「NO」を伝える
「しつけ」と言われると、当然「叱る」ということが連動されます。
しかし、昨今のドッグトレーニングは、「正の強化」をベースにしたメソッドが一般的になりつつあるので、昔のように、体罰を使った叱りはもちろんのこと、ネガティブなワードを避ける傾向にあります。
そもそも、きちんと環境設定ができていれば、トレーニングにおいてネガティブワードを使う必要はほとんどありませんが、現実社会の中では、当然犬の行動をいさめる必要があるときも出てきます。
例えば、突然車道に飛び出しそうになったとき、「〇〇ちゃん、おいで~。」では対処できないときもあります。
そんなときは、その行動を瞬時に止めなければいけません。
そういうシチュエーションで「NO」をきちんと伝えることはとても大事ですが、一般的によく言われるように、日常的に「NO」を連発していると、「NO」の価値(重み)は下がります。
母犬が子犬と接しているときに観察していると、多少のことでは母犬は動じておらず、ピンポイントでドカンと雷を落とし、仔犬はびっくりしてフリーズしたりしています。
そのタイミングが絶妙で、感心したものでした。
つまり、日頃「NO」を連発するようなシチュエーションを作らないことが一番大事なポイントですが、万が一そういうシチュエーションになったときは、きっちり「NO」を伝えることが大事。
もちろん、それは体罰を与えることではありません。
なぜなら、犬は声のトーンが変わっただけでも、ハンドラーの心情をちゃんと理解することができるからです。
先日、犬の首輪を掴んで行動を止める方法を書きました。
それは、グイっとチョーキングして犬を吊り上げることではありません。
犬の足は地面に4本着いた状態で、行動を止めるためだけに首輪をホールドするという意味です。
さて、今日の散歩中、狭い住宅街の路地で前方から小型犬を連れた方を視認。
見知った方なので、見習いが興奮してグイグイ行きそうになることを予測し、
遭遇する手前で少し道の横にづれて、見習いのリードを短く足で踏んでおきました。
見習いはリードが踏まれていると、無理にグイグイ挨拶に行こうとはしません。
無駄だということはすでに学習済みです。
尻尾だけ降りながらやり過ごします。
しかし、リードを手に握っていれば、挨拶しようと引っ張ります。
その状態で、「ダメ」と言っても全く意味がないので言うだけ無駄です。
リードを踏んだことで、見習いは突っ込んで行かず、私も叱る必要もなく、
動かなかった見習いを褒めることで、お互いのストレスは軽減されます。
しかし、ときに見習いは私がアシスタントと作業しようとするとき、
アシスタントにニッピング(歯をあてる)しようとすることがあります。
いつもではありません。
自分がやろうと思っていたのに、アシスタントが呼ばれてイラっとしたときでしょうか。
前もって見習いの心境がわかっていれば、隔離しておきますが、
常にその状態ではないので、突然やるときもあります。
そんなときは、はっきり「NO!」と伝えます。
体罰はもちろんありません。
ことばで伝えながら、首輪を掴んで行動を止めます。
要は犬にちゃんと伝わることが大事。
言語が違うので、必ず伝わっているかどうかはその後の行動観察で検証されていくでしょう。
体罰は犬に不快な嫌悪刺激を与えるだけで、行動が改善されるかどうかはわかりません。
弊害の方が多いときもあります。
犬との関わり方はそのペアの数だけあります。
上手にコミュニケーションを取っていかれるといいですね。
今日は朝練中に吠えられた見習い。
脚側停座中でしたが、後ろで吠えられたので、ちょっと気にしていました。
しかし、距離が取れていたので、興奮することなく、脚側停座を維持。
動かなければ、トリーツを出して頻繁にじっとしていることを強化していきます。
頑張ったら、ちゃんと開放して遊びます。
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