「挨拶すれば気が済む」と言われても・・。
他犬に反応する犬のる理由はいくつかあります。
①そもそもアグレッシブで他犬に攻撃的な犬
②他犬が怖いので距離を取りたい犬
③友達になろうと興奮する犬
などなど、犬によって理由は様々です。
中には、「挨拶させれば気が済む」という犬もいます。
相手が誰かわかれば落ち着くことが出来るというものです。
確かに、人間でも相手が誰かわからないのに、自分の方にツカツカ向かってくる人がいればちょっと怖いので緊張してしまいます。
私も20年以上前のことですが、夜誰もいない公園で犬たちとかわりばんこに練習していたら、突然二人組の男の人が公園に入って来るなり私の方にまっすぐ向かって歩いてきたことがありました。
街灯も少ない薄暗い公園内だったので、思わず叫びたい気持ちにかられましたが、公園管理の人でした。
暗い場所で知らない男の人が急に近寄ってきたら嫌ですよねぇ。
犬だって同様で、無遠慮に突進してこられてにこにこしていられる犬はそんなにはいないでしょう。
たとえ自分の犬が「挨拶させてもらえれば落ち着くんです。」と言われても、それはそちらの都合で、こちらの犬にとっては至って迷惑だったりするものです。
実は我が家の見習いもこのタイプで、道端で遭遇しても、距離が取れていると気にしませんが、向こうからやってくる犬に対しては、「だれ?だれ?」と騒いで、近くに行くと途端に低姿勢で挨拶をするタイプです。
しかし、黒い顔の中型犬が体をくねらせながら興奮してやって来られて平気でいられる犬は多くありません。
相手の犬の気持ちを考えたら、「挨拶させてよ~!」と興奮していても、「残念!そのテンションじゃ無理~」となるわけです。
見習いにとっては不完全燃焼が続くわけですが、相手のいることなので、見習いの満足のために他犬のきもちを犠牲にするわけにはいきません。
犬がいても知らん顔出来る犬になるまで、あとどれくらいかかるのか。
先代アシスタントがよく出来た子だったばかりに、ギャップの激しさに翻弄させられる飼主です。
今日のパピーレッスンでも、他犬との関わり方についてご質問を頂きました。
なかなか難しい問題です。
幸いMさんは現時点では他犬に対してとても低姿勢で挨拶をされるそうですが、どの子とも挨拶出来るわけでは無いと教えていく必要があります。
そうでないと、挨拶させてもらえなかったときにストレスを感じて興奮したり吠えたりする可能性があるからです。
いわゆる「社会性のある犬」とは、「他犬がいても平常心でいられる犬」です。
「誰とでも率先して挨拶しに行く犬」ではありません。
今日はとりあえず家の中でリードを着けて歩く練習。
ディストラクションが無ければとてもいい集中力です。
少しずつディストラクションを増やして練習していきましょう。
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