犬に予測させる
「毒入りキュー(poisoned cue)」については以前も書きました。
例えば、「オイデ」という言葉を犬に教えた時は、「オイデ」と呼ばれてハンドラーの元に戻ると楽しいことが起きる(褒められて、ご褒美がもらえたり、楽しいことが起きる)としっかり犬に刷り込んだにも関わらず、その後、ハンドラーが犬を呼んだ後に、犬にとって嫌悪刺激になることをやり続けると、犬はハンドラーに呼ばれても、ハンドラーの元に行かなくなるという結果が伴うようなことをいいます。
つまり、「正の強化」によって、犬のモチベーションを上げながら行動を教えようとしているのに、犬のモチベーションを下げてしまう「毒」をキューの中に入れてしまうことで、犬がその行動を取らなくなるというものです。
呼ばれて行ったら、嫌いな歯磨きだったり、爪切りだったり、あるいはシャンプーだったりと、犬にとって嫌悪刺激が与えられたというようなことがそれにあたります。
このような状況が続くと、犬はハンドラーに呼ばれても行かないという選択をするようになります。
ドッグスポーツをやっていると、犬を呼び戻すことはとても重要です。
もちろん、日常生活においても、愛犬が呼んでも来ないというのは問題です。
そうなってしまったら、「毒」をはずすか、そもそも元のキューを変えないと、犬の行動は変えられません。
さて、我が家の犬たちにも、当然あまり嬉しくないことをしなければいけないことがありますが、そういう時は犬を呼ぶのではなく、犬に次に起こることを伝えるようにしています。
例えば、食後の口拭きのときは、「〇〇ちゃん、口拭くわよ~。」と言うと、犬はハウスから出てきて、顔を私の方に持ってきます。
リードの着脱も同様です。
「リード付けるよ~。」と言うと、自分から寄ってきて首輪が届くようにしてくれます。
犬は賢いので、次に起こることをちゃんと伝えてあげることで、心の準備もできます。
もちろん、大喜びで来るわけではありませんが、ちゃんと来てくれます。
犬をだまさないことが大事ですね。
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