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2025年10月19日 (日)

脱感作

昨日は洪水療法の話を書きました。
犬のストレスを考えると、メンタルをサポートしながら馴らしていくには「脱感作」が一般的に使われています。

では「脱感作」とはどういう手法なのでしょうか。

例えば、他犬が苦手な犬を、敢えてドッグランに投げ込むのではなく、遠くからドッグランにいる犬たちを視界の端に入れながら、興奮しないでいられることを増やし、その後少しずつドッグランのフェンスに近づいていくということです。

50メートル離れたところから、フェンス際にたどり着くまでには、何日も、何週間もかかるかもしれませんが、犬が他犬の存在を気にしなくなるまでの過程が重要です。

どんな犬とも平常心で上手に接することが出来る犬はさほど多くありません。
テンションが上がりすぎて、興奮してしまったり、気に入らないからと吠えがでてしまったりと、他犬が苦手な犬の平常心をサポート出来る犬を探すことは難しいです。
そこで、他犬を景色の一部ぐらいに考えられるメンタル作りをサポートした方が犬にとってのリスクは少ないので、「脱感作」が効果的と考えられています。

さて、今日は交差点が苦手なA君のお手伝い。

交差点と言っても、全ての交差点が苦手なわけではなく、一定の交通量や人の行き来など、何かが気になるA君。

様子を拝見しながら、平常心を保つことから始めました。

横断歩道を渡るときに興奮してしまうので、渡らないで見ることから。

人や車の行き来を横目で見ながら、ハンドラーへ意識が向けられていたら、マークしてトリーツをあげることにしました。

202510191

トリーツが食べられることがまず第一条件。
食べられないレベルであれば、その場所はハードルが高すぎるということ。

幸い、A君トリーツは食べられるので、トリーツを使うことにしました。
トリーツも、焦らずゆっくり食べることが大事。
咀嚼することは、気持ちを落ち着けることにもつながります。

何度か信号が変わるのを横目で見ながら、落ち着いたところで渡ってみたところ、今日は少し落ち着いて渡ることができました。

こんな練習を続けていただくことで、いちいち興奮しなくても渡れるメンタルを作っていきます。

大事なのは人間の根気ですね。
あきらめた時点で、犬の学習も止まります。

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