犬は景色で覚えている。
犬に行動のキューを教えるのはさほど難しいことではありませんが、そのキューを聞けば、いつでもどこでも出来るようにしてあげるにはちょっとしたサポートが必要になります。
犬は初めに教えたときの環境を記憶しています。
それはある意味、その行動とリンク付けされているので、その景色と違う状況でお願いすると、「?」となってしまうことがあるということです。
簡単に言えば、よく例に出される「オスワリ」を、いつもハンドラーと向かい合わせの状態で、ハンドラーが腰をかがめて、人差し指を立てて言っていたとしたら、犬はハンドラーのその動きと言葉のキューをセットにしたものが「オスワリ」という行動を指し示しているものと理解します。
つまり、両手に荷物を持っていたり、犬の後ろから「オスワリ」と声をかけても、犬は出来ない可能性があるということです。
「ほんと?」と思ったら、後ろを振り向かないで、愛犬に「オスワリ」と言ってみましょう。
恐らく愛犬はあなたの目の前までやってきて、オスワリしてくれることでしょう。
もしその場ですっと腰を下ろしたら、「オスワリ」の意味をきちんと理解していると言えます。
いずれにしても、「きちんと理解してもらう」には、どんな状況でもその言葉のキューを聞いたらその場でその行動を起こせるようにしてあげることで、犬は混乱しなくなります。
さて、今日のドッグダンスグループレッスンでは、モンローウォークの教え方をやっていただくことになりました。
モンローウォークは前足を斜め前にクロスするように出しながら歩くことです。
別に普通に歩けば普通のウォークですが、ちょっと前足を斜めに出すことで、ドッグダンスのトリックとして使えるようになります。
先代アシスタントに教えたトリックがこちら👇
https://www.youtube.com/watch?v=LLwCec9WGQQ
初めからこんな歩き方ができるわけではないので、前足を片方ずつ上げることから教えるのですが、基本は「お手・おかわり」です。
「お手・おかわり」を教えるときは普通ハンドラーは座った状態、犬も座った状態から教えます。
その後、出す前足の方向を少しずつ変えたり、「オスワリ」から「タッテ」の状態に姿勢を変えてもらいながら最終形に向けて少しずつ変化させていきます。
オスワリの状態で覚えた「お手・おかわり」を立った状態で出来るようになるには、犬の姿勢も変わるし、ハンドラーの姿勢も変わるので、そう簡単ではありません。
「お手・おかわりは知ってるでしょ。」と犬にプレシャーをかけることなく、少しずつ景色を変えていってあげましょう。
伏せた状態で前足をクロスすることができるLさんに、今日は立った状態でチャレンジしてもらったら、なんとなく形になってきました。
自信を持って前に踏み出すにはまだまだ時間がかかりますが、焦らずゆっくり見守ってあげましょう。
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