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2024年10月27日 (日)

姿勢からメンタルを変える

興奮している犬は、4本の足をピンと突っ張り、リードがついていれば前のめりに体重をかけるものです。
場合によっては2足立ちになる犬もいますが、基本的に興奮して吠えている犬は4本の足を地面につけて前のめりになっています。

そんな興奮している犬を鎮めようとするとき、吠えていれば当然こちらの言葉も耳に入りづらくなりますすが、物理的に「伏せ」の姿勢をとってもらうことで、動きを止めることができます。
動きが止まれば一瞬でも興奮を少し下げることができます。

我が家の犬たちの場合、楽しそうに走り回っているときも同様ですが、行動を止めたいときに「伏せ」をさせます。
すると、しばし我に返って、こちらのキューを確認することができます。

多頭飼いの場合、1頭だけとハンドラー(飼い主)が楽しいことをしていると、残りの犬が大騒ぎをするということがよくあります。
そういう時は、一緒に作業している犬のテンションが下がってしまうこともあるので、待機中の犬を係留したり、クレートにはいっていてもらうことが多いのですが、それでも大騒ぎがやまらないときもあるので、酷くならないうちから「交替制(かわり番こ)」を教えることをおすすめしています。

待っている犬に対して、「必ずあなたの番が来るから、大騒ぎしなくても大丈夫」と教えていくのですが、当然最初から長い時間は待てないので、数秒や数十秒ごとに交替し、待機中の犬が静かに出来ていたら、すかさず褒めて報酬を与えるという方法をとります。

そうすることで、日常的な場面で我慢できるようになるのは、日々のことなので速いのですが、非日常的な場面だと興奮度が上がって、いつも通りにできなくなることもあるので、日々の練習だけでなく非日常の練習も必要になってきます。

我が家の見習いも、日々の練習は外でも家でも静かに待っていられるのに、いつもと違う場所や、競技会場では、アシスタントが先にクレートから出ようとすると一声二声吠えます。
この声が野太くて、アシスタントが委縮するので、出来ればやめてもらいたいところ。
毎回競技会場で、アシスタントのクレートに手をかけて、吠えなかったら報酬を出すという練習を続け、最近では、前もって声をかければ、少しは我慢できるようになってきました。

「自分もやりたい!」という意欲的な姿勢は大変ありがたいのですが、度を過ぎてはいけません。


さて、今日は多頭飼いのおうちのTさんのハウス待機練習をしました。
ハウスで待っているだけでも不安になる犬はいるので、多頭飼いに限ったことではありませんが、Tさんがどういうシチュエーションが苦手なのか、どういう場面なら我慢できるのか、少しずつ環境を変えながら検証していきます。

その合間に報酬としてトリーツを与えるのですが、Tさんはハウスの中で立ったままなので、敢えて伏せやすい状況でトリーツを渡してもらうことにしました。
立っているときは、吠えやすいし、出来ればハウスの中では伏せてくつろいでいてほしいので、伏せた方がトリーツが食べやすいように環境設定していきます。

するとずっと立っていたTさんが自分からトリーツをもらう前に座るようになりました。

202410271

一度オスワリが出来ると、伏せるまではそんなに時間はかかりませんでした。

202410272

静かに長時間待てるようになるまではまだまだ時間がかかりますが、叱られることはないので、自分から休むことを選択するようになるといいですね。

※ポイントは、「伏せ」と言わないこと。
ハウスの中でいつまで伏せているかは犬次第なので、キューを出してしまえば「解除」が必要になるからです。

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