« 2024年2月 | トップページ | 2024年4月 »

2024年3月

2024年3月30日 (土)

WanByWanドッグダンスリハーサルショウ

今日は第13回WanByWanドッグダンスリハーサルショウ開催しました。

年に2回開催しているドッグダンスのリハーサルショウ。
今回も早くからご予約いただき、52ペアの参加者の演技を最前列で観ながらコメントを書かせていただきました。

持ち時間で、本番同様の演技をされる方、愛犬のメンタルをサポートしながら本番競技の予行演習として使われる方、ルーティンのパーツの練習をされる方など、様々な参加者をお迎えして行われたリハーサルショウが無事終了しました。

我が家もアシスタントの新しいルーティンの調整をしました。

202403301
コメントの合間にエントリーしているので、衣装無しです。

今回も私の独断と偏見でWanByWan賞を5ペアの方に贈らせていただきました。

競技リンクの中で楽しくハンドラーと作業していた若い犬とのペアや、基礎をきちんと身につけているペア、遠隔作業であってもハンドラーのキューをきちんと理解し、自信をもって作業していた犬とのペア、HTM(ヒールワークトゥミュージック)を行うのであれば、ヒールポジションをきちんと犬に理解させることがいかに重要かを演じてくれたペアなどを選ばせていただきました。

ドッグダンスに限らず、犬にわかりやすく伝えることは日常生活でも大事。
さらに伝えたことを犬が理解し、いつでもどこでも出来るようにしてあげることも不可欠ですね。

次回は9月21日(土)開催の予定です。

------------------------------
ブログ村に登録しています!ワンクリックが励みになります!
88_31_20240330225901
にほんブログ村
--------------------------------

| | コメント (0)

2024年3月29日 (金)

ワークショップ開催しました。

今日はドッグスポーツの基礎ワークショップを行いました。

様々なドッグスポーツにはそれぞれ技術が不可欠ですが、基礎が出来ていなければ、技術の持ち腐れになってしまう可能性があります。

そこで、今回のワークショップでは、犬に行動を伝えるための必須エレメントに加え、モチベーションをあげるためのヒント、犬にわかりゃすく伝えていくための「強化」の重要性、犬のレベルに合わせた「強化頻度」などをお伝えしました。

さらに後半は、様々なディストラクションの中での集中の取り方や、犬へのサポートの方法などもお伝えさせていただきました。

今回は見習いアデルが「出来ない犬」のデモで活躍してくれました。

少しでも、今後の愛犬とのコミュニケーションの一助のなれば嬉しいです。

202403291

明日はドッグダンスのリハーサルショウ。
WOOFインドアドッグラン内の二階席は一般観覧も可能です。
※撮影はご遠慮ください。
------------------------------
ブログ村に登録しています!ワンクリックが励みになります!
88_31_20240329231301
にほんブログ村
--------------------------------

| | コメント (0)

2024年3月28日 (木)

目の前にオヤツがあってもやってくれない理由

犬のトレーニングにオヤツを使うことは今は当たり前になっています。
しかし、オヤツの使い方によっては、まったく効果が無いこともあります。

そんなバカな!

と思われがちですが、実際効果が出ないことから、
「ウチの犬はオヤツが無いとやってくれない。」
と言われるようになってしまいます。

いつもオヤツを見せてお願いしているから、オヤツを見せないとやらなくなるのは当然の結果です。
しかし、実はオヤツを見せてもやってくれなくなることがあります。

え~っ?あり得ない!

と思われるかもしれませんが、実は本当にそういうことがあります。
それはなぜでしょうか。

理由は見せるだけで、いつまでたってももらえないから。

オヤツを使ったルアーリングという手法で犬の行動を引き出すことはよくあることですが、それはきちんとプランニングされたトレーニングの中で行われているから、最終的にオヤツをはずせるようになるわけです。
ルアーリングばかりしていて、実際報酬が出ないとわかれば、賢い犬たちは興味を失います。

そうならないように、ちゃんと報酬は出してあげましょう。

さて、見習いにフロントポジションを維持した動きを教えています。
最初は、目の前にオヤツを見せて誘導していましたが、今は手はいろいろな場所に持って行って、目の前にオヤツは見せません。

202403272

それでも、ちゃんと出来たときは褒めてもらえて、オヤツももらえます。

それがわかっていると、犬も楽しそうにトレーニングに参加してくれますね。

----------------------
トレーニングブログに参加しています。
ワンクリック👇が更新の励みになりますのでポチっとお願いします!
にほんブログ村 犬ブログ 犬 しつけ・訓練へ
にほんブログ村

| | コメント (0)

2024年3月27日 (水)

パピートレーニング:長期的な視点で考える

子犬や若い犬は、家のルールをきちんと身につけるまではいろいろ予想外のことをやってくれるものです。
特に初めて犬と暮すような場合は、人間が後手後手になってしまうことも沢山ありますが、およそ15年以上になるかもしれない愛犬との暮らしを考えて、初めからきちんと伝えてあげなければいけないことは少なくありません。

かわいいからと、ついつい見過ごしていると、後になって「こんなはずじゃなかった。」と思うようなこともあります。

子犬の頃は、いつも後ろをくっついて歩いてくる姿が可愛くて、ついつい自由にすることが多くなりがちです。
それによって、トイレが間に合わないという弊害があることもありますが、ある意味子犬の自由行動を大目に見てしまいがちです。
しかし、ずっと自由にしていていいと言われたのに、あるとき突然ハウスに入れられてしまったら、その方が犬にとっては大きなストレスになって、場合によっては分離不安症というメンタルの病気になってしまわないとも限りません。

留守中吠えっぱなしになったり、ちょっと目を離すたびにキュウキュウ鳴いたり、不安からトイレを失敗してしまったり、破壊活動をするようになったりと、逆に犬にとってはとても可哀そうな状態になる可能性もあります。

小さいころから、一人でも安心していられるようにサポートしてあげることが重要です。

実際、コロナの時期に在宅ワークを経験してしまった犬たちが、再び飼い主が出勤するようになって分離不安症を発症した例もあります。

「一度教えたことだから大丈夫」ではなく、毎日が日曜日になってしまわないよう、一人でいる時間をちゃんと作ってあげましょう。

さて、今日は若いAさんのプライベートレッスンがありました。
散歩中いろいろ怖いものがあって、落ち着かなかったAさんも、ひとつひとつ「大丈夫」が増えて、自分の対処法もわかってきたようです。

202403271

嫌いな台車が目に入ると、「オヤツいただいてもいいですか?」と吠えずにこちらに視線を送ってくれるようになったAさん。
もう大丈夫ですね。

----------------------
トレーニングブログに参加しています。
ワンクリック👇が更新の励みになりますのでポチっとお願いします!
にほんブログ村 犬ブログ 犬 しつけ・訓練へ
にほんブログ村

| | コメント (0)

2024年3月26日 (火)

一般の家庭犬でもトレーニングが必要な理由

ドッグトレーニングと聞くと、警察犬や救助犬など、作業する犬にいろいろなことを厳しく教えることと思われがちで、特に愛犬に問題となるような行動が出ない限り、トレーニングを始めようと思う飼い主さんは多くはありません。

しかし、問題が出たときに、その行動を修正しようと思っても、そもそも愛犬とのコミュニケーションが上手に取れていなければ、犬に強要するだけになってしまい、犬にとっては全く楽しくないことになります。

どんなにちゃんとトレーニングをしていても、子犬は成長と共に多くのことを学ぶので、そのステージごとにいろいろ気になることが出始めるのは普通のことです。
その犬に問題があるわけではありません。

その都度よく話し合って、上手に折り合いを付けて行かれるのであれば、敢えて「トレーニング」をする必要はないかも知れませんが、どこかでボタンの掛け違いがあって、問題がどんどん大きくなってしまうような場合は、最初から犬との関係性を見なおさなければいけなくなることもあります。

ただ、そんな場合であっても、犬が悪いのではなく、犬が勘違いをしていることが多いので、「それは勘違いだ」と諭していけばいいだけの話しです。
しかし、コミュニケーションがちゃんと取れていない関係性であれば、それすらも耳に届かないこともあるでしょう。

「オスワリやマテなんて教えるのは簡単」ですが、教えたことをいつでもどこでも出来るようにさせてあげるにはきちんと最後まで「オスワリ」や「マテ」の意味を教えてあげなくてはいけません。
そのあたりの手を抜いてしまってから、「うちの子はオヤツが無いとやらない」とか、「うちの子は家の中でしかできない」と犬を責めるのはアンフェアです。

プロはちゃんと手順を知っているので、是非一度やり方を聞いて、ご自分でやられるといいでしょう。
そうすれば、愛犬とのコミュニケーションが取りやすくなります。
お互いの共通言語を理解するには時間がかかるので、その過程もコミュニケーションのいい機会になるわけです。


さて、今日は若いA君のプライベートレッスンがありました。
基礎はちゃんとお伝えしているので、レッスンの無い時もA君とちゃんと関わってくださっているおかげで、今日も成果を見ることが出来ました。

202403261

ディストラクション(私やオヤツやおもちゃ)があっても、ママの声がちゃんと耳に届くようになってきましたね。

----------------------
トレーニングブログに参加しています。
ワンクリック👇が更新の励みになりますのでポチっとお願いします!
にほんブログ村 犬ブログ 犬 しつけ・訓練へ
にほんブログ村

| | コメント (0)

2024年3月25日 (月)

散歩の量はどれくらい?

犬を飼い始めると、「散歩は一日何回?」「一回の量はどれくらい?」とよく聞かれます。
日々の愛犬との散歩はいわば日課と言えるものですが、飼い主さんの数だけお散歩のやり方は様々あります。
そもそも犬にとって散歩の目的はなんでしょうか。

歩くこと。
外の様々な刺激に触れること。
場合によっては他犬と触れ合う社交時間。
環境が許せば運動の時間。

などなど、いろいろなメリットがありますが、まぁ、人間にとっての散歩の目的とあまり変わらないのではないでしょうか。

つまり、外に出ることで、様々な刺激を得たり、歩くことで健康的になったり、時には友達と出会ったりと、外に出るメリットは少なくありません。
特にシニア世代になれば、散歩によって脳の活性化や足腰を鍛えることにもなります。

裏山があって走らせられる家庭は運動量を保障できますが、都会暮らしの犬たちにとって、ジョギングのお供ぐらいでは運動量は保障できないかもしれません。

しかし、特に若い犬たちはエネルギッシュなので、ちょっとの散歩ぐらいでは、たまったエネルギーを発散させることが出来ず、家の中で走り回ったり悪戯をしたりと、あふれるパワーのはけ口に困ってしまうケースは少なくありません。

そんな犬たちのパワーを運動量だけで発散させるには無理があるので、きちんと頭を使わせてあげることで、脳を疲れさせることも一つの解決策です。

逆に、散歩好きな飼い主さんは、愛犬とどこまででも歩いて行けてしまうかもしれませんが、子犬の場合は体力が無いので、無理な長時間の散歩や激しい運動は禁物です。

一般的には、生後6か月を過ぎたころから、精度や形にこだわったトレーニングと言われるものを始めるのに適していると言われていますが、子犬の骨がきちんと形成されるのはさらに先の、18か月から24か月とも言われています。
つまり、疲れさせるために、全力でボールを投げたりした半強制運動ではなく、転がったボールを取りに行くぐらいの自由運動をメインに行うことが望ましいでしょう。

結論から言うと、犬の成長に合わせた時間と内容が好ましいと言うことです。
長ければいいということでもないし、短時間でガンガン走らせればいいというものでもありません。

しかし、絶対ダメなのは、散歩に行かない生活です。
外に出て日差しにあたることも大事ですが、人間社会の様々な刺激に馴らしてあげないと、一生家の中でしか暮らせない犬になってしまうからです。
人間の都合で無理に外に連れ出せば、犬にストレスがかかり、日常生活にも弊害をもたらすかもしれません。

上手に折り合いをつけて散歩に行かれるといいですね。

さて、我が家の場合、あまり天候がよくないときは敢えて散歩に出ない時もありますが、代りに家の中で頭と体を使ったトレーニングをやっています。

今日は見習いにロールオーバーを初めてルアーリングで教えてみました。
ここでも「強化頻度」は重要なポイントです。

202403251

退屈が死ぬほど嫌いな犬たちを満足させる努力を惜しんではいけませんね。

----------------------
トレーニングブログに参加しています。
ワンクリック👇が更新の励みになりますのでポチっとお願いします!
にほんブログ村 犬ブログ 犬 しつけ・訓練へ
にほんブログ村

| | コメント (0)

2024年3月24日 (日)

リアクティブな犬の行動への対処

「リアクティブ」という言葉はドッグトレーニングではよく使われます。
辞書では「反応性が高い」と書かれています。
つまり、外的刺激に対し、興奮したり吠えたり、場合によってはアグレッシブな犬のことを「リアクティブ」とひとまとめにしてしまうことがありますがそれは正しくありません。

犬が刺激に対して起こす反応は、ポジティブな場合とネガティブな場合があるのと、ネガティブな場合は、アグレッシブな場合とパッシブな場合があるからです。
単に反応性が高いというだけです。
例えば、他犬を見ると吠えてしまう犬の場合、その理由は様々と言うことですね。

では、どう対処すればいいのか。

結論を言えば、「他の犬のことは気にしなくていい」と伝えるだけなのですが、それが実は難しい。
何しろ、興奮が高まってしまえば、人の話など耳に届かなくなるわけですから。
それは人間も同じですね。

明らかに攻撃的な犬の場合はとてもシリアスな問題なので、個々にカウンセリングを受ける必要が出てきますが、他の犬が怖かったり、あるいは単に犬を見るだけで興奮して声が出てしまうような犬の場合、無理に犬に近づけることで、弊害が出ることもあるのでお奨めしません。
相手のあることですから、自分の犬の反応に対して相手の犬がどう出るかは予測できないため、万が一逆襲されたときは大きなトラウマを持ってしまうからです。

たまたま、寛容な犬と出会い、寛容な対応をしてもらうことで、「他犬は怖がらなくてもいい」と学べればそれはとてもラッキーと言えるでしょう。

ラッキーはそうそうないので、一般的な話をすると、自分の犬の興奮の度合いをよく観察し、冷静でいられる「刺激との距離」をきちんと把握しておくことが重要です。

冷静でいられるというのは、相手の犬が視界に入っても、耳を前方に向けたり、前のめりに体重をかけたり、背中の毛を立てたり、尾を真上に向けたりしていない時です。

これらのサインは、犬の緊張を示すボディランゲージでもあるので、どれか一つでも当てはまるときは他犬に全集中しているときと考えてもいいでしょう。

通常の散歩のとき、相手の犬との距離を取るのはなかなか難しい場合もあるので、無理だと思ったらその場から引き返したり、道を変えることも必要かもしれません。
要は、「あ~ぁ、またやっちゃった。」という経験を重ねないこと。

対処法としては、相手の犬が目に入ったら、吠える前にマーク(クリッカーやマーカーとなる言葉を使う)して、ご褒美のトリーツをあげることです。
つまり、犬を見ることが悪いのではなく、犬を見ても吠えないメンタルを褒めていくことが重要なので、犬を見せないようにする必要はありませんが、見せ続けて興奮を高めさせる必要もありません。
要は見ても冷静でいられるメンタルをサポートしてあげることが大事と言うことです。

吠えてしまってからトリーツをあげていると、「吠え」を褒めることとなり、「吠え」が強化されて逆効果です。

いずれにしても、プロに相談されることをお奨めしますが、一見効果がありそうな体罰は逆効果になることも頭の隅に置いておくといいでしょう。

さて、昨日イベントに参加した我が家の犬たち。
アシスタントはクレート待機も問題なく、中では寝るものと思っているので、至って静かでしたが、見習いは時々クレートの前を通る犬の気配を感じて一言二言吠えることがありました。
しかし、去年に比べれば格段と成長していると感じました。

特に数日前の練習会で、知人の犬を視界にとらえてダッシュしようとした瞬間、「違うでしょ!」と言ったら慌ててこちらを見て伏せたので、興奮しても少しは人の声が耳に届くようになってきたのでしょう。
先は長いですが、あきらめずに、伝え続けることが大事です。
そもそも私は、大人しくて後ろからトボトボ歩いてくる犬と暮したかったのではなく、私と一緒にドッグスポーツを楽しんでくれる犬を育てたかったのですから、人間側の努力も不可欠と言うことですね。

202403241

制御しづらい状態になる犬ほどトレーニングを楽しく続けることが一助になることも多いはずです。

----------------------
トレーニングブログに参加しています。
ワンクリック👇が更新の励みになりますのでポチっとお願いします!
にほんブログ村 犬ブログ 犬 しつけ・訓練へ
にほんブログ村

| | コメント (0)

2024年3月23日 (土)

ドッグダンスイベントに参加してきました

今日はワンダフルステップ(WSS)さん主催のドッグダンスのトレーニングショーに参加してきました。
我が家にとっては、今年初のドッグダンスイベントです。

トレーニングショーは決まった時間内で、各々の課題の練習が出来るイベントです。
一曲ルーティンを通してもよし、パーツの練習をしてもよし、オヤツを使ってもオモチャを使ってもいいという、その名の通り、トレーニングの時間です。

ドッグダンスの競技会場は、20m X 20m程度のリンクで行われます。
そのような環境での練習は個人ではなかなか出来ないので、こういう機会は貴重です。

アシスタントは今回曲を新しくしたので、構成を作っている途中。
そこで、曲に合わせて動きながら、アシスタントの動きを確認することにしました。
初めての動きなので、トリーツ(オヤツ)を使いながら、アシスタントのメンタルケアも含めて確認していきます。

202403231

もう一つ重要なのは衣装が犬の動きを邪魔していないかの確認です。
そこで、ちょっと問題発見。
修正が必要なようです。


一方見習いは今回2度目のお披露目でした。
前回は初お披露目にもかかわらず思いのほか集中出来ていて、大きなミスはありませんでしたが、今回は楽しくなってしまったのか、テンションが上がり過ぎて声が出てしまいました。

202403232

作業中の吠えはある意味致命的です。
なぜなら、「吠え」は興奮の産物でもあるので、ハンドラ―のキューが聞こえなくなる可能性があるからです。
ドッグダンスに限らず、オビディエンス競技においても、冷静さが要求されるドッグスポーツでは無駄な興奮は避けたいところ。

どんなにスキルがあっても、メンタルが伴わなければ結果には繋がりません。

愛犬の観察は大事ですね。

----------------------
トレーニングブログに参加しています。
ワンクリック👇が更新の励みになりますのでポチっとお願いします!
にほんブログ村 犬ブログ 犬 しつけ・訓練へ
にほんブログ村

| | コメント (0)

2024年3月22日 (金)

強化頻度をあげるとは

犬のトレーニングでは、犬の好ましい(正しい)行動を褒めることで、犬にその行動が身につくようにサポートしていきます。

先日クライアントさんに「強化頻度」とはどういうことを言っているのかと聞かれました。

「強化」とは、目標とする行動が起きやすくするように、その行動が出るたびに褒めるということです。
つまり沢山褒められれば、犬はその行動を自発的に取ろうとするので、その行動は身につきやすいというものです。

「強化頻度をあげる」とは、褒める回数を増やすということです。

回数を増やすということは、単純に褒めればいいということではなく、犬の理解度に合わせて、確実に理解できるようにマークし、褒めて行くということです。

そのためには、犬がエラーを出さないようなプランニングが必要です。
なぜなら、犬がエラーばかり出してしまうレベルであれば、当然「強化の頻度」は低くなってしまうからです。

例えば、まだ行動と言葉のキューのリンク付けが出来ていないのに、キューを連発して「違う」とか「間違ってる」を連発してしまうと、当然犬は強化できないので、いつまで経ってもその行動は身につかないというわけです。

「強化頻度をあげる」とは、犬が確実に学べるようなプランニングが前提になるので、トレーニング自体も行き当たりばったりではダメと言うことですね。

さて、見習いのヒールワーク、脚側停座はきちんと出来ても、ヒールポジションを維持しながら歩くのはなかなか簡単ではありません。
一歩が二歩、二歩が三歩というように、持続を教えていくには、短いスパンで褒めることが重要です。
エラーばかり出させていては、強化頻度はあがりませんね。

202403221

----------------------
トレーニングブログに参加しています。
ワンクリック👇が更新の励みになりますのでポチっとお願いします!
にほんブログ村 犬ブログ 犬 しつけ・訓練へ
にほんブログ村

| | コメント (0)

2024年3月21日 (木)

褒めることは大事です。

犬に何かを教えるときは、きちんと出来たことを「あっているよ」と伝えて褒めて行くことが大事です。
以前にも書きましたが、白黒はっきり伝えることは犬にもわかりやすいので、あやふやにするのは不親切です。
間違えたからと言って、当然罰が来るわけではありません。
ただ、褒められないだけ。

褒められないことで、犬は「何か違ったかな。」と推測します。

もう一度やってもうまく行かないときは、犬にちゃんと伝えきれていないので、ハンドラ―はやり方を変える必要があるかもしれません。
やって出来たときは、褒めることで犬はあっていると理解していくわけです。

先日、初対面の人間に呼ばれて行かなかった犬が罰を受けたという話を聞きました。

犬はバカではありません。
見ず知らずの人にほいほいついて行く犬のは受容性の高い子犬の頃だけです。

自我が芽生え、多くのことを理解できるようになれば、当然飼い主(親しい人間)と他人の区別がついて来るものです。
知らない人について行ってはいけないと自分の子供に伝えているにもかかわらず、犬は知らない人について行かなければいけないのでしょうか。

もちろん、きちんとハンドラ―(飼い主)に紹介されている人であれば犬は認識できるので、その人の話を聞く可能性も出てきますが、初対面の人から罰を受けるような状況が続けば、犬は当然初対面の人間を警戒するようになります。
すると次はどうなるか。
近づいてくる人に唸ったり、吠えたりする行動が出ないとも限りません。

犬の理解度を侮ることなく、犬のきもちを尊重することも重要ですね。

さて、我が家の見習いは4月の競技会に向けてひとつひとつ課題を教えている最中です。
理解出来ていると思っていたら、環境が限定されていたり、距離が変わると出来なかったりと、いろいろな面を見せてくれます。

こちらも、いろいろ工夫しながら伝えていくのですが、うまく伝わった時は嬉しいですね。

202403211

----------------------
トレーニングブログに参加しています。
ワンクリック👇が更新の励みになりますのでポチっとお願いします!
にほんブログ村 犬ブログ 犬 しつけ・訓練へ
にほんブログ村

| | コメント (0)

2024年3月20日 (水)

「可愛そう」と思うときは、「今」だけでなく長い目で考えてみましょう。

可愛い愛犬が、人間の食事中足元でオスワリしながらこちらを見つめていたとしたら、ついついテーブルの上から何かあげたくなるのは当然の心境と言えるでしょう。
もらう犬もあげる人間も、とても幸せな気持ちになること間違いないでしょう。

いつも書いていますが、犬はとても賢い動物です。
一度でも、テーブルの下でオスワリをしたら美味しいものが手に入ったという事実があれば、犬は次もあるだろうと予測します。
それが学習です。

人間が意図していなくても、犬は人間を観察し、メリットがあればチャレンジしようとします。
当然の行動ですね。

犬にとってメリットがある行動は当然頻発して起こるようになり、犬はさらなるメリットを得ることができるわけです。
これが犬のトレーニングのベースになっていなければ、犬にとってトレーニングは楽しくありません。

昨日報酬について書きました。
報酬は、食べる物やおもちゃと言った「もの」に限らず、撫でられること、散歩等々、生活の中で得られる「もの」まで様々です。

今朝たまたま見ていたテレビ番組で、マッサージをしてもらっている犬が、ハンドラ―がマッサージの手を止めると目の前に置かれたベルを鳴らし、それによってマッサージが再開されるという様子が見られました。

これはハンドラ―が教えた行動かも知れませんが、たまたまベルを鳴らしたところ、マッサージが再開されたことによる、自発的な学習によるものかも知れません。
いずれにしても、犬が学習して体得した行動です。

以前我が家のアシスタントが、水入れが空っぽになると、水入れをじっと見つめて座っていて私が気付かないことが多かったことから、水が欲しい時は、水入れを前足で触るように教えたところ、水が無くなるたびに教えてくれるようになりました。

202403202

一見すると、犬の要求に従っている人間のように見えますが、必要なことを教えて、学習した行動を取ることとは違います。

犬の学習能力を侮ることなく、かつ、犬をがっかりさせないように、人間も責任を持った行動を取らないといけませんね。

----------------------
トレーニングブログに参加しています。
ワンクリック👇が更新の励みになりますのでポチっとお願いします!
にほんブログ村 犬ブログ 犬 しつけ・訓練へ
にほんブログ村

| | コメント (0)

2024年3月19日 (火)

報酬は作業に見合ったものを与える

「正の強化」によるドッグトレーニングでは、犬は必ず報酬を得ることができます。
もちろん、間違った行動に関しては、報酬は出ませんが、会っている場合には、「それでいいんだよ。」ということをわかりやすく伝えるために報酬が出されます。

つまり、犬は報酬が出るならば、今の行動を続けた方がいいと学習し、その行動が身について行くというわけです。

しかし、犬に教えることは様々ですし、その難易度も様々です。
簡単な動作であっても、当然最初は右も左もわからない状態から教えていくわけですから、成功への兆しが見えたら、次の意欲につながるように報酬も良いものを出していきます。

行動がある程度身についてきたら、報酬のレベルが多少さがったり、あるいは報酬が出る頻度が落ちたとしても、犬はその行動を取り続けることが出来るので、状況に合わせて報酬は変えていきます。

また、同じ行動であっても、その犬のメンタル面を考えて、普段の慣れた場所なのか、周りにディストラクションが多い場所なのかによっても、報酬のレベルや頻度は変えて行かなければいけません。

いずれにしても、いつも同じパターンでは犬も飽きてしまいます。

そして最終目的は犬がその行動に熟練することです。
報酬が目の前にぶら下がっていないと出来ないのであれば、まだまだゴールは遠いと考えましょう。

目の前にトリーツなどの報酬がなくても、ハンドラ―のキューですぐに行動に移せるようになれば、その行動は身についたと言えるでしょう。
そして、そうなることが、実は犬にとってもストレスが少なくなります。
なぜなら、犬はハンドラ―の言っていることがちゃんと理解出来ているからです。

ハンドラ―の言っていることがわからない日々は犬にとってもストレスフルです。
言葉の伝わらない国に一人放り出されたとしたら、あなたはどんな気持ちですか?

さて、先日来、見習いに速歩中のとまれを教えています。
それは、「スワレ」だったり「タッテ」だったり「フセ」だったりと様々です。

私と一緒に走っているときは出来るのですが、離れた場所から呼んだとき、途中で止まるように言うと、ズルズルと近づいてきてしまうというのが今の課題です。

「スワレ」も「タッテ」も「フセ」も意味はちゃんとわかっています。
しかし、走っているときはまだ出来ません。

ゆっくり体の使い方から教えて行かなければいけませんね。

ヒールウォークもまだまだ不安定な見習いは学ぶことが沢山あって大変ですが、目の前にトリーツが無くても、いつも楽しそうについてきてくれるのが救いです。

おだてると糸の切れた凧になるタイプなので、報酬のタイミングも難しい見習いです。

202403191

----------------------
トレーニングブログに参加しています。
ワンクリック👇が更新の励みになりますのでポチっとお願いします!
にほんブログ村 犬ブログ 犬 しつけ・訓練へ
にほんブログ村

| | コメント (0)

2024年3月18日 (月)

考える犬を育てる

犬が賢いという話はいつも書いています。
気が付けば犬のペースになっていることもしばしば。
家庭犬として、特に問題となる行動が出ていなければ、別にそれでもかまわないかもしれません。

「早くごはんにしてよ。」
「早く散歩に連れて行って。」
「テーブルの上の物が食べたい。」
「寝てるんだから触らないでよ。」
「ここは私の場所だから隣に座ったら噛むわよ。」
等々、犬側の主張がエスカレートしていくことはよくある話です。

主張によってはかなわないことも伝えていくのがハンドラ―のお仕事です。
「昨日はよかったけど、今日はダメよ。」と言うのが一番犬に伝わりにくい。
つまり、白黒ちゃんと伝えてあげないと、犬はどうしていいかわからない。

犬が不安にならないようにするには、ちゃんと犬が理解できるように伝えること。
犬のその時のレベルに合わせて、根気よく伝えることで、犬は考えることを学びます。
そこに、肉体的苦痛は一切使いません。
押したり、引っ張ったり(チョーキング)しなくても、きちんと伝えていくことは出来ます。


さて、今日はあまりに風が強かったので、家でバランスエクセサイズを行いました。

見習いがポウパッドに乗れるようになったのが10日ほど前。
※初めて後肢を乗せるときも、足を掴んで乗せていません。
今では、設置するとすぐに後肢も自分で探して乗れるようになりました。

202403181

きちんと立っていることは、犬の体の使い方の基本です。

動きのいい犬ほど、考えずに体を動かしてしまうので怪我もしやすいものです。
前肢後肢合わせて、きちんと意識してもらいたいですね。

----------------------
トレーニングブログに参加しています。
ワンクリック👇が更新の励みになりますのでポチっとお願いします!
にほんブログ村 犬ブログ 犬 しつけ・訓練へ
にほんブログ村

| | コメント (0)

2024年3月17日 (日)

犬は一頭ずつ違ってあたりまえ

生涯に共に暮せる犬は何頭ぐらいでしょうか。
幸い私には9頭の歴史がありますが、一般家庭の場合は1頭か2頭ぐらいの場合が多いのではないでしょうか。

初めて出会った犬がとてもいい子だったから、次の子も同じ犬種で迎えようと思う人は少なくありりません。
そして子犬がやってくると、前の犬と全然ちがっていて戸惑うことも少なくないでしょう。

きっと先代の犬も、子犬の頃は大変だったはずですが、大人になって話が通じるようになり、シニアになって穏やかな生活が続いて見送ってしまうと、ついつい大変だったことを忘れてしまっているということもあります。

もちろん、本当に扱いやすい犬だったかもしれません。
ある意味とてもラッキーだったと言えるでしょう。

我が家の犬たちも、同じ犬種でありながら6頭は全く違う性格で、新しい犬を迎えるたびに試練を与えられているように感じることもありますが、得るものも大きいと感じています。

個々の犬は別個のものと考えて、その子にあった接し方をしていくことが一番です。
同じやり方でうまく行かないこともあるでしょうが、それはその犬の個性と考えることも必要です。

体の使い方ひとつとっても異なりますし、行動パターンも違います。
その犬に向かい合うことが重要ですね。



さて、今日はドッグダンスのレッスンがありました。
上手にバックができ始めたA君ですが、途中で「やらない」と主張しました。

「やらない」のと「できない」のは違います。

やりたくない気持ちになることもあるでしょうが、それをやるかやらないかは犬次第。
しかし、「やらなくてもいいよ」と主張を認めてしまうと、犬はやってもやらなくてもいいと学習します。
昔の訓練であれば、ある程度強制するのでしょうが、トレーニングは楽しくなければ続かないので、犬がやりたい気持ちにさせてあげることが不可欠です。

よく言う「一貫性をもった接し方」というのが基本になります。

やって欲しいとお願いしたら、きちんとやってもらうためには、やってもいいよと言う気持ちにさせることが不可欠です。
もし、犬が疲れていたり、興味をなくしていたり、あるいは他の刺激がディストラクションになって出来ない状況であれば、そもそもお願いしてはいけません。
「やらない」経験値だけが増えていくだけだからです。

ということで、A君には、やりたい気持ちになるまで少し待ってみたら、ちゃんとやってくれました。
犬のトレーニングに忍耐は欠かせません。

最後は「じっと待つこと」を一から見直すことにしました。
簡単そうに見えますが、概念を教えるのは難しいもの。

202403171

ちゃんと伝えていきましょう。

----------------------
トレーニングブログに参加しています。
ワンクリック👇が更新の励みになりますのでポチっとお願いします!
にほんブログ村 犬ブログ 犬 しつけ・訓練へ
にほんブログ村

| | コメント (0)

2024年3月16日 (土)

犬のトイレの話し

かつて庭のある家に住んでいた頃は、犬たちのトイレは庭の犬たちの好きな場所でした。
ただし、トイレのキューを出すことで、犬たちはトイレを済ませるため、排せつ物の処理は毎回行います。
放置しておけば、ハエがたかって不衛生だからです。

排泄が終わったら散歩に連れ出すのが日課で、それは初代のハスキー犬から始まり、ボーダー・コリーの母子たちも同じでした。
そして散歩先の公園で帰りがけにキューを出してトイレを済ませてから家路につきました。

彼らを連れて友人宅に遊びに行くこともありましたし、公的施設に入ることもありました。
当時は犬を連れて銀行に行ったり、郵便局に入ることも出来ましたし、誰も気にする人はありませんでした。
なぜなら、いつも彼らは静かに足元に座って待っているので、他の人たちが気付くこともあまりなかったからです。

当然施設内で排泄することもありません。
そこではしないというルールを理解していたからです。

犬との暮らし自体が一般的になってきたここ十数年。
犬と一緒に入れる施設も増えましたが、場所によってはマナーベルトやオムツの装着が義務付けられています。

海外の人がそれを見ると大変驚くようです。
パピーだったり、シニアでトイレが上手くコントロール出来ない犬ならまだしも、成犬たちがマナーベルトなどを装着していることに疑問を感じるのは当然です。
つまり、きちんとトイレトレーニングが出来ていない犬というレッテルが貼られているのと同じです。

「オスのマーキングは自然のものだから犬が好きなようにさせればいい」という人がいます。
しかし、毎日自分の家の門や塀に排尿されている人の気持ちを考えたことがありますか?
一頭がマーキングすれば、必ず次に通る犬も刺激された結果がマーキングです。

我が家のオス犬たちは、先ほど書いたように家の庭でトイレを済ませてから散歩に行き、途中の電柱やかぐわしい匂いのする塀でマーキングすることはありませんでした。
庭の無い家に住むようになってからも、近所の土のある場所まで行って排泄したあとは、家に帰ってくるまでは公道ではしません。

そもそも嗅覚のいい犬たちは匂いの元まで行って鼻を付けなくても誰が通ったかは分かっているので、公道での散歩においては、敢えてマーキングをしない習慣づけをしています。

家の中のトイレのみを推奨する人もいます。
我が家は家の中でもキューで排泄してくれるので、外も中も問題ありませんが、要は他人の迷惑にならないことが重要です。

犬を飼う人たちが増えたとは言え、犬が苦手な人もいます。
犬が好きでも、玄関先や門扉が匂うのは困る人は沢山いるでしょう。

トイレトレーニング、ちょっと真面目にやってみませんか?
小型犬、大型犬関係なく、入れる施設が増えるといいですね。

----------------------
トレーニングブログに参加しています。
ワンクリック👇が更新の励みになりますのでポチっとお願いします!
にほんブログ村 犬ブログ 犬 しつけ・訓練へ
にほんブログ村

| | コメント (0)

2024年3月15日 (金)

犬のメンタルを軽んじない

昨日は犬の身体的な健康についてお話ししましたが、今日は犬のメンタルの話し。

犬のメンタルは個体によって大きく違います。
一般的によく言われるのは、「この子はビビりだから。」

「ビビり」というと「怖がり」と思われますが、実際には慎重なだけだったりします。
つまり時間をかけてあげれば、納得して、自信を持って行動することが出来るのを見過ごしてしまっていることも少なくありません。

もともと慎重派なのか、あるいは何かのきっかけがあって、本当の「怖がり」になってしまったのか、犬をよく観察してみないとわかりません。

以前書いたかもしれませんが、ようやく散歩に出たばかりぐらいの超小型犬の子犬のリードを引っ張りながら、「お友達だから挨拶しなさい。」と大型犬の方に近寄ろうとしていた飼い主さんがいました。
大型犬は寛大に寝そべっていて子犬が来ても反応していませんでしたが、子犬にとって大型犬は顔の大きさがすでに自分の体の何倍もあるにもかかわらず、その顔の傍に近づけられようとして、足をバタつかせながらギャン吠えしていました。
「怖がり」でなくても怖いシチュエーションです。

そんなことを繰り返されていれば、「怖がり」では無い犬も「怖がり」になってしまう可能性があります。
子犬には選択肢をあげなければいけません。
自分から行く気になるまで待ってあげる忍耐力が教え手には不可欠です。
無理は禁物ですね。

さて、今日は若いTくんのカウンセリングがありました。

若い男の子はもともと落ち着かないもの。
成長と共に、少しずつセルフコントロール出来るようにサポートしていくことが大事です。
「ダメ」や「イケナイ」と言ったネガティブな言葉で納得できるかと言えば答えは否。

思春期の男子に、制限ばかりかけても、反抗するだけですね。
納得できるようにゆっくり伝えていきましょう。

帰り際にイケメン写真を撮らせていただきました。

202403151
これからが楽しみですね。

----------------------
トレーニングブログに参加しています。
ワンクリック👇 が更新の励みになりますのでポチっとお願いします!
にほんブログ村 犬ブログ 犬 しつけ・訓練へ
にほんブログ村

| | コメント (0)

2024年3月14日 (木)

痛みを感じづらい犬に甘えない

愛犬が怪我をしたときや、避妊や去勢などの外科的処置を受けて帰ってきたとき、恐らく人間であれば、痛みが酷くて普通ではいられない状況であっても、犬たちはうめき声をあげたり、キューキュー鳴いているのを見ることはあまり無いのではないでしょうか。

特に犬種によっては、遊んでいるときなどに怪我をしても、「なんのこと?」ぐらいにしか感じていない犬もいます。
我が家の犬たち(ボーダー・コリー)はどの犬も遊んでいて怪我をしても、家に帰ってくるまで怪我したことすら言わない犬たちばかりで、帰って足を拭くとき流血しているのがわかり、初めて「痛いかも」と足を引っ込めるぐらいでした。

つまり、犬たちは人間よりも痛みに鈍感だということです。

だからと言って、体罰などをやっていいわけではありません。
なぜなら、身体には確実に負担がかかっているからです。

犬たちが我慢強いからと言って甘えてはいけませんね。

さて、今日はお仲間たちとオビディエンスの練習会がありました。

アシスタントは8歳。
もう若くはありませんが、やる気だけはまだまだあります。
課題によっては、以前より精度があがったものもあります。
しかも楽しそうにやってくれるのを見るのは嬉しいものです。

202403141

愛犬との協働作業は楽しくありたいですね。

----------------------
トレーニングブログに参加しています。
ワンクリック👇が更新の励みになりますのでポチっとお願いします!
にほんブログ村 犬ブログ 犬 しつけ・訓練へ
にほんブログ村

| | コメント (0)

2024年3月13日 (水)

ドッグトレーニング:気長に待つ

犬のトレーニングにおいて、忍耐力は不可欠です。

例えば犬に新しい行動を教えるとき、ルアーリングではなくシェーピングを使う場合は特に忍耐力と観察力が必須です。

急げば犬は理解しきれず、まぐれで行動が出たとしても、学習は完成しません。

今日は見習いに「前を向いていること」を教えてみました。
そもそも、私の前で伏せていること自体が不慣れですが、振り返らなかったらクリックしてその行動を褒めて強化していきます。

202403131

当然一日では達成できないので、時間をかけて教えていきます。

子犬育てにおいてはもっと忍耐が必要になります。
なぜなら、焦って手を出し過ぎてしまうと、子犬の学びの場を取り上げてしまうことになるからです。

今日は若いYさんのプライベートレッスンがありました。

飼い主さんはYさんとボール遊びを楽しんでいらっしゃいます。
実は犬との遊び方も様々で、気が付いたら犬に遊ばれているということも少なくありません。
しかし、犬の気質によっては、犬任せではなく、ハンドラ―主導で遊ばないと大きな勘違いをしてしまう子もいます。
Yさんとのボール遊びも、たかがボール遊びですが、落ちたボールを飼い主さんが拾いに行くのではなく、Yさんがちゃんと手元まで持ってきてくれるように教えていただいたところ、Yさんの「もっと遊んで♪」という気持ちが飼主さんにも伝わるようになってきました。

今日は家の中でボール遊びをしていたとき、ボールがちょっと取りづらいところに転がってしまいました。
全く取れない場所ではなかったので、ちょっと取りやすいようにスペースを広げて、取ってきてくれるようにお願いしたのですが、Yさん途中までは行くものの、取ってきてくれません。
オヤツを落とすと食べに行かれるのに、ボールは持って来ない。
Yさんが好きな他の一人遊び用のおもちゃも全部置いてみましたが、一向に取りに行く気配がありません。

飼い主さんが代わりに取ってあげようとされたので、しばらくそのままにしておくようにお願いして雑談をしていたところ、大分経ってからYさん自分で咥えて戻ってきたので、思い切り褒めて飼い主さんに遊んでいただきました。

202403132
(十分入れるのに、初めは行こうとしなかった場所。)

犬にとって「自分で出来る」は自信に繋がりますし、そこまでのプロセスは犬の考える力をフル回転させることにもなります。
もちろん飼い主さんが常に自分の命令を聞くしもべかもしれないという勘違いを正すことにも繋がります。

愛犬の成長を黙って見守ってあげることも大事ですね。

----------------------
トレーニングブログに参加しています。
ワンクリック👇が更新の励みになりますのでポチっとお願いします!
にほんブログ村 犬ブログ 犬 しつけ・訓練へ
にほんブログ村

| | コメント (0)

2024年3月12日 (火)

犬の学習レベルに合わせたご褒美の出し方

「正の強化」によるドッグトレーニングでは、必ずご褒美を使います。
いつも書いているように、ご褒美は犬にとってご褒美でなくてはいけないので、食べ物がご褒美にならない場合は、その子にとってのご褒美をきちんと探してあげることが不可欠です。

今回は食べ物がご褒美になる犬の場合のトリーツ(オヤツ)の出し方について簡単にお話しします。

レベル1
何か新しい行動を教える場合は、トリーツをルアーのように犬の鼻先に見せて、犬がその行動を取りやすくすることから始めますが、上手に出来れば当然そのトリーツをご褒美としてわたします。

レベル2
何度もルアーリングを繰り返しているうちに、犬はちょっとした手の動きに反応して、トリーツを持っていなくても付いてくるようになります。
そんな行動が出始めたら、すかさず褒めてトリーツをポケットから出してあげます。
別にポケットでなくてもいいのですが、すぐにご褒美を渡してあげればOKです。

この時点で犬は、ハンドラ―が手にトリーツを握っていなくても手に付いていけば褒めてもらえて、ご褒美が出ると学習していきます。

ここを飛ばすと、トリーツがはずせない犬になります。

レベル3
手が動くとすぐに行動が出るようになったら、手を動かす前にその行動のキューを付けていきます。
言葉のキューを言ってから手を動かし、上手に付いてきたら先ほどと同じように褒めて、トリーツをさっと渡してあげます。

レベル4
言葉のキューを聴いたら、手が動かなくても犬がその行動を取ったら、めいっぱい褒めて、トリーツをケチらず何個か渡してあげます。

レベルに合わせたトリーツの出し方、ご理解いただけましたでしょうか。

新しい行動を教えるポイントは、
犬の行動が安定するまで次のレベルに行かないこと。
なかなかレベルが上がらないからとあきらめないこと。
一回のセッションで最後のレベルまで教えないこと。
犬が飽きるまでやらないこと。
犬がご褒美をもらう頻度が高いようなプランニングをすること。

さて、今日はドッグダンスのグループレッスンがありました。
始めたばかりのMさんは賢いので、トリーツが出てくる手から目が離せません。

202403121

そんなときは、反対の手からもトリーツを出してあげましょう。

----------------------
トレーニングブログに参加しています。
ワンクリック👇が更新の励みになりますのでポチっとお願いします!
にほんブログ村 犬ブログ 犬 しつけ・訓練へ
にほんブログ村

| | コメント (0)

2024年3月11日 (月)

どの犬も賢い

「犬は悪くない」ということはよく書いています。
どんなに悪戯をしようと、どんなに飼い主を引っ張ろうと、基本犬は悪くない。
犬はただ自分のやりたいこと、やって得することをやっているだけで、なんの悪気もないからです。

よく聞くのは、「ウチの犬は〇〇さんちの犬ほど頭がよくない。」とか「ウチの犬はバカだ。」と言った言葉です。

例えば、人間も学習速度に個人差があるように、犬にも個体差があります。
犬種によっては、本来持っている遺伝子の影響で得手不得手があります。
体格の問題も当然あるでしょう。
しかしながら、「考える」という部分では大きな差はありません。

もちろん、育った環境によって、「考えること」を止めてしまった犬は別の話しです。

一般家庭で育てられた犬たちであれば、家族の愛情を受け、人との関係を築いて行く中で多くのことを学ぶので、その結果がどう出るかは犬の問題と言うより、育てている人間側の問題とも言えるでしょう。


さて、今日は若いA君のプライベートレッスンがありました。
A君の態度はご家族のメンバーによって上手に変えられています。
それは、今までA君がこのご家庭の中で、ご家族一人一人をよく観察して学んでいるからです。

犬は自分にメリットがあるように行動します。
メリットは、犬が自ら獲得するものから、人によってもたらされるものなど様々です。

人間からしてみればメリットには思えないものも、犬にとってはメリットだったりするので、人間は自分の物差しで犬を計ってはいけません。

お散歩の途中、リードを持つ人が変わると、A君の行動も変わりました。
みなさんが同じように接することがポイント。

202403111

ここでひとつ大事なことは、誰一人としてA君には「罰(苦痛)」は与えていないということです。

愛犬とのお散歩で悩んでいる場合、どうやったら自分の気持ちが伝わるのか、いろいろ考えてみるのも大事ですね。

----------------------
トレーニングブログに参加しています。
ワンクリック👇が更新の励みになりますのでポチっとお願いします!
にほんブログ村 犬ブログ 犬 しつけ・訓練へ
にほんブログ村

| | コメント (0)

2024年3月10日 (日)

訓練競技会に参加してきました。

今日は東扇島公園でJKC神奈川スーパードッグトレーナーズクラブ主催が開催した訓練競技会に参加してきました。

アシスタント、見習いともにFCIオビディエンス競技に参戦していますが、今回はオビディエンス競技がないということで、初めて見習いが「服従スペシャル」という規定10課目の競技に参加しました。

課目の内容としては、普段練習しているFCIオビディエンス競技の課題にもある、行進中の作業や遠隔の姿勢変更、持来、招呼などが含まれているので、いつもと違った景色でやることで、見習いの経験値をあげてもらうつもりで参加しました。

結果は2席でしたが、案の定、FCIオビディエンスやラリーオビディエンスと異なり、すぐ隣のリンクで作業している他の犬が気になったり、近い位置にいるジャッジが気になったりしたため、作業の精度が落ち、目標の95パーセントは達成できませんでしたが、以前の脚側よりは少し進化したようです。
もちろん、満足できる脚側になるまではまだまだ修行が必要です。

202403101

あきらめずに伝えていきましょう。

ラリーオビディエンスに参加したお仲間たちは、昇格ラインを無事クリアしたので、秋にクラス2が始まるのを待つばかり。

犬たちと一緒の作業、人も犬も楽しむことが大事ですね。
----------------------
トレーニングブログに参加しています。
ワンクリック👇が更新の励みになりますのでポチっとお願いします!
にほんブログ村 犬ブログ 犬 しつけ・訓練へ
にほんブログ村

| | コメント (0)

2024年3月 9日 (土)

犬の勘違いを減らすには

日常的に、犬が何か好ましくない行動を取るのは、人を困らせようと思ってやっているわけではありません。
よく「これ見よがしに」とか、「わざと」とか言う人がいますが、犬がその行動を取るのは、自分にとってメリットがあるか、あるいはパニックを起こしていて、自分をコントロールできないときです。

パニックに関しては、犬のストレスをなるべく軽減するようにサポートしていくことである程度は防ぐことは出来ます。
分離不安など、犬にとってどうしようもない感情からくる破壊行動や自傷行為などを起こさないようにケアすることも不可欠ですね。

もうひとつの「犬にとってのメリット」というのは、人間が意識していなくても、犬が自発的に学んでメリットがあった場合、その行動が繰り返されてしまうことがあるので注意が必要です。

ここで、よくあるのが「犬の勘違い」です。
犬が取る、人間にとって好ましくない行動の原因の多くが、この「勘違い」から始まっていることがあります。

それは何かというと、家の管理を犬に任せてしまったような場合です。

どういうことかと言うと、子犬のころから「好きな場所にいていいよ。」とか「好きなようにしなさい」と言い続けていると、犬は自分が管理人になったような気がして仕事を始めます。
すると何が起きるかと言うと、「家の中の物は全部自分の管理下の物」という勘違いです。

仕事に熱心な犬は、全てを管理するためにいつも周りに目を光らせています。
家族の誰かが、自分のメリットとならない行動を取った場合はすかさずイエローカードやレッドカードを振りかざします。

場合によっては、家の中だけでなく、家の中から見える外まで管理しようとすることもあります。

これは全て犬の勘違いから起きたことです。

もちろん同じ境遇にあっても、イエローカードを振りかざす犬になるかならないかは個体の気質にもよります。
当然やらない犬もいます。

いずれにしても、勘違いしているかもしれないと思ったら、正しい方向に修正してあげることが家族みなさんのストレスを軽減させるためには不可欠です。

「犬が悪い」とか「問題は犬」と考える前に、犬のいる環境を再度見直してみるといいでしょう。


さて、我が家の見習い、小さいころから悪戯好きで、いろいろやらかしました。
そうなると、留守中フリーにしておけばどうなるかは容易に予想できるので、留守中はハウスで待っていてもらうように教えてきました。

そして、2歳4か月。
一度2歳過ぎた頃に検証して、「まだ無理だったか。」と中止した留守中のフリータイム。
今日4か月ぶりに試してみました。

最初はフラフラしていましたが、

202403091

そのうちソファで寝るようになり、

202403092

気づいたら、アシスタント同様ハウスに入って寝ていました。

202403093

安全な場所とわかっている場所が、最後の砦になるのでしょうね。

部屋の中は出かけた時と同じままでした。
ちょっと成長した見習いでした。

----------------------
トレーニングブログに参加しています。
ワンクリック👇が更新の励みになりますのでポチっとお願いします!
にほんブログ村 犬ブログ 犬 しつけ・訓練へ
にほんブログ村

| | コメント (0)

2024年3月 8日 (金)

犬との暮らし:グループカウンセリング

今日はドッグサロンApsey(アプシー)さんのご依頼で、犬との暮らし方についてのグループカウンセリングの講師を務めさせていただきました。

202403081

犬と上手にコミュニケーションをとるには。
犬に行動を教えるには。
犬を叱らないで済む方法とは。
犬のきもちを無視しないようにすること。
などなど、人の勘違いや犬の勘違いを少しでも減らせるようにお話しさせていただき、そのあと個々の課題についてアドバイスをさせていただきました。

見習いを同伴していったので、初めての場所、初めてのシチュエーションにどうなることかと心配でしたが、ケージの中で静かにしていることが出来、外に出ても、ご参加の皆様に跳びつくことなく、上手にご挨拶をすることが出来ました。

202403082

少しずつ進歩しているようです。

----------------------
トレーニングブログに参加しています。
ワンクリック👇が更新の励みになりますのでポチっとお願いします!
にほんブログ村 犬ブログ 犬 しつけ・訓練へ
にほんブログ村

| | コメント (0)

2024年3月 7日 (木)

ラリオビ定期レッスン

今日はWCRL規定ラリーオビディエンスの定期レッスンでした。

参加ペアは以前からトライアルに参加しているベテランペアから、昨年始めたばかりのペアまで様々です。

WCRL規定ラリーオビディエンスのクラスはイントロクラス、レベル1、レベル2、レベル3、ベテランクラスとあり、同時に各クラスにエントリーすることは可能ですが、下位クラスで3回合格しないと、上級クラスの合格が認められないシステムになっています。

レベル1はリード付きで競技ができますが、レベル2以上は遠隔作業や障害飛越が入るため、オフリーシュでの作業になり、難度もあがってきます。

今日はレベル3になると出てくる課題の「後退歩行」の確認と、JKCのラリーオビディエンスでもよく出る課題のコーンを使った作業の練習をおこなったあと、レベルごとのコース練習を行いました。

202403071

今月末にはWanByWan主催のWCRL規定ラリーオビディエンストライアルが山中湖のドッグリゾートワフで行われるため、今日は競技前の最後の練習会となりました。
トライアルご参加の皆様が良い成績をおさめられますように。

トライアルの申込締切は今週の土曜日です。
http://chn.air-nifty.com/dance_with_dogs/2023/11/post-1b8712.html

----------------------
トレーニングブログに参加しています。
ワンクリック👇が更新の励みになりますのでポチっとお願いします!
にほんブログ村 犬ブログ 犬 しつけ・訓練へ
にほんブログ村

| | コメント (0)

2024年3月 6日 (水)

犬のメンタル

犬にも様々な感情があるので、いわゆる「犬のきもち」を無視してはいけません。

例えば、犬の「嫌だなぁ」という気持ちが「ウーっ」という唸りになったとき、唸ること自体を抑制してしまうと、犬は唸らないで次の行動に出てしまう可能性があるからです。
次の行動とは当然「咬む」という感情表現です。

そこで、犬のボディーランゲージについて、最近は様々な解説本もあるので、愛犬の気持ちをわかろうと努力している飼主さんは少なくありません。

昔のように、「尻尾を振っているから喜んでいる」と決めつけるのは禁物ということですね。

ネガティブな感情以外にも、犬には様々な感情があって、それを表現してくれます。
跳びつき、吠えなどは飼主さんのみが知る犬の愛情表現かもしれませんが、一般に吠えながら跳びついてくる犬を目の前にしたら、ちょっと怖いと思うのが普通です。

「大丈夫、この子は喜んでいる」と思っているのは飼主さんだけです。

「怖い!」と思われないために、あるいは「危険な犬」と敬遠されないためにも、愛犬に好ましい行動を教えてあげることも大事なことですね。

小型犬は小さいこともあって、ついつい見過ごされがちですが、そもそも興奮して吠えている状態自体が、犬にとってはストレスがかかっているときがあります。

吠えていなくても、嬉しくて走り回っているときなども、どちらかというとアドレナリン全開で人の話が耳に届かないということもあるでしょう。

頭を冷静にしてもらうには、4本の足に均等に体重がかけられてリラックスしていることがポイントです。
前のめりでもなく、怖がって後ろにさがろうと、後肢と前肢の間が狭くならないことも大事です。

普段からリラックスして立っている練習なんてしない家庭の方が多いと思いますが、愛犬がいつもせわしなく走り回っているとしたら、ちょっと落ち着く時間を作ってみるのもいいでしょう。

変に力が入らず、4本の足にちゃんと体重が乗っていることも犬のメンタルにはとても大事なことですね。

今日はあいにくのお天気だったので、家でバランスエクセサイズをやりました。

4つのポウパッドそれぞれに足を乗せる練習は最初から出来たわけではありません。
4本の足ひとつずつに意識をもってもらうことで、きちんと自分で探して乗せるようになります。

202403062

最初はよく蹴り飛ばしていました。

202403061

バランスエクセサイズはサーカスのような奇抜な体の使い方を教えることではありません。
外転筋だけでなく内転筋を鍛えながら、体幹を作る効果もあります。
ドッグスポーツをやる犬には欠かせませんね。

----------------------
トレーニングブログに参加しています。
ワンクリック👇が更新の励みになりますのでポチっとお願いします!
にほんブログ村 犬ブログ 犬 しつけ・訓練へ
にほんブログ村

| | コメント (0)

2024年3月 5日 (火)

マズルガードの話し

 昨日たまたまお会いした旧知の友人から、お知り合いが獣医さんを探しているという話を聞きました。
理由は、ご愛犬(大型犬)の元気が良すぎて診察出来ないからという。

この犬種は私も仕事柄ハンドリングしたことがありますが、男の子のパワーは特に強く、女性の手で制御するのはなかなか難しいレベルです。
ましてや診察となると、嫌がる犬にとっては全力で反撃したり、逃げたりすることが予想されます。

こんな時、獣医側としては安心して診察できるようにマズルガードを装着して欲しいという話を聞いたことがあります。

日常のトレーニングにおいては、嫌なことをされると噛むという犬のトレーニングでは、なるべく犬の嫌がることをやらないようにして、「噛みのスイッチ」が入りにくくすることから始めていきますが、獣医師の診察はそうはいきません。
ハズバンダリートレーニングによって、犬と折り合いをつけることはとても有効ですが、急に病院に行かなければいけないことも多々あります。
そんなときはやはりマズルガードが有効です。

マズルガードを付けていると、攻撃性の高い犬と思われてしまうのが嫌なのは誰も同じです。
しかし、安心して診察を受けるためにマズルガードは不可欠です。

202403051

普段から装着する練習をしておくことも大事ですね。

アシスタントのバスカヴィルタイプのマズルガード装着練習はこちら👇からご覧になれます。




----------------------
トレーニングブログに参加しています。
ワンクリック👇が更新の励みになりますのでポチっとお願いします!
にほんブログ村 犬ブログ 犬 しつけ・訓練へ
にほんブログ村

| | コメント (0)

2024年3月 4日 (月)

疲れた犬はいい犬

今日は若いMさんのプライベートレッスンがありました。
Mさん、元気いっぱいで、人にも犬にも興味があって、伺うといつも大歓迎してくれますが、その歓迎度が激しいので、落ち着くのを待ってから挨拶させていただいています。

今日はお散歩レッスンから入りました。
最初はちょっと興奮気味でしたが、すぐ落ち着いて歩けるようになりました。
ところが、お気に入りの公園が近いとわかると、またまた興奮で前のめりになっていますので、引っ張らない方が得られるものが多いと伝えます。
もちろん一度や二度ではわからないので、根気は必要ですね。

公園に入るときも、落ち着くのを待ってから入りました。

公園内には顔見知りにワンコさんたちもいましたが、Mさん以前ほど突撃していません。
また、相手の犬は落ち着いていて、飼い主さんの傍を離れようとはしないので、Mさんが相手と距離が取れるようにリードの長さを調整して、相手の犬が不安を感じないようにしながら挨拶させてもらいました。

すると、Mさん自分からオスワリしてこちらにも意識を戻せるぐらいまで落ち着いていることが出来たので、沢山褒めてあげました。

そのあとはロングリードで散策時間を取りましたが、飼い主様を忘れることがないよう、飼い主様には名前を呼ぶことなく、時折方向をかえてもらって動いて頂いたところ、Mさん自ら飼い主様にフォーカスする頻度があがってきました。

202403041

散歩は犬にとっても楽しい時間であることは間違いありませんが、飼い主さんの存在を忘れないでいることも重要です。

呼ばれて戻るだけでなく、自分から戻ることも学んでもらいましょう。

おうちに帰るとご覧の通り。

202403042

頭を沢山使うと、こんな風に寝てくれます。

身体的運動量だけでなく、頭の運動も重要ですね。

----------------------
トレーニングブログに参加しています。
ワンクリック👇が更新の励みになりますのでポチっとお願いします!
にほんブログ村 犬ブログ 犬 しつけ・訓練へ
にほんブログ村

| | コメント (0)

2024年3月 3日 (日)

体幹は大事

犬の身体能力には目を見張るものがあります。
ジャンプ力、走る速さ、嗅覚等々、人に勝るものは沢山ありますが、犬にも個体差があって、どの犬も同じように出来るわけではありません。

例えばフリップジャンプ。
体をひねりながらジャンプするのですが、我が家のボーダー・コリーたち(6頭)の中で、教えなくても出来たのは現在の見習いのみです。

体が細くて身軽な体形なのもありますが、脚力は持って生まれたものでしょう。

こういった秀でた能力自体はとても素晴らしいのですが、様々なドッグスポーツを行うにあたっては体幹も不可欠です。
体幹に大事なのは速筋よりもインナーマッスルとも言われる遅筋です。
遅筋は持久力に不可欠なもので、激しく華やかな動きでは鍛えられません。

以前から見習いの座り方が少々気になっていたので、時間のあるときにトレーニングをしていましたが、何しろよく動くので、身体のバランスが少しずつ崩れてきているように感じ、今日は基本に戻って「立つ」ところから練習しなおしました。

「立つ」なんて簡単そうに思えますが、実はこの「じっと立つ」というのは結構難しいのです。
なぜなら、四足均等に体重を乗せなければいけないからです。

最近ちょっとサボっていたら、こんな感じに立ってしまいました。

202403031

少し練習したら、こんな風に立てました。

この違いわかりますか?
顔の位置ではありません。

202403032

日々の練習は大事ですね。

きちんと立つためのサポート不可欠です。

----------------------
トレーニングブログに参加しています。
ワンクリック👇が更新の励みになりますのでポチっとお願いします!
にほんブログ村 犬ブログ 犬 しつけ・訓練へ
にほんブログ村

| | コメント (0)

2024年3月 2日 (土)

グループカウンセリング@有栖川公園

今日は都内の有栖川公園で、港区立有栖川記念公園主催の無料しつけ相談で講師を務めさせていただきました。

202403021

前半は「いわゆる犬のしつけとは」のお話し。
今日のご参加者は大半が初めて犬を飼い始めた方でしたので、多少なりともお役に立てたのではないかと思います。

つまり、「犬はしつけて育てるのではなく、学んでもらうのが一番の早道」という話です。

学びやすい環境設定や教え手の行動が犬を育てるということですね。

今回デモを務めてくれたのは見習い。
2歳というまだまだ成長途上にある見習いの現在の様子をお見せしながら、説明させていただきました。

202403022

1年前も、ダメダメなところをお見せしながらデモを務めた見習い。
今回は少し成長が見られた気がします。

要は、諦めたところで犬育ては終わってしまいます。
すぐには成果がが見られなくても、少しずつの成長を楽しんでいくことが大事ですね。

後半は個別の相談をお受けしました。
犬種による犬の行動の違いは否めませんが、要は個体差があることを前提に、愛犬のことを理解していくことが大事ですね。

----------------------
トレーニングブログに参加しています。
ワンクリック👇が更新の励みになりますのでポチっとお願いします!
にほんブログ村 犬ブログ 犬 しつけ・訓練へ
にほんブログ村

| | コメント (0)

2024年3月 1日 (金)

行動が出る前に予防する

飼い主にとっての愛犬のお困り行動の大半は、犬にとっては全くお困り行動ではなく、いわば普通の行動です。

例えば、掃除機に対する犬の反応。
大きな音を立てて、目の前を行ったり来たりする掃除機は、犬にとってはかっこうの獲物と言ってもいいでしょう。
吠えたり、飛び掛かったり、場合によっては噛みついたりと、心穏やかでいられる犬は少ないでしょう。

しかし、こういう行動は出てしまってから矯正するのは時間がかかってとても大変です。

例えば、バイクや車を追いかけるボーダー・コリー。
元々牧羊犬の遺伝子を持っているボーダー・コリーが動くものに過剰に反応する可能性があることは周知の事実です。

そこで、子犬を迎えた時から、そういったものを追わせないことを「強化」していく練習が不可欠になります。
追わせない練習とは、追う犬を叱ることとは違います。
いろいろ気になるものがあったとしても、「君には関係ないから平常心でいよう」と伝えていくことです。

さて、我が家の犬たち(ボーダー・コリー)、バイクや車は追いませんが、掃除機に対しても同様の反応をする犬たちは少なくないので、それも反応行動が出る前に、「関係ないよ」練習をやります。

202403011

ハウスの中に入れてしまうと、逃げ場なくなって過剰に反応する可能性があるので、敢えて見習いには、以前に教えたマットの上で待機してもらいます。
気にせず動かなければクリッカーで強化していきます。

もちろん、掃除機を近くに寄せすぎたりはしません。
本犬が安全だと納得できるようにサポートしていきます。

落ち着いていられるとストレスが軽減されますね。

----------------------
トレーニングブログに参加しています。
ワンクリック👇が更新の励みになりますのでポチっとお願いします!
にほんブログ村 犬ブログ 犬 しつけ・訓練へ
にほんブログ村

| | コメント (0)

« 2024年2月 | トップページ | 2024年4月 »