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2024年6月

2024年6月30日 (日)

犬の行動を変えるには

人間が「問題」と思っている犬の行動は、犬にとっては全く「問題ではない」ということは常々書いています。
っが、犬にとっては問題のない行動であったとしても、人と一緒に暮らしていくうえで不便が出てくる場合は、なんとかしてやめてもらいたいと思うのが人間側の気持ちです。

では、それをどうやってやめてもらうのか。
叱れば済むのか。

答えは「否」

なぜなら、犬は何を叱られているかわからりづらいからです。

そこでレッスンでは、犬がとる行動を変えるには犬の周りの環境を変えて下さいとお願いしています。
周りの環境の中には当然人間も含まれます。

簡単な例で言うと、犬が毎回ゴミ箱を漁って困るのであれば、犬がアクセスできない場所にゴミ箱を設置するか、アクセスしづらいゴミ箱を設置するというのが一番犬にストレスにならない方法です。
当然犬の行動からゴミ箱漁りは無くなります。

家族の靴を咥えて走るのであれば、帰ってきたらすぐに靴を片付ければ済むということですね。

ケージから出して欲しくて要求して吠えている犬に対して、なんらかのレスポンスがあれば、犬はそれを報酬としてとらえ、吠える行動が増えていくということも同様です。

愛犬のお困り行動を何とかしたいと思ったら、根源を見なおして、環境を変えることが早道です。

さて、今日は若いA君のプライベートレッスンがありました。

以前からテーブルでお仕事をしているパパさんにかまってもらいたくて、パパさんの腕の下に頭を突っこんで邪魔をしていたA君。
そんなA君の仕草が可愛くて、なんだかんだ言ってもそれを止められなかったパパさんでしたが、最近は同じ部屋でも立って仕事をしていることが増えたとか。
すると、頭を突っこむ腕が無くなったA君は、テーブルの下などで、パパが構ってくれるまで寝てくれるようになったそうです。
パパの腕がA君のアクセスできない場所に移動してしまった結果ですね。

もちろん、A君がさらにパワーアップして、パパの足に噛みついたりすればまた方法は考えなくてはいけませんが、現状その手段に出てはいないようです。

いずれにしても、やって欲しくない行動をとる犬を叱る前に、その行動が出づらい環境を作るのが早道ということです。

今日は犬たちの朝の練習場でイベントがあり人で溢れていたので、少し離れた場所で練習しました。
ご存知のように、犬たちは人が大好きなので、傍に人がいれば集中力は下がってしまいます。
そういう環境で、「私の話を聞け」と言うのは見習いにはハードルが高いので、少し距離を取って練習をすれば、集中力もそがれることが無く、褒められることが増えて、練習も楽しく続けることができるわけです。

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最初はちょっといつもと違う状況に戸惑っていた見習いでしたが、距離がとれていることですぐに集中が戻り、いつも通り練習することが出来ました。

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2024年6月29日 (土)

都合のいい犬はなかなかいない

先日来お話している「犬の社会化」に関係していますが、今日は犬の「社交性」のお話し。

そもそも「社交性」とは何を言うのか。

「犬同士喧嘩をしないで仲良く出来る」
いかにも「社交性」がある犬と言う感じですね。
人間で言えば、「よくできた人」「大人」と言ってもいいでしょう。

「私あの人は好きじゃないから遊ばない」などとは絶対言わないタイプということです。

しかし、実際犬同士にも好き嫌いはあるわけで、どの子とも仲良く遊べるわけでは無いと言うことは、ドッグランを10分観察しているとわかります。

「他の犬と上手に遊べない犬が悪い」わけではありません。
他犬が苦手な子でも、仲のいい子はいたりするので、要は好き嫌いの問題ということです。

しかし、人間の目から見ると、自分の犬が他の犬たちと楽しそうに遊んでいると、「社交性」があって、ちょっと優越した気分になることは間違いありません。
いわゆる「うちの子は誰とでも仲良く出来るいい子」というわけです。
逆に、他の犬と仲良く出来ない犬を連れている人はとても肩身が狭い思いをしてしまいます。

果たしてそれは正しいのでしょうか。

散歩中、他の犬が視界に入っても平常心でいられる犬の方が、散歩中ハンドラ―も落ち着いて歩けるのではないでしょうか。
犬を見るたびに、遊ぼうと興奮してしまう犬を連れて歩くのは大変です(体験から)。

先代のアシスタントは、生まれ持った気質と子犬時代のブリーダー環境に加え、我が家にすでに先住犬が2頭いたことから、他犬反応が少ない犬でした。
つまり、喜んで大興奮することもなく、アグレッシブに突進することなく、怖くて逃げることがない、いわゆる平常心を保てる犬だったので、トレーナーと言う仕事柄大変助かりました。

現アシスタントは他犬にあまり興味が無いので、小さいころからドッグランに入れても、私のことしか見ていませんでした。
その代わり、むやみに近寄ってこられるととても緊張する犬ので、散歩中は若干気を遣います。

一方現見習いは、人や犬に自分から近寄って挨拶しに行こうとするので、散歩中平常心を保つのに苦労します。

要は、他の犬を気にしないでいてくれる方が楽と言うことです。

しかし、他の犬と楽しく遊ぶ愛犬を見たい人は沢山いるわけです。
愛犬が犬らしく、他の犬と楽しそうに追いかけっこをしたり、プレイバウをしている姿を見るのは微笑ましいものです。
ところが、犬と遊ぶことが楽しいと学習している犬たちは、場合によっては、人よりも犬と遊ぶ方が楽しいので、楽しいことを探しながら散歩をするようになります。
よく言う、犬探し散歩です。
犬を見つけると伏せて相手が近寄って来るのを待ってみたり、吠えて呼んでみたりと言う感じですね。

「遊んでいいよ。」と言われたときだけ犬と遊び、「傍にいてね」と言われたら、周りを無視できるような都合のいい犬はそうそういません。
先代アシスタントのような犬と暮している人はある意味ラッキーです。

しかし、そうでない犬の場合、愛犬とうまくコミュニケーションを取るためには「トレーニング」が必要になってきます。
なぜなら、「犬のきもち」は急ににコントロール出来ないからです。
「トレーニング」によって、やって欲しい行動を日常的に犬に伝えることで、多少きもちが先行している場合でも、コントロールできるようになります。

愛犬との心地よい暮らしのためには、人間の努力も欠かせませんね。

今日は久しぶりに公園を犬たちと歩きました。

広い園内で犬と遭遇するくらいであれば、大分自制心が付いて来た見習いですが、帰り際ベンチ脇で静かにオフになる練習をしました。
犬が通る道からは10メートルほど距離が取れるので、大興奮にはなりません。

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日々の練習は欠かせませんね。

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2024年6月28日 (金)

「出せ(離せ)」を教える

リソースガーディングが無い犬でも、咥えているおもちゃを離すのが苦手な犬は少なくありません。

引っ張りっこのおもちゃに限らず、投げたボールやディスクを取ってきてくれた時、離してくれないと遊びが終わってしまうのに、なかなか離してくれない愛犬からおもちゃをもらうにはどうすればいいのか。
咥えたまま唸っている犬を叱るのか。

恐らく古典的なしつけの方法であれば、咥えた犬の顎を抑えて、無理矢理取り出すことなどもあったでしょう。
しかし、それでは遊びは楽しくなくなってしまいます。

では、どうすればいいのでしょうか。

要は犬が離したい気持ちを作ってあげることです。
つまり、犬が口を開けたくなる状況を作ってあげることです。

今日はLさんのプライベートレッスンで、お好みのおもちゃを口から離してもらう方法を練習していただきました。

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キューは「Drop」

「Drop」イコール咥えている物を離すという関連付けが出来れば、咥えて欲しくないものを咥えたときも「Drop」のキューで回収することが出来ます。

犬の気持ちづくり、大切ですね。

因みに、オビディエンス(服従訓練含む)競技の課題には「持来(持ってこい)」があります。
持ってきたものをキューで出してもらうこの課題は、単に競技だからやるものというのではなく、犬に「出せ」を教える日常的なマナートレーニングにも繋がっています。

WanByWanでは、Force Free / Fear Free (強制や恐怖を与えない)トレーニング法で愛犬とのコミュニケーション力をアップするお手伝いをしています。
お気軽にお問合せ下さい。
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2024年6月27日 (木)

重要なのは声掛けのタイミング

ポジティブであってもネガティブであっても他犬反応がある犬とのお散歩は結構大変です。
小型犬であれば、リードで止めることは難しくありませんし、最悪抱き上げるという選択肢もあります。
これは抱き上げること推奨しているわけではありませんが、万が一相手の犬に突進してしまう場合、Uターン出来ない状況であれば抱き上げる方法もあるということです。
しかし、中・大型犬の場合は、力に負けて引きずられたり、場合によってはハンドラ―が怪我をすることもあるので、軽く考えるわけにはいきません。

よく、他犬反応する犬を見て、「かわいそうね。」とか「社会化不足よね」といった上から目線の言葉を投げかける人がいます。

犬の性格や気質は持って生まれた部分も大きいので、同じような社会化のプロセスを行ったとしても、うまく行くとは限りませんし、その過程で何がしかのトラウマを持ってしまうと、ネガティブな過剰反応がなかなか消えなかったりします。

自分の犬が吠えてしまうことを知っている飼主さんの中には、とても気を遣っている人がいます。
ある意味肩身の狭い思いとも言えます。

先日の散歩中、道路の向かいから歩いて来た女性。
カートには2頭の小型犬が乗っているのがこちらからも見えました。
アシスタントは無関心ですが、見習いはポジティブに行きたがるので、距離をとって落ち着いた状態を維持することが欠かせません。
2頭を左側に付けて歩いていると、女性は電柱の陰に隠れるように止まりました。
こちらは知らん顔で通り過ぎることにします。
そこで、見習いが気づく前から声をかけて、こちらを見たら褒めてトリーツをあげていたら、気づいても大興奮に至らず、こちらの声が耳に届いていました。
しかし相手の小型犬が吠え始めると、やはり足がバタつきました。
吠えなかったのは褒めたいところ。
毎日、少しずつ「平常心」を教えて来た成果が少しは出ているのでしょう。

今日の練習中も視界に犬が入った時、一瞬緊張が走った見習いでしたが、早めの声掛けで吠えは回避できました。

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吠えてしまってから「イケナイ!」とか「違うよ(我が家の場合)」と言う声掛けはやはりあまり響きません。
もちろん、体罰方式を使っているのであれば、犬はびっくりして一瞬その行動をやめる可能性がありますが、そこで学べたわけではありません
もし、そこで犬が二度と吠えなくなったとしたら、場合によっては犬が大きなトラウマを持ってしまったかもしれないと思った方がいいでしょう。

叱らなくても犬が学べる環境設定が大事ですね。

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2024年6月26日 (水)

ディストラクション対策

犬にとって刺激的なものは沢山あります。
いわゆる「ディストラクション」と言われるものです。

他犬、人、車、バイク、自転車、食べ物などなど、犬の気持ちをもっていってしまうもので世の中は溢れていますが、それらを犬にとって大したことではない(関係ない)ものに変えてあげることは簡単ではありません。
そこで、犬の意識を変える方法のひとつに、いつもお話ししている「社会化」があるわけです。

犬にとって気になるものは、楽しいものだけではありません。
どちらかと言うとネガティブなものもあります。

例えばオヤツなどの食べ物はポジティブなディストラクションですが、爆音を立てて走り過ぎていくバイクなどはネガティブな物の部類に入るでしょう。

犬が好きな犬にとって、他犬はポジティブなディストラクションですし、犬嫌いな犬にとってはネガティブなディストラクションです。
どちらも犬の平常心を奪ってしまうという点では同じですが、出来ればネガティブよりポジティブな方が犬へのストレスは少ないですね。

さて、我が家の見習い。
小さいころから他犬への好奇心旺盛で、特に走っている犬はご馳走でした。

2年前、原っぱに連れて行くと、サッカーや野球をしている子供や、飛び交うボールよりも、ディスクを追っている犬が気になって仕方が無かった見習い。
サッカー少年など子供は毎朝練習場所に沢山いて、お互い干渉することなく過ごすことに慣れていたので、原っぱの子供たちは全く気になりませんでしたが、犬への反応はかなりのもので、じっとしていることを教えるにはとても時間がかかりました。

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毎朝見る子供たちと違って、走る犬は週に1~2回しか見ていないからです。
ここで大事なのは、子供たちが犬に関心を持っていなかったということ。
みんなサッカーや野球に夢中で、カートに乗っている黒い顔の子犬のことなど眼中にはなかったことも幸いしたのでしょう。
見習いは、子供たちを風景の一部と理解したわけです。

あれから2年近く、今日原っぱに行くと、久しぶりに、あちこちで走り回る犬たちと遭遇しました。
もちろん、どの犬も(一部を除いて)ちゃんとコントロールされているので、見習いに向かってくる子はいなかったこともあり、見習いはじっと待機していることが出来ました。

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ディストラクション対策は、その犬にとっての刺激の度合い、ネガティブなのかポジティブなのか、刺激との距離も含め、日々の繰り返し練習が欠かせません。
たまにしか遭遇しなければ、なかなか経験値も上がらないので、敢えてそういう場所に連れて行くことも必要です。
ハードルを上げ過ぎることなく、大丈夫(平常心)を増やして行かれるといいですね。

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2024年6月25日 (火)

愛犬を守れるのは飼主

なんとも当たり前のお題ですが、実は意外と守り切れていないことが多いものです。

例えば子犬の社会化においては、お散歩に出られるようになると、飼い主としては他の犬と仲良くしてほしいと思うあまり、ついつい子犬の背中を押すどころか、子犬に無理強いをしてしまうことがあります。

子犬には、なんでも受け入れやすい「感受期」(生後3週令から12週令)があり、その期間に多くのものに触れる機会を持った子犬は、その後の社会化がスムースに進みやすいと言われていますが、実際新しい飼い主の元に来るのは感受期も後半になってからなので、ワクチンプログラムの観点からも、なかなか良いタイミングで社会化出来ないという現実もあります。

もちろん、社会化自体は成犬になっても続くものなので、感受期が終わると出来なくなるわけではありませんが、警戒心や恐怖心などが出てくることで、子犬の一歩が出づらくなることも事実です。

そんなとき、世間の荒波にもまれていない子犬を、見知らぬ犬の方に無理矢理引っ張って行って近づけて、「お友達だから仲良くしなさい」というのはあまりにも酷です。

本当は、子犬が自分から近づこうと勇気を出すまで待ってあげることが重要なのですが、実際は相手の犬が突撃して来たり、子犬が近づこうとしたら反撃をくらってしまったりと、子犬にとってトラウマになりかねない状況は少なくありません。

そもそも、社会化は、人間社会の中で、様々なものに遭遇しても平常心でいられるようにサポートしてあげることと言うのはいつも書いていますが、子犬の安全が守れない状況にならないように、飼い主としてはサポートしてあげることが重要です。

しかし、「うちの子は大丈夫ですから。」という言葉を真に受けてひどい目に遭う可能性もゼロではありません。
なぜなら、相手の犬にだって好き嫌いがあったりするので、こちらの犬の出方によっては気分を害さないとも限らないからです。

そこでいつも言っているのが「3秒ルール」。
相手が挨拶をさせようと無理矢理寄ってきたとしても、相手の気分が変わらないうちに、「こんにちは。ありがとうございました。」と3秒でその場から離れること。

犬の動きは速いので、最初は機嫌がよかったとしても、相手の出方によって態度が変わらないとは誰も保証できないからです。

また、「うちの子は大丈夫だから」と言われてしまうと、それでも「いえ、ウチの子はまだ子犬なので、ちょっと時間をかけないと」と言うようなことが言いづらかったりするものです。
中には、愛犬をサポートしている飼い主さんにさげすむような言葉を投げかける人も少なくありません。
※ここで言うサポートとは、愛犬を抱き上げて過保護にすることではなく、愛犬が自分の足で前に進むか後退して様子を見るかを選択する時間をとってあげるということです。
そもそも苦手意識がある犬の場合は、最初から距離をとって相手をやり過ごすことも重要です。


我が家の見習いをよく知っている人は、彼女の他犬への接し方の腰の低さを知っているので、見習いが多少吠えたとしても、アグレッシブとは思いませんが、まったく知らない犬や人が、顔の黒い中型犬の見習いが吠えたり、挨拶しようと飼い主(私)を引っ張って向かって来ようとしていたら引いてしまうのは当然のことです。
こちらが、「この子はフレンドリーだから大丈夫です。」などと言ったところで、相手は警戒するでしょう。

そもそも、子犬の社会化とは、視界に入った犬のもとに飛んで行って挨拶をさせろと大騒ぎをすることではありません。
視界に犬が入っても、一喜一憂することなく、平常心を保てること。
見習いの修行はまだまだ続きます。


さて、今日は若いM君のプライベートレッスンがありました。

飼い主さんの歩調に合わせて上手にお散歩も出来るようになりましたが、時に他犬に対しての反応が過敏だったりするので、散歩中飼主さんとのコミュニケーション強化をお願いすることにしました。

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それには、お家で出来ることが外でも出来るようになるということも重要なポイントです。

飼い主さんの声が耳に届くように、呼び戻しの練習を兼ねて、散歩中でも飼い主さんと遊ぶ時間も作っていきます。

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犬に自信を付けさせることも大事ですね。

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2024年6月24日 (月)

社会化は積極的に。

子犬の社会化が重要なのは皆さんご存知ですが、そもそも「社会化」について誤解をされていることも多いようです。

では「社会化」とは一体どういうことを言うのでしょうか。

「社会化」とは、犬が日々の生活の中で、様々な物やことに遭遇しても、大興奮することなく、「あぁ、これは以前見たことがある〇〇と同じだね」と犬が般化して、平常心を保つことが出来るメンタルを育てることです。

そのために必要なのは経験値ですが、その過程で負荷をかけすぎてしまえば逆効果になることにもなるので、細心の注意が必要です。

もちろん、多少のことに動じない、生まれつき鈍感力を兼ね備えている犬もいますが、センシティブな故に、いろいろなことに一喜一憂してしまう犬もいるので、丁寧な社会化は重要になります。

加えて、犬が一生のうちに出逢うであろうものを想定しておくことも重要です。

例えば、のどかなエリアで育った犬たちは、その環境の経験値はありますが、車やバイク、トラックなど騒音を立てながら、速いスピードで横をすり抜けていく物体の経験値は高くありません。
もし、将来様々な場所に一緒に行こうと考えているのであれば、敢えて、刺激のある場所に連れて行って馴らしてあげることが不可欠になります。

また、行った先でも落ち着いていられるようにハウストレーニングを済ませておくことも大事ですね。

さて、今日は若いA君のプライベートレッスンがありました。
A君のお家の近くには大きな公園があるので、日々のお散歩は犬がいて当たり前の環境。
となると、いちいち犬に反応することもありません。
遭遇しても大騒ぎすることもなく、場合によっては軽く挨拶をしても、すぐにさよなら出来る大人な対応。
ちゃんと社会化出来ていますね。
我が家の見習いに爪の垢を煎じて飲ませたいくらいです。

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社会化は犬の友達を作るのではなく、犬同士、興奮することなくスルーできることです。
人間社会の中で、ストレスを感じることなく生活できるようにサポートしてあげることが大事ですね。

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2024年6月23日 (日)

いろいろ言う前に、考えることを教える

ドッグトレーニングでは様々な行動を犬たちに教えていきますが、ただ行動を教えるだけでなく、犬たちに考えることも教えていきます。

特に子犬の場合はどうしても人が口を出しがちですが、ちょっと待ってあげると、犬たちはちゃんと考えて答えを出すことが出来ます。
要は焦らないことと、いろいろ言い過ぎないこと。

さて、今日は子犬のO君のプライベートレッスンがありました。
生後3か月足らずのO君は当然まだ赤ちゃんですが、賢いことには変わり有りません。

今日はケージから出る方法を教えてあげることにしました。

一般的に、クレートやケージから犬を出そうとすると、犬が中で大興奮していることがよくあります。
しかし、興奮状態で開いた扉から飛び出すことを覚えてしまうと、様々なドアから出る際も飛び出すようになります。

玄関ドア、車のドア、施設のドアなどなど。
場合によってはその先に危険が待ち受けていることもあるので、ドアの通り抜け方を教えてあげることはとても大事です。

要は「いいよ」という合図をもらってから出ることを教えるわけです。

O君の場合も、ケージの扉に手をかけようとすると、中で跳んだり走り回ったりしています。
そこで、扉に手をかけたまま少し待ってみます。
すると、O君自分から座ってくれたので、すかさず褒めてあげてから扉を開けました。

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この場合のご褒美は出ることなので、敢えてトリーツはあげません。

最初はこんな風だったO君ですが、

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数回繰り返して練習しているうちに、座るまでの時間がどんどん早くなりました。

「オスワリ、オスワリ、オスワリ!」と連呼したり、「マテマテマテ!」と言うより、考えてもらった方がお互い無駄なストレスが軽減されますね。

子犬が自発的に座る様子をキャッチして、「オスワリ上手だねぇ」と褒めていくと、どんどん座る確率が高くなります。
飛びつきを「イケナイ!」と叱責するより、お互い気持ちよく暮らせますよ。

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2024年6月22日 (土)

ラリオビトライアル開催しました。

今日はWCRL規定ラリーオビディエンストライアル(競技)を山中湖のドッグリゾートワフインドアドッグラン内で開催しました。

今回も40近いエントリーがあり、ジャッジは川端ジャッジと三井が異なるクラスを担当して行いました。

今回は経験者の参加が多かったこともあり、AクラスよりBクラスの参加人数が多く、全体的に得点も高かったこともあり、210点満点という高得点を出したペアも多く、208点と言う高得点であっても入賞(3席まで)に届かないというほど、参加者のレベルが高かったのは喜ばしいことでした。

各レベル(Level 1、Level 2、Level 3、ベテラン)Aクラスで3回クォリファイ(170点以上)すると、各レベルのタイトル保持者となり、次回からはBクラスの参加となります。

双六のゲーム感覚で楽しめるラリーオビディエンスは、WCRL規定のものだけでなく、JKC規定の競技も開催されています。

競技中に愛犬を言葉で褒めたり、課題によってはご褒美としてトリーツを出すことが出来るラリーオビディエンス競技は、一見甘そうに見えますが、基本はハンドラ―とパートナー(犬)との一体感を持ったパフォーマンスが重視されるので、オビディエンスやドッグダンスなど、ヒールワークを得意とするペアのパフォーマンスはとても安定しています。
もちろん、得点につなげるには、トリッキーな課題をハンドラ―がちゃんと理解していることも重要です。

今回はアシスタントがLevel 3B、見習いがLevel 1BとLevel 3Bに参加しました。

アシスタントは、スキルはあるものの、メンタルがいっぱいになると声がでてしまうので、今回はゆっくり、落ち着いて作業できるようにサポートしました。

一方見習いは、脚側自体がまだまだなので、とにかく集中が取れたら沢山褒めるようにしました。

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少し進化が見られた気がします。

ラリーオビディエンスにご興味がおありでしたら、お問合せください。

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2024年6月21日 (金)

ラリーオビディエンスのセミナーと練習会開催しました。


今日はドッグリゾートワフさんのインドアドッグラン内でWCRL規定のラリーオビディエンスセミナーとコース練習会を開催しました。

WanByWanがWCRL規定のラリーオビディエンス競技を開催し始めたのは、2018年に規定が大きく改訂された翌年の2019年からですが、年に4回定期的に競技会を開催してきて、参加者も少しずつ増えて嬉しい限りです。

WCRL規定のラリーオビディエンスは日本で最初に取り入れたアニマルファンスィアーズクラブさんやオプデスさんの競技会に参加されても、結果が合算されて登録されるので、屋内屋外問わず競技に参加できるドッグスポーツです。

今日は明日の競技会を前に、コース練習をしたい方々と我が家の犬たちも参加して行われました。

もちろん明日のコースとは異なりますが、犬も人もコースの歩き方をリマインドしつつ、弱点を再確認をするにはとてもいい機会です。

我が家も見習いが脚側停座でお尻が地面についていなかったことを友人に指摘されました。
おっと、これは見習いがかつてもやったミスです。

さらに、尻尾がサインカードを跳ね飛ばすという失態も見せてくれたので、明日のコース取りには細心の注意が必要だと実感しました。

今日ご参加された皆様の練習が明日の糧になりますように。

また、見習いはこの機会を利用して、敢えてクレートカバーをかけずに、落ち着いてクレート待機する練習もしましたが、隣のドッグランで走り回る犬たちの動きにさすがに多少反応して吠える様子が見られました。

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明日はトライアル本番です。

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2024年6月20日 (木)

血統書の話し

以前も書きましたが、犬の血統書は人間で言うところの家系図と同じです。
つまり、その犬の父親、母親、祖父、祖母、場合によっては曽祖父や曾祖母まで見ることができます。

家系図を見ることによって何がわかるのかと言えば、その犬の種とともに、遺伝で引き継がれるであろう見目形、気質、性格などの予測がつけやすいということです。
そのため、良質のブリーダーは自分のところから輩出した子犬が勝手にどこかの犬と交配することを好みません。
なぜなら、ブリーダーは、その犬種の保存のために尽力しているため、身体的や精神的に問題があると思われた血筋は継承されないように配慮しているからです。

血統書は団体によって異なっていますが、血統書の意図はほぼ同じはずです。

かつて、何十年か前は「血統書付き」というだけで犬の価値を高めるような風潮がありました。
しかし、それは間違っています。
血統書は家系図に過ぎないからです。
逆に「血統書付き」だからと値段を吊り上げるのも不当な話ですね。

血統書(家系図)としての意味をなしていなければ、血統書の有無はある意味無価値と言えるでしょう。

我が家の犬たちの血統書を発行している団体では、両親犬や祖父母犬の詳細が載っていると同時に、現時点での犬たちの頑張った履歴も載っています。
交配させなければ、特にその履歴は意味がないかも知れませんが、子供の賞状のようなものですから、飼い主としてはあっても邪魔にならないものでしょう。
もちろん登録等に費用がかかりますが。

いずれにしても、「血統書」が本来の役目を果たせていなければ、血統書の意味や価値はありません。

血統書があるから犬の価値が高いわけではなく、血統書の意味を理解し、血筋を重視した犬を探すのか、特に血筋は気にせず、今そこに存在するその個体に価値を見出すかは人それぞれです。

また、ドッグスポーツの団体によっては、血統書の有無で競技の参加資格やタイトル資格の有無にかかわることもあります。
犬を迎える前にそんなことも念頭に置いておくと、後から「こんなはずじゃなかった」とはならないでしょう。

さて、先日とあるSNSのグループで、同じ犬舎から犬を迎えた人を探す投稿がありました。
その方の犬を見ると、確かに我が家の見習いと感じがよく似ています。
もちろん、親犬が全く同じというわけではありませんが、血統書を見ると、見習いの母方の祖父がその犬の父親のようです(正式名と愛称がちょっと不確定ですが)。

これは見習いの写真。
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こんな感じの犬と似た犬を持っていらしたら、親戚さんかもしれませんね。

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2024年6月19日 (水)

鉄板のキューを作っておく

「動きが速い」とか、「落ち着かない」とか、いいような悪いような代名詞に使われるボーダー・コリー。

一緒に暮らした経験が無い人にとってボーダー・コリーは、「頭がよくて、ドッグスポーツが出来て、一緒にいると楽しい犬」というイメージがあるかもしれませんが、一度でも一緒に暮らした方、特に何度もボーダー・コリーを迎えている人にとっては、まさに前述したイメージに「たしかに。」と大きくうなづくはずです。

先日参加したウェビナーでも、いわゆる「衝動」をコントロールするすべを伝える方法(インパルスコントロール)などのお話がありましたが、例として必ず出てくるのがボーダー・コリー。

そもそもハーディング(羊追い)のDNA(遺伝子)が受け継がれているボーダー・コリーにとって、動くものへの集中力はなかなかのものです。
もちろん、ハンティング(猟)系の犬たちも、街中でハトや猫を見ただけで追いかけてしまう犬もいるので、ボーダー・コリーだけの問題ではありません。

欧米では、裏庭にリスがいたり、散歩コースでウサギなどの小動物と遭遇したりと、犬にとって大きなディストラクションになるものが沢山あるので、インパルスコントロールはとても重要な課題と言えるかもしれません。
日本であれば、ネコやハトぐらいでしょうか。

そういうものに反応する犬はボーダー・コリーに限ったことではありません。
動くものに反応するのはどんな犬種であれ起こりえることです。

そんなときに重要なのは、犬の行動を止められるかどうか。

そもそもそうならないようにインパルスコントロールをするわけですが、もし反応してしまったらどうするか。

そんなときは、どんな時でも絶対にやってくれる「鉄板行動」をひとつ教えておくことが重要なポイントになります。

ボーダー・コリーの場合は「フセ(ライダウン)」が有効な鉄板キューと言われています。
もともと、羊追いの作業の中で、犬は羊と距離を取りながら圧をかけて歩みを進め、羊が暴走しそうになれると、ハンドラ―は犬を「フセ」させたり、あるいは羊の周りを遠まきに周らせて、羊の進行方向を妨げるわけですが、このとき「フセ」のキューが効かないと、羊との距離が詰まってしまい、上手に羊の動きをコントロールできなくなります。

我が家の犬たちも、当然「オスワリ」は教えましたが、どちらかと言うと「フセ」の頻度の方が高いです。
一度伏せると、動きづらくなるというのも一つですが、実際刺激対象物と遭遇した時、「オイデ」と言われてすぐに対象物から視線を外して踵を返せる犬は多くありません。
結果「オイデ」は無視されてしまうことになりかねないことから、「フセ」を使うことで、対象物は見続けていても、前進行動を止めることが出来ます。

もちろん「マテ!」と言って止まれればいいのですが、以前も書きましたが、「マテ」の意味を犬がどう理解しているかによって結果は変わってきます。
座っている犬や、伏せている犬に「マテ!」と言うことで、犬はじっとしていることを理解している場合、動いている犬に「マテ」と言ったときどう反応するかを検証してみた方がいいでしょう。

うまく行かないときは、歩いているときに「フセ」と声をかけてみたりして練習してみるといいでしょう。

オビディエンスや訓練競技には、「常歩行進中」や「速歩行進中」の作業というのがあります。
歩いているときや走っているとき、「オスワリ」や「フセ」「タッテ」と言ったら、犬はハンドラ―が動いて行ってしまっても、その場で止まるようにと理解させます。

競技会に出ないから関係ないのではなく、こういうトレーニングが日常生活においても有効になるので、是非やってみて下さい。

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※アシスタントのFCIオビディエンスクラス3競技の「脚側中の立止」作業
歩いているときに「立止」のキューを出して、ハンドラーはそのまま歩き続けます。

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2024年6月18日 (火)

犬は観て学ぶ

犬のトレーニングで、ハンドラ―が意図していないことを犬が学んでしまうということはよく書いています。
一生懸命教えたことはなかなか覚えてくれないのに、勝手に変なことを覚えてしまう。というのは、それによって犬が何かしらの報酬を得ているからと考えられます。
ゴミ箱漁りや跳びつきなど、こちらがプランしていない行動が勝手に身についてしまうということですね。

それに加え、教えていないのに勝手に行動を覚えてしまうということに、同居犬(動物)の行動に似るというのがあります。

例えば、初代ボーダー・コリーの娘が、当時ネコと暮していたので、前足の動きが猫のようになってしまったという話。
犬はネコほどではありませんが、前足を起用に使うことができますが、ネコよりはタッチが若干雑です。
ところがネコと留守番する時間が長かったその犬は、前足を起用に外側に回転させて閉まりかけたドアを止めて開ける技を身につけました。
息子犬や他の子は隙間の無いドアを開けようとすると、鼻や前足でドア全体を押してしまい、逆に閉めてしまうのですが、その犬だけは前足を隙間に入れながら外側に足先を回転させてドアを開けるということを知っていました。

行動を真似るという行動は日常的に行われているので、先住犬をトレーニングしている様子を見て、若い犬が同じことをやって見せたり、同居の異犬種の動きを真似たり、逆にネコが犬のような動きをしたりと、観察していると面白ことが沢山あります。
報酬が無くても学ぶことは沢山あるということですね。

かつて我が家で1か月ほどお預かりした小型犬のNさんは、ボーダー・コリーと一緒に暮らすことで、いつしか自分もボーダー・コリーのような気持ちになったのか、真剣においかけっこに参加していたのを思い出します。
しかも、足の長さで追いつかないことがわかると、賢くショートカットして体当たりしていました。

もちろん途中で体力の限界を感じていたようですが、やる気はボーダーに負けない根性の持ち主でした。

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犬の行動は周囲の環境に大きく左右されるので、その環境を上手にコントロールすることで、好ましい行動を増やして、やって欲しくない行動を減らせるかどうかは人間次第とも言えるでしょう。

犬が悪いと決めつけず、人間側の行動を見なおすと解決できることは沢山あるはずですね。

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2024年6月17日 (月)

ハウストレーニングはいつ始める?

子犬を迎える準備としてお願いしたいのは、子犬の居場所をきちんと作ってあげること。
小さくて、かわいい子犬をずっと抱っこしているわけにはいかないので、当然床に降ろすことになれば、子犬は最初はフリーズしているかもしれませんが、慣れればあちこち探検するようになります。

子犬を叱らずに済む方法のひとつとして、子犬の口や手が届くところに、悪戯されては困るものを置かないようにするのは鉄則です。
子犬の安全が守れない環境で子犬と暮すことはそもそも飼い主としての責任問題です。
「まさか、こんなことが出来るとは。」という後悔もダメです。

老婆心でも構わないので、子犬が安全に過ごせるような環境設定が不可欠ですが、ケージは用意しても、ハウスを用意していない人は少なくありません。
なぜでしょうか。

「ハウスに入れるのを可哀そう」と思う人が未だに沢山いらっしゃるからです。

子犬に限らず、隔離されるのはある意味可哀そうですが、ケージが設置されている場合、いろいろな意味でハウスという隔離された空間があることで、余計なストレスを犬にかけずにすむわけです。

例えば、ケージの中で排泄をしたときの掃除の際、ハウスに入っていてもらうことで、掃除の邪魔をされなくて済む。などです。

ハウスの無いご家庭の場合、ケージの中でトイレを失敗してしまうと、トイレシーツの交換だけでなく、ケージ内の清掃に時間を取られたりしますが、その間、子犬が掃除の手に絡みついて来たり、ヒラヒラするトイレシーツを面白がって噛んできたりといろいろやるので、飼い主は慌てて子犬を抱えたり、あるいはケージの外に一時的に出してしまうことがあります。
どちらにしても、掃除の度に飼い主はバタバタと慌てることになり、ケージの外に出た子犬が別の悪戯に興じてしまうと、掃除すらままならない状況になってしまうわけです。。

ハウスのあるお家であれば、その間一時的に避難場所としてハウスに入ってもらえれば、掃除も素早く済み、犬も安全に待っていることが出来ます。

しかし、ハウストレーニングをしていない子犬を急にハウスに入れてドアを閉めてしまえば当然出たがって暴れたり吠えたりするでしょう。

そうならないために、ハウストレーニングはお迎えしたその日から楽しく始めて欲しいと思います。
無理矢理お尻を押し込むことはありません。
子犬の食べているフードを2~3個入れてあげるだけです。

子犬が自分でフードを見つけて食べてくれたら、また中にフードを入れておけば、子犬は自分からフードが入っていないか覗きに行くようになります。

慣れてきたら、扉を閉めて、扉越しにフードを入れて、またすぐ出してやるという作業を繰り返してやっているうちに、子犬はハウスに嫌悪感を持たなくなってきます。
そうなれば、トイレの掃除の間扉を閉めておいても騒ぐことはありません。

そんなところから始めて、少しずつハウスの滞在時間を伸ばしていくことで、ハウスの中にいることを嫌がらなくなり、中で静かに眠ることも覚えていきます。

成長と共に自由時間が増えて行っても、寝るときは自分からハウスを利用したり、移動時のハウスにも躊躇なく入って行かれるようになれば、人も犬もストレスは軽減されます。

「可愛そう」ではなく、「安心していられる場所」としてハウスを提供してあげられるといいですね。

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※私が家にいるときでも、自分からハウスでくつろぐアシスタント。

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※不在時も、自分でハウスにはいっていることが多いアシスタント

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2024年6月16日 (日)

トリーツのレベルとあげるタイミング

犬のトレーニングに食べ物を使いたくないという人の理由は「食べ物が無いと何もやらない犬になるから」や、「犬が太ってしまうから」というものが多いようですが、どちらもハンドラ―がきちんとコントロール出来れば解決できる問題と言えます。

「食べ物が無いと何もやらない犬」は、トリーツの出すタイミングや出し方を間違えてしまうことによって起こる弊害なので、正しく使うことで、犬も楽しく、人も犬の成長を楽しめるようになるはずです。

「犬が太る」ことを懸念される場合は、一日の給餌量の中からトリーツを使うようにすれば全体量が変わらないので、犬が太ることはありません。

難しいのは前者の「トリーツをあげるタイミング」です。

この場合の「トリーツ」とは、犬にとってのご褒美なので、ご褒美を目の前に出して何かをお願いし続けていれば、賢い犬たちはご褒美が目の前に無いと、このゲームは成立しないと学習してしまうという弊害が起こります。

要は、目の前に無くても頑張ればご褒美が出ることと、ご褒美が毎回出なかったとしても、出るときがあるということを学習してもらうことです。

いずれにしても、トリーツの使い方はとても難しいので、出来れば一度プロに聞いてみることをお奨めします。

さて、我が家の見習い、他犬を見ると興奮して吠えます。
遊びたくて相手を呼ぶこともありますが、相手が先に吠えてつられて吠えることもあります。
警戒して吠えることもあります。
私としては、「犬は世の中にいて当たり前なので、いちいち気にしないでいて欲しい」ので、基本は道端の遭遇はスルーです。
アシスタントは心得ているので、自分からは寄って行かないし、挑発されなければ視線も合わせませんが、見習いはまだまだ修行が足りません。

今日も公園の出口にあったベンチに小型犬を2頭連れた人が目に入りました。

見習いが気付く前に、名前を呼んで、アテンションが取れたら褒めてトリーツをひとつ渡します。
歩きながら、同じことを繰り返しているうちに、見習いが犬に気づいたので、その瞬間にまた声をかけて、アテンションが取れたら褒めてトリーツを出します。
そのあたりで、相手の犬たちが吠えだしますが、距離は5メートルぐらい取ることが出来たので、見習いの名前を呼びます。
興奮しすぎてしまえば、当然こちらの声は耳に入らなくなるので、そうなる前にスタートさせることが大事です。

見習いは少し犬が気になっていましたが、吠えないことを沢山褒めながらトリーツをあげていたら、吠えずにスルーすることが出来ました。
そこでまた褒めておきます。

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もし、吠えてしまえば当然トリーツは出せません。
吠えればトリーツが出ると犬が学習するからです。
これがタイミングの難しさとも言えます。

吠えないで、我慢していることを褒めなければ、トリーツの正しい効果は期待できないことになります。

他犬の刺激の方が当然強いので、フードのようなものでは見習いの気持ちを切り替えることは難しかったかもしれません。
今日はたまたま嗜好性のある馬肺を持っていたので、見習いはトリーツに集中することが出来ました。

いずれにしても、食べ物は万能ではありません。
あげるタイミングや、食べ物のグレードによって効果が変わって来ることも念頭に置いておかないといけませんね。

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2024年6月15日 (土)

犬の個性

犬種には様々な理由で改良を重ねてきた歴史があることを知らない人(大人)はあまりいないのではないでしょうか。

サイズに関わらず、アクティブな犬とそうでないタイプ、作業犬、愛玩犬などなど、ある意味犬種によって犬の行動パターンが違うことは当然のことです。
もちろん、同じ犬種でも個体によって性格が違うことはいつも書いています。
しかし、ベースにあるものや、DNAに受け継がれてきたものは共通していると言っていいでしょう。

それとは別に、「気質」に関して言えば、犬種と言うより個体ごとに大きく異なります。

線の細い犬
感受性の高い犬
鈍感力のある犬
落ち着いた犬
せっかちな犬
などなど。

これらは身体能力などとは別に、個々の犬の行動に現れてきます。

例えば我が家の犬、共にボーダー・コリーですが、アシスタントの方は年上なのに、家の中では動きがせわしなく、私の一挙手一投足に反応します。
一方見習いは、まず私の行動をよく観察してから動くかどうかを決めています。
年齢が若いので、外でディストラクションに遭遇すればバタバタするのは見習いですが、経験値の高いアシスタントは多少のことでは反応しません。

気質の点から言えば、見習いの方が落ち着いているということです。

感受性の高い犬は、喜怒哀楽も激しいので、嬉しそうなときはこの上もなく興奮し、気に入らないときはすぐにキレるということもあります。

気質に関しては、良し悪しよりも、飼い主と合っているかどうかが重要で、これは夫婦間でも同じような気がします。
合わなくても、合わせられる人は問題無いし、合わないからとストレスを感じるのであれば、トレーニングなどで飛び出たところをなだらかにしていくという方法もあります。

バタバタとせわしいアシスタントに対しては、イライラしそうになったら、「伏せててね。」と言えばいいだけです。
興奮して吠えそうになったら、「静かに待っててね」と言ったりします。

つまり、犬の気質を理解して、お互いストレスを感じなくても済むように、トレーニングも含めて折り合いを付けて行くことも可能ということです。
要は犬の気質を理解することが重要ということです。
一緒に暮らし始めてしまったのですから否定してみても仕方がありません。
夫婦であれば離婚すればいいのでしょうが、犬の場合は人間側の責任でなんとか打開策を考えていくことが必要です。

何事も根気よく。ですね。

さて、今日は感情豊かなYさんのプライベートレッスンがありました。
毎回大歓迎をしてくれるYさんですが、興奮しすぎるとなかなか気持ちが抑えられないので、今日はインパルスコントロールを混ぜて練習してみました。

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欲しいオヤツをむしり取るのではなく、お行儀よく食べられるように、興奮する前に考えることを伝えていきます。
少しずつ理解してもらえるといいですね。

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2024年6月14日 (金)

クリッカーは有効なツールです。っが・・・。

クリッカートレーニングという言葉を耳にした方は少なくないでしょう。
クリッカーという名前の、「カチッ」という一定の音がする小さいツールを使ったトレーニングのことです。
機械的な音に対して、「味気ない」と感じる人もいると思います。
確かに、犬は人の声色(トーン)を聴き分けるので、褒められているのか、叱られているのかを感じることが出来るので、「カチッ」は味気ないように見えますが、犬からするとわかりやすいというのもひとつです。

そもそも、クリッカーは「褒める」とうより、「あってるよ。」と伝えるツールです。
「あってるよ。」と言ってからご褒美のオヤツが出たり、ことばで褒めたり、場合によっては遊んだりすることで、クリッカーが鳴ると次にいいことがあると犬が学習することが重要です。

ということは、「クリッカー」を鳴らすタイミングがずれてしまうと、犬は違うことを学習してしまう可能性があるので注意が必要ということです。

よくあるのが、「オスワリ」を教えている犬にクリッカーを鳴らすとき、初めは腰が地面についた瞬間に鳴らさないと、犬によっては座った後すぐ立ちあがってしまうので、違うことを学習してしまうかもしれないということですね。

しかし、逆にクリッカーを上手に使えるようになると、犬はクリッカーが鳴るたびにワクワクするので、学習自体を楽しむようになってきます。

ピンポイントで伝えたいときは是非クリッカーを試してみて下さい。

さて、我が家の見習い、相変らずハンドラ―の前に歩き出して、前を向いて立つ練習中。

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クリッカーもとても役立っています。

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2024年6月13日 (木)

前の子(犬)と比べない

二頭目、三頭目を迎えると、同じ犬種であれば当然前の子や先住犬と比べてしまうことが多いものです。
特に、シニアまで共に過ごして見送った後にお迎えした子犬の場合は、ネガティブに比べられることが多いようです。
なぜなら、先住犬との長い暮らしの中で子犬の頃の大変さはいつしか忘却の彼方に去り、落ち着いた、阿吽の呼吸が通じる理想的な犬暮らしが長く続いていたからです。
子犬との暮らしは日々大変です。
ついつい前の犬と比べがちになります。

当然のことながら、犬たちにも個性があり、思考回路も様々です。
同じ犬種だからと言って、行動が同じになるはずがありません。
もちろん、行動が似ている犬たちはいます。
我が家のアシスタントも姉妹犬と行動がよく似ているところがあります。

しかし、同じ犬種であっても、初代のボーダー・コリー親子と先代アシスタントは違いますし、さらに現アシスタントや見習いは日々私を驚かせてくれる犬たちです。

ネガティブではなくポジティブに捉えていきましょう。

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※見習いと遊ぶのも体力勝負です。

子犬育てはどの子も大変。
手がかからなかったとすればそれはラッキー。
呑み込みの速い犬もいれば、時間のかかる犬もいます。
その犬の個性と思って根気よく教えてあげることが大事ですね。

その子(犬)との生活をよりよく出来るように試行錯誤しながらも楽しいドッグライフを過ごしていきたいですね。

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2024年6月12日 (水)

(子)犬への接し方は、その先のことも考えて。

愛犬は可愛い。
自明の理です。
可愛いのでついつい甘やかしたくなる。と言うのもよくわかります。
この場合の「甘やかす」とはどんなことでしょう。

愛犬の要求を全部のむ?
愛犬が何をしても笑って済ます?

恐らく、一生一貫性を持ってすべてを受け入れられるのであればどんどん甘やかしてもいいのかもしれませんが、十数年に渡る犬の一生の中で、受け入れられない可能性もあるのであれば、犬が混乱しないために、きちんとルールを作っておくことは大事なことです。
つまり、やって欲しくないことと、許容できることをきちんと伝えておくことです。

ルールは家庭によって異なるので、みんな同じでなくても構いませんが、白か黒かはきちんとわかりやすく教えてあげることが愛犬のためになります。

例えば「跳びつき」。
「この人はいいけど、あの人はダメ。」とか「普段着はいいけど、余所行きはダメ。」など、犬がわかりづらいことはどちらかに決めてあげた方が親切です。

よくあるのが、「古くなった靴下はおもちゃにしていいけど新しい靴下はダメ。」や、「古いタオルはいいけれど、現役のタオルはダメ。」のように、犬にとって区別がつけづらいのも同様です。

ダメなことは、最初からやらせないような環境設定をしてあげれば、大人になって急に始めることはほとんどありません。

臨機応変にやってくれればいいのですが、中にはちょっと頑固なタイプもいて、一度決めたことをなかなか変えてくれなかったりします。
これはトイレトレーニングでよくあることです。
一度散歩中外でトイレをするようになったら、家の中ではさせたくないという方が少なくありませんが、嵐の日でも外に連れて行かないと排泄をしてくれなかったり、体調が悪くて寝込んでいるときでも、外に連れ出さなければいけないというのは結構しんどいものです。
外でも中でも、トイレのキューでトイレが出来るようにしてあげられるとお互いいざというときに辛い思いをしなくて済みます。

我が家も25年ほど前に住んでいた家が庭付き一戸建てだったので、朝夕散歩と関係なく庭に出してやれば、いつでもトイレが出来たのですが、一時的に庭の無い賃貸住まいになったとき、家の中にトイレスペースを変更したら、3頭のうち1頭がなかなか折れてくれなくて時間がかかった経緯があります。

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※引っ越し当時の我が家の犬たち

あとで困らないためにも、先を見越したルールを子犬の頃から教えておくと、犬も人もストレスレスな共同生活が送れるはずです。
もちろん子犬の頃はいろいろな事件が起きるので、その都度対応を迫られることもありますが、そんな中でも、上手にサポートしてあげられるといいですね。

さて、今日アシスタントの練習で、以前何度も繰り返して教えたことに対して大分理解が深まったと思ったら、今度はその行動に固執しすぎて、次に出されたキューが頭に入らなくなってしまうという変な行動が出始めました。

年齢を重ね日々変化するアシスタント。
どうやって冷静さを取り戻してもらいましょうか。
こちらも日々宿題を出されていているようで、安心してはいられませんね。

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2024年6月11日 (火)

ただトリックを教えるのではなく、言葉を教える

愛犬にいろいろなトリックを教えるのは楽しいものです。
出来るようになればさらに楽しいですね。

しかし、単に楽しいだけではなく、日常生活にも役立つ行動にも繋がるので、わかりやすく伝えてあげることが大事です。

例えば、訓練競技の課題にある「持来」。
競技課題では、木製ダンベルだったり、ダンベルの形をしたものを犬に咥えて持って来させるものですが、これはダンベルだけの話ではありません。
「持ってこい」(我が家ではTake!)のキューを犬がきちんと理解していれば、落としたボールペンや鍵も喜んで拾ってきます。

先代アシスタントは、本当に拾うのが大好きで、なんでも拾ってくれました。
ダンベルはもちろんのこと、オビディエンスの競技で使うコーンまでも拾って片づけてくれるほどでした。
なぜなら、彼女が仕事をしてくれたら「ありがとう」と言って必ず報酬を出していたからです。
食いしん坊だったからと言われてしまえばそれまでですが、そもそも強制では教えていないので、彼女にとって「持来」は楽しいゲームのひとつだったからです。

現アシスタントも、御願いすると大体持ってきてくれます。

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注意:バイト(噛み)の強い子の場合は、持ってくる物を壊してしまう可能性があるので、ソフトバイトから教えてあげるといいかも知れませんね。


さて、今日はドッグダンスの定期レッスンがありました。
ラージサークルを教えたLさんにラージサークルのキューを言ったら、御自宅で手前のリビングの扉が閉まっていて入れなかったので、ぐるっと周って奥の入り口からリビングに入ったそうです。

犬が言葉の意味を理解できていれば、そのキューを汎用させて、様々な行動がとれるわけですね。

ただ面白いからと教えるのではなく、日常的にも役立つ行動につなげて行かれるといいかも知れませんね。

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2024年6月10日 (月)

経験値を少しずつあげていく

今日はワンダフルステップさん主催の練習会に参加させていただきました。

練習会の主目的は、競技リンクに近い環境で、普段出来ない練習をやったり、ルーティン構成の確認をしたりということですが、自分の出番以外は競技会と同じようにクレートで待機するので、待機の練習にもとてもいい環境です。
本番と異なり、多少吠えても大きな迷惑にはならないので、今回はクレートカバーを敢えてかけずに待機させたり、ちょっと高めの台の上で、座って待機をする練習も行いました。

自由に下りられる環境ですが、その中で、他の犬が目の前を通り過ぎても、興奮することなくやり過ごすことを少しずつ教えていきます。

いろいろな場所での経験値をあげることはとても重要ですが、ハードルを上げ過ぎないことも大事です。
犬のメンタル面とフィジカル面での状況もよく観察しながら、成長をサポートしてあげられるといいですね。

少し前から練習している、ハンドラ―の前方に歩き出して、前を向いたまま止まる練習もやってみました。

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他の犬たちがいる中での集中力アップ練習。
初めは短い距離から伸ばしていきます。

ルーティンに組み込めるくらい遠隔の精度があがるまで、地道に繰り返していきます。

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2024年6月 9日 (日)

モチベーターがなぜ必要なのか。

「正の強化」を使ったトレーニング方法においては必ず報酬が使われます。
「報酬」と言うと聞こえが悪いようですが、いわゆる「ご褒美」です。
「ご褒美」は人間同様、個体によって変わります。
例えば、ステーキがご褒美になる人もいればラーメンがご褒美になる人もいるし、サッカー観戦がご褒美の人もいれば、映画鑑賞がご褒美になる人もいるというのと同じです。

食べるものがご褒美になる犬もいれば、遊ぶことがご褒美になる犬もいます。

いずれにしても、結果としてご褒美が得られると犬が学習した行動は頻出するようになるわけです。
そして、こちらが意図して教えたい行動が少しずつ身についてくるわけですが、こちらが意図していなくても、ご褒美(報酬)が得られることを学習すれば、その行動は知らないうちに身についてしまことも頭にいれておかなければいけません。


ご褒美があることで、犬は自らの選択で行動します。
打算的とか言う話ではなく、ご褒美と言うモチベーターがあることで、行動が出やすくなるというのは自然なことなのです。

モチベーターがあることで犬の学習が進むことと、オヤツが無ければ何もできない犬に育つことは別の話しです。


さて、今日は8か月のLさんのお散歩レッスンがありました。

もともと地面が気になったり、他犬や人が気になったりと、なかなか落ち着いて散歩が出来なかったLさんですが、モチベーターを使うことで、ハンドラ―への意識が少しずつ増えてきました。

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落ち着いてお散歩が出来るようになるまではまだまだ時間がかかりますが、初めの一歩を踏み出したところです。

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2024年6月 8日 (土)

「挨拶すれば気が済む」と言われても・・。

他犬に反応する犬のる理由はいくつかあります。

①そもそもアグレッシブで他犬に攻撃的な犬
②他犬が怖いので距離を取りたい犬
③友達になろうと興奮する犬
などなど、犬によって理由は様々です。

中には、「挨拶させれば気が済む」という犬もいます。
相手が誰かわかれば落ち着くことが出来るというものです。

確かに、人間でも相手が誰かわからないのに、自分の方にツカツカ向かってくる人がいればちょっと怖いので緊張してしまいます。

私も20年以上前のことですが、夜誰もいない公園で犬たちとかわりばんこに練習していたら、突然二人組の男の人が公園に入って来るなり私の方にまっすぐ向かって歩いてきたことがありました。
街灯も少ない薄暗い公園内だったので、思わず叫びたい気持ちにかられましたが、公園管理の人でした。
暗い場所で知らない男の人が急に近寄ってきたら嫌ですよねぇ。

犬だって同様で、無遠慮に突進してこられてにこにこしていられる犬はそんなにはいないでしょう。
たとえ自分の犬が「挨拶させてもらえれば落ち着くんです。」と言われても、それはそちらの都合で、こちらの犬にとっては至って迷惑だったりするものです。

実は我が家の見習いもこのタイプで、道端で遭遇しても、距離が取れていると気にしませんが、向こうからやってくる犬に対しては、「だれ?だれ?」と騒いで、近くに行くと途端に低姿勢で挨拶をするタイプです。
しかし、黒い顔の中型犬が体をくねらせながら興奮してやって来られて平気でいられる犬は多くありません。
相手の犬の気持ちを考えたら、「挨拶させてよ~!」と興奮していても、「残念!そのテンションじゃ無理~」となるわけです。

見習いにとっては不完全燃焼が続くわけですが、相手のいることなので、見習いの満足のために他犬のきもちを犠牲にするわけにはいきません。

犬がいても知らん顔出来る犬になるまで、あとどれくらいかかるのか。
先代アシスタントがよく出来た子だったばかりに、ギャップの激しさに翻弄させられる飼主です。

今日のパピーレッスンでも、他犬との関わり方についてご質問を頂きました。
なかなか難しい問題です。
幸いMさんは現時点では他犬に対してとても低姿勢で挨拶をされるそうですが、どの子とも挨拶出来るわけでは無いと教えていく必要があります。
そうでないと、挨拶させてもらえなかったとにストレスを感じて興奮したり吠えたりする可能性があるからです。

いわゆる「社会性のある犬」とは、「他犬がいても平常心でいられる犬」です。
「誰とでも率先して挨拶しに行く犬」ではありません。


今日はとりあえず家の中でリードを着けて歩く練習。

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ディストラクションが無ければとてもいい集中力です。
少しずつディストラクションを増やして練習していきましょう。

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2024年6月 7日 (金)

犬の気持ちを少しずつ変えていく

犬に新しい行動を教えることはさほど難しくありませんが、犬の気持ちを変えるのは難しいといつも書いています。
つまり時間がかかるということです。

先日初めて会ったDさんは私を侵入者と認識して、最初の日は全く受け入れてくれず(一度外に出てDさんと一緒に家に入ってもダメでした)、2回目で少し気分を和らげてくれましたが、お気に入りのおもちゃを前にすると再び表情が変わりました。
そうそう気持ちは変えられませんね。

そもそも、外でのDさんは至って普通のパピーさんなので、今日も外でのレッスンからスタート。
何も言わなくてもオスワリしてくれますし、歩いていてもこちらを見ながら、「オヤツくれる?」と言ってくるDさん。
何をすればいいのかはちゃんと理解しています。
通っている幼稚園の先生たちの努力のおかげでしょう。

今日は一緒におうちに帰っても、一度も表情を変えることはありませんでしたが、気分が変わらないように、こちらの動きも注意したり、Dさんに楽しい気持ちになってもらうためにフードサーキットも混ぜたりといろいろ工夫しました。

すると、今回は唸ることなくDさんお気に入りのおもちゃ遊びに参加させてくれました。

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ノーズワークを楽しんでくれた後は、最近覚えたばかりの「フセ」の練習。

まだ言葉の意味がわかっていないということでしたが、ちょっと待ってみたら、手にオヤツを持っていなくても自分から「フセ」の姿勢を取ってくれました。

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お勉強もゲームのひとつと思ってもらえると、楽しそうに付き合ってくれますね。
次回が楽しみです。

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2024年6月 6日 (木)

ラリオビ定期レッスン

今日は月に一度のWCRL規定ラリーオビディエンスの定期レッスンでした。

今月に行われるトライアルに参加される方もいらっしゃるので、エラーが出やすいポイントや、気を付けたい点などいろいろとアドバイスさせていただきました。

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トリーツを使うことが出来るラリーオビディエンスですが、トリーツの出し方や与え方には注意が必要です。

また、基本に戻って、モチベーションを上げるためのトリーツの使い方も合わせてお話しさせていただきました。

今回のコース練習はレベル2とレベル3に見習いも参加しました。
相変らずヒールワークが課題の見習いですが、今日はちょっと真面目に頑張ってくれたようです。

微々たる進歩ですが、認めてあげないといけませんね。

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2024年6月 5日 (水)

行動が身につくまでには時間がかかる

子犬が来ると、お家のルールを教えてあげなければいけないのは当然のことですが、なかなかすぐに覚えてくれないと悩むのが飼い主です。
つまり、教えたから犬がすぐに覚えるわけではなく、犬が学習していくのをサポートしていくのが飼い主の仕事です。

ゼロから新しく教えていくのさえ大変なのに、変な癖がついてしまっている場合はゼロに戻さなければいけないので、さらに時間がかかります。

しかも、どの犬も同じプロセスを踏むとは限りません。
個々の犬によって学び方もそれぞれ。
「前の犬はすぐに覚えたのに、今の子は・・。」なんてことはしょっちゅうです。

飼い主に要求されるのは「忍耐」のみですね。


さて、今日は生徒さんやトレーニングのお仲間たちとの練習会でした。
見習いは現在FCIオビディエンスクラス2、アシスタントはクラス3に参加していますが、毎回良い成績が取れるほど簡単ではありません。

日々の練習が欠かせないのは当然のことですが、犬がちゃんと理解出来ているかどうかを確認してサポートをしていくことが欠かせません。

ちゃんと教えたことが身につくまでには時間がかかります。
「出来るはず」と思い込んでいても、様々なディストラクションの影響を受けて出来ないこともあります。
時間をかけてサポートしていきましょう。

午前中の練習では、集中を欠いていろいろミスした見習いでしたが、午後少し落ち着いたのか、苦手だったコーン周りと障害を上手にクリアしてくれました。

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成功率を少しずつ上げていきましょう。

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2024年6月 4日 (火)

フードサーキットの効能

犬のトレーニングでは、ウォーミングアップで「フードサーキット」を行うことがあります。
「フードサーキット」とはどんなものかと言うと、呼び戻した犬の鼻先から、トリーツを犬の前方に投げ、食べたら呼び戻し、またトリーツを投げて取りに行かせるゲームです。

犬は呼ばれて戻るとトリーツがもらえるため、初めは呼ばれてから戻っていますが、次第に自分から戻ってくるようになります。

さらに、トリーツを追いかけるという動きが犬の狩猟本能を刺激して、楽しいゲームとなるわけです。

追いかける楽しさと、ハンドラ―の元に戻ることが楽しいと伝えられる、犬にとっても人にとっても楽しいゲームですが、人によっては「拾い食い」を助長すると考える人もいます。
「拾い食い」とハンドラ―が投げたトリーツを食べに行くのは違います。

愛犬のエンリッチメントや集中力アップを兼ねて、やってみませんか?

今日はMくんのシッティング中のお散歩で、フードサーキットを一緒に楽しみました。

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周りばかりが気になっていたMくんですが、フードサーキットが始まると、とても楽しそうに参加してくれました。

久しぶりに会ったMくんは、お散歩がとても上手になっていました。
オーナー様の努力の成果ですね。

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2024年6月 3日 (月)

目の前のオヤツがすぐに見つけられないのはなぜ?

愛犬にオヤツをなげてあげたとき、愛犬が落ちたオヤツを見つけられずにウロウロ探しているのを見たことありませんか?
それを見て、「犬なのになぜ?」と思ったことありませんか?

我が家はトレーニング中や待機中の犬にトリーツを投げることがありますが、時折見失って探していることがあります。
っが、よほどのことが無いと、どこに落ちたか教えません。
トレーニングの途中で、探すことで時間を取られてしまうときは「この辺」ということを伝えたりしますが、そうでないときは自分で探すまで待っているようにしています。

なぜすぐに見つけられないのでしょうか。

犬の嗅覚は優れていますが、通常犬は視覚モードで動いています。
つまり、動いている物にはすぐに反応出来ますが、一度地面に落ちて動かなくなると犬は見失ってしまい、嗅覚モードに切り替わらないとすぐには見つけられないことになるわけです。

一度嗅覚モードに切り替わると、犬の集中力が素晴らしいことは皆さんご存知のことでしょう。

我が家の犬たちは林に行くと、私が地面に落とした枝を探してくるというゲームに付き合ってもらっています。

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一度ゲームの意味を理解すると、とても楽しそうに探してくるのを見ているのは楽しいものです。
犬たち本来の能力を目の当たりにした感じです。

オビディエンス競技においても、ハンドラ―の手の匂いの付いた木片を何本かの木片の中から選び出して咥えて戻ってくるという課目があります。
地面に置かれた木片群の中から、1本だけを選ぶわけですが、嗅覚モードでなければ見つけることは出来ません。

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日常生活ではなかなか鼻を使う場面がないかも知れませんが、落としたオヤツや、隠したおもちゃなどを鼻を使って探させてあげるのも、愛犬のエンリッチメントのひとつになるので、「ここにあるでしょ!」とすぐに手を貸さないのも愛情ですね。

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2024年6月 2日 (日)

ハウストレーニングは楽しく

昨日のグループカウンセリングでもお話ししましたが、ハウストレーニングは犬にとって可哀そうなことではありません。
なぜなら、ハウスは落ち着いて寝る場所であり、安心できる場所だからです。
しかし、当然のことながら、犬たちは人の傍にいたいと思うので、隔離されることを嫌います。
ではどうするのか。

隔離されたのではなく、ひとりで楽しく遊んだり、ゆっくり寝ていいよと伝えることです。

今日は生後2ヵ月O君のプライベートレッスンがありました。
O君のオーナーさんはかつてコロナ禍に海外に送り出すまで1か月ほどお預かりしたパピーさんと新しいオーナーさんとの仲介をしてくださった方で、今回初めて子犬を迎えることになったのでご連絡いただいたというご縁でした。

O君は昨日お迎えしたばかりですが、お迎えする前から必要なものやことについてアドバイスさせていただいていたので、お伺いした時はとても落ち着いた状況でした。

パピーさんと一緒にいたい気持ちは皆同じ。
でも、人間には仕事もあるので、いつも犬とべったりしているわけにはいきません。
おうちに迎えたその日から、メリハリのある生活に加え、トイレトレーニングやハウストレーニングも始めていきます。

O君は自分からクレートに入ることもあるそうですが、もっと愛着を持ってほしいので、中に美味しいものや楽しいものを入れてあげて、自発的に入る頻度をあげることにしました。

すると、飼い主さんが視界に入っていないときは、自分からクレートに入って、フードが入ったおもちゃで遊び始めました。

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子犬には寝る時間も必要なので、一緒に遊ぶ時間、一人でいる時間をメリハリよく作ってあげるといいでしょう。

訪問中に上手にトイレも出来たO君。
トイレ中にさりげなくトイレのキューを乗せていきます。

これから学ぶことが沢山あるO君。
先が楽しみですね。

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2024年6月 1日 (土)

グループカウンセリング行いました。

今日はトリミングサロンApsey(アプシー)さんでグループカウンセリングの日でした。

前半は犬との生活において基本となる考え方や犬への接し方について一般的なお話をさせていただきました。
犬に言うことを聞かせるのではなく、犬に学習して理解してもらうことで、愛犬とのコミュニケーションが格段とストレスレスになることなど、様々な例を交えてお伝えさせていただきました。

また、今回ご参加のオーナー様はシニア犬と暮していらっしゃる方もおいでになったので、シニア犬との暮らし方や、シニアになっていろいろ変わってくる犬の健康の話しやケアの話しもさせていただきました。

犬も歳をとる。
当たり前のことですが、人はついつい犬の素晴らしい身体能力を過信してしまいがちです。
日々の変化を見逃さないことが重要ですね。

後半はご参加者個々のお悩みご相談に対応させていただきました。

問題と思われる犬の行動の背景には愛犬のちょっとした勘違いによることが多いものです。
勘違いさせないためには、人の対応が一貫していること、わかりやすく伝えてあげることがポイントです。

「ダメ!」という前に、なんでそういう行動になったのか考えてみると解決法がみつかるはずです。

愛犬との楽しいドッグライフのために、いろいろ工夫してみましょう。

デモ犬のお手伝いをしてくれた見習いには、最後に体重計に乗ってもらいました。
押したり引いたりしなくても、「ON」のキューで体重計に自ら乗ってくれる見習い。

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ストレスレスはこんなところでも感じることが出来ますね。

次回は8月の予定です。
詳細が決まりましたら、またご案内させていただきます。

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