リソースガーディングについて
先日、犬の「噛み」について書きました。
「噛む」原因は様々ですが、犬にとって心地よい状態であれば、何も噛もうとは思いません。
つまり、犬は心地よい状態にない。
場合によっては、とても嫌だと感じている状態と言えるでしょう。
「嫌だ」と感じる原因のひとつは、犬にとって大事なものを取り去られると感じるときです。
お題の「リソース」とは「資源」のことを意味しています。
「資源」とはなんでしょうか。
一番最初に思いつくのは「食べ物」です。
これを死守しようとするのは犬だけではありませんよね。
人間も、大好物だったり、最後に食べようと思って残しておいたものを横取りされたときの気持ちを想像してみて下さい。
「やめて!」という声が聞こえてきそうですね。
「リソース」は食べ物だけではありません。
おもちゃや寝場所、大好きな飼い主さんも守るべき大切なものとなるので注意が必要です。
一度「リソースガーディング」行動が出始めると、何も犬にとって大事なものを取り上げるわけではなくても、床に落ちたものを拾おうとしただけで、飛んできて噛むという行動に出ることもあります。
かつて、保護犬を一時預かりしていた友人が、テーブルから落ちた物品を拾おうと手を伸ばしたところで腕をひどく噛まれました。
まったく予期していなかった行動でした。
恐らく、保護される前の生活の中で、何かを取り去られるということが繰り返されたのでしょう。
飼い主さんがご夫婦の場合、どちらかに執着しすぎていると、相方が肩を揉もうとパートナーの肩に手をかけようとしただけで唸られたというケースもあります。
ハウスを掃除するためにハウスに近づこうとすると、中に飛び込んで、ハウスの中から唸ったり吠えたりして、ハウスに近づけないようにする犬もいます。
ハウスはまだ愛犬の場所なので多少は理解できますが、家族みんなで使うソファに座ろうとして、噛まれるというのは困りますね。
リソースガーディングが出ないようにするには、ある程度犬の行動範囲を制限するか、その場所からどくことをキューで教えておくことも重要です。
ソファであれば「下りて」を教え、ハウスであれば「オイデ」、ママをガードしようとしたら「ハウス」等々、トレーニングによってコントロールすることも可能です。
トレーニングって大事ですね。
さて、年末年始の連休を利用して、集中して見習いに「臭気選別」を教えていますが、今まで並んでいる木片全てを咥えて確認していたところ、ようやく、正解以外の物は咥えないという行動が出始めました。
繰り返しの強化の歴史は決して裏切らないので、あきらめずに続けていきましょう。
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