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2024年5月 5日 (日)

感じの悪い人と思われたくないけれど。

リアクティブな犬と散歩していると、いろいろ気を遣うものです。

興奮して吠える犬。
喜んで跳びつく犬。
こっちに来るなと吠える犬。
近づきすぎると吠えたり飛び掛かったりする犬。

こんな犬を連れていると、「今日も何事もなく散歩が出来るといいなぁ。」と思う人は少なくないのではないでしょうか。

「リードアグレッション」という言葉あります。
一般的には、「リードの反対側にハンドラーがいることで、犬の気が強くなって相手に対して攻撃的にふるまう。」と言われていますが、実は別の解釈もあります。
それは、リードが付いていることで、犬は自由に動けないストレスや不安を感じて、吠えたり、飛び掛かろうとしたりと、リアクティブな行動に出てしまうというものです。

犬によっては、挨拶がしたくて他の犬に自分から近寄りたいのに、リードがあって出来ない。というストレスを感じますし、犬によっては、他の犬と接触したくないが、リードの長さが決まっているので、相手が近寄ってくると逃げられないという不安を感じるというものです。

ドッグランなどのフリーな場所では、自分から相手に近寄ることも、怖ければ逃げることもできるので、あまりリアクティブな行動を取らない犬が、リードが付いていることで不自由さを感じてリアクティブになるというわけです。

そうは言っても、公道においてリードの装着は義務なので、放してしまうわけにはいきません。
基本的には相手の犬と距離を取って、自分の犬を落ち着かせることが解決策になります。

しかし、それは対処法であって、根本的な解決にはならないために、練習(トレーニング)が必要になってくるわけです。

日常的になかなか時間が取れないことを理由に、練習無くして毎日本番(散歩)に晒されていると、犬も散歩が楽しめなくなる可能性が高くなります。

練習が出来る環境を設定して、愛犬をサポートしてあげることも大事ですね。
環境設定とは、特に難しいことではなく、相手の犬が飛んで来ない場所で、犬のリードを少し緩めて他犬の存在を認識している中で平常心でいられる練習をすることです。
相手の犬が飛んで来ない場所とは、ドッグランのフェンスの外などです。

本来ならば、大人しいダミー犬などを用意して、リアクティブな犬の視界に入っても、何も嫌なことが起こらない状況を作るなどの環境設定が必要ですが、なかなかそこまで準備するのは難しい場合は、すでにある環境を利用するのもひとつです。

いずれにしても、リアクティブな犬を連れていると、避けなければいけない状況は沢山ありますね。

さて、今日は見習いたちと公園に散歩に行きました。
イベントがあったせいか、犬たちが少々前のめり気味に歩いていましたが、特定の相手に突進することなく歩けていました。
ところが、見習いの顔を見たカップルが、見習いの前でしゃがみ込んで触ろうとしています。

ん?
見習いが跳びつくとまずいな。

そこでちょっとリードを短く持ってステップバックすると、

「あっ、触っちゃダメですか?」

見習いはもう自分のこと見ていると認識しているので跳びつく気満々でした。

見習いがもっとチビの頃であれば、私の声などまったく耳に入らないので、跳びつきを強化させないためにご遠慮申し上げたのですが、最近はある程度わかってきているので、「触っても構いませんが、跳びつきますよ。」とお伝えしました。

トレーニングをしているときは、なるべく犬に嫌な経験をさせたくないので、相手が犬連れの場合は接触をお断りすることが多いにですが、今回は犬無しだったので、見習いに任せることにしました。

感じの悪い人と思われたくないのは誰でも同じですが、愛犬を守るのは飼主のつとめ。

見習いを可愛いと思ってくれるひとがいるのは有難いのですけどね。

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