犬との生活

2025年11月11日 (火)

犬に行動を伝えるには様々な手法があります。

愛犬に行動を教えるときは、様々な手法を使います。

犬に全くストレスをかけない方法が「キャプチャリング」と言われる方法で、
犬が自発的に取っている行動に対して、行動を表す言葉のキューを付けていくもの。

例えば、ハンドラーの顔を見上げて腰を下ろす仔犬に「オスワリ、上手!」と言って褒め続けていれば、仔犬は腰を下ろすことは「オスワリ」なんだと学習していきます。

トイレトレーニングもまさにキャプチャリングから始まります。

そして、トリーツなどを使って誘導しながら教えていく方法、ルアーリング。

さらに、シェーピングやターゲッティングなど、行動を教える手法は様々。
教えたい行動によって、手法を変えていくことがポイントになります。

要は犬にわかりやすく伝えること。

その中には、ハンドラーの身体の動きによって犬の動きを引き出すこともあります。

いずれにしても、犬の身体を押したり引いたりすることなく、やって欲しい行動を伝えることが基本。
押されたら、人間だって押されたままではいません。
押し返してくるのが普通です。
そうしないと倒れてしまうから。

そんな伝え方の基本がわかっていると、愛犬に伝えたい行動も
分かりやすく伝えられるはずです。

例えば、ヒールポジションを伝えるときは、犬のリードを引っ張るのではなく、
犬の足の位置や鼻の位置などを、ターゲッティングで教えてあげることで
分かりやすく伝えることができます。

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※鼻をハンドラーの手のひらに付けるターゲッティング

犬の理解度は個体によって異なるので、
その犬にあった教え方を選んであげましょう。

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2025年11月10日 (月)

老犬になったときを想像して。

犬たちは確実に人より早く歳を重ねていきます。
我が家でも、過去に一緒に暮らした犬たち7頭のうち、
介護が必要だった犬が3頭、病気で逝ってしまった犬が4頭です。

病に侵されることなく、長寿を全うできる犬たちは幸せですが、
人と同様、歳を重ねると、いろいろなところが弱ってきます。

耳が遠くなったり、目が見えづらくなったりということに加えて、
足の衰えが顕著に出ることもあります。

中・大型犬で足が衰えてくると、介護のお世話は大変です。
出来れば、ギリギリまで自分の足で歩いて欲しいし、
犬たちも、実際それを望んでいることの方が多いものです。

そのためにはどうするのか。

人間同様、日頃から足腰の鍛錬は欠かせません。
別に無理をさせるのではなく、特に衰えが早く出る後肢を鍛えておくことが
最後まで自分の足で歩いてもらうためには有効です。

ではどうやって鍛えるのか。

以前も書きましたが、そもそも犬たちは、前肢の動きにあわせて後肢が付いてきます。
しかし、後退歩行やサイドステップを教えることで、犬は後肢を自ら動かすことを学習します。
それによって、後肢の可動域が広がって、年齢を重ねてよくある、
後肢が前の方に入り込んで、背中が丸くなるのを遅らせることも可能です。

オビディエンスのトレーニングでは、バックステップやサイドステップを教えますが、
ドッグダンスのトリックでは、さらに様々な動きも教えていきます。

加えて、我が家がよく載せている「キャバレッティ」も効果的です。

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なぜなら、後肢に意識が向けられなければ、ハードルにつまづいてしまうからです。

筋力アップを兼ねたバランスエクセサイズなども有効です。

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無理にではなく、少しずつ様々な動きに馴らしていくことで、
犬の健康をサポートすることにも繋がるので、
日常のトレーニングに加えて、ボディエクセサイズを兼ねてやってみるのもいいでしょう。

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※後退歩行中の見習い

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2025年11月 9日 (日)

持続を教えるには「解除」が不可欠

犬が行動を覚えることと、行動を持続することを理解するのは別の話です。

つまり、「オスワリ」を教えられた犬は、腰を下ろす動作を理解しますが、
「オスワリ」し続けることは知りません。
そこで、「オスワリ」と言われると、すぐに腰を下ろしてくれますが、
次の瞬間には立ち上がって違うことをしていたりします。
そうなると、褒めようと思ったら、もう違うことをしていた。なんてことにもなりかねません。

行動をきちんと伝えられたら、次に教えるのは、その行動を持続することです。

犬が理解してもいないのに、座った犬に「マテ、マテ、マテだよ~」と手をかざしてみても、
犬が持続を理解することはなかなか難しいものです。
多少座っている時間が伸びたとしても、ハンドラーが解除するまでじっとしているということを理解しないと、勝手に動いてしまいます。

そこで、持続を教えるときは、まず犬がじっとしていやすい状況を作ります。
つまり、褒めてトリーツをあげるということを、連続して行います。

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犬はまだトリーツがもらえると思えば、座っていた方が得だと理解し、
「マテ、マテ、マテ!」と連呼しなくても、トリーツが出てくるまでじっとしています。

ちょっとでも持続出来たら、犬が勝手に動き出す前に、オスワリを「解除」してあげます。
そうすることで、「解除」されるまでは、座っている方が得だと犬が理解するようになります。

犬が一瞬芸から卒業出来たら、行動の持続を少しずつ教えていくことで、
次第に待っている時間も伸ばしていくことができます。

先日も書きましたが、「オスワリ」と言って、停座を持続させる方法と、
「オスワリ」のあとに、「マテ」や「ステイ」など別のキューを付けて
じっとしていることを教える方法があります。

どちらでも構いませんが、犬にキューの意味をきちんと伝えることが大事ですね。

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2025年11月 8日 (土)

しつけ相談会でした。

今日は港区立芝公園主催の「しつけ相談会」で講師をさせていただきました。
有栖川公園の相談会同様、愛犬とお互いストレスを少なく暮らしていくためのヒントやアドバイスをお伝えさせていただきました。

今回はご参加の方々が少な目だったので、最初からご参加者のご依頼にあわせてお話させていただきました。

多頭飼いのお話や、愛犬のボディケアなど、日頃疑問に感じていらっしゃることにお答えさせていただきました。

日常的に大きな問題になってはいなくても、犬の行動には理由があって、人間にうまく伝わらない行動もあります。
しかし、それを犬のきもちの表れだと考えると、意外なところに解決の糸口があったりするものです。

「愛犬のため」と思っていたことが、実はちょっとした勘違いだったりと言うのもよくある話。

犬にわかりやすく伝えていくことも大事、犬のきもちを知ることも大事。
愛犬を理解しようとする気持ちが大切ですね。

今回の見習いのデモは、基本のアイコンタクトの強化方法と、クレートトレーニングの重要性でした。

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環境が変わることで、犬の行動パターンは変えることができます。
どうすれば、愛犬にとってわかりやすいかを考えながら、環境設定してあげられるといいですね。

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2025年11月 7日 (金)

動物取扱責任者研修

今日は午前中仕事が無かったので、オンラインで動物取扱者研修を受けました。
コロナ禍以来、オンラインでも受けられるようになったので便利です。

今年のお題は、
「動物由来感染症と動物取扱業における注意点」
「動物の問題行動対策~困った動物の行動どう改善する~」

どちらもとてもためになる内容でした。
特に動物の問題行動に関しては、東京農工大学付属動物医療センター動物行動科の専門家による講義で、動物の学習理論を元に、具体例も含めた内容で、まさに昨日ブログに書いたインターホンへの吠えなど、日常的なお困り行動の理由や対処法など、わかりやすく解説されていました。

もちろん、モノを投げたり、大きな音をたてたり、怒鳴ることもしません。

犬を扱うには犬を知ることから。
犬と暮らすにも犬を知ることから。

個人的には、鳥やウサギの生態も興味深く聴くことができました。
子供の頃は、父の転勤で社宅住まいをしていたことがあり、犬が飼えず、長い間鳥を飼っていたのですが、今日聞いたことをそのとき知っていたら、もっと鳥たちともコミュニケーションが取れていたと思うと残念でなりません。


さて、今日は見習いと細かいパーツの練習。

ダンベルひとつとっても、競技においては、慌てず、ロスなく、スムースに咥えて持ち帰り、噛み返すことなく、ハンドラーに手渡すことが重要なポイント。

幸い見習いは、噛み返しも、受け渡しもとても上手なのですが、問題は咥えるときのアプローチの仕方。

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上手に咥えられるようになるには、まだまだ時間がかかりそうです。

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2025年11月 6日 (木)

大きな音で脅かさないで。

興奮して、人の声が届きづらい犬に声を届けたいときはどうすればいいのでしょうか。

興奮には様々なものがあります。
ポジティブなものであれネガティブなものであれ、様々なシチュエーションで犬は興奮します。
そんな犬の興奮を鎮めたいときはどうすればいいのでしょうか。

例えば、我が家の見習いは他犬と遭遇したとき、挨拶したくてウナギ踊りをすることがあります。
こんなとき、言葉で何か言っても、刺戟が強すぎる(相手との距離が近すぎる)と声が届きません。
多少距離が取れている場合、最近では「ダウン(フセ)」のキューで、とりあえず突撃を防ぐことが出来るようになりましたが、距離が取れないときは、「行くよ。」ととりあえず声掛けをしながら、リードやカラーを持って、相手と距離を取ります。

距離が取れて、刺戟の度合いが軽減すれば、我に返ることができるからです。

しかし、興奮している犬を我に返らせる方法として、かつて、恐らく20年ぐらい前でしょうか。
とあるテレビ番組の中で、訓練士が使った方法は、重ねたアルミの灰皿を犬に投げつけるというものでした。

犬は目の前に灰皿が飛んできて、大きな音がした時点で、とりあえずハッとして吠え止みました。
しかし、当然一回では治らないので、何度も繰り返し、吠え止んだというストーリーだったようです。

人一倍聴覚のいい犬たちに向けて、大きな音がするものを投げつけるというこの方法は果たしてどうなのでしょうか。

私はこの方法を使ったことがありませんし、使う気もありませんが、このようなことが繰り返された犬のきもちはどうなるのでしょうか。

何かを投げつけてくるハンドラー(飼い主)に対する信頼感はそこなわれないのでしょうか。
あるいは、大きな音を聞かされた犬たちは、音を嫌悪刺激と理解し、音響シャイになる可能性はないのでしょうか。

かつてハンドラー(飼い主)がやったとわからない天罰方式が有効と言われたこともありました。
ほんとうにアクシデントで起こった天罰の結果、たった一度のアクシデントで犬がその行動を止めたという事案がありました。
それは、犬がクレートから出ようとしたら挟まって痛い思いをしたというものです。
その犬は、その後はクレートの扉が全開にされないと、クレートから出てこなくなったそうです。
ある意味トラウマと言えるかもしれません。
これはとてもレアなケースです。

犬は賢いので、何度も天罰もどきを繰り返されれば予測するようになり、誰がやったかもわかるようになります。

いずれにしても、嫌悪刺激を繰り返し犬に与えることは、犬にとってストレスになることは明らかなのでお奨めできません。

たとえ時間はかかったとしても、犬にやって欲しい行動を教えた方が、犬にとってはストレスレスですね。


さて、我が家のアシスタント、今まではインターホンに全く反応しなかったのに、見習いがやってきてから吠えるようになりました。

吠える原因は、私がインターホンに応対して、部屋を出るからです。

我が家の犬の場合、インターホンが鳴ったら外から人が来るという概念は全くありません。
居室は3階なので、来訪者と出会うことは全くないからです。

そこで、私がやることは、インターホンが鳴って、アシスタントが一声を発したら、トリーツを一掴みして、ハウスに投げ込んで部屋を後にすること。
「ダメ!」などの声掛けは一切しません。

アシスタントはハウスに飛び込んでトリーツを食べるだけ。
用が済んで部屋に戻ったときアシスタントは平静に戻っています。

これを繰り返すことで、一瞬興奮したとしても、長引くことはなく落ち着かせることができます。

今日来客があったとき、アシスタントは一瞬吠えたのですが、私が慌ててトリーツを投げ入れるのを忘れても、吠え続けることはありませんでした。

もちろん、次回は忘れずに投げ入れます。

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2025年11月 5日 (水)

犬の動きを止めたいときは?

人は犬の動きを止めたいとき、ついつい「マテ」と言ってしまいがちです。
しかし、犬は本当に「マテ」の意味を理解できているのでしょうか。

以前も書きました。
「マテ」をどういうときに使っているかによって、犬の理解は変わります。

例えば我が家の場合、階下に食事に行くときや、車に犬を置いて出るときなどは、「待っててね」と言います。
私が不在となるけれど、戻ってくるから、好きにしていていいよ。と言う意味です。
別にじっとしている必要はありません。

しかし、犬に「オスワリ」や「フセ」などをお願いして、動かずじっとしていてもらうときは「ステイ」と重ねて声をかけます。
「ステイ」と言わず、「オスワリ」や「フセ」などの姿勢のキューだけを言って犬から離れる人もいます。

いずれにしても、犬がそのキューの意味をきちんと理解できていないと、こちらが予測した行動をしてくれるかどうかはわからないということです。

例えば動いている犬を止めようとしたとき、犬に何を求めているかによって、かけるキューは当然変わってきます。

訓練競技では当然犬の動きを止める課題があります。
その際使うのは、「スワレ」「フセ」「タッテ」などの姿勢のキューです。
そのあと、ハンドラーが次のキューを出すまで犬はその姿勢を維持するように教えられています。

競技に出ないとしても、犬の動きを止めたいときはあります。
散歩中、車が走ってきて危険を感じれば、ハンドラーのそばでじっとしていることをお願いすることもあるでしょう。
道を渡ろうとしているとき、自転車が走ってくれば、犬を止める必要があります。
もちろんリードが付いているので、リードを手繰れば済みますが、ドッグランなどで、リードが付いていないときはどうでしょうか。

さて、我が家の犬たちは競技会にも出ているので、動いているときに止める練習もしていますが、突発的なときに果たしてきちんと出来るかどうかは周囲のディストラクション(刺激)によっても異なります。

特に見習いは、刺激が他犬や人の場合、挨拶をしに行きたくて仕方が無いので、行動を抑えるのが難しいタイプです。
今日たまたま休憩中に他の犬が寄ってきたことで、思わず立ち上がって挨拶しに行きそうになったので、「ダウン」と声をかけたところ、直ぐに伏せて、興奮せずにやり過ごすことができましたじ。

日々の練習の成果が少し出たのかもしれません。

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もちろん、「ダウン(フセ)」は、ちゃんと解除してあげないと、いつまで伏せていればいいのかわからず、結果的に犬が勝手に立ち上がるようになってしまうので、きちんと伝えることが重要です。

ハンドラーはあきらめずに繰り返し伝えていくことが大事ですね。

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2025年11月 4日 (火)

姿勢は大事

恐らく前にも書いています。

停座(オスワリ)で横座りが癖になっていたり、伏臥(フセ)で腰を崩してしまったりと、
犬だって楽な方を選ぶことはありますが、人間同様、姿勢は大事。

犬が自分で気を付けることは無いので、ハンドラーがよく観察して、サポートしてあげることが不可欠です。

シニアになっても健康で、自分の足で歩いてもらうためには、人間同様体幹を強固にして、バランスよく動くことが大事なポイント。

跳んだり走ったりが得意で、外転筋が発達するのはよいのですが、内転筋とのバランスも重要です。
片方だけが発達しすぎると、可動域に制限がかかることがあります。

よくあるのが、筋肉が発達しすぎて、停座でお尻が地面に付かないケース。
日常生活では問題ないかもしれません。
でも、もし競技会に出るときは、NGになってしまうかもです。

さて、我が家のアシスタントは座るとちょっとネコ背気味。
作業意欲が強すぎて、前のめりになるからです。
スタート位置では、きちんと背筋を伸ばすようにサポートしていますが、
作業が始まると、やはり前のめり気味。
腰が浮かなくなったことは大きな進歩でしたが、
今月には10歳なので、これ以上の大きな変化は難しいかもしれません。

一方見習いは4歳。
こっちの課題は後肢の開き。
カエル座りにならないように、日々練習中。

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姿勢を正すのは、人も犬も大変ですね。

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2025年11月 3日 (月)

行動を教えて、問題を回避

犬のトレーニングでは、様々な行動にキューを付けて教えていきます。
「オスワリ」「オイデ」「マテ」のような基本の動きだけでなく、
個々のライフスタイルにあわせて教えてあげなければいけないこともあります。

例えば、我がやの場合、ハンドラーが転ぶといけないので、
階段を一緒に上り下りするときは、「ゆっくり」というキューを付けていますし、
散歩から帰って足を拭くときは、それぞれの足(4本)にキューが付いているので、
拭きたい足をあげてくれるなどです。

キューを付けることで、犬が自分で行動するので、
人に強制されることではありません。
行動を強制するためには、どうしても犬の身体に触れなければいけないので、
嫌がる犬の場合は、逃げたり、吠えたりすることあります。

そうならないために、敢えて犬に行動を教えることで、問題を回避することも可能になります。

さて、きょうはB君に、ソファやベッドに「上がる」ことと「下りる」ことにキューを付けました。

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例えばソファに犬が乗っているときに、家族がソファに座ろうとすると、唸る犬がいます。
自分専用の場所と勘違いしている犬によく見られる状況です。
そこで、ソファから抱いて下ろそうとすると噛まれることもあります。

そうならないために、キューで下りたり上がったりすることを教えておくと、
キューを聞いて反射的に行動できるようになるので、
余計なトラブルを回避することができます。

要は楽しいゲームのように教えること。
「やれ!」ではなく、「やるといいことがあるかも~♪」と言うスタンスで、
繰り返して伝えていくことで、習慣になっていきます。

ハンドラーの根気が大事ですね。

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2025年11月 2日 (日)

犬に任せすぎていませんか?

作業犬でなかったとしても、犬は仕事をするのが好きな動物です。
こちらが頼んでいないことも勝手にやっていたりするものです。

よくあるのが「番犬」。
家の中にいても、窓辺から外を行きかう他犬や車、人などを見て吠えたて、視界から消えていくのを見て、「追い払ってやった」と思っている犬は少なくありません。
いつまでたってもいなくならないと、ずっと吠え続けることになってしまいます。

こんなお仕事は普通はあまりお願いしていないにもかかわらず、犬は勝手にやりはじめ、仕事にしています。

やって欲しくないと思ったら、犬の視界に道行く犬や車などが見えないようにしておくことで、犬はその仕事をやらなくなる可能性があるので、環境を変えてあげることが必要なときもあります。

犬の警戒心は、思春期に入る前あたりから芽生え始めるので、そのタイミングで社会化をたくさん行うのもひとつですが、もし出始めてしまったら、先ほどのように環境を変えることも含め、ある程度ハンドラー主体で物事を決めるというルールを伝えてあげる必要があります。

つまり、犬任せにしないということです。

家のドアから勝手に外に出る。
散歩で犬が行きたい方向に行く。
要求されたら応じる。
犬が拒否したらやらない。

こういったことが起きないように先手を打つ必要があります。
これは、犬に嫌なことをするということではなく、
犬にとって嫌なことを減らしていったり、
犬に、「ハンドラーがいいと言ったらやっていいんだよ。」という新しいルールを教えることです。

小型犬であれば、多少勝手に動かれても、リードをちょんと引っ張れば人間の方が当然力がありますが、30キロを超える大型犬になってくると、犬に引きずられて怪我をすることもあります。
自分だけでなく、他人を怪我させてしまわないとも限りません。

そういったことを減らす意味でも、全てを犬任せにするのではなく、犬がハンドラーの提案を聞きやすい関係性を作っていくことが重要です。

力で言うことを聞かせるのではありません。
ある意味、動きを止めてあげることで、こちらの意図を伝えていくことも大事です。


さて、今日は3歳のKさんのプライベートレッスンがありました。
食べることが好きで、動くことが好きで、遊ぶことが好きで、とても意欲的にトリックも覚えていきます。
しかし、若干テリトリーの意識が強いので、外から来るもの、近寄って来るものに対して警戒心が出てしまいます。
ハンドラーのことも忘れてしまうほどです。

一緒に歩いていても、自分のペースで歩こうとするので、ちょっと歩き方を変えてもらうことにしました。

最初は戸惑っていましたが、「これが新しいルールですよ」と伝え続けていくことで、納得してもらうこともできるはずです。

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要は、あきらめずに伝え続けていくこと。

そして、ちゃんと出来た時はきしっかり褒めてあげることも大事ですね。

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