然正解が出せない場合は、基準(クライテリア)が高すぎるので、プランニングを変えなければいけません。
要は目の前の犬のレベル(ステージ)をきちんと把握しておくこと。

出来るレベルの犬に過干渉になりすぎたり、犬の要求に任せてすぐトリーツを出さないことが大事ですね。

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2025年5月 1日 (木)

なぜ犬はその行動をとるのか

なんとも漠然としたお題ですが、犬たちが自発的に取っている行動が繰り返される場合、そこには何かしらの報酬が犬に出ていることが原因となっています。
報酬はトリーツなど人間が与えるものに限りません。

人間にとって問題行動と言われる行動では特に犬にとってメリットがあることが多いものです。

例えば、
・何かを破壊する:中から綿が出てきたりしておもしろいのでやめられない。
・ゴミ箱をあさる:中から美味しいものが出てきた。
・テーブルに足をかける:たまたまテーブルに足をかけたら、美味しいものが落ちたので、またチャレンジする。
・吠える:吠えることによって要求が満たされたので、吠える行動が頻繁に出るようになる。
・リードを引っ張る:行きたいところに行こうとリードを引っ張っていくと飼い主がついてきて行きたい方に行かれる。
・人に飛びつく:人が撫でてくれたり、押し返そうとされたりして構ってもらえた。

どれも、犬にとって何かしらのメリットがあるからこそ繰り返される行動なので、単に叱ったところでやめられないというのが犬側の主張です。

では、これらの行動をやめてもらうためにはどうすればいいのか。

そもそも、行動が出ないような環境設定をすることで回避できることもあります。
犬がある程度大人になって落ち着くまで、犬の手や口が届くところに、食べられて困るものをおかないなどが解決策のひとつです。
なぜなら、子犬の頃にやらなかった悪戯を成犬になって突然やるようになることはとても少ないからです。

子犬はそのエネルギーの発散させる場所を求めているので、真剣に向き合って遊び、疲れたらハウスで寝るというルーティンを作ってあげると、退屈しのぎの悪戯を防ぐことができます。

一方、人と関わる中で発生する問題行動に関しては、人間がその要求を叶えないという一貫した行動をとり続けることで犬はメリットがないことを学習することができます。

吠えても要求がかなわない。
飛びついても構ってはもらえない。
リードを引っ張っても行きたいところには行けない。

これらを一貫して犬に伝えていくと、一日では理解できなくても、次第にわかってくるようになります。
もちろん、その代わりに、好ましい行動をとっているときはしっかりと褒めてあげることで、報酬を得るためにはどんな行動を取ればいいのかを犬に伝える手順は不可欠です。

一般的な日常マナーだけでなく、犬に新しい行動を教えるドッグスポーツなどでも、犬がこちらの教えたい行動をとりやすいように上手に環境設定していくことが重要になります。

今日は見習いにハンドラーの背中に乗るというトリックを導入してみました。

背中に前足をかけて飛び越えることはすでに学習していますが、背中に滞在することは教えていません。

そこで勢いで飛び越えるのではなく、背中をターゲットに乗ることを教えるために、トリーツを使って誘導してみました。

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トリックによっては一人では教えづらいものもありますが、工夫するとなんとかなることもあります。

ちょっと犬の立場に立って考えてみるとわかりやすかもしれませんね。

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2025年4月30日 (水)

犬とクルマ

何度も書いているお題ですが、連休ともなれば、犬連れドライブも当たり前の昨今ですので、改めて注意喚起のために。

かつてV社のCFでご覧になった方もいるでしょうが、車の衝突時の衝撃は想像を超えるものがあります。
実際私もアンダーパスで、ノーブレーキの車に追突されたことがありました。
幸いバックミラーを見ていたので、身構えることができましたが、やはりひどいむち打ち症になりました。

近所では、横から追突されたトラックの助手席にいた若い男性が窓から転落して死亡したという事故も起きていました。

ハンドルを握る人は、「自分は安全運転だから」、「自分が事故に巻き込まれることはない」という根拠のない自信を持っている人もいますが、昨今はもらい事故が多発しています。

追突、逆走、正面衝突など、自分だけでは避けられないこともあります。

窓を開けて、小型犬を抱っこしてのドライブは危険です。
小型犬の体重であれば、窓から落ちてしまったり、フロントガラスにぶつかってしまう可能性もあります。
中・大型犬であっても、衝撃でフロントガラスを突き破らないとも限りません。

頑丈なクレートに入れて、飛び出さないように固定するなどの安全確保をお願いいたします。

今の季節、毛を風になびかせながら助手席の窓から顔を出している犬を見ることがよくあります。
助手席に乗っている人が抱っこしているのかもしれませんが、人間はシートベルトで守られていても、衝撃で手から離れてしまわないとも限りません。
ましてや、運転席の膝の上など言語道断。
賢くて、じっとしていられる犬であっても、大きな衝撃時、犬自身がその姿勢を保つことは難しいでしょう。

楽しいドライブが、楽しく終わられるよう、愛犬の安全確保をお願いいたします。

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2021年当時の我が家の車内

後部のカーゴが犬仕様になっていますが、これで絶対安全とは言えません。
しかし、出来るだけ安全を確保できるようにしてあげたいですね。

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2025年4月28日 (月)

ハイパーな犬との散歩

愛犬とのお散歩に問題を抱えていない人は少なくありません。

ではどんな問題が多いのでしょう。

引っ張り
拾い食い
車などへの興奮(吠え)や飛びつき
他犬への過剰反応
歩かない
などなど。

どんな犬も最初から上手に散歩ができるわけではないので、
こちらからやってほしい行動を教えてあげなければいけません。
子犬だからと、何をやってもいいと許していると、どんどん犬のペースで散歩するようになってしまうので、注意が必要です。

また、これらの行動にはそれぞれ理由があるので、なぜその行動を取るのかを解明してみると、解決法がすぐ見つかるかもしれません。

理由のひとつには、犬が興奮しすぎていることが原因になっていることがあります。
散歩に行きたくて大興奮している犬を勢いで連れて外に出れば、当然大興奮しながら歩き始めることにもなります。

そこで、散歩前にちょっとガスを抜いてみたり、落ち着くのを待って歩き始めるなどの方法が効果的なこともあります。
試してみましょう。

さて、今日は若いK君のプライベートレッスンがありました。

おうちの中ではほぼ問題ない状況で、ご家族との話もちゃんと聞けるようになったK君ですが、外では多少問題行動が見られます。
それは彼の思春期という年頃が大きな要因になっていることもあります。

人間でも、思春期の男子は扱いづらいもの。
犬も同様で、いろいろわかってきたと安心できる一方、どうにも思い通りにいかない行動にイライラしてしまうことも少なくありません。

そんな状態の犬を頭ごなしに叱っても改善はされないので、時間をかけて、代替行動を教えていくことが重要です。

今日はちょっとガス抜きしてからお散歩に行ってもらいました。

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飼い主さんと一緒に遊ぶことも大事なコミュニケーション。
家でも外でも遊べるようにしていくと、飼い主さんに集中しやすくなりますね。

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