簡単な行動でも景色が変わると出来なくなる?
ハンドラ―と目が合わない(アイコンタクトが取れていない)と、普段出来ていることが出来なくなるということは前にも書きました。
つまり、普段は犬の顔を見ながら「オスワリ」と言っているのに、向こうを向いている犬に「オスワリ」と言ったら、その場で向こうを向いたままオスワリ出来るかと言えばそれはなかなか難しいと言うことです。
犬は後ろから声をかけられてどうするかと言えば、無視するか、振り返ってハンドラーの方に向き直ってから座ったり、あるいはハンドラーの傍まで来て座るという行動をとりやすくなります。
もちろん、アイコンタクトを取らない練習をしていれば出来るようになりますが、何のトレーニングを施すことなく犬にお願いした場合は難しいでしょう。
ドッグダンスでは、ハンドラ―と犬のアイコンタクトが取れない状況でキューを出すことがよくありますが、前述と違い、さらにキューを出しているハンドラ―は常に動いていることが多いので、犬はますます混乱してしまうことがあります。
例えば、ハンドラ―が止まった状態で、左脚側にいる犬に「アラウンド(ハンドラーの周りを周る)」のキューを出せば、犬は普通にその行動をとりますが、ハンドラ―が犬と反対方向に周ってしまったりすると、犬はそれを追いかけようと周るのをやめてしまったりします。
遠隔作業中の作業でも同様です。
ハンドラ―が動きながらキューを出すと、犬はハンドラ―の動きに引きずられて、言われた行動が出来なくなることがあります。
こういった練習も日常的に行わなければ、犬は混乱してしまうので、よくわかっている行動であっても出来なくなることがあると知っておくことは大事ですね。
ようやく前を向いたままでも、後ろからキューを出されて振り返ることなく「フセ」られるようになった見習い。
しかし、遠隔で、同時に右回りや左回りの動きをしようとしたら、出来ませんでした。
最初は近い位置にいるところから練習し始めるといいでしょう。
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