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2024年9月25日 (水)

環境設定の重要性

何やら硬いタイトルですが、要は犬が失敗しづらい状況、犬を褒めやすい状況を作るということ。

例えば跳びつく犬への対処法として、自分に跳びついてくる場合は、跳びつきをやめるのを待って、跳ばなくなったら褒めるという、いわゆる「犬の好ましい行動が出るのを待つ」という方法を取りますが、跳びつく相手が自分ではない場合、犬が跳びつくのをやめるまで待っていたら、相手が泥だらけになってしまったり、倒されてしまったりすることもあるのでこの方法はお勧めできません。

相手の方がよくわかっていて、跳びつかなくなってから褒めてくれる人ならいいのですが、大概の人は「いいのよ~。私も犬が好きだから。」と言いながら、飛びついてくる犬を撫でまわしたり、興奮させたりすることが多いものです。
そうなると、当然犬は跳びつくことで報酬(撫でてもらえる)を得ているため、この行動はいつまでたっても減ることはありません。

では、どうするのか。

叱ればわかるのでしょうか。

答えは「否(いな)」

叱ったところで犬は相手を見て大興奮しているので、耳には届きません。
「トレーニングが入っている犬だから大丈夫」と言う犬であればそもそも跳びつかないはず。
自分の気持ちが抑えられない若い犬や、日常的に「跳びつき」を許可されていている犬の場合、跳びつくだろうなとハンドラーは予測して、初めから跳びつけない距離でリードを足で踏んでおく方が効果的です。
手でリードを持っていると、犬と綱引き状態になってしまい、犬はますますあおられる感じになってしまうからです。

ただ、ここで気を付けなければいけないのは、リードを踏むとハンドラーが飛ばされそうな大型犬の場合は、危険なのでお勧めしません。
最初からコントロールができないレベルの時は、刺激対象物に近づかないか、距離を取って刺激に対しての過剰反応が出ないような練習をすることから始める必要があります。
犬のサイズが異なるだけでも大変さは違うので、かわいいだけで迎えてしまうのではなく、トレーニングも考えることが大事ですね。


さて、今日はYさんのプライベートレッスンでお散歩に出かけたところ、Yさんの大好きな飼い主さんと遭遇しました。
Yさんは、犬よりも飼い主さんが好きなので、大興奮して跳びついたりするそうです。
するとその方の犬が、大事なママを守ろうと必死になってしまい、バタバタになるとのこと。

ということで、さりげなくYさんのリードを踏んでいたところ、物理的に跳べないことを学習したYさんは、伏せて挨拶することになりました。
もちろん、この状態なら撫でてもらえます。

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しばらくすると、自分から落ち着いて座れるようになったYさん。

202409252

そうなると、相手のワンちゃんもママへの危険をあまり感じなくなって、Yさんに対して威嚇行動が出ません。

飼い主さん同士が知り合いで、散歩中の立ち話はよくあること。
お互いの犬たちが落ち着いて待っていられるのがベストですが、興奮してしまう場合は、興奮しづらい環境づくりも必要です。

もちろん、自主的に座ったYさんはちゃんと褒められてオヤツももらえました。
少しずつ、落ち着く行動が身についてくれるといいですね。

202409253

好ましい行動は一夜にしてならず。
お散歩練習も日々の積み重ねです。

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