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2025年10月17日 (金)

仔犬に少し長めのリードが有効な理由

一般的なお散歩のときは、1.8メートル前後のリードをお奨めしています。
短すぎれば、常にリードが張った状態になってしまい、
リードが張っていることが常態化してしまうと、
いつも人か犬が引っ張られているようになってしまいます。

かといって、長すぎるリードは取り回しづらいので、
いざと言うときのリスク管理がしづらくなります。

大人になって、お互いの距離感がちゃんとわかっていて、
リードの張らない距離でお散歩ができるのであれば問題ありませんが、
仔犬の場合は、行動が予測しづらいこともあるので、
あまり短めなリードを使ってしまうと、仔犬が選択する機会を奪ってしまうことになりかねません。

仔犬の選択とはどういうことを言うのでしょうか。

例えば、散歩中に怖くて近寄れない物と遭遇した時、
リードが張ってしまうと、仔犬は自分で確かめに行くことができなくなります。
確かめるために近づこうとすれば、当然リードの長さが限られているので
ハンドラーを引っ張っていくことになります。
しかし実際近づいていこうとしたら、やっぱり怖い。
怖くて、その場から離れたいと思っても、短いリードの端にハンドラーがいれば
なかなか思うように動けません。

ハンドラーはそもそも、犬の言いなりになって、引っ張られるままに動いていれば、
犬の引っ張り癖は治りづらくなります。
そこで、出来るだけ引っ張られないように対応するため、
結果として仔犬の選択肢が奪われてしまうことになるわけです。


犬が自分で近づこうとしたり、あるいは逃げようとする行動を理解し、
上手にサポートしていくためには、犬の選択肢を奪わないことが大事。

そのためには、少し長め(4~5メートル)のリードを、
ハンドラーの裁量で、仔犬に選択肢を与えるために緩めてみたり、
危険を回避するために、短めに手繰り寄せてみたりと、
様々なリードさばきで、仔犬の成長をサポートすることが大事なポイントになります。


散歩を始めて間もない現見習いも、4.5メートルリードを使いながら、
仔犬の好奇心を満足させつつ、自分から私の元に戻りやすい環境を作ったりしながら
サポートしてきました。

自分で確認したいときはリードを緩め、

202510171

自分から戻ってきやすいように少し下がりながら待ちます。

202510172

気になるものにロックしても、私が少し後ろに下がることで、見習いは自分から私の元に戻ってきました。
そんな、見習いの自発的行動をどんどん褒めていくことで、見習いは何をすればいいのかを体得していくことになります。

今日のグループレッスンでは、ちょうどパピーさんが参加してくれたので、
リードさばきも含め、パピーさんの自分からハンドラーの元に戻る行動を強化していただきました。

リードの長さ、今のままで大丈夫ですか?

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