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2024年3月24日 (日)

リアクティブな犬の行動への対処

「リアクティブ」という言葉はドッグトレーニングではよく使われます。
辞書では「反応性が高い」と書かれています。
つまり、外的刺激に対し、興奮したり吠えたり、場合によってはアグレッシブな犬のことを「リアクティブ」とひとまとめにしてしまうことがありますがそれは正しくありません。

犬が刺激に対して起こす反応は、ポジティブな場合とネガティブな場合があるのと、ネガティブな場合は、アグレッシブな場合とパッシブな場合があるからです。
単に反応性が高いというだけです。
例えば、他犬を見ると吠えてしまう犬の場合、その理由は様々と言うことですね。

では、どう対処すればいいのか。

結論を言えば、「他の犬のことは気にしなくていい」と伝えるだけなのですが、それが実は難しい。
何しろ、興奮が高まってしまえば、人の話など耳に届かなくなるわけですから。
それは人間も同じですね。

明らかに攻撃的な犬の場合はとてもシリアスな問題なので、個々にカウンセリングを受ける必要が出てきますが、他の犬が怖かったり、あるいは単に犬を見るだけで興奮して声が出てしまうような犬の場合、無理に犬に近づけることで、弊害が出ることもあるのでお奨めしません。
相手のあることですから、自分の犬の反応に対して相手の犬がどう出るかは予測できないため、万が一逆襲されたときは大きなトラウマを持ってしまうからです。

たまたま、寛容な犬と出会い、寛容な対応をしてもらうことで、「他犬は怖がらなくてもいい」と学べればそれはとてもラッキーと言えるでしょう。

ラッキーはそうそうないので、一般的な話をすると、自分の犬の興奮の度合いをよく観察し、冷静でいられる「刺激との距離」をきちんと把握しておくことが重要です。

冷静でいられるというのは、相手の犬が視界に入っても、耳を前方に向けたり、前のめりに体重をかけたり、背中の毛を立てたり、尾を真上に向けたりしていない時です。

これらのサインは、犬の緊張を示すボディランゲージでもあるので、どれか一つでも当てはまるときは他犬に全集中しているときと考えてもいいでしょう。

通常の散歩のとき、相手の犬との距離を取るのはなかなか難しい場合もあるので、無理だと思ったらその場から引き返したり、道を変えることも必要かもしれません。
要は、「あ~ぁ、またやっちゃった。」という経験を重ねないこと。

対処法としては、相手の犬が目に入ったら、吠える前にマーク(クリッカーやマーカーとなる言葉を使う)して、ご褒美のトリーツをあげることです。
つまり、犬を見ることが悪いのではなく、犬を見ても吠えないメンタルを褒めていくことが重要なので、犬を見せないようにする必要はありませんが、見せ続けて興奮を高めさせる必要もありません。
要は見ても冷静でいられるメンタルをサポートしてあげることが大事と言うことです。

吠えてしまってからトリーツをあげていると、「吠え」を褒めることとなり、「吠え」が強化されて逆効果です。

いずれにしても、プロに相談されることをお奨めしますが、一見効果がありそうな体罰は逆効果になることも頭の隅に置いておくといいでしょう。

さて、昨日イベントに参加した我が家の犬たち。
アシスタントはクレート待機も問題なく、中では寝るものと思っているので、至って静かでしたが、見習いは時々クレートの前を通る犬の気配を感じて一言二言吠えることがありました。
しかし、去年に比べれば格段と成長していると感じました。

特に数日前の練習会で、知人の犬を視界にとらえてダッシュしようとした瞬間、「違うでしょ!」と言ったら慌ててこちらを見て伏せたので、興奮しても少しは人の声が耳に届くようになってきたのでしょう。
先は長いですが、あきらめずに、伝え続けることが大事です。
そもそも私は、大人しくて後ろからトボトボ歩いてくる犬と暮したかったのではなく、私と一緒にドッグスポーツを楽しんでくれる犬を育てたかったのですから、人間側の努力も不可欠と言うことですね。

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制御しづらい状態になる犬ほどトレーニングを楽しく続けることが一助になることも多いはずです。

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