« 2025年6月 | トップページ | 2025年8月 »

2025年7月

2025年7月31日 (木)

犬が動くものを追いかけるのは当たり前

犬が動くものに反応したり、追いかけようとするのは当たり前の習性です。
オオカミが犬の祖先であったかどうかは別として、狩りをしていたとされる犬の祖先は動くものを追いかけていたと言われています。

そこで、実生活で外に出られるようになると、ハトやネコが気になったり、バイクや車を追いかけようとするなど、人にとっては問題となる行動が出てしまうことがあります。
これらの行動は、出てから「あ~、ダメ~。」と言っても、犬は逃げる相手を追いかけて楽しいという「報酬」を得てしまうと、次も同じような行動を取りやすくなります。

出てしまってから「修正」するのではなく、出る前に予測して予防することが重要なのはそういう理由からです。

特に、そもそも「何かを追いかける」行動がDNAにインプットされている犬種においては、特にこの予防策が不可欠です。

迎える前に知っておくべき犬種特性。
先日たまたまお会いしたビーグル犬の飼い主さんが、「うちの犬はよく吠えるんです。」
確かに。

もちろん、そういった犬種特性が出ない個体もいますが、出ることを予測した予防策を取っておくことは無駄ではありません。

さて、我が家の犬たちの夕方の散歩コースは、車やバイクも通る商店街。

子犬の頃から国道や都道沿いで車やバイクに馴らしたり、公園では自転車やスケボーに馴らしたこともあって、車やバイク、自転車にはノーリアクション。

202507312

202507311

遊歩道沿いの、餌付けされた地域ネコやハトにもあまり興味はないようです。
もちろん、見習いの方は向かってこられると反応してしまうので、まだまだ修行は続きます。

アシスタントのように、我関せずになるまでは、まだまだ時間がかかりそうですね。

----------------------
トレーニングブログに参加しています。
ワンクリック👇が更新の励みになりますのでポチっとお願いします!
にほんブログ村 犬ブログ 犬 しつけ・訓練へ
にほんブログ村

| | コメント (0)

2025年7月30日 (水)

犬の選択肢を尊重する

犬のトレーニングは楽しいものです。
レベルは目標によってそれぞれですが、行動を伝えていく過程がコミュニケーションを深めていくことはいつも書いています。

しかしながら、「Are you ready?」にも書きましたが、犬が身体的にもメンタル的にも準備が出来ていなければ犬の学習は進みません。

「愛犬はいつも準備万端」とならないことはみなさんもご存じの通り。
そもそも、ハンドラーとの作業が楽しくて仕方がない犬であれば、準備が出来るまでの時間は短いものですが、そうでない場合は、なかなか集中がとりづらいものです。
特に周りに刺激的なものが沢山あれば、犬の集中は取れません。

さらによくあるのが、「この子はビビりで。」や「この子は〇〇が苦手で。」という場合、周囲の刺激が学習を妨げてしまうことはよくある話。
場合によっては食べ物さえも口にできないこともあります。

かつて、とても静かな環境のブリーダーの元で育てられた犬が、新しい飼い主さんの元に来てから、まったく散歩に出られないと言われて伺ったことがありました。

犬自体に問題があるわけではありませんが、様々な環境刺激に順応できずに犬が困っている状態でした。

この子と家の門を出るまでに、何回かレッスンを行う必要がありました。
なぜなら、玄関を出た後フリーズしてしまうからです。
そんな犬を無理やりリードを付けて引っ張っても犬はストレスを感じるだけです。

玄関から門までの数メートルをクリアし、門の外に出て、さらに散歩に行かれるまでの道のりは短くありませんでした。
車の音、建設現場の音、日常の生活音すべてが彼女の思考を止めてしまったからです。

こういうことは保護犬でもよくある話です。
保護犬を迎える状況は様々です。
野犬から生まれた子犬、パピーミルの崩壊による犬など、周囲の環境刺激だけでなく、人との関係性すらもゼロの状態の犬たちにとって、人からの提案を苦痛に感じる犬は少なくありません。

こういった犬たちに対しては、圧をかけて動かすのではなく、犬が自分で安全を確認して動けるようにサポートしていくことが大事なポイントになります。

犬を迎えたからと言って、その日から楽しいワンライフが始まるとは限りません。
犬の状態に合わせ、犬が自ら動けるようになるのを待つという忍耐も不可欠。

無理に圧をかけるのではなく、犬が自分から動けるような環境づくりが大切ですね。

201609163

写真は、今はオーナー様ご家族と本国に帰って、同居犬とのびのび暮らしているYさん。
オーナー様の愛情と忍耐で、少しずつ怖いものを克服していくことができました。

----------------------
トレーニングブログに参加しています。
ワンクリック👇が更新の励みになりますのでポチっとお願いします!
にほんブログ村 犬ブログ 犬 しつけ・訓練へ
にほんブログ村

| | コメント (0)

2025年7月29日 (火)

「般化(generalization)」の必要性

よくあるのが、「家では出来るのに、なぜ外で出来ない?」というもの。
理由は、犬の周囲の状況が家の中とは異なるから。
つまり、家の中は馴れた場所なので、刺激も少ない状況ですが、外に出れば様々な環境刺激があって、犬が集中できないことから起きます。
いつも言っている「ディストラクション」が犬の集中を妨げてしまうからですね。

そこで必要なのは、家の中、特にいつも練習している場所で出来ても、部屋が変わったら出来るだろうか、玄関のように、散歩に行けるかもしれない、誰か来るかもしれないと予測させるような場所でも出来るのか、あるいは、玄関の外や、お散歩コースや公園でもできるのか、ということを検証して、出来るようになって初めてその行動に熟練した状態となるわけです。
専門用語では「般化」と言われます。

最初からできない場所でお願いして、出来ないことが繰り返されてしまうと、犬は出来なくてもいいと学習してしまうので、ステップは一つずつクリアしてからハードルを上げていくことが大事なポイントです。

さて、今日の朝練、いつもなら運動場に入るのですが、見習いが当たり前のように運動場に向かおうとするので、敢えて運動場の外で行いました。

逆に言えば、運動場にはたくさんの犬が来ていますが、限られた空間で、距離感は大体いつも同じ。
しかし、運動場の外は、どんな犬が通るかわかりません。
通り抜けの人も通るので、いつもと刺激が異なります。

ということで、その場での「ステイ(セトル)」練習から始めました。

202507291

落ち着いてからいつもの練習。

横を犬が通り過ぎても気にしないで落ち着いていられたら褒めていきます。

202507292

犬や人に対してフレンドリー過ぎる見習いにとって、見習いの周りにいる人や犬は大好物。
平常心を保つのにとても時間がかかります。
もって生まれた性格とは言え、犬嫌いの人や犬もいるのでマナーは大事。

自然にマナーが身に付くまで、まだまだ修行は続きます。

----------------------
トレーニングブログに参加しています。
ワンクリック👇が更新の励みになりますのでポチっとお願いします!
にほんブログ村 犬ブログ 犬 しつけ・訓練へ
にほんブログ村

| | コメント (0)

2025年7月28日 (月)

「マテ」はどうやって教える?

前にも書いていますが、「マテ」を教えようとしてよくやるのが、ご飯を目の前にした愛犬に、「マテだよ、マテ!マテ~!」と言いながら、フードボウルを見せて犬をじらすというもの。

この時、犬は何を学習するのでしょうか。

食べようとすれば、「ダメ!」や「マテ!」と言われて圧がかかるので、とりあえずすぐに食べてはいけないことが「マテ!」の意味ではないか犬は考えます。

と言うことは、目の前にご飯などの大量の食べ物や、美味しいものが無いときは、「マテ」の意味がうまくわからないということです。

もちろん、ハンドラーは「マテ!」と言いながら手のひらを犬にかざすので、その手の動きも含めて「マテ!」という風に理解します。

すると、外で待って欲しいとき、手のひらをかざさず「マテ!」と言ったとき、犬はどう行動するのでしょうか。

ご飯や食べ物限定の「マテ」にしないためには、犬が動かないことを褒めて強化し、出来たらご褒美が出てくると教えていくことが大事。
「手におやつを握っているからやりなさい。」と伝えるのではなく、手に何も持っていなくても、じっとしていることを教えていかなければいけません。

そのためにはどうするのか。

「マテ!マテ!」と連呼するのではなく、わずか1秒でも2秒でも、犬がじっとしていたら、報酬を出していきます。

今日の見習いも、ちょうどいい具合にご近所犬たちがディストラクションになってくれたので、横でじっとしていることの練習。

202507281_20250728205601

動かなければすかさず褒めます。

202507282

この間、「マテ」も何も言いません。
行動を先に身に着けてもらうことが大事だからです。

じっとしていられるようになったら、それに見合ったキューをのせていきます。

焦らず、犬の学習する時間を優先していきましょう。

----------------------
トレーニングブログに参加しています。
ワンクリック👇が更新の励みになりますのでポチっとお願いします!
にほんブログ村 犬ブログ 犬 しつけ・訓練へ
にほんブログ村

| | コメント (0)

2025年7月27日 (日)

Are you ready? (準備はいいですか?)

愛犬とトレーニングを始めるとき、愛犬の準備はいつも万端でしょうか。

おうちの中で行う場合は、大きな刺激が少ないので、声をかけるとすぐに飛んできてくれることも多いと思いますが、外で練習するような場合は、周りの刺激に気持ちがそがれてしまうことは少なくありません。

例えば、オスワリひとつお願いするにしても、いつも外で出来ていれば犬にとってのハードルは低くなりますが、おうちでしか出来ない犬に急に外で言ってもできない可能性があります。

そんな愛犬には「やれ」と強制するのではなく、準備ができているかどうかを確認してあげることで、ハンドラーに集中できて、お願いされたこともすぐできるようになります。

準備ができているかどうかは、ハンドラーからあまり声をかけず、犬の方からハンドラーにアイコンタクトを取ってくるかどうかで確認することができます。

例えば、我が家のアシスタント、いつもの練習場に行っても、その日の状態で、他の犬の匂いがしていたり、気になるものがあれば、すぐには練習を始めません。
何も言わずにゆっくり歩きながら、彼が確認し終わるのを待ちます。

202507270

今日も練習場では楽しくボールを追いかけて遊ぶ犬たちがいたので、まずは自分で確認。
「大丈夫」と確認できれば、自然と顔があがって、私の横を付いて歩いてくるので、そこで初めて準備ができたことがわかります。

2025072700

その間、「ヒール」とか「アトヘ」とかも何も言いません。
ただ歩くだけ。

今日はドッグダンスのグループレッスンがあったので、生徒さんにも始める前にそんな時間を取ってもらいました。

Kさんは、そもそも意欲がある女子なので、敢えて何も言わなくても、「何をすればいい?」とすぐに顔を上げてくれました。

202507271

周囲の状況に馴れて準備が整うまでの時間を、「馴致時間」とも言います。
馴致時間は犬によって異なるので、個々のメンタル状況を確認しながら行うといいでしょう。

----------------------
トレーニングブログに参加しています。
ワンクリック👇が更新の励みになりますのでポチっとお願いします!
にほんブログ村 犬ブログ 犬 しつけ・訓練へ
にほんブログ村

| | コメント (0)

2025年7月26日 (土)

問題行動の対処法

犬と暮らすことで、人にとって犬の行動が「問題」となる場面は沢山ありますが、ある程度は、人間側の物理的な環境設定によって防ぐことが可能です。
つまり、問題が出るであろうことを予測して、問題が出る前に、問題が出ない環境を犬に提供するということです。

簡単な例を挙げれば、「ゴミ箱漁り」は、犬がアクセスできない場所にゴミ箱を置くということ。
ちなみに我が家のごみ箱は犬が届かない場所に置いてあります。
蓋付にしたり、電動式にしたりと、犬が食べ物の残りだったり、危険なものを口にしないでいいようにするということです。

物理的ではない環境設定においては、犬の問題行動が出る前に、出ないことを褒めたり、問題行動と相反する行動を褒めるというもの。

散歩中刺激になりえるものを犬が見てしまっても、冷静でいられたら褒める。
他犬と遭遇しても、興奮していなかったら褒める。
人に跳びつくシチュエーションであれば、跳びつく距離感の前にオスワリ出来たら褒めるなど、その行動が出づらい状況を作って、やらなかったことややって欲しいことが出来た時に褒めることで、改善の道を探ることができます。

犬にとっては「△△しないで!」と教えるより、「〇〇してね。」と伝える方がわかりやすいので、犬の行動の上げ足を取るのではなく、いい行動をキャッチして褒めておく方が、人にとっても犬にとってもストレスレスです。

さて、我が家の見習いは、様々なディストラクションを加えた練習会で、一番気持ちをそがれたのが、人による「こんにちは~。」や「こんばんわ~。」の挨拶の声でした。

動画を撮っておけばよかったのですが、伏せているのに、声が聞こえると途端に尻尾がパタパタ。
声だけでこれだけ反応するのですから、近づいてこられたら挨拶しにいくことは明らかです。

かつて、我が家のアシスタントも若いころに、挨拶の言葉がトリガーになって、興奮していたことがありました。
その時は、誰もいなくても、歩きながら「こんにちは。」「おはようございます。」と言い続けていたら、彼は何も起こらないと理解して、興奮しなくなった経緯があります。

フレンドリーなのは有難いのですが、興奮し過ぎはNG。
犬に対しても同様なので、挨拶に行かなかったら褒めて遊びます。

202507261

性格はいいので、犬に対してネガティブな感情は持たせたくありません。
「いけない!」と叱責すれば、犬と遭うこと自体が彼女にとってストレスになるからです。
そもそも、たとえ叱っても、何がいけないのか伝わらないことが一番大きな原因ですね。
時間をかけても、許可なく勝手に挨拶には行けないことを伝えていきます。

----------------------
トレーニングブログに参加しています。
ワンクリック👇が更新の励みになりますのでポチっとお願いします!
にほんブログ村 犬ブログ 犬 しつけ・訓練へ
にほんブログ村

| | コメント (0)

2025年7月25日 (金)

体の使い方を教える

愛犬に様々な行動を教えることは、人にとっても犬にとっても楽しいものです。
なぜなら、教える過程において、「正の強化」であれば、犬たちにとって何のデメリットもないどころか、美味しいものが食べられたり、楽しく遊べたりと、報酬が出ることで、モチベーションがあがるからです。

つまり、教え手(ハンドラー)は犬がきちんと理解できているかどうか確認しながら行うため、うまくできなかったからと言って叱責されたり、罰を受けることはないからです。

しかし、いくら行動が理解できたとしても、体の動き方をマスターしないと、思い通りの行動を引き出せないこともあります。

派手なドッグトリックはもちろんのこと、座り方ひとつとっても、フセからオスワリに移行するとき、ズルズルと起き上がるのか、跳ねるように前足を同時にあげて座るのかは犬の体幹だったり、体の使い方がマスターできているかにもよります。

もちろん、一般の家庭犬であれば、オスワリの精度をそこまで求める必要はありませんが、オスワリの姿勢ひとつ取ってみても、腰を崩す癖がついていると、きちんとオスワリできません。
たかがオスワリですが、愛犬の健康面も含めて、きちんと教えてあげることも大事ですね。

見習いのドッグダンストリック、腕跳びも最初から跳べたわけではありません。
低い位置からのジャンプ練習を繰り返し、助走の距離を確認しながら、手の高さを上げていき、最終的に肩の高さでも跳べるようになりました。

202705251

何事も、細かいステップで、体つくりとともに行うことが大事ですね。

----------------------
トレーニングブログに参加しています。
ワンクリック👇が更新の励みになりますのでポチっとお願いします!
にほんブログ村 犬ブログ 犬 しつけ・訓練へ
にほんブログ村

| | コメント (0)

2025年7月24日 (木)

社会化はつづく

今は「仔犬の社会化」を知らない人はほとんどいないと思いますが、その「社会化」はいつまでやらなければいけないだろう。と思う人は少なくありません。

「子犬の頃にちゃんと社会化したから、もう大丈夫。」かもしれません。
その時期にあらゆる社会化ができていれば、その後怖いものを見ても、「般化」によって、興奮からのリカバリーも速くなるので、大きな問題にはなりません。

しかし、犬には個体によって気質が異なります。
人間と同じで、「気にしない」と感じる人もいれば「気になる人」もいるので、個体に合わせた対応が不可欠です。

つまり、個体によっては、日々の生活の中で、社会化は続けた方がいいということ。

今日散歩中に、道に落ちていた真っ黒い物体。
私も一瞬「?」と思いましたが、見習いも気になったようで、遠目に「ヴーッ」と声が出ました。
それに関しては、私は何も言いませんでした。
彼女は「あれ、怪しいわ。」と言っているだけだからです。

しかし、自分から近づいて行って、大丈夫と判断したら、そのまま気にせず歩き続けました。
もちろん、アシスタントは全く意に介していませんでした。
経験値の差でしょう。

練習場には、朝のお散歩に集まった人たちがいたので、人や犬が大好物な見習いのディストラクション練習。

202507241

落ち着いていられたことを褒めてベースに戻り、飼い主さんたちにお礼を言いに行きました。

その間、犬たちはセトル(落ち着いて待つ)。

202507242

言われなくても、どうすればいいのかわかっていることが大事。
アシスタントは問題ありませんが、見習いはまだまだなので、敢えてこういうシチュエーションで練習します。

いつもお相手してくださるご近所の皆様に感謝です。

----------------------
トレーニングブログに参加しています。
ワンクリック👇が更新の励みになりますのでポチっとお願いします!
にほんブログ村 犬ブログ 犬 しつけ・訓練へ
にほんブログ村

| | コメント (0)

2025年7月23日 (水)

考える犬を育てる

いつもパピーレッスンでお伝えしているのが「考える犬」を育てましょう。ということ。

どういう意味かと言うと、「敢えて言わなければ何もしない犬ではなく、周りの空気を読んで、ハンドラーの意図することを理解できる犬」ということです。

例えば、あまりに過干渉過ぎて手を出し過ぎれば、犬は自分で行動することをやめてしまいます。
また、「オスワリ」と言われたから座るのではなく、玄関ドアの前で、「マテ!」と言われたから待つのではなく、
言われなくても開けた途端に飛び出ないで、「いいよ。」と言われてから外に出る。
そんな関係性が築けると、日常生活はお互いストレスが軽減されるはずです。

もちろん、個々の行動に大しての言葉のキューはきちんと教えてあげることで、迷うことなくお願いした行動が取れることも重要。
「おいで、おいで、おいで!」と連呼しなければ戻ってこないのではなく、一度伝えたらすぐに戻ってこられるように伝えることが、愛犬の安全面からも大切です。

さて、今日は2歳半のM君のプライベートレッスンがありました。
猛暑続きですので、基礎練習をおうちの中でやることにしました。

パピーの頃から見ているM君。
思春期もなんとか乗り越え、今はハンドラーさんとのコミュニケーションもよく取れるようになっています。

ケージ待機中も、騒がず出番待ち。

練習が始まると、いい集中でハンドラーとの作業を楽しみ、

202507231

私と話が始まると、自然にそばに来て伏せて待っているM君。
「フセ!マテ!」なんてことを言わなくてもわかっているM君です。

日々、楽しく向き合ってくださっている成果でしょう。

良いパートナーに育っていて嬉しいですね。

----------------------
トレーニングブログに参加しています。
ワンクリック👇が更新の励みになりますのでポチっとお願いします!
にほんブログ村 犬ブログ 犬 しつけ・訓練へ
にほんブログ村

| | コメント (0)

2025年7月22日 (火)

犬の興奮対策

犬が興奮する原因は様々です。
「ディストラクション」の話でもよく出てきますが、ポジティブな興奮とネガティブな興奮とに分けることができます。

ポジティブであろうとネガティブであろうと、犬が平常心を失ってしまうほど興奮するような場合、その原因となるものは犬にとっての「ディストラクション」です。

では、その興奮にどう対処するのか。

そもそもは、その刺激対象物から距離を取って、少しずつ平常心が保てるように馴らしていくことから始めるのがいいのですが、それ以前に、刺激対象物に気持ちを持っていかれないように、ハンドラーとの関係性が出来ているのが一番いいわけです。

そうは言っても、仔犬や、経験値の少ない若い犬にとって、刺激は大敵(ポジティブであれば大好物)で、ハンドラーの魅力より強いことも多々あります。
ではどうすればいいのか。

初めは、刺激からの距離を取って、犬にとって刺激になっていない状態にすること。
次に、犬が刺激の元を視認しても、平常心を保てる距離で、平常心でいながら、ハンドラーにフォーカス出来たことを褒めます。
ひとつひとつのレベルで、必ず犬が褒められる状況を繰り返し練習しながら、刺激との距離を詰めていき、最終的には刺激に馴らしていくことがとても大事なプロセスです。
専門用語では「脱感作」と言われます。

さて、今日は若い男子K君のプライベートレッスン。
目下の問題は、テレビで流れるスポーツ番組への過剰反応。

昔のテレビと異なり、今の大画面テレビでは、映る映像も巨大。
特にスポーツ番組は、人が走り、ボールが飛び交ったりして、動くもの全てに反応しやすいハーディング系の犬にとっては大好物。

テレビの仕組みが分かっていない犬の場合、画面に突撃したり、画面の裏にまわったりして、画面の中のものにアクセスしようとします。

K君も例にもれず、動くものは気になるようなので、今日は実践対策。

テレビから少し離れた場所で、ハンドラーフォーカスを高めてから、テレビを付けて、反応しないことを褒めていきます。
敢えて、フセやスワレ、ましてや「ダメ!」も言いません。
興奮している犬を大きな声で叱っても、耳に届かないからです。

202507221

ここで大事なのは、犬に見せないのではなく、見ても気にしないでいられるようすること。

よくある、散歩中の他犬反応も同じ対策です。
見せないようにするのではなく、見てもトリーツが食べられる距離から始めることが大事です。

好ましい行動が出たらすかさず褒めることで、テレビに行くよりも、ハンドラーの近くにいた方がいいと刷り込んでいく必要があります。

202507222

もちろん、頑張ったあとは、ボール遊びでリラックス。

少しずつ、時間をかけて学習してもらうことがポイント。
一回や二回では修正できませんので、忍耐強く続けていきましょう。

----------------------
トレーニングブログに参加しています。
ワンクリック👇が更新の励みになりますのでポチっとお願いします!
にほんブログ村 犬ブログ 犬 しつけ・訓練へ
にほんブログ村

| | コメント (0)

2025年7月21日 (月)

週末はセミナーに参加してきました

週末は清里で開催されたドッグトレーニングのセミナーに参加してきました。
内容は、「プレパピーセミナー」と「遊びセミナー実践編」です。

初日のプレパピーセミナーでは、これから仔犬を迎えようと考えている人や現在仔犬と暮らしている人、そして犬関連の仕事をしている人が参加されました。

子犬は体が小さいので、ついつい人間の意のままに出来ると考えている人は少なくありません。
意のままにできれば、いい子になって、自分の言うことを聞く子に育つ。
そう思って、力で無理やり言うことを聞かせようとしてトラブルに発展することが沢山あります。
よくある「うちの子噛むんです。」というお困りごとは、まさにその結果とも言えます。

そうならないために、どうやって仔犬の頃からコミュニケーションを取っていくのかを細かいステップで観ることが出来ました。

2日目は遊びセミナー実践編。
愛犬とのコミュニケーションの始まりは遊びから。
遊び一つをとっても、犬が楽しんでいるのか、犬が嫌がっているのか、そんなところをちゃんと見極めないと、良好な関係性は築けません。
遊びを通してのコミュニケーションから、人への信頼関係、親和性、様々なものが作り上げられていくので、ドッグスポーツを楽しむ人に限らず、一般の家庭犬にとっても大事な犬との遊び方。
簡単そうで実は奥が深い。

2日間のセミナーは、今までお伝えしてきたことの再確認だけでなく、様々なヒントが盛り込まれ、当然のことながら、我が家の犬たちにも実践できる内容で、とても勉強になりました。

講師を務めてくださったシュークレーム翔子氏の言葉、「人が変わらなければ犬は変わらない。」は、「犬を変えようと考える前に、自分が変わらないといけない」ことを改めて実感するものでした。
これは人間関係にも通じることですね。

さぁ、これから少しずつアプトプットしていきましょう。

セミナーの合間の犬たちとのリフレッシュ時間。

202507211

202507212
----------------------
トレーニングブログに参加しています。
ワンクリック👇が更新の励みになりますのでポチっとお願いします!
にほんブログ村 犬ブログ 犬 しつけ・訓練へ
にほんブログ村

| | コメント (0)

2025年7月17日 (木)

マットトレーニングの目標とは。

先日からお話している「愛犬の居場所」としてお奨めの「マット」ですが、マットに乗っているときは落ち着いていて欲しいというのが本来の目標です。

しかしながら、中にはマットに乗っていても、気持ちがワクワクして、ハンドラーから声がかかるのをひたすら待っている犬もいます。

たとえ順番待ちの犬であっても、出来れば「オン」と「オフ」のメリハリがあった方が、犬の学習も進みやすいので、オフの時は落ち着いていて欲しいと思います。

アシスタントは見習いと練習していると完全に「オフ」になります。

202507173

もちろん自分の番が来れば意気揚々と参加してくれます。

一方見習いは、なんとかマットに体の一部は乗っているものの、気持ちはいつでもスタンバイです。

202507141_20250717211901

私から目を離さない見習いが悪いわけではありませんが、「オフ」を理解してほしい。
それが「セトル(settle)」。
うずうずしながらマットで待っているのとはメンタルが違います。

落ち着けるのはまだまだ先かもしれませんね。

202507172


----------------------
トレーニングブログに参加しています。
ワンクリック👇が更新の励みになりますのでポチっとお願いします!
にほんブログ村 犬ブログ 犬 しつけ・訓練へ
にほんブログ村

| | コメント (0)

2025年7月16日 (水)

教えたいこと、ちゃんと伝わっていますか?

犬と暮らし始めると、様々なことを犬に教えなければいけないことに気づきます。
つまり、何も伝えなければ、犬はトイレの場所を認識することもできず、飼い主の気持ちが伝わらなければ、人にとって好ましくないとされる行動をいつも叱られ続けることになり、人と暮らすことの楽しさを犬に伝えることはできません。

さらに、意思の疎通がうまくいかなければ、SNSで流行っているような様々なトリックを教えようとしても、犬にとっては楽しくない苦痛の時間になってしまいます。

例えば、犬と暮らすと教えたくなるとよく言われる「お手・お変わり」。
お互いの共通言語がなかったり、犬の習性や学習理論を知らなければ、言葉の通じない犬に「お手、お手!お手!!」と繰り返しながら、犬の前足を急に掴むといった行動を取ってしまったら犬はどう感じるでしょうか。

そもそも、前足を触られるのが苦手な犬は沢山いるので、一度嫌になってしまうと、なかなか前足を触らせてくれなくなってしまいます。

では、どうやるのか。

そこで必要になるのが、教えるテクニックです。
犬にとっての負荷を最低限にしながら、伝えていく手法を人間は学ぶことができます。

体を押したり引っ張ったりするのではなく、犬が自主的に行動を取りやすくする環境づくりをすることが教え手には不可欠です。

ドッグライフ自体を楽しいものにするためにも、コミュニケーションを上手に取ることは大事ということですね。

飼い主が怖いから言うことを聞くのではなく、飼い主といると楽しいし、一緒に何かやることも楽しいと感じてもらうと学習も速く進みます。

犬にわかりやすい方法で「行動」と「言葉」を関連付けてあげましょう。


さて、見習いは後肢を何かに乗せる「レッグ」というキューを知っています。
そこで、見習いの後ろにボードを置いて「レッグ」と言えば、後肢をボードに乗せていきます。
最終的には逆立ちに近い形になるわけです。

202507161

もちろん逆立ちを教えているわけではなく、バランスエクセサイズの延長で筋トレをしているのですが、
動きが犬にとって簡単になれば、ドッグダンスのトリックとしても使えます。

言葉の意味がわかれば、犬たちは押したり引いたりしなくても自分で行動していくので、
焦らず、地道に伝えていきましょう。

----------------------
トレーニングブログに参加しています。
ワンクリック👇が更新の励みになりますのでポチっとお願いします!
にほんブログ村 犬ブログ 犬 しつけ・訓練へ
にほんブログ村

| | コメント (0)

2025年7月15日 (火)

ディストラクションのレベルを知る

ドッグスポーツをやっていなくても、愛犬のディストラクションが何なのかを知っておくことは大事です。

「ディストラクション」とは、犬にとって気になるもの。
好きすぎて大興奮しそうなものは「ポジティブディストラクション」
怖いとか嫌いとかで嫌なものは「ネガティブディストラクション」

例えば他犬を見て、ガンガン吠えている場合は、その犬にとって他犬がポジティブディストラクションかネガティブディストラクションになっている可能性があります。
つまり、興奮して吠えているからと言って、理由が同じではないということ。

改善方法についてはまた別の機会にお話しますが、他犬を見て興奮して、セルフコントロール出来ないレベルのもは、犬にとってのディストラクションです。
これを知っておくことはとても大事です。
知らないと対応できないからです。

他犬に限らず、バイクや車など動くものや、大きな音を立てるもの、ご近所のおばさんなど、何がその犬にとってディストラクションになるのか、そして、そのプライオリティ(順位)はどうなっているかも併せて知っておくことは愛犬を理解するうえでとても重要です。

さて、我が家の見習いはいつもお話しているように、一番のポジティブディストラクションが「犬」です。
特に見知ったワンコさんを発見すると、なかなか冷静さを保てません。
もちろん、見知った方々も大好き。
見知っていなくても、「かわいい」の一声で冷静さが飛んでしまうので、ハンドラーとしては日々の散歩中も注意が必要です。
見習いがどんなに相手のことを好きだとしても、前回のお散歩のように、まったく無視されてしまうこともあるわけで、見習いの思い通りに事は進まないことをちゃんと教えていかなければいけません。

見習いにとって次のレベルのディストラクションは匂い。
鼻を使い始めると、人の声が聞こえづらくなります。

その次はオモチャ、そしてオヤツと続きます。

そのため、目の前にいつもよその犬が楽しそうに追いかけているサッカーボールがあっても、眼中には入っていません。

202507151

ディストラクションと見習いとの距離が、私と見習いとの距離よりも近いとコントロールしづらくなるので、距離感を考えながらディストラクション練習をします。

202507155

目標は、すぐそばに他犬が寄ってきても、冷静でいられること。

202507152

まだまだ様々な練習が不可欠ですね。

頑張っているご褒美は、一緒にオモチャで遊ぶこと。
オヤツでは他の犬には勝てません。

202507153

----------------------
トレーニングブログに参加しています。
ワンクリック👇が更新の励みになりますのでポチっとお願いします!
にほんブログ村 犬ブログ 犬 しつけ・訓練へ
にほんブログ村

| | コメント (0)

2025年7月14日 (月)

マットトレーニング

「カフェマット」なる言葉を初めて聞いたのは10年以上前のことだったでしょうか。

それをさかのぼること10年ぐらい前から、犬(ペット)同伴の飲食店が少しずつ増え始めたことで、犬を連れてカフェを利用する人が増えました。
公共交通機関などを利用して移動される場合はキャリーバッグなどを持参されますが、日常のお散歩の帰りに寄るときなどは、特にそういったものがないので、中には人間が座る椅子に直接犬を座らせる人もいたようです。

犬と暮らし始めると、抜け毛や汚れ、爪痕などで家が傷むことに人は少しずつ馴らされて行きます。
もちろん、毎日お掃除をして、外から帰ってきた犬の足を念入りに洗う方もいます。
衛生上気を付けることは必要ですが、あまり気にし過ぎてしまうと、犬に余計な負荷をかけすぎてしまうので、いい意味での「いい(良い)加減」はある程度必要かもしれません。

いずれにしても、動物と暮らしている人とそうでない人の感覚は当然異なるので、自分を基準に考えていると、非常識と言われないとも限りません。

カフェなどの飲食店に犬も連れて行かれるようになったあと、この犬飼いの基準と、そうでない人の基準が合わず、その後犬の入店が禁止になったお店もあったと聞いています。

外を裸足で歩いてきた犬を、直接人が座る椅子に乗せなくてもいいように、「カフェマット」が浸透し始めたのはそのあたりが原因だったかもしれません。

マットに限らず、犬に居場所を提供してあげることはとても大事です。
昨日のハウストレーニングでも書きましたが、犬にとって安心して落ち着ける場所を提供してあげることで、人間が美味しいものをいただいていても、足元のカフェマットで落ち着いて休んでいられたら、お互いのストレスが軽減されます。


さて、見習いにもマットトレーニングをチビの頃にやっており、居場所として教えてはありますが、まだまだ衝動には勝てないときがあります。

落ち着いて待てるように日々伝えていきましょう。

202507141

練習時に持ち歩いている小さいカーペットは、マットと言えるサイズではありませんが、場所として認識しているので、伏せて待つことは理解しています。
本当はアシスタントのように、顎を地面に付けて休んでいられるようになるといいのですが、まだまだ順番が来るのをワクワクしながら待っている見習いです。

----------------------
トレーニングブログに参加しています。
ワンクリック👇が更新の励みになりますのでポチっとお願いします!
にほんブログ村 犬ブログ 犬 しつけ・訓練へ
にほんブログ村

| | コメント (0)

2025年7月13日 (日)

ハウストレーニングの効果

犬を迎えたら、必ず「ハウス(クレート)トレーニング」をしましょうとしつこくお伝えしていますが、どうしても嫌悪感を抱いてしまう方がいます。
理由は「かわいそうだから」。

では、どうすれば「かわいそうでない」のか伺うと、いつでも自由に動き回れること。

確かに、ハウスに入って扉が閉められてしまえば、必然的に犬の自由は奪われてしまいます。
しかし、朝から晩まで一日中ハウスで過ごすわけではありません。

眠るとき、一人になりたいとき、安全を確保したいときにハウスは犬にとってとても重要な場所なのです。

かつて母子3頭のボーダー・コリーと暮らしていた時は、スペース上大きなハウス一台とドッグベッド2個を室内に置いてましたが、必ず誰かがハウスを占有していて、水を飲みに出てくると、そのすきに残りの誰かがハウスに入るというのが日常でした。

ドッグベッドよりも、ハウスの方が落ち着くと犬たちはわかっていたからでしょう。
特に多頭飼いの場合、安全な場所を確保するというのは1頭飼いよりも必要です。

仲のいい同居犬であったとしても、いつもべたべたくっついたり、遊びに誘われれば疲れてしまうからです。

しかしながら、トイレの失敗がなくなって、ある程度人とのコミュニケーションも取れるようになってくると、ハウスを撤去してしまうおうちは少なくありません。

落ち着ける場所がなくなると犬はどうなるのでしょうか。

人間でも、電車などの座席に座るとき、真ん中に座るより、端を好む人の方が少なくないようです。
どこかを壁に付けておくことで、守るべき方向が減って安心できるからです。

さて、今日は若い男の子のボーダー・コリー2頭のプライベートレッスンがありました。
前回お伺いしたとき、ハウスをもっと活用していただくようにお願いしていたところ、今日は2頭とも、玄関で挨拶が済むと、さっさとハウスに入ってくつろいでいました。

202507131

素晴らしい!

ハウスが安全な場所と認識してもらうことで、落ち着けるようになったようです。
特に先住の子は、子犬の頃ハウストレーニングによって甘噛みが止まったそうです。

いつでもそばにいられれば、人に対する要求も増えてきますが、人間はいつでもその要求に応えてあげられるわけではありません。
居場所を明確にすることで、遊ぶときは遊び、休むときは休む。というメリハリある生活が彼のストレスを軽減させたのでしょう。

最後は、クライアントさんのリクエストで、ドッグダンスのトリックでも使う「おじぎ(バウ)」の教え方をアドバイス。

202507132

2セッション目で、大分体が慣れてきたようです。

このあとは、ルアーリングを減らし、ボディーシグナルを減らし、言葉のキューだけでも反応できるように伝えていきます。
最終形は、立止からの「おじぎ」だけでなく、伏臥(フセ)からも「おじぎ」が出来るように教えていきます。

これからが楽しみですね。

----------------------
トレーニングブログに参加しています。
ワンクリック👇が更新の励みになりますのでポチっとお願いします!
にほんブログ村 犬ブログ 犬 しつけ・訓練へ
にほんブログ村

| | コメント (0)

2025年7月12日 (土)

リアクティブ(吠え)の原因は?

愛犬の「吠え」に悩む飼い主さんは少なくありません。
「無駄吠え」という方もいらっしゃいますが、犬が吠えるにはそれなりの理由があります。
犬にとって「吠え」は人間にとっての「言葉」と同様の意味があるからです。

我が家の見習いはパーソナルスペースが広いので、安全なスペースの中に急に犬が入ってくると「吠え」て、来ないでくれと言うアピールをして、相手との距離を取ります。
子犬の頃、彼は他犬の存在をほとんど気にしませんでした。というより、眼中に入っていなかったので、急にそばに来られてびっくりしたり、急にそばに寄られて噛まれるというアクシデントがあったことが後の行動の要因だったかもしれません。
距離が取れていれば冷静さを保てるので、道端で他犬と遭遇したら、何も言わずに距離を取ります。

一方見習いはパーソナルスペースが狭いので、グイグイ犬に向かっていき挨拶をしようとします。
しかし、これは見習いの一方的なポジティブな要求なので、基本的には許可していません。

自分をアピールして吠える場合は、「違うよ」程度の声はかけて、「行くよ」と言いながらスルーしていきます。

他犬を見て吠える行動だけを見ても異なる理由があるので、犬が吠える行動すべてにはそれぞれの理由があるのがおわかりでしょう。
ということは、対処法も「吠え」の数だけあるはず。
一概に、一つの対処法では解決できないというわけです。

どういう風に吠えているかによっても異なるので、対象物だけで対処法は決められないというのもひとつです。

最近SNS上でリアクティブな犬の問題解決を装って、怪しげな誘導のあと、課金が発生する事例があるそうです。
あらかじめ費用が明示されているプロにお願いすることをお奨めします。


さて、我が家の見習い、昨日の散歩中ボーダー・コリーと遭遇しました。
不思議なもので、同じ犬種を見ると特に親近感が湧くようで、挨拶に行こうと必死になっていましたが、あいにく相手の犬は別のボーダー・コリーを待っていたらしく、見習いは全く眼中にはいっていませんでした。

そしてすぐにお待ちかねのボーダー・コリーがやってくると、二頭で楽しそうにワンプロが始まり、見習いは蚊帳の外。
全く無視されていたら、私のところに戻ってきて伏せました。

202507121

しつこく突っ込んでいかないところがある意味成長の証かもしれません。

もし突っ込んで行っていれば、荒療治で追い返されないとも限りません。
相手の気持ちも尊重し、お互い平和的に対処することが重要ですね。

----------------------
トレーニングブログに参加しています。
ワンクリック👇が更新の励みになりますのでポチっとお願いします!
にほんブログ村 犬ブログ 犬 しつけ・訓練へ
にほんブログ村

| | コメント (0)

2025年7月11日 (金)

ドッグトレーニング:何を報酬に使うのか。

「正の強化(Positive Reinforcing)」を使いながら犬に様々な行動を伝えていく過程では、当然のことながら「報酬(ご褒美)」が不可欠です。
なぜなら、リードや力によって犬を制御するのではなく、犬の自発的な行動を引き出すためには犬がポジティブである必要があるからです。

犬の好ましい行動のみをキャッチして、報酬を出していくことがトレーニングのメソッドになる場合、「報酬」と聞くと、ついつい食べ物に頼ってしまいがちですが、犬にとっての報酬は食べ物だけではありません。
それは、タイミングによっても異なってきます。

お腹が空いていれば、食べることに気持ちはフォーカスされやすくなりますが、そもそも食に興味の無い犬にとって、食べ物、特に毎日食べているドッグフードなどを見せられても、やる気に繋がらないことが多いものです。

「報酬」は犬によっても異なるので、食べ物に固執する必要はありません。
愛犬にとってのご褒美が何なのかを知ることが大事と言うのはそういうことにも繋がってきます。

食べ物以外の報酬では、「ハンドラーとの遊び」や「ライフリワード」があります。
ハンドラーとの遊びは、キャッチボールや引っ張りっこ、場合によってはプロレスごっこも入るかもしれません。
ライフリワードには、散歩に行くことや、地面の匂い嗅ぎ、犬同士の遊びなども含まれます。

これらの報酬を、トレーニングの中に上手に組み込んでいくことで、犬を飽きさせず、「お勉強」ではなく、遊びの中で学習することを習慣にしていくことができるわけです。

我が家の見習いにとって、人や他犬との挨拶は結構比重の高いライフリワードですが、これを使うことは出来ません。
なぜなら相手があることなので、いつも提供できるわけではないからです。

今日も、沢山のディストラクションがある中での練習だったので、報酬はオモチャの引っ張りっこ。
ガウガウ言いながら引っ張りっこを楽しんでくれるので、練習の合間合間に遊び時間を入れながら集中力を保っていきます。

202507112

ちっちゃいオヤツ一粒でも頑張ってくれるアシスタントとは違うので、いろいろ工夫は欠かせませんね。

----------------------
トレーニングブログに参加しています。
ワンクリック👇が更新の励みになりますのでポチっとお願いします!
にほんブログ村 犬ブログ 犬 しつけ・訓練へ
にほんブログ村

| | コメント (0)

2025年7月10日 (木)

環境は重要な因子

犬の行動を上手にコントロールするためには「環境設定」が重要といつも書いています。
この「環境」と言うのは、犬の周りにある全てのものなので、箱ものの「家」だったり、「外的刺激」であったり、場合によっては「家族」など、一緒に暮らす人たちだったりします。

つまり、犬の周りを取り巻くもの全てが「環境」になります。

人間も同様で、環境が変わればそれなりにストレスがかかってしまいます。
犬はそんなに繊細ではないと思われがちですが、実はちょっとした変化にも影響されます。

ドッグスポーツなどの競技に出ていると、練習と本番との違いが犬に大きな影響を与えることがよくわかります。
そこで、犬がいつも通りのメンタルを保つために、様々な環境の変化にも馴れるような練習が必要となってくるわけです。

実際に競技に出ていない犬であっても、当然日常生活に影響が出る環境の変化があるのでケアが必要です。

かれこれ25年ほど前、当時我が家にいた生後8か月の若い犬たちは、思春期と引っ越しと言う環境変化が重なり、新しい環境に慣れるまで半年近くかかったことがありました。

馴れるまでの若い犬たちの行動の変化で大きかったのは「吠え」でした。
引っ越し前までは、家の中でも外でもほとんど吠えませんが、家が変わった後、散歩に出て他犬と遭遇すると必ず弟犬が吠えて、他の犬を寄せないようにしたのです。
母犬と姉犬と一緒の散歩していて、女子は問題ありませんでしたが、弟犬だけが新しい環境の中で、警戒モードになってしまったようです。

半年近くたって、それも次第になくなり、ようやく散歩で遭遇する犬たちを見ても反応しなくなりましたが、反対に、今まで吠えた相手に吠えられるという状況になってしまいました。
人騒がせな弟犬でしたが、個体によって、順応性が異なるのは人間も同じ。

ちょっと変わった行動が出ても、平常心が保てるようにサポートしていくことが大事ですね。

さすがにアシスタントは経験値が高いので、多少の環境変化には動じず、今朝はいつもより多めに犬たちが散歩に来ていましたが、いつもと変わらぬパフォーマンスでした。

202507101

----------------------
トレーニングブログに参加しています。
ワンクリック👇が更新の励みになりますのでポチっとお願いします!
にほんブログ村 犬ブログ 犬 しつけ・訓練へ
にほんブログ村

| | コメント (0)

2025年7月 9日 (水)

トレーニングはコンスタントに。

犬に行動を教えるときは、「鉄は熱いうちに打て」ではありませんが、伝えるべきことを繰り返し伝えていくのが早道です。
専門的な言葉で言えば、「強化頻度をあげる」ことが、犬の理解の早道となります。

この場合の「強化」とは、犬が正解を出して報酬を得られることです。
よって、犬が失敗ばかりを繰り返してしまうようなシチュエーションでは強化を得られないため、犬の学習は進みません。

実際の日常生活におけるトレーニングでは、なかなか教え手(人間側)の都合のいいように環境設定ができないので、レッスンでは敢えて環境設定しながらトレーニングを行い、強化頻度が高くなるように設定していきます。


さて、昨日の練習時、他犬の動きに翻弄されて集中が切れた見習い。

今日は距離のある他犬よりも近い場所にディストラクションとなるオモチャなどを配して練習していたところ、ちょうどいい具合にディストラクションとなる犬が登場。
昨日の今日ということで、見習いも馴れてきました。

202507093
202507091


頑張ったご褒美はオヤツよりも遊び。

202507092

他犬よりも私が持っているオモチャの方が距離が近いので刺激としての効果があがります。
つまり、遠くにあるものと遊ぶよりも目の前のオモチャ。

ただ、子犬の頃の見習いは、目の前のおもちゃより、遠くでディスクを追っている犬が気になって仕方がなかった時期がありました。
しかし、遠くのものを手に入れに行かないことを学習してもらい、目の前の物を選択するようになった経緯があります。

子犬育ては根気と忍耐と繰り返しですね。

----------------------
トレーニングブログに参加しています。
ワンクリック👇が更新の励みになりますのでポチっとお願いします!
にほんブログ村 犬ブログ 犬 しつけ・訓練へ
にほんブログ村

| | コメント (0)

2025年7月 8日 (火)

フレンドリーなのはいいけれど。

昨日に続き、ポジティブディストラクションのはなし。

犬の犬好き、犬嫌いに関しては、「社会化」と言うプロセスも大事ですが、もともと持っている犬の気質や性格にも関係します。

そもそも、好きでも嫌いでもない、ニュートラルな犬もいるわけで、先代のアシスタントはどちらかと言うとそんなタイプでした。

若いころに怖い思いをしたことがあるので、トラウマになるかと心配したのですが、怖い思いをさせられた犬種限定のトラウマで済み、他犬種全般に関しては、問題なくニュートラルでいられることができました。

相手が近寄ってきても過剰反応することなく、こちらから興奮して近寄ることもなく、相手が強引なときはそっと避けるという、パートナーとしては理想的なタイプでした。

一方現見習いは、犬を見つけると大興奮。
犬だけでなく、人に対してもフレンドリーなので、近くで遭遇すると挨拶に行こうとします。

他犬に対しては日々のトレーニングの中で、いちいち挨拶をしなくてもいいと伝え続けて、どうにかスルーできるようになってきましたが、自由に走り回っているとやはり自分も仲間に入りたくて気をそがれてしまいます。
これがポジティブディストラクションです。

逆に言えば、犬嫌いな犬もいるので、見習いの挨拶行動は許可が出るまでは押さえて欲しいところ。

いつもの練習場所は、日常的には子供のサッカーやバスケットがディストラクション練習にちょうどいいのですが、暑くなってからは、愛犬家のお散歩時間と重なることも多く、視界に入るだけでは気にしなくなりましたが、さすがに、ボールを追いかけて走り回っている姿は刺激的だったようで、今日は集中が途切れました。

202507082

まだまだ修行は続きます。

202507081
----------------------
トレーニングブログに参加しています。
ワンクリック👇が更新の励みになりますのでポチっとお願いします!
にほんブログ村 犬ブログ 犬 しつけ・訓練へ
にほんブログ村

| | コメント (0)

2025年7月 7日 (月)

オヤツが犬の集中を妨げる

「ディストラクション」のことをよく書いています。

「ディストラクション」とは、犬の気をそらして集中を欠くもとになるもの。
ディストラクションになるものは、犬の個体によって異なります。

例えば、人、他犬、バイク、鳥、猫など、動くものや大きな音など、犬にとって集中を欠くものは沢山あります。

そんなとき、よく使われるのがオヤツ(食べ物)。
気を散らさなかったら、ご褒美に渡したり、緊張していたら何か口に入れてもらって落ち着いてもらうなど、ディストラクション対策に使われることも多いのですが、実は食べ物自体が大きなディストラクションになることもあります。

いつもより美味しいオヤツを出してしまったばかりに、普段なら問題なく出来るのに、犬は頭の中はオヤツでいっぱいになってしまい、ハンドラーに言われた言葉に反応できなくなるということもあるのです。

先代のアシスタントがドッグダンスのコンペのとき、その日参加賞としていただいたオヤツをあげて、リンクサイドにおいてからリンクインしたところ、踊っている間中、リンクサイドが気になっていたということがありました。

昨日の練習中も、見習いにいつもより美味しいトリーツを用意したら、視線はオヤツにくぎ付けで、私のキューに対して落ち着いて作業できなくなってしまいました。

202507071
※目の前にあるオヤツに気がいってしまい、頭が働かなくなっている見習い

オヤツならなんでもいいのではなく、状況にあわせて使い分けすることが重要ですね。

----------------------
トレーニングブログに参加しています。
ワンクリック👇が更新の励みになりますのでポチっとお願いします!
にほんブログ村 犬ブログ 犬 しつけ・訓練へ
にほんブログ村

| | コメント (0)

2025年7月 6日 (日)

ドッグトレーニング:弁別の難しさ

犬は、一貫して、繰り返して伝えてあげれば、必ず学習することができます。
競技に出ない犬であったとしても、「正解」を伝えてあげることはとても重要です。
間違ってしまったときでも、「どっちでもいい」という教え方をしてしまえば、犬はどちらでもいいと学習してしまいます。

一番わかりやすい例は「オスワリ」と「フセ」。
どちらもじっとしていることですから、日常生活においては、どっちをやっても大勢に影響はありません。
だからと言って「オスワリ」と言ったのに伏せてしまってもいいことにしていると、犬は「オスワリ」と「フセ」の弁別が出来なくなるわけです。

「お手、お変わり」なども同様です。
右手を挙げようが左手を挙げようがどっちでもいいことにしてしまうと、犬は適当にやるようになります。

ドッグスポーツの競技では、左右間違ってしまうと、ハンドラーの動きと合わなくなってしまうので、きちんと教えてあげることが重要です。
そのためには、間違えたことをそのままにしておかないこと。
正解を出したときにきちんと褒めて「正解であること」を伝えることが大切です。

さて、今日は見習いに両手を挙げることと片手を挙げることの違いを教えたのですが、途中でイライラしてきて、適当に足を挙げるようになったのでリセット。

202507061

違いがわかるまで、ゆっくり教えていきます。

----------------------
トレーニングブログに参加しています。
ワンクリック👇が更新の励みになりますのでポチっとお願いします!
にほんブログ村 犬ブログ 犬 しつけ・訓練へ
にほんブログ村

| | コメント (0)

2025年7月 5日 (土)

犬はちゃんと学習しています。

今日は等々力のDogLifeDesignさんでグループレッスンがありました。
それぞれの課題に合わせて進めていきますが、参加犬の1頭はまだパピーさんなので、基礎的なことを集中的にやっていただいています。

そのひとつがマットトレーニング。
おうちでは問題なくできているマットトレーニングですが、おうち以外で、しかも他の犬やら、知らないおばさんやらで、気になるものがあるなかで落ち着いて待機することはなかなか出来ません。

そこで、今日は敢えてリードを係留した形で、Mさんが自発的に好ましい行動を取ってくれたら、集中して褒めていく作戦。

最初は、ハンドラーさんが少し離れただけでも落ち着かなかったMさんですが、

202507051

マットの上で座るたびに褒めていたら、

202507053

何も言われなくても、自分からマットに戻って座るようになりました。

202507052

もちろん、そこでも褒められて報酬が出るので、後半は何も言わなくても、じっとしている時間が増えてきました。

「マテ」同様、静かに待機していることを教えるのはなかなか難しいものですが、繰り返し頻繁に褒めていくことで、犬はその行動には必ず報酬が出ると学習し、次第にその行動を取りやすくなります。

無理に「ああしろ、こうしろ」と言うのではなく、犬が自発的に取りやすい環境づくりをした方が、犬にとって理解しやすいものです。

いろいろな場面で試してみてくださいね。

----------------------
トレーニングブログに参加しています。
ワンクリック👇が更新の励みになりますのでポチっとお願いします!
にほんブログ村 犬ブログ 犬 しつけ・訓練へ
にほんブログ村

| | コメント (0)

2025年7月 4日 (金)

オヤツがないとやらなくなる?

犬に様々な行動を教えていく過程では、ルアーリング(誘導)でオヤツを使うだけでなく、報酬として食べ物などを使いますが、トレーニングの過程で、「なかなかオヤツがはずせない」とか「オヤツがないとやらなくなるからオヤツは使わない」と言ったお話も聞きます。

それらの弊害はオヤツを使うことの弊害ではなく、オヤツの使い方による犬の学習や理解の結果です。

つまり、オヤツが無ければやらないというのであれば、それは犬にとってあまり楽しくないことなのかもしれません。

日常生活においては、全てが犬にとって楽しいことばかりではありませんが、それを無理強いするのではなく、犬が「やってもいいよ。」と思ってくれるようにするために、オヤツなどの食べ物を使うことがあります。

場合によっては、オヤツを使うことで、その行動自体がそれほど嫌なことではなくなることもあります。

トレーニングで新しい行動を教える場合、強制はしないので、犬がその行動をとりやすくしたり、好印象を持ってもらうためにオヤツなどを使いますが、この使い方を誤ってしまうと、「オヤツがないと出来ない」犬にしてしまう可能性が出てきてしまいます。

しかし、使い方を間違えなければ、オヤツが目の前にぶらさがっていなくても、犬はその行動を自発的に取ってくれるようになるので、もしうまくいかないときはプロの相談してみてください。

さて、我が家の犬たち、キャバレッティが好きです。
これは単純なボディバランスのエクセサイズで、特に面白いとは思えないのですが、これが始まるとオヤツがもらえることが分かっているので、設置しただけで、勝手にやってしまいます。

202507041

目の前にオヤツが落ちていなくても、すでに刷り込まれた行動は、犬の自発的行動となって出てくるわけです。

「オヤツが無いとやらない」とあきらめるのではなく、どうやったらやりたい気持ちになるか、犬の身になって考えてみると答えがわかりますよ。

----------------------
トレーニングブログに参加しています。
ワンクリック👇が更新の励みになりますのでポチっとお願いします!
にほんブログ村 犬ブログ 犬 しつけ・訓練へ
にほんブログ村

| | コメント (0)

2025年7月 3日 (木)

ラリオビ定期レッスン

今日は月に一度のラリーオビデェインス定期レッスンでした。

前半は現状の課題の確認と改善策について。

一人で練習していると、どうしても見落としてしまうところがありますし、気づいていても、どう改善したらいいのかわからない部分もあります。
そんなところを拝見しながらアドバイス。

後半はコース練習。

202507031

コース練習においても、課題の取り組み方や、全般的な今の問題点も含めてアドバイスをさせていただいています。

例えば、「オスワリ」や「フセ」の状態で、ハンドラーが動いてもじっとしていることは、課題を遂行するだけでなく、日常生活でも不可欠なので、細かいステップで繰り返し教えていくことが大事。

202507032

ポイントは、「マテマテ~」と言い続けることではなく、いつまでじっとしていればいいのかを明確に伝えること。
短いセッションの繰り返しで、わかりやすく伝えていきましょう。

----------------------
トレーニングブログに参加しています。
ワンクリック👇が更新の励みになりますのでポチっとお願いします!
にほんブログ村 犬ブログ 犬 しつけ・訓練へ
にほんブログ村

| | コメント (0)

2025年7月 2日 (水)

「ちょうだい(出せ)」を教える

子犬と遊ぶにはオモチャを介して遊ぶのがまず第一歩です。

撫でている手に甘噛みをしたり、動く手を追いかけるようになってしまうと、本気でなくても歯が当たったりして、人にとっても犬にとっても楽しくありません。
そこで、手をオモチャにするのではなく、噛んでも壊れないオモチャや、引っ張りっこや投げたりできるようなオモチャを使って遊ぶことをお奨めしています。

ボールなどのオモチャは転がしたり投げたりしながら子犬に興味を持ってもらうことから始まりますし、引っ張りっこのオモチャも、子犬の目の前で動かしながら、子犬が釣れるのを待ってあげると楽しく遊べるようになります。

オモチャを介して上手に遊べるようになるには、子犬からオモチャを受け取ることも必要になってきます。
受け渡しができないと、子犬はおもちゃを持ち逃げして一人遊びをしてしまい、人間がいなくてもいいと思ってしまうからです。

そうならないためにも、子犬からオモチャを渡してもらうことを教えておくことが大事。

無理やり取り上げるのではなく、渡してくれればまた投げてもらえるし、引っ張りっこも出来ると教えていきます。

子犬がオモチャを渡してもいいと思ってもらうためには、人に渡したらそれで遊びが終わってしまうと思わせないこと。
渡しても続きがあると思えば渡しやすくなります。
もちろん、遊びには終わりがあるので、最後は子犬が飽きる前に人が終わらせることも大事ですが、一度で終わってしまうと楽しくないので、何回でも続くと刷り込んでおくことが重要です。

それでもなかなか放してくれそうもないときは、全く同じオモチャか、同等の価値があるオモチャを用意して、持ってきたときに、もう一つを見せて放すのを待つという方法があります。

一度に二つは咥えられないので、当然一つは手放すことになるからです。

手放す瞬間に「ちょうだい」や「出せ」「放せ」などのキューをのせていけば、次第にキューと手放す行動がリンクされて行き、最終的にはキューで口から放してくれるようになります。

焦らず、少しずつステップアップしていきましょう。


さて、今日は若いK君のプライベートレッスンがありました。

遊びにも付き合ってくれるようになり、人とのコミュニケーションも大分取れるようになってきたK君。
ボールキャッチもとても上手です。

今日はママとのボール遊びの中で、少しずつ「放せ」のキューを教えてあげました。

202507021

暑い時期はなかなか外では遊べないので、家の中でストレス発散させてあげることも必要ですね。

----------------------
トレーニングブログに参加しています。
ワンクリック👇が更新の励みになりますのでポチっとお願いします!
にほんブログ村 犬ブログ 犬 しつけ・訓練へ
にほんブログ村

| | コメント (0)

2025年7月 1日 (火)

子犬の社会化

子犬にとって社会化が重要なのは明らかですが、ワクチンプログラムの関係で、子犬がなんでも受け入れてくれる時期に自力で散歩に出るのは難しいのが現実です。

そこで、一般的にお願いしているのは「抱っこ散歩」
子犬が自分の足では歩けない時期から、抱っこで外に連れ出し、様々な生活音に馴らしたり、実際に目の前を走りすぎる車や自転車、人や犬を目視させて、いちいち反応しなくていいことを教えていくわけです。

子犬は日々育っていくので、中型犬より大きくなると、抱っこができなくなります。
そこで登場するのがカート。
カートに乗せて、社会化散歩を楽しんでもらうわけです。

我が家は大型犬2頭とのくらしの後、中型犬との暮らしになりましたが、カートは子犬だけでなく、歳を取った犬の散歩のサポートにも使えます。
初代のボーダー・コリーは抱っこ散歩で頑張りましたが、シニアになってカートを購入してからは、子犬が来るとカートで移動するようになりました。

近所をただ散歩するだけでなく、今後犬たちにとって大きな刺激となりそうな車やバイクを見せに幹線道路沿いを歩いたり、交差点で行き交う車を見せたり、公園の中ではドッグランやスケボーのバンクなどを見せました。

おかげで、我が家の犬たちはバイクや自転車、キックスケーターもスルーできています。
要は,犬たちにとって周りにあるものは景色の一部でいちいち一喜一憂しなくてもいいと理解してもらうこと。


さて、今日はパピーさんのレッスンがありました。
カートも準備していただいたので、初カート散歩。

車の走る音だけでなく、風の音、エレベーターの乗り降り、空を飛ぶ鳥など、初めてが盛りだくさん。

202507011

そんななかで、落ち着いていられたら、褒めてフード。
フードが食べられるのはメンタルが落ち着いている証拠。

202507012

自分の足で歩けるようになるまで、少しずつ経験値をあげてもらいます。

かつて社会化のひとつに、「何人もの人に会って抱っこしてもらうのがいい」というのがありました。
確かに人にも馴れてもらうことは大事なことですが、「抱っこしてもらう」と言うのは無理があります。
なぜならそこに子犬の選択肢がないからです。

子犬がもし自分から寄っていくなら問題ありませんが、無理やり抱っこするのは子犬の意思を無視してしまうことになります。
社会化は子犬の意思を尊重しながら行う必要があります。
そして決して無理をしないこと。

これからが楽しみなEさんでした。

----------------------
トレーニングブログに参加しています。
ワンクリック👇が更新の励みになりますのでポチっとお願いします!
にほんブログ村 犬ブログ 犬 しつけ・訓練へ
にほんブログ村

| | コメント (0)

« 2025年6月 | トップページ | 2025年8月 »