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2024年1月17日 (水)

愛犬はなぜ呼んでも来ないのか。

犬に教えたい行動で優先順位が高いものは、
①停座(オスワリ)
②招呼(オイデ)
この二つが出来ていれば、ある程度の危険回避は可能なので、犬の安全確保には重要です。

停座に関して言えば、一瞬芸ではなく、解除されるまでオスワリを続けていることですので、お間違いのないように。

また、戻ってこない犬ほど飼い主をイライラさせるものはありませんが、戻ってこない原因が犬のせいではなく、飼い主側の問題だとわかると、イライラも減ると思います。

では、なぜ犬の問題ではなく、飼い主の問題なのでしょうか。

以前も書いていますが、呼び戻しのキュー(オイデやコイなど)が、犬にとって楽しくないことを連想させる場合、犬はそのキューを聞くと、戻ってこないどころかどこかへ隠れてしまうということにもなりかねません。

犬にとって楽しくないこととは、呼ばれて行くたびに叱られたりして、いいことが起こらない場合です。
人間も同じですよね。
親に名前を呼ばれるたびに小言ばかり言われていれば、当然こっそり逃げたくなるでしょう。

子犬に呼び戻しを教える際は、まず子犬の名前にポジティブな印象を刷り込むことから始めます。
名前を呼ばれて、振り返ったら美味しいものがもらえたり遊んでもらえることで、子犬は自分の名前に対して好感を抱くようになります。

同様に、呼ばれて行くと美味しいものがもらえたり遊んでもらえれば、呼ばれたら期待感を持って飼い主の元に戻るようになります。
呼ばれると嫌なことが起こると予測するようになれば、犬は決して楽しそうに戻ってくることはありません。

特に小さいころは沢山オヤツがもらえていたとしても、ある程度大きくなって理解できるようになってくると、もらえるご褒美が減ってくると、思春期を迎えた犬たちは、戻るよりもほかの興味を引く方に行った方が楽しいかも知れないと考えるようになり、戻るかどうかを選択するようになります。
成長の過程で必ず出て来ることなので、そこを見過ごしてしまうと、犬は戻らなくてもいいと学習していくことになります。

小さいころは飛んできた犬たちが、名前を呼ばれて立ち止まるようになったら、再度トレーニングをやり直してあげることで解決できるでしょう。
ネガティブなイメージが刷り込まれている場合は、呼び戻しのキュー(ことば)を変えることも必要かもしれません。

ポイントは、
①呼び戻したら絶対にネガティブなことはしない。
②思春期の犬たちには、再度ルールを伝えなおす。

あきらめないことが肝心ですね。

今日は若いM君のプライベートレッスンがありました。

ママと遊ぶのは大好きなMくんなのに、なぜか呼ばれると躊躇します。

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きっといろいろな思惑が頭をよぎっていることでしょう。

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