犬に余計な仕事をさせない
愛犬が外部からの不審者に対して家族を守ってくれるのはとても頼もしいものです。
体の大きさに関係なく、「自分の家族を守る!」という信念のもとに立ち向かっていってくれると、それはそれで嬉しいものですが、なかなか本当の不審者がやってくることはあまりなく、特に警備犬としてのトレーニングを受けていない犬たちは勝手に外部からやってくる人間を不審者と決めつけて吠えたり唸ったりすることが多いものです。
大概その手の犠牲になるのが郵便屋さんで、うるさいバイクで乗り付けてくる不審者の代名詞のように犬たちは目の敵にしていたものでした。
都会では、庭に放されている犬がさほど多くないせいか、敷地内に入ってくる郵便屋さんが被害を受けることは最近は大分少なくなったような気がしますが、それでもバイクの音に反応して吠える犬は少なくありません。
集合住宅も含め、「インターホンに吠える」タイプの犬たちは、インターホンが鳴ると、次に知らない人が家にやってくると予測して興奮するので、吠える行動に出やすくなります。
基本的には、吠える犬に対して大声をあげて叱ったところで、この行動は無くならないので、吠えなくてもいい方法で対処するというのが一般的です。
例えば、インターホンが鳴るとオヤツがハウスで沢山もらえる。といった感じです。
最初の一声は上がるかもしれませんが、ハウスでオヤツを食べている間に用が済めば、飼い主と一緒に玄関まで走って行って、来訪者が帰るまで吠え続けるという行動は出なくなります。
かつて庭の犬小屋で飼われていた犬たちには「番犬」としてのお仕事がありましたが、屋内飼育が多くなっている現状では、訪問者が訪れるたびに吠えるというのはある意味、人にとっても犬にとってもストレスなので、その仕事は減らしてあげるといいでしょう。
さて、今日はDさんの初レッスンがありました。
Dさんも、お家全体をガードしなければいけないという使命感に燃えていて、外部から人が来ると尋常ではありません。
帰るまでずっと興奮しています。
その状態ではトレーニングが出来ないので、初めは外でお会いすることにしました。
外で会うと、「あっ、オヤツをくれるオバサンだ。」といたって普通のDさん。
呼べば走って来るし、私の手からオヤツも食べてくれます。
家の中とは全く態度が違います。
そこで、外で遊びを混ぜたトレーニングをしてから、一緒におうちに入らせていただくことにしました。
今回はお家に入っても急変することなく、とりあえず遊びに付き合って、一生懸命頭を使ってくれたDさん。
少しずつ余計なお仕事を減らしてあげられるといいですね。
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