キュー(合図のことば)はどう付ける?
犬に何かをお願いするときは、普通は言葉で伝えます。
「オスワリ」や「フセ」、「マテ」は基本ですが、「散歩」という言葉もある意味キュー。
「ごはん」も「トイレ」も同じです。
※「コマンド(命令)」という人もいますが、命令するというより、合図の言葉を伝えるという意味で、私は「キュー」という言葉を使っています。
犬に言葉を教えることは難しいことではありません。
繰り返し、行動と言葉のリンク付けをしてあげればいいのです。
犬は人の話をちゃんと聞いているので、人間の言葉を理解すれば、コミュニケーションも取りやすくなります。
オビディエンス競技やアジリティ競技をはじめ、ドッグダンスでは、犬に様々なキューを教えていきます。
キューと行動を関連付けてあげることで、犬はハンドラーに言われたことをちゃんとやろうと動いてくれるわけです。
そこで問題になるのは、どんなキューを付ければいいのか。
何がわかりやすいのか。
ご存じのように、人の言葉は国によって異なるので、どんな言葉でもいいのですが、要は犬が聞き取りやすく、また、教えた側が忘れないように、日常生活に関連づいた名前を付けた方が人間が覚えやすいと言えるでしょう。
例えば、「ヒール」と言えばハンドラーの横にいる「脚側」のポジション、「バック」と言えば、犬に後退歩行をお願いするなど、言葉はのキューは、「位置」や「ムーヴ」を伝えることに役立ちます。
特にドッグダンスには様々なトリックやムーヴがあるため、キューはどんどん増えていくので、犬にとってわかりやすく伝えていくことが大事です。
「脚側」のポジションも左脚側に限らず、右や足の間、前横、後ろ横などなど、国際規定では10個あるため、それぞれにキュー(名前)を付けなくては犬に伝わりません。
さらに、前に進むのか、後ろに下がるのか、あるいは横方向にサイドステップを踏むのか、どんどん複雑になっていきます。
「ヒール前」や「ヒール後ろ」「ヒール右」などと言うのは、キューが長くなってしまい、犬が混乱しやすいということもあります。
そこで、「ヒール」と言われれば、そのポジションにいることなので、ハンドラーが前進しようが後退しようが、あるいはピボットターン(旋回)しても、ポジションを維持し続ければいいと伝えることで解決できます。
もちろん、前進していたときに、急に後退するときは、犬にギアチェンジを促すために、最初だけ「うしろ」など方向を伝えることも犬には優しいかもしれません。
しかし、後退歩行のキューを使ってしまうと、犬はハンドラーにあわせることなく、単独後退歩行をはじめてしまうので、ポジションとムーヴのキューは分けて考えた方が犬にとってわかりやすくなるでしょう。
後退歩行を表す「バック」というキューを聞いたら、犬はハンドラーとの位置関係がどうであれ、その場から後退歩行を始めるいう理解をしてもらっていると、遠隔作業もわかりやすいですね。
オビディエンス競技では、犬を遠隔で離れた場所に送り出す課題があります。
そのとき、犬がいて欲しい場所からずれてしまったときに、遠隔で正しい位置に戻すために「前後左右」に動くキューを教えておくと便利ですが、ドッグダンスでは、最初から様々な方向のキューを教えているので、遠隔作業も伝えやすくなりますね。
さて、今日はアシスタントとドッグダンスのムーヴ練習。
私の足の間で制止したあと、単独でバックするように伝えています。
この時必要なキューは、足の間のポジション名とその場からの単独バックのキューです。
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