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2024年8月

2024年8月31日 (土)

「社会化」が続く理由

子犬の「社会化」の重要性はいつも書いていることですが、大人になっても「社会化」は終わらないとも書いています。

「社会化」は犬にとって、人間社会で生きやすくしてあげるための重要なサポートです。
人間の子供と違い、言葉で言って納得させることはとても難しいので、犬自身に納得してもらうことが重要な「社会化」です。

先日、我が家の犬たちは、バイクやトラック、自転車などには全く反応しないと書きました。
場合によっては、車が走ってきても避けてくれるだろうぐらいの感覚で動かないので、逆に危ないくらいです。


さて、今朝の散歩中、近所の空き地で新築工事が始まり、大型トラックがふさいでいる道の端っこを避けながら歩いて公園に入りました。

その後排泄中の見習いが、トラックから大型重機が降りてくるのを見てびっくりして吠えました。

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スピードはありませんが、大きめの音を立てながらトラックから降ろされ、ゆっくり動いていくアースドリルは次に降りてくるユンボよりも怖かったようで、背中の毛を立てながら仁王立ち状態。

一度、後ろに下がりながら名前を呼びましたが、最初は聞く耳持たず。
何度か呼んだところ、ようやく気付いて戻ってきました。

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少し落ち着いたのか、背中の毛も立っていません。

少し距離をとったところで、動くアースドリルを見ているうちに、ようやく自分には関係ないと納得した見習いは、その後は普通に道を歩いて帰ることができました。

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吠えたことを「イケナイ」と叱ってもおそらく犬は意味が分からないので、一度冷静に戻してあげて、自分で納得するまで待つことが大事です。

「大丈夫、大丈夫」と言いながら近寄る必要もないし、逃げる必要もありません。
落ち着くのを待ってあげましょう。
もちろん、落ち着ける距離を取ることがポイントです。

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2024年8月30日 (金)

姿勢よく座ることの重要性

先日「バランスよく立つ」ことの重要性について書きました。
いつも落ち着きがない犬にとってはとても重要なことです。
同時に、姿勢よく座ることも犬にとっては重要です。
「オスワリ」なんて、どんな犬でも出来ると思わないでくださいね。

ずっと以前にレッスンに通っていた子に「オスワリ」をお願いすると、必ず横座りをしました。
いつお願いしても横座りなので飼い主さんに尋ねたところ、ご自宅のソファに座って、斜めに寄りかかってテレビを観ているとおっしゃいました。
人間でもいそうな感じですね。

寄りかかっていれば確かに楽なので、ついつい気も緩んで、足も崩れてしまうでしょう。
それが、ソファのない時でも習慣として出ているために、横座りになってしまったというわけです。

横座りの何がいけないのか!と言われそうですが、横座りの状態は背骨が曲がった状態ということです。
まっすぐ座ろうと意識していないので、当然筋肉も使っていません。
背骨のゆがみや、内臓に影響が出そうですね。
後肢も開くので、内転筋もあまりないような感じです。
そもそも体幹が衰えてしまい、日常の運動でも怪我をしないとも限りません。

姿勢よく座ることの重要性は、スポーツドッグに限ったことではないということです。

もちろん、様々なドッグスポーツをする場合において体幹はとても重要ですし、筋力も不可欠です。

我が家の見習いは、座ったときに後肢が開く傾向があるので、脚側停座をさせたときに、足を踏んでしまったことがありました。
また、後肢が開いた状態でフセをすれば、当然伏せたときも後肢が外に広がっているので、ドッグダンスのトリックなどで使う「ロールオーバー」も出来ません。

怪我をしないためにも、体幹と筋力は大事なので、ちょっと変だなと思ったら、きちんと正しい姿勢を教えてあげることも重要です。

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もちろん、子犬のころはまだ体がぐにゃぐにゃなので、激しい運動同様、無理な姿勢づくりもよくありません。
成長板が閉じるまでは無理は禁物ですね。

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2024年8月29日 (木)

子犬生活で大事なことは?

SNSが普及し、様々な媒体で子犬たちのかわいい行動を観ることができるようになった昨今。
どちらかというと、他人事なので、「笑っちゃう(失笑)」画に目が釘付けになることも多いと思います。
そんな愛犬の様子を動画に収めようと狙っている人もいるかもしれませんが、実際、毎日自分の家で同じようなことが起こっていたとしたらどうでしょうか。

留守中に家を破壊している犬や破壊された家を見て、「よくやってくれた!」と喜んではいられないのではないでしょうか。
場合によっては、口にしてはいけないものを誤飲してしまい、病院に駆け込まなくてはいけない状況にならないとも限りません。

あとで笑い話で済めばいいのですが、そうでないことも。

実は我が家のボーダー・コリーの中に、とてもやんちゃな娘がいました。
今から25年前のことです。
我が家で繁殖した5頭のうちの1頭でした。
彼女は、体の大きい弟がキッチンとダイニングの間に設置していたフェンス代わりのワイヤーネットを乗り越えてキッチンで意気揚々とはしゃいでいる姿を見て、自分もできると思ったのでしょう。
ある日フェンスを越えようとしました。

おそらく、一生懸命だった彼女の様子をその時動画に撮っていたら、「きゃぁ、かわいい、がんばれ~♪」と観ている人をワクワクさせたかもしれません。
しかし、彼女は後ろ足をフェンスにひっかけて宙ぶらりんになり絶叫。
別の部屋にいた私は悲鳴を聞いて彼女を救助しましたが、軽度の骨折で通院ののち、1か月間の安静となりました。

いたずらをしている犬はかわいいものですが、安全確保は欠かせません。
飼い主には危機管理能力が不可欠ということです。

さて、今日は生後3ヵ月のK君のカウンセリングに伺ってきました。
2頭目のワンちゃんということで、飼い主さんは初心者ではありませんが、犬種が変わると行動も違ってきますし、先代のワンちゃんが子犬のころからは10年以上経っているので、ある意味新しい気持ちで向き合っていただくことが必要です。

Kさんは子犬ですから、当然飛びつきがあります。
飛びつくことで自分で自分の興奮を高める効果もあるので、甘噛みにも繋がりやすくなります。
ということで、飛びつくのを止めたらすぐ褒めて、フードを一粒あげるようにしていたら、わずか数分で学習してくれたK君でした。

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ちなみに、この時K君には「オスワリ」は言っていません。
自発的に腰を下ろしたところを褒めて、オスワリの頻度を上げていく戦略でした。

生後3ヵ月はまだまだ赤ちゃんなので、いろいろ失敗してしまうのは当たり前のこと。
しかし、観察力はあるので、楽しいことがあると思うとどんどん吸収してくれます。

これからが楽しみですね。

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2024年8月28日 (水)

ディストラクションはそれぞれ

ディストラクションとは、犬の集中を欠くもの。
ドッグスポーツや競技などをやっていないと、愛犬が気を散らしていようがいまいがあまり関係ない話のように聞こえますが、実はそうでもありません。
日常生活の中でもディストラクションはとても大きな要素になるからです。

よくあるのが、バイクやトラックなどの大きな音が苦手な犬にとって、散歩は地獄のようなものです。
「行きたくない!」という犬が、自分で「大丈夫」と納得出来なければ、散歩は楽しくないので行きたがりません。

ただ苦手なだけでなく、本気で戦おうと興奮してしまう犬もいます。
遠くから音が聞こえてきただけで、じっとしていられず、対象物が近づいてくると吠えたり、くるくる回ったり、飛びかかろうとしたり、といろいろ好ましくない行動につながっていきます。

車やバイクなどだけではなく、他犬や人なども同様にディストラクションになります。

ディストラクションに弱いのは犬が悪いわけではありません。
何かしらのトラウマが原因になることもありますし、小さいころの生育環境が静かすぎて、刺激がほとんどないような場所だったことが原因であることもあります。
そうならないように、ブリーダーさんによっては、子犬たちを連れてわざわざ高速道路のサービスエリアに連れていって時間を過ごさせるという社会化を行う人もいます。

もちろん、新しい家庭に行ってからも、社会化は重要ということはいつも書いていますが、犬にストレスを感じさせないように、少しずつ「馴らして」いくことがポイントです。

我が家も小さいころから犬たちをカートに乗せてあっちこっちに連れて行ったので、日常の生活音はほとんど気にしません。

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※国道脇で信号待ち中の犬たち


しかし、見習いにとっては他犬が大きなディストラクションになっているので、吠えないでいられる他犬との距離から、気にしないでいる練習を続けます。

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※待機中、遠目に行きかう犬を見ながら、落ち着いていることを強化中

犬同士仲良く挨拶ができればOKと思う方は少なくありませんが、最初は仲良さそうに挨拶を交わしても、数秒後に気が変わることはよくある話し。
お友達がいるのはいいことですが、道端で出遭った犬たちすべてと挨拶を交わす必要はありませんね。

焦らず、ゆっくり、犬に納得してもらいましょう。

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2024年8月27日 (火)

バランスよく立つことを教える。

犬は動き回っているのが当たり前と思っていると、ついついバランスよく立つことを見逃してしまいます。
そもそも、バランスよく立つというのはどういうことでしょうか。

人間でいうところの姿勢の良しあしは健康面にとても大きな影響を及ぼすことを知らない人はいないと思います。
バランスが悪くなると、弊害として、腰が痛い、足が痛い、内臓の調子が・・等々、直接関係のないようなところに出てくるのはよくあることです。

犬たちとのトレーニング風景を動画で撮ってみると、犬の動きより、自分の姿勢の悪さに気づく人は少なくないでしょう。
「姿勢よく」はとても大事ということですね。

同様に、犬も四足にバランスよく荷重して立つのはとても重要なことです。
前肢は首と頭を支えていることから、知らないうちに大きな負荷がかかっていますが、対照的に後肢への荷重は少なく、そもそもぴょんぴょん飛び跳ねる犬も多いので、安定して4足にバランスよくじっと立つことができない犬は少なくありません。

我が家の見習いも、走ることは得意ですが、走る時に使う筋肉と、自立して立つ筋肉は別物なので、走ることばかりを優先してしまうと、速筋にあたる外転筋ばかりが増えてしまい、オスワリをするときに外側に足が引っ張られてガニマタになってしまうこともあります。

きちんと立つことは実は意外と重要ということですね。

さて、今日はあいにくの荒天だったので、家の中でゆっくりバランス練習。

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※前肢のボーン(ディスク)がまっすぐの状態になるともっといいのですが。

不安定なものに足をのせていても、グラグラしないでちゃんと立っていることがポイントです。

併せてフセの動きも混ぜながら、体感アップを頑張ってもらっています。

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2024年8月26日 (月)

どっちがいいですか?

愛犬と暮らし始めると、当然行動範囲が広がり、ほかの犬や人に会うことが日常になります。
そうなると人や犬が集まる場所に愛犬を連れて行って、友達を作ってやりたいと思うのも飼い主心ではありますが、果たして愛犬はそれを望んでいるでしょうか。

ドッグランで楽しそうに追いかけっこをしていたり、ワンプロをしている犬たちを見ると、微笑ましいと思うこともあるでしょう。
しかし、犬たちが常に対等に楽しく遊んでいるかどうかは犬にしかわかりません。
もちろん、愛犬のボディランゲージを見極め、犬が嫌がっていたらドッグランから退場する覚悟ができていれば問題ありませんが、それ以前に大きなトラウマを持ってしまうと、犬嫌いになってしまわないとも限りません。

愛犬が他犬との交流を望んでいるのかが重要なポイントです。

お悩み事の中によくあるのが、「他犬と仲良くなってほしい」というもの。

しかし、よく考えてみると、人間同士でも、相性のあう相手とそうでない人がいます。
誰彼構わず仲良くなれるわけではありませんよね。

愛犬が他犬と遭遇した時の様子を観察してみましょう。

①他犬が視界に入ると、尻尾をぐるぐる振り回しながら他犬に突進している。
②他犬が視界に入ると、吠えたてるが、向かって行こうとはしない。
③他犬が視界に入っても知らん顔している。
④他犬が視界に入ると、リードを引っ張りながら吠えて向かって行く。
⑤他犬が視界に入ると、飼い主の後ろに隠れるようにする。

さて、あなたの犬はどのタイプでしょう。
また、どれがあなたにとって望ましい行動でしょうか。

また、逆の立場だったらどうでしょうか。
こんな犬と遭遇したら。

他犬に過剰反応してしまう犬を、「社会化できていないから」と一蹴するひともいますが、それだけの理由ではなく、いろいろな理由があっての犬の行動です。

社会化ができている犬とは、簡単に言うと③の犬です。
他犬をいちいち気にしないで、平常心が保てること。
相手の犬が向かってきても、平常心が保てれば尚いいのですが、犬にもきもちがあるので、嫌な時は「イヤ!」という権利はあります。


さて、今日朝練の最中に、小型犬を連れた人が近寄ってきました。
そのまま通り過ぎてくだされば見習いも無反応でやり過ごせたのですが、飼い主さんが小型犬を連れてまっすぐこちらの方に向かってきてしまったので、見習いは一声二声吠えてから、挨拶に行こうとジタバタしました。
まだまだ修業が足りませんが、声かけで突進は避けられ、リードは張らずに戻ってくることができました。

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見習いは挨拶に行こうとポジティブな行動をしますが、実は少し背中の毛が逆立っています。
知らない犬に近寄られて、若干緊張もしているということですね。

見習いはもともと他犬にフレンドリーですが、そばに行ったときに動きはいたって低姿勢です。

それでも、他犬と触れ合うことも必要だと、呼び戻しができるようになってからドッグランに連れて行ったことがあります。

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彼女は楽しそうに、走り回って、他犬との触れ合いにチャレンジしていましたが、黒い新顔が来たことで、集中的にいじめられたことがあり、嫌なトラウマを作らないように、数回連れていくだけで終わりました。

おかげで、他犬を見ると必ず挨拶に行こうとするので、平常心の必要性を強く感じて今に至っています。

平常心が身につくまではまだまだ時間がかかりそうです。

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2024年8月25日 (日)

犬の行動を促すサポート

犬には様々な能力が備わっています。
過干渉になりすぎると、その能力をつぶしてしまうこともあるので、ある意味犬に自信をつけさせるには、自分で考えて行動することも教えなくてはいけません。
以前にも書きましたが、おもちゃやオヤツが、取りづらいところに入ってしまうと、ついつい手を貸して取ってしまう飼い主さんがいらっしゃいます。
もちろん、まったく届かない場所であれば仕方がありませんが、ちょっと頑張れば届くのであれば、暖かく見守ってあげるのも親心(飼い主心)です。

特に小型犬の場合、どうしても過干渉になりがちで、すぐ抱き上げてしまったりすることで、犬の自由意志や選択肢をつぶしてしまうこともあります。
中型犬や大型犬はそうやすやすとは持ち上げられないので、自然と自分の足で歩くことを余儀なくされていくので、ある意味独立心も生まれやすいと言えるでしょう。

さて、今日はMさんのプライベートレッスンがありました。
そろそろ思春期になりかかっている女子。
いろいろ考えながら行動しているのが、ケージの中で過ごしているMさんを見ているとよくわかります。
持って生まれた性格とも言えますが、ドライな性格です。

今日は「オスワリ」の持続の練習でした。
「オスワリ」自体はとてもよく強化されているので、何も言われなくても自発的に座るといいことがあると知っているMさんですが、飼い主さんよりちょっと離れて座る傾向があります。

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座ることはとてもいいことなので、当然言葉で褒めてから、ご褒美のおやつをあげるのですが、飼い主さんが座っているMさんのところにおやつを差し出すと、いつまでたってもMさんとの距離が縮まりません。

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そこで、ちょっと飼い主さんの近くにおやつを持ってまってもらったら、Mさんが自分から飼い主さんに近づいてオスワリするようになりました。

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「もっと近くに来て座りなさい」と敢えて言わなくても、オヤツを提供する位置を考えてあげれば、犬が自分で考えて行動することができます。

強制することなく、犬が自分から選択して行動することが大事ですね。

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2024年8月24日 (土)

オビディエンスの練習会に参加してきました。

今日は同業者主催のオビディエンス練習会に参加させてもらいました。

7月から猛暑続きで、全くオビディエンスの練習ができていない我が家の犬たちだったので、今回の練習会は大変助かりました。

参加したのは見習いのみ。
こちらの集中が持たないので、アシスタントにはかわいそうでしたが、見習いに集中することにしました。

場所は関東北部だったので、東京よりは若干気温が低めではありましたが、湿度は高く、陽がさすとかなり暑くなり、見習いの集中力が途中で切れてしまいました。

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しかし、他の参加者や参加犬のいる中での練習はとても貴重なので、客観的に観てもらいながらアドバイスももらい、大変有意義な時間でした。

日常の練習は動画で撮ってはいますが、後から見直すので、その時どうだったかというところが見落とされがちになりますが、客観的にその場でみてもらうと、タイムリーに分析できて修正することができます。

また、他の参加者の様子も間近に見学出来て、とてもいい勉強になります。
グループ練習の利点ですね。

秋の競技会に向けて、地道に見直しを続けていきましょう。

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2024年8月23日 (金)

犬に行動を教えるときに基本となる3つのD

おそらく以前にも書いています。
競技会に出るとか出ないとか関係なく、愛犬に一つの行動を教えようとするとき、例えばそれが「オスワリ」であろうと「お手お変わり」であろうと、きちんと伝えたときに犬がやれるかどうかは、教え手のスキルがとても重要になります。

ちゃんと教えてあげていないのに、「この子は馬鹿だからできない」と言われてしまうのは犬にとってアンフェアな話。

ということで、何を教えてもいいのですが、基本となる3つのDがちゃんとクリア出来ているかどうかを検証してみて、初めてその行動を理解したと考えることができるので、3つのDを覚えてくださいね。

初めに提唱した人が英語圏の人ですから、当然Dは英語の単語の頭文字になります。

・Duration (持続時間)
・Distance (距離)
・Distraction (刺激)

もちろん、ドッグスポーツの競技を目指す場合、さらに必要なエレメントが出てきますが、一般的に行動を教えるにはこの3つを抑えていれば十分です。

・持続時間とは、犬にその行動をお願いした時、一瞬芸ではなく、持続できるようにしてあげるというもの。
オスワリをお願いした時、一度は腰を下ろしても、すぐ立ち上がってどこかに行ってしまう場合、オスワリの持続を教えてあげなければいけません。
つまり、腰を下ろしただけでオスワリが完成するのではないということですね。
飛びつかないでじっとしていてほしいのに、腰を下ろしてすぐぴょんぴょんされては、オスワリを教えたことにはならないというわけです。

・距離とは、犬とハンドラーとの距離です。
目の前ならオスワリできても、1メートル、場合によっては数メートル離れてしまうとオスワリができないのであれば、オスワリの意味がまだちゃんと理解できていないことになります。
そのためには、少しずつ距離を伸ばしていく練習が欠かせません。

・刺激とは、犬のきもちをそいでしまうような様々な事象です。
犬によって、それは人だったり、他犬だったり、あるいはバイクや車だったりと、刺激になるものは違います。
こういった刺激が視界に入っていても、平常心でお願いされたことができるようにサポートしていくことが重要です。

これらのDを考慮したうえで、一つ一つゆっくり教えてあげると、犬たちは勘違いすることなく、確実に行動を学習することができるので、人間側の忍耐が欠かせません。

さて、今朝の練習場は犬たちの遊び場状態でした。
そんな中でハードルを上げすぎて、エラーばかり起こさせてしまうのは犬の学習の足を引っ張ってしまうので、簡単な脚測練習を短めに開放しながら見習いの練習を行いました。

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犬の社会化とは、人も犬も、車もバイクも、世の中にはあって当たり前なので、気にしないでいられるようにサポートしていくこと。
競技練習とは関係なく、そんな日々の練習も若犬には必要です。

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2024年8月22日 (木)

甘噛みのはなし

子犬を迎えると、お悩み事のひとつに「甘噛み(mouthing)」があります。
甘噛みと本気噛み(biting)の違いはおわかりでしょうが、どちらも犬が人に歯を充てることは同じですね。

甘噛みの理由は、子犬が人間に構ってもらいたくて口を使うことからきます。
狙いどころは手や足など、子犬の目の前でよく動くものです。
つまり、動くから追いかけて嚙みつこうとするので、一度子犬が興奮したら動きを止めることが有効です。
動いていなければ子犬にとってはつまらなくなるからです。

もちろん、子犬が甘噛みをするということは、退屈で遊んで欲しいからなので、甘噛みしなくてもいいように、こちらからおもちゃを介した遊びを提案してあげることも大事です。

人にとって問題と言われる犬の行動には必ず理由があるので、人間が工夫して環境設定してあげれば問題の起こる確率は確実に減少します。

遊び足りないのであれば、真剣に遊んで子犬のきもちを満たしてあげれば、疲れて寝てくれるようになります。

かつて、オスの大型犬と暮らし始めた知人が、若犬をハウスから出す度に家を破壊するほど暴れるので、ますますハウスに閉じ込めるようになったという話をしていました。
気持ちはわかるのですが、実はそれは逆効果です。

暴れなくてもいいように、一緒に遊んだり、散歩の時間を増やしたり、あるいはトレーニングで頭を使ってもらったりしながら、犬が心地よく疲れる状況を作ってあげれば、ハウスに入ったときに休めるようになります。
もちろん、ハウスの中で暇にしているようであれば、トリーツを入れた知育玩具や、噛んでも安全なおもちゃをいておくこともいいでしょう。

要は対処法にならないように、予防策を考えること。

よく聞かれるのが、「この子はいつになったら大人しくなりますか?」というもの。

何もしないで大人しくなるのを待っていたら、10歳以上のシニアになるまで無理でしょう。
小さいころから、オンとオフを教えて、遊ぶときは元気よく遊び、休む時は静かに休めるように教えてあげることが重要です。
そのためにも、ハウスの活用は重要なポイントですね。

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日常的にハウスで休むアシスタントですが、この時は爆睡中で、カメラを向けても微動だにせず。
歳を重ねると、寝る時間も増えますね。
100年の恋が冷める不細工顔でしたね💦

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2024年8月21日 (水)

適当に教えると、結果も適当になる

なんとも当たり前なお題ですが、昨日たまたま見習いとドッグダンスのトリックで使う「ロールオーバー」の練習をしていて、愕然としたのでそのお話です。

ロールオーバーとは犬が伏せからゴロンと横になって、そのまま一回転してまた伏せに戻るというトリックです。
見習いに教えたのはもう半年以上前で、最初はルアーと言って、オヤツで誘導しながら動きを教え、その後オヤツをはずしてハンドシグナルで回れるようになり、最近では私がかがまなくても、ちょっとしたハンドシグナルでゴロンと回れるようになっていたのですが、昨日久しぶりにお願いしたら、勢いあまって、真横に回るのではなく、そのまま私の方にぶつかってしまいました。
つまりまっすぐ転がらず、斜めに曲がって転がったということです。

転がることは転がれたので、ある意味成功と思われがちですが、この動きを私と向かい合わせで行えば、当然エンディングの位置は私の足とぶつかります。
また私の足の間でこの動きをスタートしたとしたら、エンディングの場所は私の足の間にはなりません。

つまり、未完成でした。

なぜそんなことになったのか。

転がれたことで、ある意味「出来た」と思ってそのまま放置していたのがいけなかったということです。

どの方向に転がって、着地はどこにしてほしいのかを確実に伝える必要があったのですが、教えた当初はこんなに曲がらなかったので、ここまで誤差が出るとは予想していなかったというわけです。

そこで、今日はもう一度リマインドを兼ねて体の使い方を伝えてみました。
ここでもう一つ重要なのは、スタート位置と姿勢をきちんと教えること。

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はたしてうまく修正できるでしょうか。

何事も、確実に伝えることが大事ですね。

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2024年8月20日 (火)

愛犬とのドライブ

まだまだ夏休みは続いていますが、愛犬とのドライブは今では当たり前です。
愛犬は車のどこに乗っていますか?

運転手だけでなく、助手席や後部座席のシートベルトの着用が義務化されて久しいですが、大事な愛犬も同様です。
愛犬の安全を守れるのは飼い主だけです。

先日信号待ちしている犬の窓から前半身を出している小型犬を見てしまいました。
風を感じているのか、走行時は毛もなびいて、とても気持ちよさそうにしていました。
そんな愛犬を見ていて幸せな気持ちにならない飼い主さんはいないでしょう。
でも、ちょっと待ってください。

「私は安全運転だから」と思っていても、道路を走っているのは自分だけではありません。
最近もらい事故が頻発していることは、ニュースでも多く耳にするようになりました。

「何かあっても、私が抱っこしているから大丈夫!」
いえいえ、衝突時にどれだけの衝撃がかかるかは、かつてV社のコマーシャル映像でもやっていましたが、大人が簡単にフロントガラスから外に飛び出してしまうことがわかるでしょう。

現に、かつての住まいのそばで起こった自動車事故では、直進していたトラックがわき道からノーブレーキで出てきた車に右側面から激突され、助手席に乗っていた男性が開いていた窓から転落して死亡しました。

その当時は助手席のシートベルトは義務化されていない時代でしたが、もしシートベルトを締めていたら、窓からの落下は避けられたかもしれません。

いずれにしても、予期しないことはいつでも起こりうることなので、リスク管理は不可欠ですね。

我が家の2頭は現在クレートでの移動ですが、大きな事故の場合、果たしてこれで命を守れるのかは私にもわかりません。
しかし、フリーでいるよりは安全だと確信しています。

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今一度愛犬とのドライブの形、見直してみませんか?

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2024年8月19日 (月)

ワークショップに参加してきました。

今日は一般社団法人the VOICE(ぼいす)さん主催のワークショップに参加してきました。
コロナ禍で海外から講師を招いたワークショップが激減したため、VOICEさん主催のワークショップも2019年以来です。

今回はCAWWT(Constructional Approach to Animal Welfare and Training)のワークショップで、米国からCAAWT Constructional Affection Japan Tour 2024と題して、創始者のSean Will氏と西牟田真麻氏が来日しました。                      

犬のトレーニング方法は日進月歩。
愛犬のサポートのために、何が一番適しているかを考えることはとても大事です。
犬も当然個体差があるので、抱える問題も様々。
いかにわかりやすく伝えていくかを考えるのは、大変ですが楽しみでもあります。

今日デモ犬として参加してくれたVOICEの代表有働さん預かりのグローバー君。
緊張しながらも、上手に応えてくれました。

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有働さんにラブラブなグローバー君。
マリノア4歳。
現在新しい家族募集中です。
お問い合わせはVOICEさんへ。

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愛犬のぺろぺろチュウがちょっと苦手という有働さん。
私もちょっと苦手なので、ちょっとホッとしました。

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2024年8月18日 (日)

子犬の失敗は失敗にあらず

子犬を迎えたばかりの飼い主さんのお困りごとの第一は排泄です。

・トイレシーツを敷いているのに、その上でしない。
・ケージの外に出すと、あっちこっちで排泄をする。

字面を見ると、確かに子犬に問題がありそうに見えますが、実際はそうではありません。

子犬がなぜトイレシーツを見てトイレだとわかるのか。
ケージから出てしまった子犬が、なぜ認識していないトイレシーツに言ってトイレができるのか。

といった、簡単な疑問がわきます。

例えば、ブリーダーさんのところで、すでにトイレシーツを認識している場合、環境が変わったことで、トイレの場所の認識が上手にできていない可能性があります。

ではどうするのか。

子犬のトイレのタイミングはおおよそ決まっているので、タイミングを見計らって、トイレシーツにいざなって静かに待ってみる。
上手にできたら、さりげなく褒めていく。
その際、足が一本出ていたとしても、それは失敗ではありません。
ちゃんとその場所に向かって行ったのですからきちんと誉めてあげなければいけません。
どうしてもはみ出てしまうのであれば、トイレシーツを広くして、ミスの確立を下げてみるという工夫も必要です。

ケージから出てしまった子犬がトイレスペースまで戻れないのであれば、トイレシーツを敷く数を増やしてあげたり、トイレのタイミングで、トイレのスペースにいざなってあげることが大事です。

要は子犬の成功をサポートできるように、飼い主が工夫することが大事ということです。

もちろん個体による学習の速さには違いがあるので、よその子犬と比べないことも大事。
これは人間のお子さんでも同じですね。

さて、我が家のアシスタントくん、我が家に来た当初は、狭い部屋に2箇所トイレスペースを作り、最終的には1ヵ所にしようと考えていたのですが、なぜか最初は2ヵ所にトイレをしていたのに、次第に1ヵ所に決めるようになりました。

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しかし、それは屋上に上がるドアの前だったこともあり、個人的にはもう一つの方を最終の場所にと考えていたので、屋上に上がる方のトイレシーツを片付けてみたところ、アシスタントはトイレシーツを置いていないのに、ドアの前でトイレをしてしまいました。

これはアシスタントの失敗ではありません。
私の環境設定のミスです。

実はこのトイレシーツの右側に、故アシスタントが使っていたクレートがあります。
(現在は現アシスタントが使っています)
自分のクレートがあるにも関わらず、わざわざ故アシスタントと一緒に寝たくて、彼はそのクレートを使って寝ており、トイレに行きたくなると、出てきてすぐ目の前のトイレシーツでトイレを済ませて、またクレートに戻っていくという行動パターンを作っていたのです。

結局私がおれました。
彼は、8年半経った今でもそこでトイレをしています。
失敗はありません。

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2024年8月17日 (土)

ドッグトレーニング:集中力をあげる

人と同じで、犬も何かに気を取られていると学習は進みません。
何を聞いても、頭に入ってこないという感じでしょうか。

犬の場合、気を取られる原因(ディストラクション)は、犬にとって楽しいことばかりでなく、嫌なことも含め、犬のきもちを平常心に保てないものです。

せっかくちゃんと教えたのに、いざというときに人の声を聞いてくれないとなれば、教えた意味が無いと思わざるを得ません。

ではどうすればいいのか?

日常的にディストラクションを入れた練習をすることが重要ということです。

つまり、子犬やトレーニング初心犬の場合、犬の周りにたくさんの刺激があって、犬にとってディストラクションになってしまうところで練習は始めません。
なぜなら学習が進まないからです。

最初は静かな、犬の気を散らすものがない場所で集中力を取りながら学習をサポートしていくというのが基本です。

静かな場所できちんとできてから、少しずつ刺激を増やし、最終的にはどんな場所でもできるようにしてあげることが重要です。

さて、今日は久しぶりに見習いのディストラクション練習。

ディストラクションのない場所で脚測の強化練習を続けている見習いですが、今日はトレーニング道具やオモチャが床に置かれた中での脚測や常歩行進中の作業練習を行いました。

202408171

最初はちょっとオモチャが気になった見習いですが、慣れてくると集中力があがってきました。

上手にできた時のご褒美は床に置いたオモチャで遊ぶこと。

202408172

もちろん、勝手に取ってはいけません。
「いいよ。」という合図があって、初めて遊ぶことができます。

落ち着いて作業ができるようになるまでは、まだまだ先のようですが、日々の基本練習は欠かせませんね。

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2024年8月16日 (金)

「ちょうだい♪(出せ)」を教える

オビディエンス競技や訓練競技などの課題には「持来」があります。
「持来」とは、犬に指定の物品を取りに行って咥えて持ってきてもらい、ハンドラーに手渡すというものですが、この行動は競技会に参加するしないにかかわらず、愛犬に教えておくととても便利な行動です。

手がいっぱいのとき、落としたものを拾ってもらったり、あるいは咥えて運んでもらったりなど、日常的に想定される事象において、愛犬にお願いしやすいものです。

さらに、犬が保持しているものをハンドラーに差し出す行為が当たり前になっていると、リソースガーディングのように、犬が自分の周りの資源を死守して、取られそうになると相手を攻撃するような行動を予防することにもつながります。

先日お話ししたYさんは、すでにリソースガーディングがありますが、少しずつ改善していく過程の中で、ボール遊びやおもちゃの引っ張りっこをいれながら、死守する必要はないということを少しずつ学習してもらっています。
すぐに効果が出るかどうかはわかりませんが、Yさんにとって「オスワリ」が鉄板のように、「ちょうだい♪」が鉄板になれば、無理やり取り上げられるのではなく、Yさんの方から自主的に手放すことができるようになるはずです。

さて、我が家のアシスタントは食後の歯磨き代わりに、牛のスモーク蹄をかじる時があります。
食後の2~3分ですが、彼にとっては至極の時間です。
時間が経つと、私がハウスに取りに行って、出してもらうことが普通ですが、今日は彼に持ってきてもらうようにお願いしたところ、最初ちょっと「聞こえないふり」をされましたが、ちょっと待っていたら持ってきてくれました。
しぶしぶ感はありましたが、ちゃんと口から放してくれました。

202408161

おもちゃの手渡し同様、好きなものでも自分から出してくれる気持ちになってもらうことが大事ですね。

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2024年8月15日 (木)

子犬の社会化

子犬を迎えたら、早くから社会化をしていきましょうということは今では大分一般的になってきました。
もちろん、社会化は子犬限定ではなく、ある意味一生続くとも言われていますが、早ければ早いほうがいいいのは変わりません。
なぜなら、子犬がストレスなく、様々なものを受け入れやすい時期が生後2ヵ月から3ヵ月程度だからです。

この時期に、様々なものを見せたり、様々な音を聞かせたりすることが、子犬の経験値を上げることに役立ちます。

ワクチンが済んでいない時期であれば、抱っこで散歩したり、カートに入れて散歩したりすることで、犬にとってはあまり好きではない大きな音や生活音に慣らしていくことができます。

我が家の犬たちも、小さいころからカート散歩に連れて行っていたので、幸いバイクやトラックの轟音、横をすり抜けていく自転車などにも無反応でいられます。
公園に行ったときは、スケボーやBMXで遊ぶ子供たちも見学させました。

202408151

カート散歩が済んで、実際自分の足で歩けるようになっても、当然社会化は続きます。
まだまだ未知のものがたくさんあるからです。

さて、今日は生後4ヵ月半のO君のプライベートレッスンがありました。
前回は、人通りの少ない道を自分の足で歩く練習から始めましたが、今日は人通りの多い道で、人、車、バイク、自転車をやり過ごす練習でした。

歩道の端の安全な場所で、目の前を行き来するものを見せます。
O君も我が家の見習い同様、人への関心が高いので、人を見ると飛びつきそうになります。
ネガティブな言葉で行動を制御しようとしてもまったく耳に入らないので、人との距離が取れるようにリードの長さをコントロールして、落ち着いていられたり、自ら座れたり、ハンドラーに意識を向けられたら褒めてご褒美をあげていきます。

202408152

人にフレンドリーなのはいいことですが、誰彼かまわず突撃して飛びつくのは好ましい行動とは言えません。
みんなが犬好きとは限りませんし、犬好きであってもロケットチュウされると危険ですね。

少しずつ、周りのものが景色の一部になっていかれるように、サポートしていきます。

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2024年8月14日 (水)

引っ張りっこも犬のエンリッチメント

犬との遊び方は様々です。
犬にとっても、得手不得手があるので、どの犬も同じような遊びに興じるとは限りません。
ボーダー・コリーだからといって、どの子もディスクで上手に遊べるわけではないのと同じですね。

「追いかける」という行動は、犬の持って生まれた本能をくすぐるものなので、遊びに誘いやすいことは確かですが、いつもハンドラーが逃げ回っているわけにはいかないので、ハンドラーの代わりにおもちゃを使って追いかけさせることで、犬の本能を満たしてあげることができます。
「追いかけたい」犬のきもちを、現実のバイクや子供、猫を追いかけるのではなく、疑似の獲物(おもちゃ)や、ボールやディスクを追いかけることで、満たしてあげることはとてもいいエンリッチメントにもなるわけです。

最近流行っているノーズワークなども同様です。
嗅覚を使わせることで、犬本来の犬らしい行動を満たしてあげるというものです。

さて、今日は若いYさんのプライベートレッスンがありました。
Yさんにはリソースガーディングがあるので、少しずつ環境を変えながら、トレーニングによって代替行動を強化し、イラっとしない生活を続けてもらっています。

その過程で、飼い主さんと上手にボール遊びができるようになったYさんに、今日は引っ張りっこの楽しさを教えてあげることにしました。

Yさんの場合、引っ張りっこ遊びの目標は、飼い主さんと楽しく遊ぶだけでなく、「ちょうだい」で咥えているものを放せるようにすること。
同時に、噛んでもいいのはおもちゃで、人間の手ではないということも学習してもらうこと。

飼い主さんにお願いする前に、私がYさんに遊び方のルールをお伝えすることにしました。

丈夫そうなおもちゃでYさんのきもちをくすぐり、気が乗ってきたら引っ張りっこのスタートです。

おもちゃを噛みながらガウガウ言うYさんに、飼い主さんは初めは少し驚かれましたが、これは犬が真剣に遊んでくれている証拠です。
以前にも書きましたが、引っ張りっこしているおもちゃは取り合っているのではなく、協力して獲物を撃退しているので、犬とハンドラーは敵同士ではありません。

202408141

子犬の場合は、途中でおもちゃを犬に渡してあげることがポイントなのですが、Yさんの場合、一人で咥えてしまうと取られまいと必死になってしまうので、今はまだYさんには渡しませんが、適当なところで、「ちょうだい♪」と言いながらオヤツを床に落として、おもちゃを放したところで褒めて、一息入れてから、「OK」でまた引っ張りっこを始めるようにしていたら、数回やったところで、「ちょうだい♪」でおもちゃを放してくれるようになりました。

202408142

少しルールがわかってきたところで、飼い主さんにもやっていただきました。

202408143  

気を付けなければいけないことは、おもちゃを早く動かしすぎたり、上にあげすぎたりしてYさんを焦らせないこと。
Yさんが間違って手に歯を充てることがないように、人の動きを調整します。

人が好きなYさん。
「嫌なことをされる」というきもちにさせない環境設定が大事です。

「オスワリ」が鉄板になりつつあるYさん、「ちょうだい♪」も体得してくれると、お互いのストレスが軽減されますね。

※今回使用したおもちゃはYさんのおうちにあるものを使いましたが、引っ張りっこは手が近いとお互いストレスになるので、ロープなどが付いていて、少し犬と距離がとれるおもちゃのほうが遊びやすいでしょう。

ちなみに我が家の犬たちとは、こんな感じのおもちゃを使っています。

202408144

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2024年8月13日 (火)

犬のトレーニングに終わりはない

一般家庭犬の場合、トレーニングは必要ないと思われる方はたくさんいらっしゃいます。
上手に言葉を伝えられて、コミュニケーションがとれていれば、あえてトレーニングは必要ないかもしれませんが、おうちのルールを教えてあげることは大事なので、日常生活の中で、少しずつ伝えていくことが不可欠です。

おうちのルールを伝えていく過程で、犬の学習理論や行動学を知ったトレーニングを行うと、教え手側にとっても学び手にとってもストレスが軽減されるので、一般家庭犬であっても、一度プロの話を聞いてみるといいと思います。

何度も書いていますが、例えば「オスワリ」ひとつとっても、家の中で、(時にご飯を目の前にして)、毎回人差し指を一本立てて、犬と向き合った状態で「オスワリ」と言い続けることで、犬は「腰を下ろす」行動を体得することはできますが、それは、家の中で、人と向き合って、人差し指が立っているとき限定の「オスワリ」を学習しただけです。

その後、様々なシチュエーションにおいて、愛犬に「オスワリ」と声をかけたときに、その場ですぐできるようにしてあげるのが実際のトレーニング課題になります。

どういうことかといえば、家の中でなくても、キューを出す人が目の前にいなくても、人差し指が立っていなくても、「もういいよ。」と解除されるまで座り続けることが「オスワリ」だと伝えていくには、引き続きのトレーニングが必要ということです。

「幼稚園」クラスの「オスワリ」ができたら、次は「小学生」、「中学生」と学習のハードルを上げていくことで、犬は本当の意味での「オスワリ」を理解し、学習できたと言えます。

しかし、そこで終わりではなく、日々の生活の中で「リマインド」をしていかないと、人と同じで忘れてしまうことがあります。
そうならないためのサポートが飼い主のお仕事ですね。

さて、見習いの待機練習、少し様になてきました。

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ちょっと腰が浮いていますが、動かないことが大事。
リラックスして待機できるまでは、まだまだ先は長そうです。

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2024年8月12日 (月)

怖がる思春期の犬への対応法

生後2~3ヵ月の子犬は、好奇心旺盛で、なんにでも顔を突っ込んでくるのが当たり前ですが、思春期から大人になるにつれ、少しずつ現実社会を目の当たりにして、怖いものも増えてくるようになります。

警戒心をあらわにしたり、怖いと言って後ずさる愛犬を見たらどうしたらいいのでしょうか。

一般的な回答は、「大丈夫よ。怖くないから。」と言って、リードを引っ張りながら通り過ぎていく。というものが多いのですが、「怖い」と思っている犬に「大丈夫」という意味はなかなか伝わりません。
ともすれば、「大丈夫」という言葉は自分が怖いものを見てパニックを起こしているときに使われる言葉と学習され、「大丈夫」と言われると、何か起こるのではないかと逆に警戒心をあおってしまうこともあります。

では、どうすればいいのか。

犬自身が、「大丈夫だ。」と納得することです。

そのためには、「待つ」ということが重要です。

例えば、いつもの散歩コースに突然置かれた粗大ごみ。
あるはずのないものが目に入れば、犬は不審に思って警戒します。

立ち止まったり、あとずさりしたり、場合によっては横っ飛びする犬にどう対処するのか。

できればリードを少し緩めて、自分で確認作業を行わせてあげるといいでしょう。
もちろん危険がないとハンドラーが判断したうえでのことです。

粗大ごみのそばに自分からいってにおいを嗅いで、危険がないと納得すれば、次回道端に何かいつもと違ったものが置いてあっても大騒ぎをすることは少なくなります。
これが昨日お話しした「般化」です。

怖がっている犬を無理に引っ張って行って、風が吹いて倒れてきたりしたらトラウマになりかねないので、ハンドラーが安全を確認したうえで、犬に自分で確認する時間をあげることが大事です。


ある日突然道端に置かれた大型バイクのカバーを見て後ずさりした当時生後半年ぐらいだった現アシスタント。
リードを伸ばして、自分で確認させたら、翌日から気にしなくなりました。

昨日も散歩中道の真ん中に落ちていたコンビニのパンの空袋。
普通に落ちているだけなら気にしませんが、風に吹かれて道の上をさまよっていたので、一瞬アシスタントが足を止めましたが、自分からチェックしに行って、大丈夫と納得したら、そのままやり過ごしました。

年齢を重ねても、怖いと感じるものはゼロにはならないので、その都度犬に納得させてあげるといいでしょう。

私は個人的に、いろいろな物の名称を言うようにしています。
例えば、対面から自動車が走ってくれば、「車が来るからこっちに来て。」とか風に舞っている落ち葉が気になる見習いには、「葉っぱ食べないでね。」とか普通に話をしています。

何かをお願いするとき、長いフレーズはわかりづらいものですが、固有名詞を言うことで、それに対してどういう行動をとったらいいのか学習してもらえたらと思っているので、緊急でないときは会話風にしています。
もちろん緊急事態の時は「来い」とか「伏せ」といった簡潔ワードを使います。

犬は予測する動物なので、ちゃんと伝えることで、不安にさせないことも必要かもしれませんね。

相変わらず待機練習が続く見習いです。
202408121

じっとしている待機がなぜ必要かと言えば、アシスタントが練習しているとき見習いが傍で興奮していれば、自分の練習の時は精神的に疲弊してしまうからです。
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2024年8月11日 (日)

「般化」練習の重要性

「般化」とは、心理学用語のようで、「類似の刺激に同じような反応が生じる現象のことである」と書かれていますが、英語では「Genelalization」と言うことから「般化」や「一般化」などと言われています。

犬のトレーニングにおいて砕いてい言えば、「オスワリ」とハンドラが目の前で言っても、少し離れたところで言っても、はたまた目が合っていない状況で言われても、犬に「腰を下ろす行動」は同じだと理解させることです。

なぜこんな話をするかと言えば、子犬の頃は、犬のすぐ目の前で「オスワリ」を教えますが、「オスワリ」という言葉の意味は、「腰を下ろす行動」なので、どこにいても、言われたときにすぐその場で座ることなんだよ。と教えることが大事。
「般化」が出来ていないと、犬はちょっと離れた場所で「オスワリ」と声をかけられると、ハンドラ―の目の前まで来て座るようになるからです。

さて、今日はDogLifeDesignさんでAくんのプライベートレッスンがありました。

ドッグダンスのクラスではありますが、基本が出来ていないと遠隔作業が難しくなるので、今日は離れていても「フセ」る練習。

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最初は目の前で言ってあげないと出来なかったA君ですが、少しずつ離れても出来るようになってきました。
基本は大事ですね。

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2024年8月10日 (土)

子犬のトレーニング:エラーの出にくい環境設定

「エラー」とは、犬が褒めてもらえない状況のことを言います。
別に犬が悪いことをしているのではなく、ハンドラ―側が求めている行動ではな行動をしていることを言います。

ドッグトレーニングにおいては、犬に行動を教えてあげなければいけないので、犬が理解出来ずに違ったことばかりを繰り返してしまえばそれは「エラー」となり、犬にとっては全く褒められないので楽しくなくなり、学習が進まないという負のループにはまってしまいます。

こういう状況にならないようにするために、犬が成功しやすい、「エラー」を出しづらい環境を作って褒めるチャンスを増やしていくことが重要になるわけです。

さて、今日は生後7か月のMさんのレッスンがありました。
M
さんはトイプードルなので、そのジャンプ力は結構なものです。
いわゆる上に向かって飛ぶタイプですね。

股関節や膝などの問題が生じないようにするためには、出来るだけジャンプはご遠慮いただきたいところ。
しかし、ジャンプする犬に向かってネガティブなことを言っても、犬は一瞬やめるかもしれませんが、結果その行動はなかなか減りません。

ではどうするのか。

跳ばない方がメリットがあると教えてあげることです。

M
さんは「オスワリ」の意味も分かっていて、座るといいことがあるということもわかっているのですが、ジャンプはなかなか止まりません。

座っているときにオヤツをあげようとしても、あっという間に跳んでしまうのでなかなか褒められない状況でした。

202408101

そこでハンドラ―が床に座ってみると、Mさん跳ぶ必要がなくなり、沢山褒められて、さらにオスワリの確率が上がってきました。

202408102

犬は時としてハンドラ―が意図していない行動を学習してしまうことがあります。
そうならないためには、環境設定が欠かせませんね。

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2024年8月 9日 (金)

同居犬の待機の話し

昨日、子犬に待機を教えるお話をしました。
すぐには出来るようにはなりませんが、マットステイだったり、クレート待機だったり、とにかくかまってやれないときに大暴れしないでいられるメンタルづくりということで、小さいころから教えてあげるといいと思います。
特に、他の犬が動いても気にしないのに、同居犬がママと楽しそうに何か始めると我慢できなくなる犬は少なくありません。

さて、2か月ほど前ではフリーでもちゃんとじっとしていられた見習い。
(この時はマットを持ってきていなかったので、動かなければ姿勢については敢えて言いませんでした)

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少しは大人になったかと喜んでいたのに、昨日の練習中の動画を観てびっくり。
リードは繋いであるので動けないものの、本犬バタバタしているじゃありませんか。

ということで、今日は「フセ」待機練習。
子犬の時は出来ていた「フセ」待機。
吠えなくなって油断した結果なので、リマインドを兼ねて練習しました。

202408091

見習いはすべきことはわかっているので、敢えて「フセ」は言いませんが、伏せているときだけトリーツを投げます。
何度も繰り返しているうちに、ようやく思い出したのか、

202408092

一度教えたことでも、リマインドは大切ですね。

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2024年8月 8日 (木)

子犬に待機を教える

犬のトレーニングにおいては、当然「マテ」を教えていくわけですが、「マテ」を教えるにあたっては当然周りに子犬の気を紛らわすようなディストラクションの無い場所で行います。
家の中や、静かな場所を使ってやるということですね。

しかしながら、多頭飼いの場合、その犬以外の犬もいるので、なかなかディストラクションが無い場所を探すのは難しいものです。
特に、ハンドラ―が別の犬に関わっているのを見ると、残りの犬が大騒ぎをするというのは珍しくありません。

もちろん、犬にとって楽しくないことをやっているときは姿を消してしまうような犬もいますから、基本的には「自分もやりたい!」「自分も構って欲しい!」という犬の気持ちが大騒ぎの原動力になっているわけです。

愛犬とドッグスポーツを楽しんでいる人の場合、一頭ずつ別々に関わらなければいけない状況になるので、残りの犬たちが静かに待機することを教えるのはとても重要です。

物理的に邪魔しないようにクレート(ハウス)に入れておくことも可能ですが、邪魔は出来なくても、中で大騒ぎをすることは出来るので、落ち着いて待っている状態とは言えません。

そこで、子犬の頃から静かに待つことを教えていくわけですが、「うるさい!」とか「静かに!」と言ってもなかなか子犬には伝わらないので、静かにしているといいことがあると教えてあげることで、瞬時には学習できませんが、日々の繰り返しで次第に理解できるようになってきます。

我が家の犬たちも、子犬の頃は先住犬達の練習風景を見ながら大騒ぎしないように、少しずつ練習していきました。

その方法の第一は、まず子犬を興奮させて吠えさせないこと。
別の犬のリードを取っただけで、大騒ぎを始める犬もいますから、別の犬に接しているときに吠えなければトリーツ(オヤツ)をあげながら、その状態を褒めていくのが有効です。

202408081

最初から別の犬と楽しそうに遊べば大騒ぎになるので、まずは他の犬をかまっても騒がなければオヤツをあげることから始め、少しずつ他の犬と一緒に子犬から離れたり、動いたりしてみます。
その間も子犬が騒がなければトリーツを子犬に投げます。

オスワリやフセなどを理解していれば、興奮する前に声をかけてもいいですし、子犬が自らその姿勢を取ったら思い切り褒めてトリーツを投げるようにしていくと、子犬はじっとしている方がメリットがあると学習していくようになります。

我が家の見習いも、最初は遊んで欲しくて吠えたりジタバタしたりしていましたが、数週週間では吠えずに待てるようになりました。
とは言え、競技会場のようにいつもと違う場所だったり、車から降りて完全に見えなくなってしまうと状況が変わることもあります。

リードが付いていなくても、じっとしていられるようになれば成功ですね。

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2024年8月 7日 (水)

音響シャイのはなし

「音響シャイ」とは、雷や花火など、大きな音に対して犬が恐怖を抱いて委縮する状況になることを言います。

そもそも、雷や花火は犬にとって理由がわからない音なので、犬はその音が聞こえないところに行きたいので、とにかく早くその場から離れたい気持ちでいっぱいになるわけです。
理由のわからない音は犬にとっては不安の元になります。
目の前で本を落とすのとはわけが違います。

音響シャイが酷くなってくると、野球の金属バットが球を打つような音さえも犬を不安にさせてしまいます。

我が家で音響シャイを発症した犬は初代のボーダー・コリーで、2歳半ぐらいになって突然でした。

その他の4頭は問題ありませんでしたが、現在の見習い210ヵ月が今年になって不安度満載になっています。
今年はゲリラ豪雨や雷雨が多いので、過敏になっているのでしょう。

今日も19時半ごろから遠くの雷鳴が聞こえ始めました。
一瞬花火かと思ったのですが、だんだんと近くなってくるので雷と判明。

2
階のダイニングで夕食を食べていたら、キーという、黒板を引っ掻くような音が聞こえました。
テレビが点いていたので、テレビの音かと思っていたのですが、10分くらいしてまた同じような音が聞こえました。

慌てて上階の自室に行くと、見習いが部屋から飛び出してきました。
「キー」は見習いの鳴き声だったようです。
普段は聞かない声です。

我が家は基本的に2階のリビングダイニングに犬は入れません。
しかし、見習いにとっては緊急事態なので、私が食事をしている間2階で放っておくことにしました。
見習いが安心できる場所を見つけてくれればそれはそれでいいと思ったからです。
しかし、見習いはどこにいても落ち着きません。

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食事中、私は特にこちらから声をかけませんでしたが、傍に来た時に「タッチする?(ハンドタッチ)」と聞いてみたところ「今それどころじゃない!」というので放っておきます。

食事が終わって、犬たちのごはんの用意を始めたら少し気分が切り替わったのか、3階に運ぶ時一緒に着いてきて、いつも通りハウスに入ってご飯を完食することが出来ました。

とりあえずよかった。

酷い時は何も食べられないほど不安を感じる犬もいるので、サポートは大事ですね。
大丈夫を増やしてあげることが大切です。

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2024年8月 6日 (火)

犬のデイリーエクセサイズ

バランスボールやバランスディスクなどを使って、犬の体幹を鍛えるエクセサイズがあるのを御存じでしょうか。

特にドッグスポーツを行う犬たちの怪我を防止するために、欧米で広まり、かれこれ10年近く前から、日本にも入ってきたエクセサイズです。

「ウチはドッグスポーツをやらないから必要ない」と感じる人は沢山いらっしゃいますが、ドッグスポーツをやらなくても、日常的に元気に飛び回っている犬たちが怪我をしないようにケアしてあげることは悪いことでは無いので、興味のある人は検索してみたり、専門書を読んでみるのもいいと思います。
もちろん、ちゃんと教えて下さる先生もいらっしゃるので、通ってみるのもいいと思います。
要は、サーカス団顔負けのタレントドッグにすることではなく、安全な日常生活と、シニアになっても自分の足で歩くためのサポートです。


さて、今日は若いA君のプライベートレッスンがありました。
こんな暑い時期、なかなか外でトレーニングをしようと思っても、人間だけでなく犬の集中も切れてしまうので、家の中で出来るエクセサイズとして、最初にキャバレッティをやっていただきました。

A
君は以前にトライしていただいてから、お家で道具を用意され練習しているそうなので、道具が出てくると勝手に始めようとするくらい好きになっていました。

キャバレッティとは馬術のウォーミングアップで使われるエクセサイズですが、犬にとっても、四肢の動きを意識するにはとてもいいエクセサイズです。

初めはバーの幅は広くせず、犬がバーを踏むことなくゆっくり歩ける距離に保ちます。
犬がハンドラの顔ばかり見ていると、躓いてしまうので、視線が床に向くように、床の上にトリーツを置くこともあります。

上手にポールをまたいで歩けるようになってきたら、バーとバーの間を少しずつ広げ、歩くスピードも少しずつあげていきます。

A
君は時折後肢がうさぎ跳びになってしまうので、今はバーの幅を拡げず、確実に後肢がバーを跨げるようにサポートしていきます。

202408061

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2024年8月 5日 (月)

相手の状況を理解し、次に起こるかもしれないことを想像する

何度も書いていることですが、人間のお子さんと同様、犬もみんな性格や行動が違うので、「みんな同じ犬なんだから」と十把一絡げにしないことはとても重要です。

よくあるのが、
ウチの犬は誰にでもフレンドリーだから、犬を見たら相手の承諾など関係なく、犬に任せてどんどん挨拶に行く。
というもの。

 

リスク管理をしている飼主さんは、「すみません。(謝らなくてもいいと思うのですが、ついつい言ってしまいます。)うちの子は犬が苦手なので・・・。」
と丁寧にお断りしても、
「大丈夫、大丈夫。ウチの子は誰とでも仲良く出来るんだから。」

何やら平行線を辿っているようにしか見えません。

子供同士でも、知らない子が突然自分に向かって来たらびっくりするし、大人だって急に知らない人が近づいてきたら一瞬恐怖を感じたりするものです。
そんなとき、「私は誰とでも仲良く出来るから。」という主張は通りません。

さらに困ったことに、犬の排泄中に、自分の犬を寄せて来たり、犬連れで横を通って行く人。

道幅が10メートルぐらいあればいいのですが、34メートルの場合、相手の犬のリードがフレキシブルだったりすると、気づいたら自分の犬のすぐ傍にいた。なんてこともよくあります。

犬だって、トイレぐらい落ち着いてしたいはず。
場所を選んでトイレをするタイプの犬は、かなり繊細なので、どこでもしゃがめる犬とは違います。
ようやく落ち着いてトイレをしようとしたら、知らない犬が急に近づいて来た場合、犬のリアクションは予測できません。
急に動いて、排せつ処理のためにかがんでいた飼い主さんを転ばさないとも限りません。

ウチの犬に関係なくても、次に何が起こるだろうと、想像してみて下さい。
何事も起こらなければラッキーですが、誰かが怪我をする状況はお互いよくありません。
他犬に吠えかかることだけでも、肩身の狭い思いをしている人は少なくありません。

「ウチの子は大丈夫」ではなく、リスク管理をしましょう。


さて、今日は散歩からの帰り道、歩道が1メートル半ぐらいしかない場所にある飲み屋さんが、犬OKとして、軒先に椅子とテーブルを置いていました。

横断歩道を犬たちと渡っていると、その正面にお店が見え、軒先席に座っているカップルが見えました。
っと同時に足元で伏せている中型犬も目に飛び込んできました。
幸い我が家の犬たちはまだ気づいていません。
このまま横断歩道を渡ると、恐らくその犬の鼻先を我が家の2頭が通ることになります。
きっと伏せている犬は、犬に過剰反応しないので、飼い主さんとの時間を楽しんでいるのでしょう。
それを邪魔するわけにはいかないので、横断歩道を斜めに渡って、お店の前は避けることにしました。

2
頭連れているだけでも、1.5メートル以上の場所はとるので、伏せている犬との距離を数メートル取るのは難しいという結論に至ります。

202408051

犬たちは気づくことなく、無事家路に着くことが出来ました。

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2024年8月 4日 (日)

ドッグトレーニング:最初に犬の動きだけを教える

犬に様々な行動を教えるのがドッグトレーニングですが、犬だけが動くのであれば教えやすいものですが、人と一緒に動く、あるいは人と違った動きをする場合、人の動きに気を取られて、犬が上手く動けなくなることがあります。

例えば、ドッグダンスであれば、犬とハンドラ―が全く違う動きをしても、犬はハンドラ―のキューを聴いて自分がやるべきことをきちんとやらなければいけません。
オビディエンスや服従競技などでも、ハンドラと一緒に歩いたり走ったりしているときに、「スワレ」と言われたら、ハンドラがそのまま先に行ってしまっても、犬は瞬時に座らなければいけません。
ハンドラの動きに釣られてついて行ってしまってはダメと言うことですね。

こういった作業では、最初からハンドラと犬が同時に動くことを教えると犬は混乱してしまうので、まず犬だけの動きをしっかり理解してもらい、たとえハンドラとの位置関係が変わったとしても、犬は自分の動きをやるということを学習してもらうことが重要です。

さて、今日はベテランRくんのプライベートレッスンがありました。
R
くんはラリーオビディエンスを頑張っていて、今日のレッスンでは課題の取り組み方について勉強していただきました。

そのひとつがこれ。

202408041

About Turn」と書かれていますが、「ドイツターン」とも言われ、犬がハンドラ―の周りを右回りに周る間に、ハンドラ―はその場で左回転して、180度方向転換するというものです。

この動きを教えるには、まず犬にハンドラ―の周りをスムースに一回転することから教えて行きます。

202408042

最初はルアーのようにハンドターゲットを使っても構わないので、まず犬に行動を教えて行きます。
犬が周り始めたら、すぐに犬が戻ってくる場所(左脚側)のキューを言ってあげれば、犬は混乱することなく、左脚側位置に戻ってくることが出来ます。
※この場合、すでに犬が左脚側位置を理解している必要があります。

この動きに馴れてきて、ハンドターゲットもはずれて来たら、犬が周り始めたときに、ハンドラが左方向に回転してUターンするだけです。

ハンドラが動いてしまうと、犬が混乱して戻ってしまうこともあるので、熟達するまでは、ハンドターゲットを使ってあげても構いません。
焦らず、少しずつステップアップしていきましょう。

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2024年8月 3日 (土)

鉄板のキューを作る

キューとは犬に伝える指示の合図(言葉)です。
コマンド、命令などと言う言葉で言われていますが、人と犬の立場は上下関係では無いので、「命令」と言うのは少々違和感があります。

例えば「オスワリ」と言うときは、犬に命令するのではなく、「オスワリ」と言う行動を取ってくださいと伝えているだけです。
犬は「オスワリ」という言葉が「腰を下ろすこと」と理解出来ていれば当然出来るわけですが、やらないからといって犬が反抗的なのではなく、まだ「オスワリ」の意味をきちんと理解していなかったり、周りが気になって(ディストラクションがあって)集中できなかったり、あるいは健康に問題があって座れなかったりという理由がある可能性があるとハンドラ―は考える必要があります。

いずれにしても、行動と名前がリンク付けされていて、その行動を阻むような障害が無ければ犬は出来るわけですが、その行動自体が、多少の障害があったとしても、反射的に取れるぐらいに繰り返し練習して、犬を褒めることで、その行動が「強化」された「鉄板のキュー」があると、犬の行動を止めたいときや、安全を確保したいときにとても役立ちます。

例えばボーダー・コリーは動体視力や運動神経が優れていることから、動いているものを見ると、瞬時に動く可能性が高い犬種です。
それはハーディング(羊追い)の遺伝子を引き継いでいる犬種的特性でもあります。

そんな犬の動きを止めようとして「マテ」といっても犬はなかなか止まれないのですが、「フセ」と言うと犬はすぐにその場に伏せるので、犬の動きを止めることが出来ます。
ハーディングの作業でも「フセ(ライダウン)」は頻繁に使用されています。

我が家の犬たちも、バタバタしているときは「フセ」と声をかけます。
二頭一緒にトイレをしているとき、先に終わってしまった方がフラフラしているときは「フセ」と言って動きを止めて、二頭目の排泄が済むまでじっとしていてもらいます。
動きを止めている間に排せつ物を無事に拾えるようにするわけです。

さて、今日は若いYさんのプライベートレッスンがありました。

Y
さんはリソースガーディングがあったので、環境や対応を変えながら、細かいことを気にしなくても大丈夫と伝えていますが、たまにイラっとするときがっても、飼い主さんが「オスワリ」と言うと落ち着くことが出来るようになってきたそうです。

202408031

愛犬に問題となるような行動が見られたときは、その行動のみに対処するだけでなく、基本のトレーニングをきちんと教えてあげることが一助になることもあります。

もちろん、問題を抱えていないワンちゃんも同様です。
鉄板のキューありますか?

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2024年8月 2日 (金)

子犬の呼び戻し

ドッグランで楽しそうに走り回っている愛犬を呼んだとき、とりあえず戻って来てくれますか?

呼び戻し(リコール)はドッグトレーニングの基本です。
愛犬の安全確保には欠かせない呼び戻しですが、なかなかうまくいかないことが多いようです。
それはいったいなぜでしょうか。

子犬の頃はあんなに追いかけてくれたのに、散歩に出て、世界が広がると、いつの間にか飼い主を忘れて楽しく遊びに興じる子犬たち。

ある意味あたりまえのことです。

子犬の頃追いかけてくれたし、呼べば戻ってきたから「大丈夫」と思ってドッグランに連れて行ったら、飼い主のことなんかすっかり忘れて戻ってこない。
当然です。

そうならないためにはどうするのか。

大人になって、ちゃんとコミュニケーションが取れて信頼関係が築けるようになるまでは、何度でも戻ってきた子犬を沢山褒めて、戻るといいことがあると子犬に刷り込んでおく必要があります。

昨日は戻ってきたから今日も大丈夫と思って気をゆるしていると、いつの間にか戻ってこない犬になってしまうこともあります。


今日はちょっと音に対して繊細なDさんのプライベートレッスンがありました。

おうちのご近所が建設現場になっていることもあり、音がするとビクッとしたり、慌てておうちに帰ろうとしたりと、まだまだお散歩が楽しめないDさんですが、公園に行くと楽しそうに走ります。

飼主さんもそんなDさんを見るのが楽しそうです。

今のDさんは、呼ばれるとすぐに戻ってきます。

202408021

なぜなら、まだまだ周りが怖いからです。
戻ってきたら必ず褒めてご褒美をあげるようにお願いしました。

Dさんは、今は嬉しそうに走って戻ってきますが、Dさんが自信をつけて、怖いものがひとつふたつと減ってくると、今度は周りの誘惑に負けて戻って来られなくなるかもしれません。
そうならないように、呼んだらとりあえず戻ってくることを習慣にすることが重要ですね。
戻ってきたときのご褒美は、オヤツだけでなくライフリワードとして「また自由にしていいよ」とフリーにしてあげたり、一緒に遊んであげることも大事ですね。

賢いDさん、これからが楽しみです。

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2024年8月 1日 (木)

犬に求めるクライテリア(基準)はわかりやすく

今日はWCRL規定ラリーオビディエンスの定期レッスン日でした。

ラリーオビディエンスは競技中に犬に声をかけて励ましたり、褒めたり、課題によってはご褒美のオヤツをあげることが出来る競技ですが、課題の内容は通常のオビディエンス競技と同じように、姿勢の変更や遠隔作業など、精度が求められる競技です。
オヤツがあげられるから簡単というわけではありません。

今日はコース練習前に、個々の課題にあわせた強化練習をお願いしました。
「強化」とは、犬が正しい行動を取った時に「あってるよ。」と伝えて(あるいはマークして)からその行動を褒めることで、その行動が頻繁に出現しやすくすることです。
つまり、「オスワリ」を犬に身に着けてもらいたいと思ったら、犬が座った瞬間を褒めて、ご褒美を渡すことで、犬はご褒美がもらえるならもっとその行動を取ろうと考えて、オスワリする頻度が上がるとともに、「オスワリ」という言葉も理解し、結果として「オスワリ」が身に着くというわけです。

しかし、時に人間は欲張りなので、「オスワリ」と言った後「フセ」と言って、犬のハードルを上げてしまうことがあります。
「オスワリ」が完璧な犬であれば問題ありませんが、まだ「オスワリ」を学習中の場合、犬に求めるクライテリア(基準)は二つ以上にしないことが大事です。
何を求めているかわかりづらくなるからです。

よくあるのが、「オイデ(呼び戻し)」の強化練習なのに、呼ばれて戻ってきた犬をすぐに褒めないで、戻ってきた後「オスワリ」と言って、犬が座らなかったらご褒美をあげないというパターンです。
これではいつまで経っても犬は戻って来たくなくなりますよね。


後半のコース練習では、実際のトライアルではありえませんが、ボーナス課題満載のコースを体感していただきました。

202408011

ご参加者の中には、「人の脳トレみたい」とおっしゃる方がいらっしゃいましたが、まさに、犬だけでなく、人間のスキルも重要なラリーオビディエンスです。

次回のトライアルは922日、山中湖ドッグリゾートワフで開催します。

ラリーオビディエンスにご興味がおありの方は気軽にお問合せ下さい。
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