ドッグトレーニング

2023年11月30日 (木)

ディストラクション練習の重要性

いつも書いている「ディストラクション」のはなし。

ドッグトレーニングにおける「ディストラクション」とは、犬の集中力をそぐもの。
ポジティブなものもあればネガティブなものもあるディストラクションですが、ポジティブなものは犬を引き寄せるために、犬の気持ちを持って行かれてしまうことがあります。

そうならないために、日々様々な状況(環境)で練習を重ねるわけですが、オモチャやトリーツなど、物のディストラクションはお一人様の練習でプラン通りに用意出来ても、人や犬、車などはうまい具合にはいかないので、人の助けが必要となったりします。

さて、我が家の見習い、子犬の頃から人や犬に興味津々で、楽しそうに遊んでいる犬や走っている犬を見ると、心を全部持って行かれます。

故アシスタントや現アシスタントは、小さいころから人は好きですが、特に犬には興味が無かったので、犬を見て興奮するということがほとんどありませんでした。
しかし見習いは全く違い、その行動にはとても驚かされました。

そこで、見習いが小さいころから、ディスクで遊ぶ犬たちの横で追いかけないことを強化し続け、最近では走っている犬を見ても、そうそう興奮しなくなっていましたが、場所が変わると状況も変わるようで、今朝の練習場所では、ロングリードで楽しそうに遊ぶ大型犬にロックしました。

幸い飛んでは行きませんでしたが、チラチラと視線が引っ張られます。

そんなときは、難しいことはせず、ヒールポジションが維持できただけでも褒め、すぐにおもちゃで遊ぶようにしました。

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要は、他犬よりも私と遊ぶことが楽しいと思ってもらえること。

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ドッグトレーニングは体力勝負ですね。

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2023年11月28日 (火)

ドッグトレーニング:ターゲットの使い方

ドッグトレーニングにおいては「ターゲット」を使うことがよくありますが、「ターゲット」とはどういうものでしょうか。

ターゲットトレーニングと言われることもありますが、犬にやって欲しい行動を引き出すときに使うツールで、様々な物があります。

例えばターゲットマット、ターゲットスティックなどです。
手を使う場合は、ハンドターゲットと言われます。

ターゲットマットは、犬にいて欲しい場所として使うもので、犬の四足を乗せたり、あるいは前肢だけを乗せたりと、用途に合わせて使い方が変わってきます。
遠隔作業などで、犬に向かって欲しい場所として使うこともできます。

ターゲットスティックはその名の通り、棒状のもので、その先にボールのようなものが付いていて、犬が鼻を付けるときなどに使います。
つまり、犬の顔をどこに向けたいかを教えるときに使いうわけです。

これらのツールは一見高度な訓練のための道具に見えますが、実は一般家庭の犬たちにもとても便利なものです。
なぜなら、ドッグカフェなどに犬と行ったときも、「足元のこの辺にいてね」というあいまいな伝え方ではなく、ターゲットとなるマットを敷くことで、その上で休んでいて欲しいとわかりやすく伝えることが出来るからです。

ハウスやクレートの持ち運びは不便ですが、マットであれば折りたたんでカバンに入れることも出来るので、きちんと伝えてあげると、犬も居場所がわかりやすくて安心できます。

先日見習いの立ち位置とサイドステップの練習でターゲットを使いました。

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サイドステップの際、後肢と前肢を平行に動かして欲しいので、ターゲットから脚を下ろさないようにお願いしました。

体の使い方を教えるにも便利なターゲット。
是非活用してみて下さいね。

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2023年11月27日 (月)

ドッグトレーニング:行動を教えるときはステップを踏んで。

愛犬の安全を保つのはハンドラ―(飼い主)の義務です。
しかし、犬は足が4本、動きも速く、ついついハンドラーが後手後手になることもあります。

危険を感じて犬を止めたいとき、ついつい「マテ!」と言ってしまいますが、犬が「マテ」という言葉の意味をどう理解しているかによって、その場で動きを止められるかどうかのカギになります。

日常的に、ごはんを目の前にした犬に「マテ」と言い続けていれば、犬はごはんを食べるのを待つことがマテと認識してしまいます。
もちろん、ドアから出るときに「マテ」と言うこともあるでしょう。
そういう時の「マテ」は、勝手に出てはいけないと理解しているかもしれません。
さらに、留守番をさせるときに「マッテテネ」などと言えば、犬は家の中を自由に動いてもいいと理解し、動かないでいることとは結び付きません。

いずれにしても、「マテ」の意味をきちんと理解させることが重要なポイントになりますが、「マテ」を使うよりも、姿勢を教えた方がわかりやすかったりします。
例えば「フセ」や「オスワリ」の維持で、犬を動かさないでおくことができます。
「マテ」と言わなくても、「フセ」と言えば、犬は動かないで伏せていることができるわけです。
つまり、歩いたり走ったりしているイヌの動きを止めたいときは「フセ」と言う方が有効だったりするわけです。

特に動きの速い犬種を止めるには「フセ」を教えることをお奨めしています。

そして今日のプライベートレッスンのAくん。
動いているときに「フセ」と言うと、ママの傍まで来てから伏せるそうなので、言われたらすぐその場で伏せられるように教えてあげることにしました。

確かに最初はその場で伏せられなかったA君ですが、
①ハンドラーの傍で伏せる
②ハンドラーが動いても伏せている

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これらの練習で「フセ」という行動を強化してあげたところ、動いている最中でも伏せられるようになってきました。

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あとは、繰り返しの練習で行動を強化し、いろいろな場所でも出来るようにしていくだけですね。

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2023年11月26日 (日)

犬のストレスとは。

昨日の記事で、犬を混乱させないようにと書きました。

いろんな意味で犬が混乱するようなシチュエーションは少なくありません。
そもそも、異言語で会話をしているので、自分の思いが上手く伝わらないストレスは犬側にも人間側にもあるからです。

犬に何か新しいことを教えるとき、最初犬は何を言いたいのか理解できずストレスを感じることがありますが、ハンドラーの言いたいことを一生懸命考えながら行動し、その結果報酬が得られる場合、そのストレスはある意味期待感を持った緊張とも言えます。

人も、大きなイベントを前にすると、ある意味ストレスを感じますが、その先に達成感があることでそのストレスはポジティブなものとなります。
つまり、犬も報酬ベースのトレーニングを行う場合は、ストレスを感じてはいても、出来たときの報酬を期待しているので、ポジティブストレスと言うことができます。

一方犬は予測する動物なので、過去の経験から様々なことを予測し、その結果ハンドラーに対して予測通りの結果を求めることがあります。
例えば、一度でも美味しいものをテーブルからもらってしまった場合、当たり前のように要求しに来ますが、要求しても叶わないとなれば、そのストレスはネガティブなものになります。
そしてエスカレートすると要求吠えに繋がったりするわけです。

要求吠えが激しくなると、結果ハンドラーが根負けして、再びテーブルから食べ物を与えてしまい、要求吠えが強化されていくことになります。

犬のトレーニング自体に、「ストレスがかかって可哀そう」と思う人もいますが、そもそもポジティブトレーニングにおいてのストレスはいい緊張なので、犬の学習意欲をあげるためにも不可欠です。

もちろん、体罰方式の強制トレーニングにおいては、ストレスがネガティブになるので、基本おすすめしません。
愛犬がトレーニング教室に入るのを嫌がったら、嫌なことが起こると予測しているからなので、愛犬とよく話し合ってトレーニング方法を変えることも必要かもしれませんね。


さて、今日はDogLifeDesignさんで、ドッグダンスのグループレッスンがありました。

愛犬にわかりやすく伝えるには、人もたくさん動かなければいけないし、出来たときは見合った報酬をタイミングよく渡すことも重要です。
愛犬が上手く出来なかった時は、自分の動きがわかりづらくなかったかどうかを検証してみることも大事ですね。

今日のA君は、サイドステップの前に、ピボットターンで後肢の使い方をマスターしてもらったら、上手に後肢を動かせるようになりました。

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愛犬が理解の兆しを見せたら、その都度しっかり褒めていきます。
わかりやすく、繰り返し伝えることが重要なポイントですね。

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2023年11月25日 (土)

可愛いいからと犬を混乱させないで。

愛犬はみんな可愛いものです。
可愛いから家族に迎え、その可愛さに日々癒され、愛おしくて仕方がないのが愛犬です。

でも、ちょっと待ってください。

可愛い仕草についついほだされて、実は愛犬にとって酷なことをしていませんか?

まず第一に、愛犬と接するときは一貫性が大事です。
・昨日はよかったけど、今日はダメ。
・パンはいいけど、味付きの物はダメ。
・ママにはいいけど、他の人にはダメ。

こんなことを愛犬に強いてはいませんか?

犬は賢いので、多くの経験値を積めば、多少の弁別は可能になります。
つまり、「ママにはおねだりしてもダメだけど、パパは大丈夫」といった感じです。

しかし、若い犬の場合や、日常的に一貫していないことをお願いするのは無理です。

例えば、人間の食事時、傍に来てウルウルしたまなざしで欲しそうにしているのを見て、「かわいい!」と人間の食べ物をあげてしまったとします。
一度もらえた犬は、人間が食べ始めれば当然傍に来てねだります。
でも、犬が食べられないようなものの場合、人はフツウに「今日はダメよ~。」と言ってあげません。
これって酷じゃありませんか?
犬はもらえるまでそばを離れなかったり、よだれを垂らしたり、あるいは要求吠えをしたりするでしょう。
「いつもくれるのに、なんでくれないの?」
これはある意味犬にとってストレスですね。

愛犬が飼い主さんに向かって跳びついてくる場合。
当然「かまって~♪」や「抱っこ~♪」と言っているので、その仕草の可愛さに負けて、「まぁ、なんて可愛いのかしら。」と相手をしてしまえば、犬は「跳びつけばいいことがある!」と学習してしまいます。

ところが、雨上がりの散歩中、いつも犬をかわいがってくれる人と遭遇した犬が、同じように跳びついてしまった場合、その人は飼主と同じような接し方をしてくれるでしょうか。

経験値を積めば、この人は跳びついたらいけないかもしれないと学習するかもしれませんが、若い犬の場合はなかなか難しいものです。

我が家の犬たちは「跳びつき」は許可制にしていますが、見習いの場合、許可が無くても私の友人が相手をしてくれれば興奮して跳びつこうとするので、その都度「アーちゃん、Sitでご挨拶でしょう。」と声をかけて我に返ってもらったりしています。

要は犬に混乱させないこと。
わかりやすく伝えてあげることの方が、犬にとって優しいですね。


今日は9か月になるM君のプライベートレッスン。

お散歩も大分上手になりましたが、時々、ディストラクションに気持ちをもっていかれるので、
今日は遊びながら呼び戻しの強化練習。

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冷静に聞こえているときに声をかけるのがポイント。
そして戻ってきたら必ず褒めることで、呼び戻し自体が楽しいことになっていきます。

日々の繰り返しが重要ですね。

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2023年11月24日 (金)

JAPDTカンファレンス

今日からJAPDT(日本ペットドッグトレーナーズ協会)主催のカンファレンスが始まりました。

今回のカンファレンスのメインテーマは「犬の攻撃性」。

犬界における様々なプロが「犬の攻撃性」について分析し、対処法や解決策について話してくれます。
初日の今日は獣医行動診療科認定医やPet Grooming Specialist、そして弁護士による講義でした。

ライブ配信とアーカイブで受けることが出来るので、仕事や散歩の合間にライブ、聞き漏らしたところはアーカイブで聴講予定です。

ドッグトレーナー(ドッグトレーニングインストラクター)の立場においては、犬の攻撃性についてのご相談は珍しいことではありません。
特に、ご家族など限定された方に対しての噛みつき行動に悩まれる飼い主さんは少なくなく、それに対処するためのアドバイスやトレーニングの引き出しは多い方が有効です。

また、パピートレーニングにおいては、攻撃行動の兆候を見逃さないことも重要です。
そのためには、飼い主様にご愛犬の日々の変化を伺うことも不可欠です。

さらに、子犬の頃からなんの兆しもなかった子が、環境の変化によって、攻撃行動を取ってしまったという事例もあります。

「犬の攻撃行動」は単に犬が攻撃的だから起こるとは限りません。
その背景には様々な犬にとっての理由(原因)があるので、それを見逃さないことも大事ですね。

明日は世界中のプロに伝授しているマイケル・シカシオCDBCの講義です。
楽しみですね。

Michaelshikashio
JAPDTホームページより

アーカイブ配信のみの方は2023年12月22日(金)24:00までお申し込み出来ます。

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2023年11月22日 (水)

オビディエンス練習会

今日はオビディエンス競技を楽しんでいる仲間たちとの練習会でした。

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オビディエンスの中には、FCIオビディエンスやJKC家庭犬競技(CD)、オプデスのTTなどが含まれています。

愛犬にスキルを教えることは一人でも出来ますが、本番で遭遇するディストラクションに対峙する練習はなかなかできないので、グループ練習会はとてもいいチャンスです。

特に経験値が低い若い犬にとって、他犬や他のハンドラー、ジャッジやスチュワードなどの存在は大きなディストラクションになります。

半年前、初めてFCIオビディエンスIに出た見習いは、見習いを凝視するジャッジをガン見し、機材を持って動き回るスチュワードの動きに目を奪われていました。

集中力を欠いた場合どうなるのか。
ハンドラーのキューを聞き逃し、作業の精度を落としてしまいます。

今日もウォーミングアップの後は、集団休止から。

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隣のハンドラーの声に惑わされたり、そばを通るスチュワードに気持ちをそらされないように、みんな頑張っていました。

本番に沿った練習は、犬のメンタルサポートにもなります。
「出来る」を増やしてあげることが大事ですね。
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2023年11月21日 (火)

「バック」のキューを使わない方がいい場合

ドッグダンスのムーヴで使う「バック(後退)」はどういうときに使いますか?

愛犬に後退歩行をお願いするとき、私のキューは「バック」です。
犬たちは、「バック」と聞けば、今いる場所から一人で後ろに下がり始めます。
犬には次のキューが出るまで下がるように教えています。

犬がヒールポジションでハンドラ―と一緒に動く場合はポジションを維持することを犬に伝えているので、ハンドラーが後退する場合でも、「バック」のキューは使わず、ヒールポジションだけを言うようにしています。
もし左側のヒールポジションにいる犬に「バック」と言ってしまったら、アシスタントや見習いは、自分のペースで勝手に後ろに下がってしまうからです。
ハンドラーが前進しようが後退しようが、あるいはサイドステップを踏んだとしても、犬との距離と位置関係は変わらないので、私はヒールポジションのキューしか出しません。

同様に、ハンドラーと犬が向かい合わせのポジション「フロント」の状態にいるとき、ハンドラーが前に進めば犬は当然後ろにさがることになりますが、この場合も犬だけ勝手に後ろに下がってしまっては困るので、「フロント」というポジションのキューを伝えます。

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後ろに下がるのが苦手で、一歩一歩しか歩かない犬であれば、「バック」とその都度言うことも出来るでしょうが、様々なポジションからでも、単独でスムースに下がることを教えてある場合は、「フロント」ポジションを優先した方が犬にはわかりやすいと思います。


さて、今日はLさんのプライベートレッスンがありました。
若干犬や子供が苦手なLさんですが、今日は散歩中、視界に他犬や走り回る保育園児がいる中で、飼い主さんと楽しそうにおもちゃで遊ぶことが出来ました。

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周りに多少のディストラクションがあっても、ハンドラーへの集中力の方が強かったからです。
日ごろのトレーニングの成果が確実に出ていますね。

少しずついい経験を積んでもらいましょう。

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2023年11月16日 (木)

呼んでいるのに、愛犬が来てくれない理由

愛犬の名前を呼んだとき、犬はすぐに来てくれますか?

家の中、道端、ドッグランなどなど、愛犬を呼ぶシチュエーションは様々ですが、どんな時でも、呼んだら来てくれますか?

1.顔はあげるけど、来ようとしない。
2.顔もあげず、知らん顔。
3.走ってくる。

1の場合、「なに?」とハンドラーの次のアクションを待っている場合があります。
名前だけでなく、「オイデ」などのやって欲しい行動をきちんと伝えることで、犬が理解していればやってくれるでしょう。

2の場合、自分の名前と「楽しいこと」がリンク付けされていないため、「どうせいいことはないだろう」と無視を決め込んでいる場合と、他に気持ちが集中してしまい、ハンドラーの声が耳に届いていない場合があるので、もう一度声をかけてあげてもいいでしょう。

それでも来なかった場合。
つまり、聞こえているのに来ないのであれば、ハンドラーの元に行くことに何のメリットも感じていないからかもしれません。

呼ばれて行ったら、爪切りだったとか、シャンプーだったとか、呼ばれて行くと嫌なことが起こると学習していると、犬は戻って来てはくれません。

まだまだ天真爛漫な頃から、名前に対してポジティブな印象付けをすることと、呼ばれて行くといいことがあると刷り込んでおくことが重要です。
そのためには、ハンドラーと一緒にいると楽しいと思えるように、ハンドラーが魅力的になることも重要です。

魅力的とは、甘やかすことではありません。
頑張ったことをちゃんと評価して、すぐに報酬(食べ物、遊び、散歩、撫でるなど)が得られることです。

呼ばれるたびに怒られていたら、人間の子供だって行きたくなくなってしまいます。

呼んでも来てくれない場合は、一度愛犬と話し合ってみるのもいいかもしれませんね。

先月の競技会での見習いの招呼。

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「招呼」は競技課目として教えていますが、見習いは呼ばれれば一目散に走って来るものと思っています。

呼ばれて行ったら絶対嫌なことは起きないし、もしかしたらいいことが起こると学習してもらうことが、呼び戻し成功の秘訣ですね。

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2023年11月15日 (水)

ドッグトレーニングに学習理論は不可欠です。

犬に何かを教えるときに必要なことはなんでしょうか。

力(力)?
リーダーシップ?
叱るタイミング?

いえいえ、犬が学ぶプロセスをきちんと知ることです。

いつも言っていることですが、リードを使って犬を引っ張ったり、身体を押したりしながら、やって欲しい行動を取らせることは犬の理解には繋がりません。

人間も、引いたり押したりすれば、それに反発する力が自然に働くものです。
相手にされるがままに動く人は恐らくいないでしょう。

では、どうするのか?

犬がハンドラーの求める行動をしやすくするように環境づくりをすることが必要です。

犬が行動しやすい環境づくりとは、適切なタイミングで犬が動けるように誘導し、出来たところでタイミングを逸することなく褒め、行動が身につく(定着する)まで、繰り返し行動を褒め、その行動がスムースに出るようになってきたら、行動にキュー(合図の言葉)を付けて、犬が理解を深められるようにサポートしていくことが重要です。
その根底にあるのが、学習理論です。

むか~し、ある人が、犬が上手く動けなかった時にどうするのかと尋ねたら、「目力です。」と言った人がいました。
当時は笑いましたが、よく考えてみると、犬に「目」で「圧」をかけていることになるわけですよね。

WCRL規定のラリーオビディエンスのペナルティには「追加のキュー(Additional Cue)」があります。
単純に言うと、「オスワリ」と愛犬に言ったとき、愛犬がすぐに行動に移さなかった時、続けて「オスワリ」ともう一度言った場合、「追加のキュー」とみなされます。
また、「ヒール」と言ったとき、犬がその行動を続けていれば、名前を呼んでも追加のキューには取られませんが、犬がよそ見をしてとまってしまったときに、犬の名前を呼ぶことで犬が「ヒール」を再開した場合は、この「名前」が追加のキューと判断されることがあります。
そしてもうひとつ、犬がキューを出されても、なかなか行動に移さなかった時、犬を凝視し続けることで犬が行動に移した場合も、ジャッジの裁量によっては「追加のキュー」とみなされることもあります。

犬はそもそもじっと見つめられるのが苦手な子の方が多いので、この辺りも注意したいところですね。

犬がどのくらい理解しているのか。
ちゃんと観察することも重要ですね。

アシスタントの前横ポジション。

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日常的にも、オビディエンスでも使わないので、練習量は少ないポジション。
時々、わからなくなるので、まだまだ繰り返し練習は欠かせませんね。

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