犬が言葉の行動を理解したかどうかの検証は?
犬と暮らしていくと、人はコミュニケーションをとるために、犬たちにいろいろな言葉を教えていきます。
「オスワリ」から始まり、「お手、お変わり」だったり、「マテ」「オイデ」などなど、すべての行動には言葉が紐づけていきます。
犬のトレーニングにおいては、これらの言葉を「命令」や「指示」という方がいます。
犬に対して「やれ!」というより、行動を意味する合図(サイン)を示して犬に伝えるという意味では、私は「キュー」という言葉を使うことが多いのですが、なかなか広まりません。
いずれにしても、言葉のキューはその行動を意味する合図でしかないので、「やれ!」というよりは、「やってね。」ぐらいの気持ちで私は犬に伝えています。
もちろん生死に関わるようなときは、大きな声を出すときもあります。
車が来ているとき、そばに来てほしい時などです。
しかし、いくらキューを出しても犬が出来なければ、当然犬がまだ理解していないので、再度ハードルを下げて犬に教えなおさなければいけないことになります。
よくわかっていないのに、犬ができないからと言って非難するのはフェアではありませんね。
では、どの時点で犬はその言葉の意味を理解したと言えるのでしょうか。
とりあえず、周りに犬にとって刺激になるもの(ディストラクション)がない場所で、犬にそのキューを言ったとき、すぐ行動に移せれば犬は理解していると判断できます。
※家で出来たことが外で出来るとは限らないというお話は以前にも書いています。
もし言われても動けなかったとすれば、言葉のキューだけでの理解は不十分で、ハンドシグナル(視符)やボディシグナル(体符)を付けたところに戻って、ハンドシグナルやボディシグナルを外していくステップを踏まなければいけません。
ハンドラーの立ち位置や姿勢が変わっても、言葉のキューだけで出来るようになって初めて、犬が行動のキューを理解したことになります。
さて、今見習いに「ロールオーバー」を教えています。
まだまだボディシグナルが外せないレベルなので、「出来る」とは言えません。
このときは、私が前かがみになって、見習いの顔の位置がずれないように、ハンドターゲットも出しています。
この私の動きを少しずつニュートラルに戻していき、それでも犬がキューに対してきちんと反応出来るようになって初めて、犬がその行動のキューを理解したことになるわけです。
今日はまぐれで出来た見習い。
ゆっくりサポートしていきましょう。
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