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2025年1月16日 (木)

犬のきもちを知る

犬のボディランゲージが一般的に知られるようになって久しいですが、ボディランゲージは文字通り犬の体が示すきもちのサインです。
顔の表情、姿勢、尻尾の動きなど、「唸る」「吠える」「噛む」といった行動にまで至らない犬のきもちを表現しています。

実際犬は閾値を超えれば、唸ったり、吠えたり、噛んだりすることもあるので、そこに至らないためにボディランゲージを読むことが重要とされているわけです。

しかし、瞬時にいぬのきもちを察するのは難しいので、ボディランゲージを見落としたとしても、犬は「唸る」ことでネガティブなきもちを表現してくれるので、それを見落とさないことがとても重要なポイントになります。

唸り声を聞くと、「アグレッシブ(攻撃的)」と感じる人は少なくありませんが、唸りは攻撃だけのサインではありません。
「警戒」「恐怖」など、犬が避けたい場面でも唸るので、そのきもちを理解することがとても重要です。

人によっては、「唸られてやめたら、犬は唸れば人間が止めてくれると学習するから唸ってもやった方がいい」という人がいます。
しかし、犬にも個体差があって、「『嫌だなぁ』」と言っても聞き入れてもらえなかったからあきらめよう」と思うタイプの犬と、「『嫌だなぁ』と言っているのに聞いてくれないから今度やったら噛んでみよう」と考えるタイプの犬がいます。
前者がよくて後者が悪いのではなく、個体の性格です。

前者の犬の場合、その後も問題なく暮らしていけるかもしれませんが、後者の場合は事態が悪化することがよくあります。

そうならないためにはどうするのか。

「嫌だ」と感じていることを理解して、「嫌」を少しずつ嫌じゃない状態に変えていくサポートが必要になってきます。
それは何も犬のご機嫌を取ることではありません。
犬は怖いから「嫌だ」と言っているのですから、自分で「怖くない」と納得できれば唸る必要がなくなります。

以前子犬の社会化で書いたことですが、現アシスタントが子犬のころ、何時もの散歩コースに突然置かれたカバーのかかった大型バイクに驚いて、後ずさりしながら唸っていたことがありました。
このバイクが子犬に襲い掛かれば当然大変なことになりますが、バイクは動かず、子犬は何も怖がることはないと学習すれば唸らなくなります。
そこでしばらくリードを緩めて様子を見ていたら、自分で近寄っていき、匂いを嗅いで、「大丈夫」と納得して戻ってきました。
すると、次にバイクを見ても唸らなくなりました。

つまり、「怖い」や「嫌」もポジティブなことに変えてあげることで、犬のきもちも変えることが出来るということです。
そのためには、今の犬のきもちを理解して対処してあげることが重要です。

「唸り声」を軽視せず、「噛み」に移らないで済むようにサポートしていきましょう。

さて、今日は2歳間近のYさんのプライベートレッスン。
まだまだ「いや!」と言いたいお年頃。

今日は首輪を持っても嫌なことは起きないと学習してもらう練習。

202501161

このお嬢さんは賢いので、教えたことはちゃんと覚えてくれます。
ハウスもすぐに飛び込めるようになったので、「首輪」も覚えてもらいましょう。

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