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2025年5月 1日 (木)

なぜ犬はその行動をとるのか

なんとも漠然としたお題ですが、犬たちが自発的に取っている行動が繰り返される場合、そこには何かしらの報酬が犬に出ていることが原因となっています。
報酬はトリーツなど人間が与えるものに限りません。

人間にとって問題行動と言われる行動では特に犬にとってメリットがあることが多いものです。

例えば、
・何かを破壊する:中から綿が出てきたりしておもしろいのでやめられない。
・ゴミ箱をあさる:中から美味しいものが出てきた。
・テーブルに足をかける:たまたまテーブルに足をかけたら、美味しいものが落ちたので、またチャレンジする。
・吠える:吠えることによって要求が満たされたので、吠える行動が頻繁に出るようになる。
・リードを引っ張る:行きたいところに行こうとリードを引っ張っていくと飼い主がついてきて行きたい方に行かれる。
・人に飛びつく:人が撫でてくれたり、押し返そうとされたりして構ってもらえた。

どれも、犬にとって何かしらのメリットがあるからこそ繰り返される行動なので、単に叱ったところでやめられないというのが犬側の主張です。

では、これらの行動をやめてもらうためにはどうすればいいのか。

そもそも、行動が出ないような環境設定をすることで回避できることもあります。
犬がある程度大人になって落ち着くまで、犬の手や口が届くところに、食べられて困るものをおかないなどが解決策のひとつです。
なぜなら、子犬の頃にやらなかった悪戯を成犬になって突然やるようになることはとても少ないからです。

子犬はそのエネルギーの発散させる場所を求めているので、真剣に向き合って遊び、疲れたらハウスで寝るというルーティンを作ってあげると、退屈しのぎの悪戯を防ぐことができます。

一方、人と関わる中で発生する問題行動に関しては、人間がその要求を叶えないという一貫した行動をとり続けることで犬はメリットがないことを学習することができます。

吠えても要求がかなわない。
飛びついても構ってはもらえない。
リードを引っ張っても行きたいところには行けない。

これらを一貫して犬に伝えていくと、一日では理解できなくても、次第にわかってくるようになります。
もちろん、その代わりに、好ましい行動をとっているときはしっかりと褒めてあげることで、報酬を得るためにはどんな行動を取ればいいのかを犬に伝える手順は不可欠です。

一般的な日常マナーだけでなく、犬に新しい行動を教えるドッグスポーツなどでも、犬がこちらの教えたい行動をとりやすいように上手に環境設定していくことが重要になります。

今日は見習いにハンドラーの背中に乗るというトリックを導入してみました。

背中に前足をかけて飛び越えることはすでに学習していますが、背中に滞在することは教えていません。

そこで勢いで飛び越えるのではなく、背中をターゲットに乗ることを教えるために、トリーツを使って誘導してみました。

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202505012

トリックによっては一人では教えづらいものもありますが、工夫するとなんとかなることもあります。

ちょっと犬の立場に立って考えてみるとわかりやすかもしれませんね。

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